この記事では、茨城県の
- 中古マンションの売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
という中古マンションを売る際に知っておきたい基本情報に加えて、
- 高く売れる中古マンションの特徴
- 売れにくい中古マンションの特徴
- 売れにくい中古マンションを売るための対策方法
について知ることができます。
茨城県の「マンションの売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「茨城県のマンション売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
もくじ
この記事のポイントまとめ
1.【2023年度版】茨城県の中古マンションが売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
売却成約までにかかった期間は平均約4.3ヵ月、平均売却価格は約1,920万円です。
また相場の動向は、おおまかに以下のとおりです。
- 前年に比べ売却価格は、約9.0%上昇
- 前年に比べ成約した物件の㎡単価は、約7.26%上昇
- 前年に比べ成約件数は、約▲0.01%下降
詳しくは、「1.【2023年度版】茨城県の中古マンションが売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向」をご覧ください。
2.茨城県で高く売れる中古マンションの特徴(2023年度版)
茨城県で高く売れる中古マンションの特徴は、一般的に以下のとおりです。
- 水戸市・つくば市に近い
- 専有面積が広い
- 水戸駅・取手駅など開発エリアがある地域
- 商業施設が近い
- 周辺環境が良い
上にあげたような特徴が多くあてはまり、なおかつ「駅から近い立地」に建っている中古マンションは査定額が高くなります。
詳しくは、「2.【チェックリスト付き】茨城県で高く売れる中古マンションの特徴(2023年度版)」をご覧ください。
3.茨城県で売れにくい中古マンションの特徴(2023年度版)
茨城県で売れにくい中古マンションの特徴としてあげられるのは、一般的に次のようなものです。
- 水戸市・つくば市から遠い
- 専有面積が70㎡以下しかない
- 開発エリアから外れている
- 商業施設が近くにない
- 周辺環境が悪い
詳しくは、「3.茨城県で売れにくい中古マンションの特徴(2023年度版)」をご覧ください。
4.【事例で解説】茨城県で売れにくい中古マンションを売るための対策方法3つ(2023年度版)
茨城県で売れにくい中古マンションを売るための対策法3つについて、実例でご紹介いたします。
その方法は、次のとおりです。
対策方法(例) | |
---|---|
水戸市・つくば市から遠い | ・周辺環境の良さをアピールする |
専有面積が70㎡以下しかない | ・単身者や夫婦のみの世帯向けに売り出す |
周辺環境が悪い | ・交通の便や生活の便の良さをアピールする |
詳しくは、「4.【事例で解説】茨城県で売れにくいマンションを売るための対策方法3つ(2023年度版)」をご覧ください。
1.【2023年度版】茨城県の中古マンションが売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
1-1.【2023年度版】茨城県の中古マンションが売却成約までにかかった期間
茨城県平均 | |
---|---|
マンションの売却成約までにかかった期間 | 約4.3ヵ月 |
不動産の売れやすさは「マンション>戸建て>土地」の順になっています。
茨城県のマンションの在庫数は、最新のデータでは全国第18位と比較的活発です。そのため、売却にそれほど時間がかからないケースが多いと言えるでしょう。
参考として実際に売却成約した売主へのアンケート結果を見てみると、全体の7割以上が半年以内に売却できていることがわかります。
順位 | 売却にかかった期間 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 3ヵ月以内 | 35.6% |
2位 | 6ヵ月以内 | 35.1% |
