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【重説・調査】「都市計画法に基づく制限」とはなにか

【重説・調査】「都市計画法に基づく制限」とはなにか
不動産屋
不動産重要事項説明書の「都市計画法に基づく制限」って何だったっけ…?
“こくえい和田さん”
この項目では、対象不動産が都市計画法に定められたどの区域区分に位置するかを中心に説明し、加えて都市計画施設があるのか、市街地開発事業があるのかを説明する必要があり、そのための調査が必要です。

 

不動産の重要事項説明書の「都市計画法に基づく制限」欄にチェックをつける項目があります。

都市計画法に基づく制限

この項目では、対象不動産が都市計画法に定められたどの区域区分に位置するかを中心に説明し、加えて都市計画施設があるのか、市街地開発事業があるのかを説明する必要があり、そのための調査が必要です。

こちらでは、不動産重要事項説明書の「都市計画法に基づく制限」の内容についてわかりやすく解説します。

(この項目では、FRK・宅建協会・全日・全住協の重要事項説明書を念頭に説明しており、書式や記載方法は微妙に異なっていますが、用語の意味や記入すべき内容は基本的に同じです。)

なぜ調べる必要があるのか?

タイトルにあるように「都市計画法」という法律がキーワードになります。

都市計画法の目的は、都市づくりの計画を立て、実現することにあります。

都市計画がない場合、みんな自分の都合だけを考えた家を立ててしまい無茶苦茶になってしまいます。当然、道路なんて誰も作りませんし、道路に寄付として土地を提供する人もほとんどいないでしょう。水道もひけませんよね。

そこで、きちんと計画された都市(街)をつくるためには、具体的な都市計画とそれを定めた法律(都市計画法)が必要なのです。

都市計画法については「都市計画・都市計画事業とはなにかわかりやすくまとめた」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

消費者
調べたらこの地域は今後人が住まない地域じゃない!こんな地域って知っていたらお家を買わなかったわ!

消費者目線で考えると、上記の主張はもっともです。

都市計画法に関する情報が不動産契約の意思決定を行う上で重要な要素となっているため調べる必要があるのです。

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なにを調べる必要があるのか?

対象不動産が都市計画法に定められたどの区域区分に位置するかを中心に説明し、加えて都市計画施設があるのか、市街地開発事業があるのかを調べる必要があります。

区域区分

都市計画法では、まず区域として、都市計画を定める対象となる都市計画区域とそれ以外である都市計画区域外に分けられます。

さらに都市計画区域は市街化区域・市街化調整区域・非線引区域(区域区分のされていない区域)に分けられ、それぞれどの区域に属しているのかを調べます。

区域区分について詳しくは「都市計画・区域区分・用途地域・地域地区・地区計画等とはなにか」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

上記を調べるには、役所の都市計画課(都市政策課・まちづくり推進課など役所によって呼称の違いあり)に行きましょう。

その際、正確に調査場所の確認を行うため、住宅地図を持参することを忘れないでください。

“サカネ(宅建士)”
◯◯町◯丁目◯番◯号の都市計画を教えてください

担当者が順次説明するので、メモを取ってください。

A:市街化区域

市街化区域とは、すでに市街地を形成している区域(既成市街地)、または、今後10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域(エリア)のことです。

都市計画法(市街化区域)

市街化区域・市街化調整区域については「市街化区域・市街化調整区域とはなにかわかりやすくまとめた」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

B:市街化調整区域

市街化調整区域とは、市街化が進まないよう抑える区域であるため、人が住むためのまちづくりを行う予定のない区域のことです。

農業や緑を守ることに重点が置かれているため、開発行為の許可を得た場合等を除き、原則として一般住宅を建築することができませんが、例外に該当した場合は、開発行為や開発行為によらない土地でも建築行為が可能です。

市街化調整区域内の不動産を取り扱う場合は、役所で建物の建築が可能かどうか、建築できる建物の種類・規模などについて必ず確認する必要があります

都市計画法(市街化調整区域)

市街化調整区域において、例外的に一般住宅を建築できる場合について詳しくは、「市街化調整区域における開発許可についてわかりやすくまとめた」「市街化調整区域における建築許可についてわかりやすくまとめた」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

C:区域区分のされていない区域(非線引区域)

非線引区域とは、区域区分(都市計画区域内を市街化区域か市街化調整区域に分けること≒区分≒線引き)が定められていない都市計画区域です。

背景としては、2001(平成13)年の改正都市計画法により、全ての都市計画区域にマスタープランがつくられることとなりました。

マスタープランとは都道府県の都市計画区域内における「今後このような街にしていく」という街づくりの計画・開発方針で、市町村は都道府県で定められたマスタープランを元に、それぞれの市町村に即したマスタープランを決定し、この過程の中で都道府県が、都市計画区域内の市街化区域と市街化調整区域を定める「線引き」を行うことになりましたが、まだ決定できず「とりあえず判断を置いておく」とした区域のことです。

