イクラちゃんねるライター募集
コロナショックで不動産は下がる? 対策していますか? 無料キャンペーン中! イクラ不動産

伝統的建造物群保存地区とはなにかわかりやすくまとめた

伝統的建造物群保存地区とはなにかわかりやすくまとめた

Q:伝統的建造物群保存地区(でんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく)とはなんですか?

A:伝統的建造物群と一体をなしてその価値を形成している環境を保存する地区

伝統的建造物群保存地区とは、文化財保護法に規定され、伝統的建造物群と一体をなしてその価値を形成している環境を保存するために、市町村が定める地区です。

不動産の重要事項説明書における「文化財保護法」とはなにか

不動産の重要事項説明書における「文化財保護法」とはなにか

2016.03.25

例えば、城下町・宿場町・門前町・港町・山村集落などに残る歴史的な集落やまち並みが指定の対象となっています。国は、伝統的建造物群保存地区の中から特に価値の高いものを、重要伝統的建造物群保存地区として選定しています。

伝統的建造物群とは、周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している建造物群で、価値の高いものをいいます。歴史的風致とは、地域におけるその固有の歴史や伝統を反映した人々の活動と、その活動が行われる歴史上価値の高い建造物やその周辺の市街地とが一体となって形成してきた良好な市街地の環境のことを意味します。

具体的には、全国各地の城下町・宿場町・門前町などに残る歴史的な建造物とその街並みや集落に指定されています。

例えば、白川郷の荻町集落は伝統的建造物群保存地区(重要伝統的建造物群保存地区)に指定されています。

白川郷1

伝統的建造物群保存地区は、それまでは建物単体でしか保存できなかった歴史的建造物を、面的な広がりのある空間として保存するための制度となっています。そのため保存地区内では、社寺・民家・蔵などの「建築物」はもちろん、門・土塀・石垣・水路・墓・石塔・石仏・燈籠などの「工作物」、庭園・生垣・樹木・水路などの「環境物件」を特定し、保存を図ります。

つまり、白川郷の合掌造(建物)を保存するのではなく、水路など残っている雰囲気(風致)なども含めて集落として保存する地区なのです。

白川郷2

また、住民が暮らしながら伝統的建造物群を保存することが前提となっており、地元住民が市町村と協力の上で主体的に保存活動を行います。歴史的風致を守るため、外観を変更する際の制限はありますが、建物内部の改装などは比較的自由にできます。

伝統的建造物群保存地区の制限内容として、建物の外観を変更(新築・増改築・改修・模様替え)するときは、市町村に申請して許可を得てから実施しなければなりません。

市町村が都市計画において伝統的建造物群保存地区を定めた場合においては、その保存のため条例で現状変更の規制がなされます。

文化財保護法第143条1項

許可を与える基準については、許可対象となる行為をした後の伝統的建造物等の位置・形態等が伝統的建造物群の特性を維持していること、伝統的建造物以外の建築物等については、その位置・形態等が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないことなどです。

また市町村は、現状変更の規制と保存のための必要な措置を確保するため必要と認める場合においては、国土交通大臣の承認を得て、条例で建築基準法の規定(建ぺい率・斜線制限・道路内建築制限など)を緩和することができます。

2017(平成29)年7月31日現在、重要伝統的建造物群保存地区は、95市町村の115地区が指定されています(文化庁HP)。

重要伝統的建造物群保存地区は、都市計画法で定める「地域地区」の一つです。地域地区とは、都市計画区域内の土地を、どのような用途に利用するべきか、どの程度利用するべきかなどを定めて21種類に分類したものです。

地域地区(ちいきちく)とはなにかわかりやすくまとめた

地域地区(ちいきちく)とはなにかわかりやすくまとめた

2018.01.22

この記事をシェア

この記事の執筆者

坂根 大介
坂根 大介さかね だいすけ

イクラ株式会社代表。はつね司法書士事務所共同代表。1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。
野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社三井のリハウス)にて不動産売買仲介を行う。
「証券×不動産(売買)×IT」という強みと、契約実務や物件調査の経験をもとに、プロ向けに不動産の調査方法や用語解説、不動産市況、不動産屋社長のためのノートなどをわかりやすく発信している。
イクラ株式会社では、過去に家が売れた成約価格がわかり、売買実績豊富な信頼できる不動産会社とチャットで相談できる「イクラ不動産」を運営。日本経済新聞にも取り上げられる。
また、司法書士事務所では、不動産登記の専門家として登記だけでなく、離婚協議書の作成や遺産分割協議書の作成、相続登記、自己破産の申請を数多く行っており、住宅ローンなど金銭的問題・離婚・相続などを中心に法律に関わる不動産売却の相談が年間1000件以上ある。
主な資格は、宅地建物取引士JSHIホームインスペクター2級FPなど。