3位 | 1年以内 | 14.8% |
4位 | 2年以内 | 9.4% |
5位 | 2年以上 | 5.1% |
※イクラ不動産の利用者アンケートより
1-2.【2023年度版】茨城県の中古マンションの売却価格・相場の動向
茨城県平均 | |
---|---|
マンション売却価格・相場 | 約1,920万円 |
2023年現在、茨城県の中古マンション相場の動向は次のような傾向です。
- 前年に比べ売却価格は、約9.0%上昇
- 前年に比べ成約した物件の㎡単価は、約1.8%上昇
- 前年に比べ成約件数は、約▲0.01%下降
【主な要因】
- コロナ禍が落ち着き通勤が復活したことにより、都内へアクセスのしやすいつくばエクスプレス線やJR常磐線が通る地域の人気が高まった
- 東京都・千葉県・埼玉県から茨城県に引っ越してくるケースが多い
- 都内へ交通アクセスのしやすい地域は盛り上がっているものの、そのほかの地域は県外に出る人が多く偏りがある
茨城県では2021年に、2014年以降初めて茨城県内から出る人(転出者)と茨城県外から入る人(転入者)の割合が逆転し、転入超過となりました。2022年も転入超過の傾向は続いていますが、2021年ほどの伸びはありません。
転入超過傾向となっている要因としてあげられるのは、茨城県全体で企業誘致を積極的に行っているほか、コロナ禍が落ち着いたことより、在宅ワークと通勤のバランスを取りやすい東京23区をはじめ都内へアクセスが良いつくばエクスプレス線やJR常盤線が通る地域の人気が高まったことです。この傾向に伴ってマンションの需要が高まり、価格も上昇していると考えられます。
しかし、都内へ交通アクセスのしやすい地域は盛り上がりを見せている一方で、日立市など都心から離れた地域では、茨城県外に出る転出者の数が多くなっており、成約件数はやや下降傾向です。
また、以下のようなエリアの住宅需要・地価が高まっています。
⇒つくばエクスプレス線:つくば市、つくばみらい市、守谷市
⇒JR常盤線:水戸市、取手市、土浦市
2.地方でも、以下の条件に当てはまるエリア
⇒移住者への支援が手厚い那珂市、東海村
【主な要因】
- 茨城県外から移住者を募り支援策を講じるなど、引っ越してきやすい環境が整っている
参考:茨城県「茨城県の人口と世帯(推計)-令和5年(2023年)12月1日現在-」
2.【チェックリスト付き】茨城県で高く売れる中古マンションの特徴(2023年度版)
基本的に中古マンションは、建っている場所が「商業施設などが近くにある生活しやすい立地」でなければ高くは売れません。
加えて、茨城県では以下に掲げた特徴に多く当てはまっているほど、査定額が高くなります。
チェック項目 | チェック | |
---|---|---|
水戸市・つくば市にある | ・主要沿線の停車駅がある ・オフィス街 等 |
✅ |
専有面積が70㎡以上ある | ・住居人数に最低限必要な専有面積がある ・周辺物件より専有面積が広い ・70㎡以上の3LDK 等 |
✅ |
水戸駅・取手駅など開発エリアがある地域 | ・開発エリア内にあり活気がある ・今後の資産価値の上昇が期待できる |
✅ |
商業施設が近い | ・駅ビル、スーパー、コンビニなどが近い | ✅ |
周辺環境が良い | ・商業施設、病院、銀行などが近い ・学校、幼稚園が近い 等 |
✅ |
以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。
2-1.[特徴1]水戸市・つくば市にある
茨城県内で特に人口の多い水戸市・つくば市は、商業施設や交通機関、医療機関が充実しているため、各世代からの需要が高くなっています。
なかでもつくば市はつくばエクスプレス線が通っており、都内まで1時間以内と交通アクセスが良く、茨城県外から引っ越してくる転入者の数が県内トップクラスです。そのため、中古マンションの需要が高く、多くの取引がされています。
2-2.[特徴2]専有面積が70㎡以上ある
一般的に、マンションでは専有面積が広くなるほど、人気も価格も高くなります。
茨城県で取引されているマンションの平均専有面積は約74㎡のため、75㎡以上の3〜4LDKのマンションがファミリー層に人気です
