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「負動産」とは?下落する不動産(住宅)についてまとめた

「負動産」とは?下落する不動産(住宅)についてまとめた

こちらでは真っ先に下落する不動産として、次の項目を取り扱っています。

不動産から負動産へ…

多くの不動産の価値が下がりはじめています。

不動産は需要と供給のバランスに成り立っています。価格が上昇するは、旺盛な購入(需要)が必要です。もし、需要が変わらないのであれば、供給を減らして需要を保つしかありません。

不動産の需給曲線

  1. 【供給曲線】売りたい不動産業者・戸数(供給)が多ければ価格は下がる。
  2. 【供給曲線】売りたい不動産業者・戸数(供給)が少なければ価格は上がる。
  3. 【需要曲線】買いたいと思う(需要)消費者が少なければ価格は下がる。
  4. 【需要曲線】買いたいと思う(需要)消費者が多ければ価格は上がる。

ですが、今の日本の不動産は需要が減っている中、供給が減っていないのです。したがって、このままだと不動産価格が下がるのは必然なのです。

その中でも、真っ先に下落する不動産、いわゆる「負動産」も決まっているのです。

理由1:需要が減るから

不動産の価格は「需要」と「供給」で決まります。価格が上昇するには、買いたい人がより多くいなければなりません。しかし、日本はこれから本格的な人口(世帯数)減少、少子高齢化社会に突入するため、ほとんどの不動産の価格が下がるのは自然なことと言えます。

我が国の人口は長期的には急減する局面に

国土交通省「国土の長期展望」中間とりまとめ

国の推計によると、日本の人口は2004年12月の1億2784万人をピークに、2050年には約25%の3300万人が減少し、9515万人になると予測されています。また、2100年には約62%の8000万人が減少し、4771万人(中位推計)と、明治、大正時代の水準にまで戻るとされています。こんなに人が減ると欲しい人も減るため、不動産を所有していても、売るに売れませんよね。

2050年には日本の総人口は3300万人減少

国土交通省「国土の長期展望」中間とりまとめ

人口減少と同時に生じる「少子化」「高齢化」も、住宅価格の大きな下落要素です。2050年に3300万人減少するという内訳をみると、15歳未満の若年人口が約900万人減少、15〜64歳の生産年齢人口が約3500万人減少とあわせて4400万人減少する一方、65歳以上の高齢人口は約1200万人増加します。

2050年というのはなにも遠い将来のことではありません。35年ローンを利用して住宅を購入する人は、ローンが終わるころには、このような時代になっているということを考えておく必要があるでしょう。

少子高齢化によって住宅価格が下がるのには様々な要因がありますが、若年層の年金や保険など社会保障の負担が増すことで、実質所得が減少し、それが住宅の購入力の減退につながるからです。

価格が上昇するには、買いたい人がより多くいなければなりません。

解決策として「労働力としての移民の受け入れ」「定年退職や年金支給年齢の引き上げ」「女性の社会進出促進による世帯所得の向上」「出生率の改善」などがありますが、今のところ着実に改善されているのは「女性の社会進出」だけであり、解決するには容易ではない問題といえます。

理由2:供給が減らないから

不動産の価格は「需要」と「供給」で決まります。もし、需要が増えないのであれば、供給を減らして需要(価格)を保つしかありません。

しかし、いまだに数多くの「新築」を建て続けているのです。

新設住宅着工戸数の推移

新設住宅着工戸数の推移(総戸数)(国土交通省「2016年新設住宅着工戸数(年間)」をもとに作成)

欧米では、多くの国において10年間の「住宅需要」や「住宅建設見込み」を推計し、それを基に住宅建設数を決定しています。2003年から10年間のイギリスの世帯数当たり新築建設をみると7.2%など、多くの国が10%以下を見込んでいます。

一方、日本にはこうした目安がなく、毎年90万戸程度の新築住宅をつくり続けているのです。イギリスと同じ7.2%なら年間着工件数は35.9万戸程度であり、10%にするなら49.9万戸程度が適正な新築数となります。ようはつくり過ぎなのです。

人口が減少する中、つくり続けるとどうなるでしょうか。

そう、空き家が増えるのです。

野村総合研究所「2030年の住宅市場」2017年度版

すでに全国の空き家数は1000万戸を突破しているものとみられ、2033年の空き家数は2000万戸を突破、空き家率は30%を超えるという予測となっています。

約15年後には今の約3倍に空き家が増えるというのは衝撃的ですが、供給を減らさない限り仕方ありません。3戸に1戸は空き家なので、不動産価格が下がるのもわかりますよね。

戸建だけでなく、都市部のマンションであっても、立地の良いマンションを除いて、売買や賃貸などのニーズがないマンションは、建物だけでなく所有者も高齢化し、空き家が増えて、管理費や修繕積立金もたまらず、荒廃していく可能性があるのです。

真っ先に下落する不動産とは

このような中、下がらない不動産もあります。それはニーズのある土地、つまり「立地の良い」不動産です。

不動産は需要と供給のバランスに成り立っています。どんなに豪邸であっても、それがニーズのない立地にあるのなら価値はありません。不動産の価値は立地に尽きるのです。

立地というのは、「駅からの徒歩距離」であったり、高級住宅街などのブランド性を意味する「地位(じぐらい)」、あとは学校区や商業・医療施設の利便性、街並みなどの「周辺・生活環境」などを指しますが、立地が良い場所に人が集まっているのは言うまでもないでしょう。人口減少が始まるのは、不便なところからであり、立地が良い場所はそれほど人口は減りません。都市部でも駅から遠く、生活利便性の悪い不動産は敬遠されるでしょう。

