岐阜県の「マンションを売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
| 順位 | ポイント |
|---|---|
1位 住み替え（家族の変化・より良い住まいを求めて） （37.5％） |
岐阜県でマンション売却をした理由で一番多かったのは「住み替え」です。 家族の成長や構成、ライフステージの変化などで売却して住み替えをする人が多いようです。 |
2位 売り時だと思ったから（20.0％） |
今が売り時であると考えて、マンションを売却したという理由が2位でした。 岐阜県岐阜市の中古マンションの価格相場は上昇傾向を維持しており、高いうちに売ろうとする人が少なくないようです。 |
3位転勤・転職（仕事や勤務地の変化など） （15.0％） |
岐阜県でマンションの売却理由として3位にランクインしたのは、転勤・転職によるというものです。 仕事の都合で岐阜県を離れることになり、マンションを売却する人も一定数見受けられます。 |
4位 相続関連（8.8％） |
相続関連によりマンションを売却したという回答が4位です。 岐阜県は三世代同居世帯の割合が高いほうですが、相続したマンションを売却する人も一定数います。 |
5位離婚・別居 （7.5％） |
離婚・別居が、マンションの売却理由として岐阜県で5位にランクインしています。 岐阜県の離婚率は1.36（人口千対）で、全国平均より低めではありますが、離婚により売却するケースは一定数あるようです。 |
6位 ローンの返済苦など金銭的な理由 （6.3％） |
住宅ローンの返済が困難になったためなど、金銭的な理由によりマンションを売却したという理由が岐阜県では6位に入りました。 |
7位 その他 （5.0％） |
親の要介護度が上がったなどの理由で、急遽、高齢者施設に入居する事例もあります。 介護保険制度があるとはいえ、入居一時金はかなり高額な金額になることが多いため、資金を作るために親の自宅マンションを売却するケースもあるようです。 |
- ＜調査概要＞（データ参照元）
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- ＜実施方法＞
- 実施日 2022年10月〜2023年11月
順位別に実際の売主様の声＆買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位（37.5%）住み替え（家族の変化・より良い住まいを求めて）
〈売主様の実際の回答・声〉
定年を迎えたのでずっと夢だった自給自足生活をするために、岐阜市内のマンションを売却して郊外の一軒家に住み替えることにしました。とは言え生活に不便なところは困るので、物件探しに時間がかかりました。幸い今のマンションがわりと良い値段で売れたので、希望の住み替えが実現できました。
岐阜県でのマンション売却で最も多い理由が「住み替え」です。
〈買主への上手な伝え方〉
一般的な住み替えのほか、老後が近づき将来的に住む家のことを考え始めたというケースもありますが、いずれもマイナスのイメージにはつながりにくいため、買主にそのまま伝えても問題ありません。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき？」で、また買い替え全般については、「【買い替え（住み替え）×自宅売却まとめ】流れと成功のコツ・考え方を基本から解説」で詳しく説明しています。
2位（20.0%）売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
岐阜市内のマンションが少し値上がりしていると聞いたので、使ったり使わなかったりしながら持ち続けていた古いマンションを売却することにしました。思ったよりも高値で売れたのは、名古屋まででも通勤が可能な駅の近くにあったからだと不動産会社の人に教えてもらいました。今売ってよかったです。
〈買主への上手な伝え方〉
売主にとって高く売れるのは好ましい状況ですが、買主にとっては損をした気持ちになる恐れがあります。
良いイメージを持たれないと判断される場合は、詳しい事情は話さずに、単なる売却であると伝えると良いでしょう。
3位（15.0%）転勤・転職（仕事や勤務地の変化など）
〈売主様の実際の回答・声〉
前からやりたいと思っていた仕事が東京で見つかったので、この機会を逃してはと転職を決めました。今、住んでいるマンションは5年ほど前に買ったのですが、思い切って売却することにしました。賃貸に出しても良かったのですが、管理が大変だと聞いたので売却してすっきりしました。
〈買主への上手な伝え方〉
転職などで勤務先が変わる場合、現在住んでいる地域に戻る可能性は極めて少ないといえます。新しい人生をスタートするという前向きな理由なので、買主にはありのままを伝えましょう。
転勤による売却については、「転勤で持ち家をどうする？判断基準と高く売るためのポイントを解説！」や「転勤でお家売却！失敗しない不動産会社選びのポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
4位（8.8%）相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
実家の父が亡くなり、父が一人暮らしをしていたマンションを相続しましたが、将来的に利用する予定がないため売却することにしまいした。思ったより高値で売れたのでよかったです。
〈買主への上手な伝え方〉
近年では親と同居する世帯は少ないため、実家を相続しても売却する人が多いようです。珍しいケースではないため、買主には「相続したが将来的に利用する予定がないため」と伝えましょう。
自宅で亡くなった場合でも、通常の病死など自然死に分類される場合は説明義務はありませんが、念のため売却を依頼する不動産会社には伝えておくようにしましょう。
5位（7.5%）離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
まさか自分がという感じなのですが、離婚することになって、結婚後に購入したマンションをどう分けるかで大揉めになりました。住宅ローンの返済を考えると売却しかないのに、妻は子供と住み続けたいと言い張り、結局、リースバックで売却してから賃貸にして、養育費代わりに私が家賃を支払うことで落ち着きました。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚が売却理由の場合、買主にプライベートな事情を話す必要はないので、このような場合は、単なる「住み替え」であると伝えるほうが良いでしょう。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
| 瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
|---|---|---|
| 心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
| 法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
| 物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
| 環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
離婚による売却については、「【離婚×不動産まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 その4」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
6位（6.3%）ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
夫婦の共有名義でマンションを購入しました。2人分の年収をあてにして住宅ローンを組んだのですが、出産後、妻が仕事に戻ることができなかったので、住宅ローンの返済が滞るようになってしまったので、仕方なく売却することにしました。任意売却してもらったので返済は続きますが、とりあえず実家に戻って妻も安心したようです。
〈買主への上手な伝え方〉
さまざまな事情により、突然、住宅ローンの返済が困難になるケースは少なくありません。 買主に「お金に困っている」イメージを与えると買い叩かれるリスクがあるため、通常の「住み替え」であると伝えたほうが無難です。
7位（5.0%）その他
〈売主様の実際の回答・声〉
念願のマンションを購入したのですが隣人トラブルがひどくなり、住みづらくなったため売却しました。神経質な隣人で、我が家の子供達が遊ぶ声がうるさかったようです。今度マンションを買う時は、周囲をしっかりと確認してからにしたいと思います。
〈買主への上手な伝え方〉
隣人トラブルによりマンションを売却する場合は、買主にその事実を伝えることが必要です。不動産会社の担当者に相談をして、上手に伝えてもらうようにしましょう。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 岐阜県のマンション売却理由は「住み替え」が最多であり、次が転勤や転職であった。ライフステージの変化で売却する人が多いと言える。
- 岐阜県の離婚率は全国平均より低めだが、一定の数で離婚や別居によるマンションの売却も見受けられる。