2-3.[特徴3]水戸駅・取手駅など開発エリアがある地域
開発エリア内にあるマンションは、住宅用としても投資用としても人気があります。茨城県では、おもに水戸駅や取手駅周辺が該当します。
郊外や県外から、開発エリアに引っ越してくるケースも多いです。実際の間取りや日当たりを見て判断をしたい、失敗したくないといった意識が強く、中古物件の需要が高くなっています。
2-4.[特徴4]商業施設が近い
駅ビルやスーパー、コンビニが近くにあり、日常の買い物に困らないマンションは、買い手がつきやすい傾向にあります。
徒歩何分圏内に商業施設があるか、売却の際にアピールポイントとして伝えるのが高く売るコツです。
2-5.[特徴5]周辺環境が良い
ファミリー層向けのマンションは、周辺環境が良いエリアに建っていると高く売れやすいです。
商業施設や病院、銀行といった生活に必要な施設が近くにあるほか、歩道が整備されていたり小学校・中学校が近くにあったりするマンションであれば、買い手にとってより購入意欲がアップする物件になります。
また、茨城県では那珂市、東海村といった自然豊かな環境にある地域も、子どもをのびのびと育てたいと子育て世帯からも人気が高いです。
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3.茨城県で売れにくい中古マンションの特徴(2023年度版)
説明 | |
---|---|
水戸市・つくば市から遠い | ・水戸市やつくば市以外のエリア |
専有面積が70㎡以下しかない | ・専有面積が狭く、ファミリー層向けではない ・70㎡以下 等 |
開発エリア内にない | ・開発エリア内になく公共交通機関・商業施設などが少ない ・資産価値が上がらない 等 |
商業施設が近くにない | ・駅ビルやスーパー、コンビニが徒歩圏内にない |
周辺環境が悪い | ・基地、廃棄物処理場などの嫌悪施設が近くにある ・大気汚染や騒音がなどがひどい場所にある 等 |
以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。
3-1.[特徴1]水戸市・つくば市から遠い
水戸市やつくば市といった主要都市以外の場所にあり、かつ駅から離れたマンションは売れにくい傾向にあります。
茨城県では、水戸市・つくば市といった都心への交通アクセスがしやすい地域に人気が集中しており、郊外にある地域はなかなか買い手がつきにくいです。
3-2.[特徴2]専有面積が70㎡以下しかない
マンションは働き世代・子育て世代が購入するケースが多いため、家族で住むのに十分な広さのない物件は買い手がつきにくいです。
茨城県で取引されているマンションの平均専有面積は約74㎡なので、70㎡以下の物件はやや需要が減少する傾向にあります。
3-3.[特徴3]開発エリア内にない
開発エリアになく、郊外にあるマンションは、次のような理由から売れにくい傾向にあります。
- 公共交通機関の本数が少ない
- 商業施設・娯楽施設が少ない
- 資産価値が上がらない
- 教育機関のサービスの充実が都市部・開発エリアに比べて少ない
3-4.[特徴4]商業施設が近くにない
マンションの購入者は共働き世代が多いため、日常的な買い物に困らない立地を前提条件とするケースが多いです。
徒歩10分圏内にスーパーやコンビニなどの商業施設がない場合は、買い手がつきにくくなります。
また、たとえ商業施設が近くにあっても、品揃えが少ない、夜遅くまで営業をしていないといった、共働き世代に使い勝手がよくない場合も同様に、なかなか買い手がつきません。
3-5.[特徴5]周辺環境が悪い
次のような施設が近いマンションは、売り出してもなかなか買い手がつきません。
- 墓地・焼却場・米軍基地などの嫌悪施設工場
- ガソリンスタンドなど、においが強い施設
- 高速道路や幹線道路など、排気ガスによる大気汚染の影響がある場所
- 線路横や踏切など、騒音がひどい場所
- 嫌悪施設……一般的に、住んでいるところの近くにあると嫌な気持ちになりがちな施設や建物のこと。墓地、焼却場、廃棄物処理場、暴力団関連の建物、など
4.【事例で解説】茨城県で売れにくい中古マンションを売るための対策方法3つ(2023年度版)