逆に、真っ先に下落する不動産(住宅)は、「ニーズのない土地」つまり誰もが欲しくない土地です。それは、災害の危険性が高い土地ということができるでしょう。

ここでは、真っ先に下落するであろう不動産についてまとめています。これらに該当する不動産について、売却を考えている方は早めの売却を、購入を考えている方は、本当にその不動産を購入すべきか慎重に調べて検討すべきでしょう。

居住誘導区域(コンパクトシティ)外

コンパクトシティ(居住誘導区域)とはなにか

法律の改正により、各自治体は「住むべき場所とそうでない場所」を明確に分けることができるようになりました。そこで、人の集まる立地の良い居住地域を「居住誘導区域」として定めています。居住誘導区域は自治体が人口減少社会の中「人口密度を維持する(人口を減らさない)と宣言する地域」です。これから人口減少が進む中で、インフラや生活サービスを確保し、居住を誘導することで、人口密度を維持または増加させます。つまり、居住誘導区域内の不動産価格は維持されますが、居住誘導区域外の不動産価値は下落します。

土砂災害特別警戒区域・土砂災害警戒区域内

土砂災害特別警戒区域・土砂災害警戒区域についてわかりやすくまとめた

土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)は,土砂災害警戒区域のなかでも、土砂災害が発生した場合「建築物に損壊が生じ、住民の生命または身体に著しい危害が生じるおそれがある区域」で「一定の開発行為や居室を有する建築物の構造が規制されている土地の区域」のことです。

土砂災害警戒区域(イエローゾーン)とは、土砂災害防止法に基づき指定された「土砂災害のおそれがある区域」で、土砂災害が発生した場合「住民の生命または身体に危害が生ずるおそれがある区域」で「警戒避難体制を特に整備すべき土地の区域」のことです。

災害危険区域

災害危険区域

災害危険区域とは、津波や高潮、出水(洪水)などの自然災害の被害が著しい区域に指定されるもので、指定されると一般的には住宅(戸建・マンション)の建築は禁止されます。区域を指定し、区域内の建築物を制限することで災害による被害を防止することを目的としています。

津波災害特別警戒区域・津波災害警戒区域

津波災害特別警戒区域・津波災害警戒区域についてわかりやすくまとめた

津波災害警戒区域(イエローゾーン)とは、津波防災地域づくりに関する法律に基づき指定された「津波災害のおそれがある区域」で、最大クラスの津波が発生した場合「住民の生命または身体に危害が生ずるおそれがある区域」で、津波から逃げることができるよう「警戒避難体制を特に整備すべき土地の区域」のことです。

津波災害特別警戒区域(オレンジゾーン)とは、津波災害警戒区域のなかで、最大クラスの津波が発生した場合「建築物に損壊が生じ、または浸水し、住民の生命または身体に著しい危害が生じるおそれがある区域」で「特に防災上の配慮を要する方々が利用する社会福祉施設、学校、医療施設の建築とそのための開発行為に関して、居室の床面の高さや構造等を津波に対して安全なものとするために都道府県知事が指定する区域」のことです。

浸水想定区域

浸水想定区域についてわかりやすくまとめた

浸水想定区域とは、国土交通省及び都道府県が「洪水予報河川」「水位周知河川」に指定した河川について、「想定し得る最大規模の降雨」に加えて「河川整備の目標とする降雨」によりその河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域として指定したものです。

都市洪水想定区域・都市浸水想定区域

都市洪水想定区域・都市浸水想定区域についてわかりやすくまとめた

都市洪水想定区域とは、大雨などにより、川の水が増して勢いよくあふれ出ることにより、洪水が想定される区域に指定されるもので、指定されると浸水した場合に想定される水深が公表されます。また、都市浸水想定区域とは、大雨などにより、地表の水の増加に排水が追いつかず、用水路や下水溝などがあふれて氾濫したり、河川の増水や高潮(海水面の高まり)によって排水が阻まれることによって、住宅などが水につかる浸水が想定される区域に指定されるもので、こちらも指定されると浸水した場合に想定される水深が公表されます。どちらも、大雨などにより、住宅が水につかる浸水の可能性があるエリアですが、浸水の原因によりそれぞれわけられます。

市街化調整区域

市街化調整区域とは、市街化(建築物が数多く建築されているイメージ)が進まないよう抑える区域であるため、人が住むためのまちづくりを行う予定のない区域のことです。農地や森林を守ることに重点が置かれ、許可を得た場合を除き、原則として家を建築することができません。

急傾斜地崩壊危険区域

急傾斜地崩壊危険区域

急傾斜地崩壊区域とは、がけ崩れによる被害を防止したり、軽減したりするため、がけ崩れを誘発助長するような行為を制限する必要がある土地や、がけ崩れ防止工事を行う必要がある土地に指定されるもので、指定されると必要な施設(排水施設、擁壁等)を設置するとともに、住宅(戸建・マンション)の建築は禁止されます。

地すべり防止区域

地すべり防止区域

地すべり防止区域とは、地すべりによる被害を防止したり、軽減したりするため、地すべりを誘発助長するような行為を制限する必要がある土地や、地すべり防止工事を行う必要がある土地に指定されるもので、指定されると必要な施設(排水施設、擁壁等)を設置するとともに、住宅(戸建・マンション)の建築は禁止されます。

 

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