あなたが一人ではなく、夫婦など誰かと一緒に不動産を購入した場合、いくらお金を出したかによってその不動産所有の割合(共有持分)が決まります。
その際、もし夫婦共働きで一緒に貯金をしていて、どちらがいくら貯金したのかわからなくなった場合はどのようにすれば良いのでしょうか。
お互いにケンカを覚悟の上、過去にさかのぼって計算し直さないといけないのでしょうか。
夫婦どちらの分か区別のつかなくなった貯金の計算方法
不動産を購入するためには多額の資金を準備しなければなりませんよね。足りない資金は住宅ローンなど借入れすることになります。あなた一人で購入することが困難な場合には、夫婦や両親と共同で購入する場合があります。その場合、出したお金の金額によって持分割合というのが決まります。
例えば4,000万円の物件を、夫が2,000万円、妻が2,000万円出したとします。その場合、夫の持分は1/2、妻の持分は1/2ということになります。
こちらの不動産は、夫と妻の共有名義の不動産であり、夫が1/2、妻が1/2、それぞれ共有持分を持っているということになります。
このように共有持分は、購入資金を誰がいくら出したのかによって決めなければなりません。冒頭にあったように、共働き夫婦で一緒に貯めたお金で区別がつかない場合は、会社から過去5年間の収入証明(源泉徴収票)をもらい、以下の計算式で割合を出すことができます。
夫婦全部の貯金 × 夫(妻)の過去5年分の年収 / (夫の過去5年分の年収) + (妻の過去5年分の年収)
例えば、区別のつかない夫婦の貯金が1,000万円あるとします。夫婦の過去5年分の年収は以下の通りです。
夫 | 妻 | |
1年前の年収 | 800万円 | 500万円 |
2年前の年収 | 600万円 | 500万円 |
3年前の年収 | 500万円 | 400万円 |
4年前の年収 | 500万円 | 300万円 |
5年前の年収 | 600万円 | 300万円 |
過去5年分の年収 | 3,000万円 | 2,000万円 |
夫については、1,000万円×3,000万円/(3,000万円+2,000万円)=600万円
妻については、1,000万円×2,000万円/(3,000万円+2,000万円)=400万円 |
1,000万円の夫婦の貯金の内訳は以上のように算出することができます。もし、あなたの貯金が夫婦どちらの分か区別のつかなくなっている場合にはこのように計算しましょう。
ただし、もしあなたが共働きでなく専業主婦で、夫からの給料からコツコツと貯めていた場合、そのお金はあなたのものではなく夫のものになるということに注意してくださいね。