茨城県で売れにくい中古マンションを売るための対策法3つについて、実例でご紹介いたします。
その方法は、次のとおりです。
対策方法(例) | |
---|---|
水戸市・つくば市から 遠い |
・周辺環境の良さをアピールする |
専有面積が 70㎡以下しかない |
・単身者や夫婦のみの世帯向けに売り出す |
周辺環境が 悪い |
・日当たりの良さ、騒音・振動対策をアピールする |
〈事例1〉
水戸市・つくば市から遠い立地の場合の成功事例
〈概要〉
売主Aさんは、牛久市にあるマンションをどうするか悩んでいました。静かな住宅街であることや日常的な買い物には困らないことなど、周辺環境の良さをアピールポイントとし、無事売却をすることができました。
〈売れたポイント〉
- ・周辺環境の良さをアピールする
- 周辺環境の良いマンションは、茨城県に限らず、全国的にも売れやすい傾向にあります。
- スーパーやコンビニなどの商業施設
- 小学校などの教育機関
- 病院などの医療機関
これらの施設が徒歩何分圏内にあるか、日常生活に困らないことや子育てのしやすさ、治安の良さをしっかりとアピールするのがポイントです。
〈お客様の声〉
牛久市にある駅から徒歩15分圏内のマンションを売却したいと思っていました。
一般的に駅から近く、都市部にある物件のほうが需要があると知り、売れるのだろうかと不安になりました。不動産会社に相談し、普段買い物をしているスーパーまでの距離などをまとめ、生活のしやすさをイメージしやすいようにしました。子育て世代の方に売却でき、良かったです。
〈事例2〉
専有面積が70㎡以下しかない場合の成功事例
〈概要〉
売主Oさんは守谷市で築20年になる専有面積50㎡の2LDKのマンションにお住まいでしたが、実家に戻ることを機に売却をしたいと考えていました。
はじめはファミリー層向けに売り出していましたが、茨城県は3LDKの物件の人気が高く、なかなか買い手がつきませんでした。二人世帯向けに売り出したところ3ヵ月後に買い手がつきました。
〈高く売れたポイント〉
- ・新婚向け、老夫婦向けに売り出す
- 茨城県では、70㎡以上あるファミリー層向けのマンションの人気が高く、それよりも狭い物件は買い手がつきにくい傾向にあります。
今回、売却に出された50㎡の物件は二人暮らし世帯に需要があるため、新婚向け・老夫婦向けとしてターゲット層を絞って売り出していくのが、売却に繋げるコツです。
〈お客様の声〉
結婚をきっかけに購入したマンションですが、実家に戻ることになったため売却したいと考えました。近くに学校があるため、ファミリー層向けに売り出していたのですが買い手がつかず、新婚や老夫婦といった二人世帯に向けてのアピールに変更しました。3ヵ月後に買い手がつき、欲しい人にきちんと届くようにするのが大切なのだと学びました。
〈事例3〉
周辺環境が悪い場合の成功事例
〈概要〉
売主Yさんは、水戸駅から徒歩10分ほどの場所にある3LDKのマンションをお持ちでしたが、線路横にある物件で売れるかどうか不安でした。不動産会社の方に線路横で日当たりが良いことや騒音・振動対策ができていることをアピールして売却活動をしてもらった結果、無事に売却できました。
〈早く売れたポイント〉
- ・日当たりの良さ、騒音・振動対策をアピールする
- 線路横や踏切が近いマンションは、電車を安全に走行させるため線路横は高い建物が少なくなっています。そのため日当たりの良い物件が多く、アピールポイントのひとつになります。
また、騒音・振動対策についても言及するとよいでしょう。
- 二重窓や遮音カーテンを設置することで、音が気になりにくくなる
- 木造建築以外の建物は、振動が軽減されやすい
実際に住んでみた感想も交えて、不動産会社に相談をするのがおすすめです。
〈お客様の声〉
水戸駅から徒歩10分圏内にある線路横のマンションを売却したいと思っていました。
線路横の物件はうるさいといったイメージが持たれやすく、売れるかどうか心配していました。不動産会社の方に日当たりの良さや実際に住んでいて騒音・振動をどう感じるか、どういった対策をしているかを伝えアピールして頂きました。日当たりの良さと駅からの距離が評価され、売却することができました。