石川県の「マンションを売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
石川県の「マンションの売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「 石川県のマンション売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
---|---|
1位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて) (45.0%) |
「子どもの進学に合わせて家族で上京する」「退職をきっかけに島に移住する」など住み替えにはさまざまな理由があります。結婚や出産、子どもの進学などを機に、石川県内や他都道府県へ引っ越すケースが多いようです。 |
2位 売り時だと思ったから (25.0%) |
2024年春に北陸新幹線が石川県内全線開業を予定していることから、「売り時」だと思って売却したという回答が上位にランクインしました。 |
3位 転勤・転職(仕事や勤務地の変化など) (8.3%) |
石川県から転勤・転職を理由に関東や中部、関西地方へ引っ越すケースが多いようです。慣れない土地での生活に加え、賃貸で管理することは大変なため売却に至る割合が多くなります。 |
4位 離婚・別居 (6.7%) |
石川県の離婚率は1.14%で、全国順位は45位と低めですが、離婚・別居を理由にマンションを売却する方は少なくありません。 |
5位 ローンの返済苦など金銭的な理由 (6.7%) |
予想外の事態や環境の変化により、きちんと返済計画を練った住宅ローンの支払いが大変になり、売らざるを得なくなる場合があります。 |
6位 その他(5.0%) |
その他の理由として、石川県の場合、北陸新幹線が開業する金沢市周辺の投資用マンションを売却するケースも多いようです。 |
7位相続関連 (3.3%) |
使う予定がないマンションを相続した場合、すぐに売却するケースが多いです。使わないまま放置していても維持管理費用の支払いが大変なため、年数が経過してから売却するケースも多く見受けられます。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2022年10月〜2023年11月
順位別に実際の売主様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(45.0%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
金沢市内のマンションに住んでいたのですが、駅からバスに乗らないといけなかったので、駅まで歩ける距離にあるマンションに住み替えることにしました。地元のマンションの売却実績が豊富な不動産会社に相談して、希望のマンションを見つけてスムーズに住み替えできました。新しいマンションの価格は高かったのですが、生活が便利になったので思い切ってよかったです。
〈買主への上手な伝え方〉
住み替えを理由とするマンション売却はメジャーなため、買い手に正直に伝えて問題ありません。詳細を伝える必要はなく、ただ「住み替えのため」と伝えるだけで事足ります。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「買い替え(住み替え)で家やマンションを売却する流れと成功のコツを基本から解説」で詳しく説明しています。
2位(25.0%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
新駅の開業予定をきっかけに周辺エリアの物件価格が値上がり、マンションを売るなら今だ!と売却を決意しました。大手の不動産会社と地元の不動産会社のどちらに依頼するか悩んだのですが、地域のことを知っている地元密着の会社にお任せすることに。大変満足のいく結果となりました。
〈買主への上手な伝え方〉
「高値で売却したい」という思いは売主の希望として当然のため、買い手にそのまま素直に伝えても問題ないでしょう。
しかし、買主によっては「高く買わされた」と良い気分がしないかもしれません。そのような心配がある場合は、単に「住み替え」と濁しても良いかもしれません。
3位(8.3%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
石川県から東京都にある本店に転勤が決まり、これまで住んでいたマンションを売ることにしました。駅前の好立地にあったため、賃貸に出すか悩みましたが管理や維持費用の面から売却を決意。タイトなスケジュールでしたが、担当者の方が迅速に行動してくれたためスムーズに売却できました。東京に行くまで余裕をもって行動できて助かりました。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤・転職を理由とするマンションの売却はメジャーなため、正直に買い手に伝えて問題ありません。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする?売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は?」や「転勤で持ち家の戸建てやマンションを売却!不動産会社選びで失敗しないポイント」
で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
4位(6.7%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
離婚が決まり20代後半で購入したマンションを売却することになりました。どのような不動産会社に相談すべきか分からず、手あたり次第インターネットで離婚に強い不動産会社に相談することに。親身に対応してくれた女性スタッフがいる会社に依頼を決めたところ、財産分与の方法も丁寧に教えてくれて助かりました。夫と私の間に入って手続きをしてくれたため、気まずい雰囲気にもならず安心して取引できました。
離婚を理由とする売却は、マンションのほうが土地や戸建てと比較して多い傾向にあります。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚・別居による売却は素直に伝えてしまうと、買い手にネガティブな印象を持たれてしまうため、正直に伝える必要はありません。
また、離婚・別居を理由にマンションを売却する場合、弁護士や税理士など各種士業と連携していて財産分与やローンに関する手続きなどを教えてくれる会社がおすすめです。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
離婚による売却については、「【離婚×不動産売却まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
5位(6.7%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
人員削減により会社を解雇されてしまい、住宅ローンの返済がむずかしくなり売却を決断しました。残債がかなりあったため、ローンが残っていても売ってくれる不動産会社を見つけ売却を頼むことに。競売にかけられることも覚悟していたのですが、任意売却を利用して競売にかけられることなく売却できました。
〈買主への上手な伝え方〉
売却するうえで、売主の個別の事情を買主に伝える必要はありません。「ローンの返済苦」と正直に答えることなく、「住み替えのため」と濁しても良いでしょう。
6位(5.0%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
10年ほど前に投資用にマンションを購入したのですが、その近くにもっと利回りが良さそうなマンションを見つけ買い換えるために売ることにしました。購入したときと同じくらいの金額で売却でき、新しい投資用マンションを購入する元手になったため良かったです。
〈買主への上手な伝え方〉
投資用のマンションを売却するときは、賃貸契約書や過去の修繕履歴が分かる書類を用意して伝えるとより説得力が増すでしょう。賃貸条件や家賃など何を聞かれても良いよう、必要書類を事前に準備しておくことをおすすめします。
売却のときにかかる税金をはじめ、売るべきタイミングも不動産会社に相談することもできます。時期を逃すと損になる場合もあるので、予定があれば早めに検討を始めましょう。
なお、できるだけ複数の不動産会社に相談したほうが、売却の選択肢が広がります。
7位(3.3%)相続関連
〈買主への上手な伝え方〉
相続によるマンション売却は件数自体は少ないものの、よくある売却理由の一つのため買い手に正直に伝えて問題ないでしょう。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 石川県のマンション売却理由は、ライフスタイルや家族構成が変わったことによる住み替えが最も多いという結果だった。
- 北陸新幹線が開業に伴い、金沢市を中心とする物件の価値が上がることを期待して売却を検討するケースも多い。