そのため、都市計画区域は線引きを行った「市街化区域」と「市街化調整区域」、線引きが行われなかった空白の地域「非線引区域」のいずれかに分けられています。

都市計画法(非線引区域)

D:準都市計画区域

都市計画を定めて、計画的に街づくりを進めるエリアが都市計画区域なのに対して、人がそれほど集まっていないので、とりあえず置いておくエリアが都市計画区域外でした。

ただ、都市計画区域外で、そのまま自由勝手に開発・建設が行われると、将来における都市としての整備・開発および保全に支障が生じる恐れがあると認められる区域を、都道府県が準都市計画区域として指定します。

準都市計画区域では、用途地域や風致地区等の土地利用の整序のために必要な都市計画を定めることができます。

都市計画区域外、準都市計画区域について詳しくは「都市計画区域、都市計画区域外、準都市計画区域とはなにか」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

都市計画施設

都市計画(都市での生活や都市機能の維持)に必要な道路・高速道路・公園及び下水道などの都市施設で、計画決定されたものを都市計画施設といいます。

都市計画施設は都市計画法第11条1項で次のものが定められています。

  1. 道路、都市高速鉄道、駐車場、自動車ターミナル等の交通施設
  2. 公園、緑地、広場、墓地等の公共空地
  3. 水道、下水道、汚物処理場、ごみ焼却場等の供給施設または処理施設
  4. 河川、運河等の水路
  5. 学校、図書館等の教育文化施設
  6. 病院、保育所等の医療施設または社会福祉施設
  7. 市場、と畜場または火葬場
  8. 一団地の住宅施設
  9. 一団地の官公庁施設
  10. 流通業務団地
  11. その他政令で定める施設(電気通信事業の用に供する施設または防風、防火、防水、防雪、防砂もしくは防潮の施設)

代表的なものは都市計画道路で、重要事項説明書で、都市計画道路の有無・進捗状況・名称・予定幅員を説明しなければなりません。特に、都市計画道路の予定区域内では、その進捗状況によって建築制限が変わるため、十分に調査して説明する必要があります。

詳しくは「都市計画道路とはなにか調査方法についてわかりやすくまとめた」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

市街地開発事業

市街地とは、人家や商店・ビルなどが立ち並んだにぎやかな土地のことで、農地や森林などが見られず、市街化とは建築物が数多く建築されているイメージになります。これら計画的な街づくりを具体的に実行するのが市街地開発事業です。

市街地開発事業とは都市計画法第12条1項で定められた次の事業のことを指します。

  1. 土地区画整理事業
  2. 新住宅市街地開発事業
  3. 工業団地造成事業
  4. 市街地再開発事業
  5. 新都市基盤整備事業
  6. 住宅街区整備事業
  7. 防災街区整備事業

上記に該当する計画がある場合は「有」とし、内容を記入します。

詳しくは「市街地開発事業とはなにかわかりやすくまとめた」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

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重要事項説明書の記載例

次のように記載します。

①都市計画施設の項目で、対象不動産の一部に都市計画道路がかかっている場合

都市計画道路(不動産にかかっている)

都市計画法に基づき都市計画道路の部分における建築について知事の許可が必要です。
ただし、階数が2以下でかつ地階を有しない木造の建築物の改築又は移転などについては許可不要です。

②都市計画施設の項目で、対象不動産には都市計画道路がかかっていないが、近くに都市計画道路がある場合

都市計画道路(不動産にかかっていない)

対象不動産に都市計画道路はかかりませんが、対象不動産から南側約150mの距離に都市計画道路(◯◯線、幅員◯m)が計画決定されています。

③都市計画施設の項目で、区分所有建物の一部に都市計画道路がかかっている場合

都市計画道路(マンションにかかっている)

対象不動産の敷地の一部には、上記のとおり都市計画道路が計画決定されており、該当部分は都市計画法に基づき建築制限があります。なお、都市計画道路の事業の施行により敷地の一部が道路に供され、将来残余の敷地面積にて改装、再建築する際には現在と同規模面積の建物が建てられない場合があります。

このようなケースで、敷地の収用・買収に対する補償代金と残余の土地・建物の共有持分についても、区分所有者間での取り決めが決定している場合はその内容を記入する必要があります。

 

 

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