あなたの不動産が、鉄道や高速道路が隣接もしくはごく近隣にあるときで、売却する場合にはどのような調査が必要になるのだろうか。
一般的に、不動産に鉄道や高速鉄道が隣接している場合の調査というと、騒音・振動・臭気などの嫌悪施設として調査がある。
ここでは嫌悪施設としての現状の調査方法ではなく、購入後の観点からどのような調査をすべきかについて説明する。
鉄道や高速道路が不動産に隣接している場合の調査方法
鉄道や高速道路などが隣接またはごく近隣にある場合には、鉄道会社や高速道路会社に対して以下の調査が必要になる。
建築時の制限等について
建築する場合において、制限がないかを確認する。例えば、建築時にクレーン車を使用する場合は、「事前に協議が必要です。」と回答されることもある。
将来の工事計画等について
現状すでにある鉄道や高速道路が、将来において行われる可能性がある主な工事には、拡幅・高架化・地下化の3種類がある。それぞれ建築物の建築において日照・通風などの影響が予想され、住環境が変わるため、調査すべき内容だ。例えば、鉄道の高架化により戸建ての場合は、日当たりが悪くなる可能性がある。また、マンションの場合は、目の前に線路ができる可能性がある。
ただし、このような工事計画が突然決まることは極めて無いため、半年に一度程度、エリアの鉄道や高速道路について電話で確認するか、売主へヒアリングをしたり、役所のHPや周辺の看板を随時見ておく必要がある。
その上でもし、工事計画がある場合には、以下の内容を確認する。
- 工事開始予定時期や完了予定時期
- 調査物件において予想される影響(騒音・振動・排気ガスだけでなく、部屋の中が見られる等のプライベートが侵害される可能性など)
- 調査物件において再建築や増改築を行う場合の、事前相談の必要性や手続き、制限など
- 工事計画に関して取得できる図面
なお、鉄道等は多くの場合都市計画施設となっているため、都市計画施設としての調査も必要になる。
都市計画施設については以下の記事にある「都市計画道路」を参照してほしい。
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