香川県の「マンションを売却した理由」について、お客様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、併せて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
---|---|
1位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて) (20.6%) |
香川県のマンションを売却した理由で一番多かった理由は「住み替え」という結果でした。 子供が成長して現在のマンションが手狭になり住み替えたり、より良い住環境を求めて住み替えたりする人が多いと言えます。 |
2位 転勤・転職(仕事や勤務地の変化など) (17.4%) |
2位にランクインしたのは、転勤や転職にともなう売却です。 しばらく戻る予定がない場合は、管理する手間を省くために売りに出してしまう人も少なくありません。 |
3位 離婚・別居 (16.2%) |
3位にランクインしたのは「離婚・別居」によるマンション売却です。 香川県の離婚率は1.60(2020年:人口千対)で、全国平均の1.69(人口千対)より少ない割合となっていますが、離婚によりマンションを売却する夫婦も一定数いるようです。 |
4位 売り時だと思ったから (15.2%) |
今が売り時であると考えて、マンションを売却するという傾向も多いです。 香川県の中古マンションの価格はここ数年間で1割程度上昇しており、今のところ年々右肩上がりとなっています。 |
5位 ローンの返済苦など金銭的な理由 (13.8%) |
5位には、ローンの返済苦など金銭的な理由でマンションを売却したという回答がランクインしました。 香川県の景気情勢は、2022年10月時点において緩やかに持ち直しの動きが続いていますが、企業倒産件数は横ばいで、まだ本格的に良くなったとは言い難いようです。 |
6位 相続関連 (10.4%) |
6位の売却理由は「相続関連」によるというものです。 内閣府が調査した香川県の同居率は2010年時点で18%となっており、年々少なくなっています。したがって、将来的にも相続したマンションを売却する人は増える可能性があると考えられます。 |
7位 その他 (6.4%) |
マンションを売却する人の中には、物件に瑕疵があるために売りに出すケースがあります。 少しでもマンション自体に問題がある場合は、買主に対して説明義務が発生することが考えられるため、不動産会社の担当者に相談しましょう。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2021年10月〜
順位別に実際のお客様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説します。
1位(20.6%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
主人と私の定年退職を迎えるにあたって、兼ねてから希望していた田舎への移住を実現するために、丸亀市に所有していたマンションを売却しました。大自然の豊かさを感じながら毎日快適に暮らしています。
〈買主への上手な伝え方〉
セカンドライフを充実させるためなど、前向きな理由による住み替えは買主に明るい印象を与えます。 買主にはそのままの理由を伝えてください。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「【買い替え(住み替え)×自宅売却まとめ】流れと成功のコツ・考え方を基本から解説」で詳しく説明しています。
2位(17.4%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
愛知県に本社がある会社に転職したため、購入したマンションを売却しました。賃貸に出すことも考えましたが、修繕費がかかる可能性があるとのことで売却することにしました。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤や転職で移動するため、現在の住まいを賃貸に出す人もいますが、修繕費など全体のランニングコストを考えてから実行するのがおすすめです。買主には、転職による「住み替え」と伝えて問題ありません。
転勤による売却については、「転勤で持ち家をどうする?判断基準と高く売るためのポイントを解説!」や「転勤でお家売却!失敗しない不動産会社選びのポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
3位(16.2%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
パワハラ気味の夫についていけなくなり、私の方から申し出て離婚することにしました。自宅マンションは2人で資金を出し合ったため、売却して等分しました。ローンの残債がないため、後腐れなく別れられて良かったです。
〈買主への上手な伝え方〉
香川県は他県と比較すると、マンション売却の理由が離婚である割合が多い傾向にあります。 離婚による売却はマイナスイメージを与える恐れがあるため、買主には特に伝えないほうが良いでしょう。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
離婚による売却については、「【離婚×不動産まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 その4」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
4位(15.2%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
高松駅の近くにある自宅マンションを売却した理由は、今が売り時であると思ったからです。住み替えを考えていたところ、高松市の中古マンションの価格は上昇傾向にあると、地元の不動産会社から聞きました。実際に希望価格で売れたのでよかったです。
〈買主への上手な伝え方〉
香川県の中でも高松市は特に中古マンションの価格が上昇しているエリアです。 駅前など立地条件が良い場合は、買い手が見つかりやすいでしょう。
買主には、特に金銭的な事情を伝える必要がないため、通常の「住み替え」であると伝えておきましょう。
5位(13.8%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
飲食業を営んでいますがコロナ後は前ほど客足が戻らず収入が減ってしまいました。 そのため、自宅マンションの住宅ローンの返済を滞納するようになり、その結果売却することにしました。不動産会社が熱心に営業してくれたため、何とか競売を避けることができました。
〈買主への上手な伝え方〉
コロナ禍により事業の収益が下がり、生活苦に陥る事業者は少なくありません。ただ、お金に困っている印象を与えると買い叩かれるリスクがあるため、買主には単なる「住み替え」であると伝えるほうが良いでしょう。
6位(10.4%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
高齢の義父が亡くなったため、一人暮らしをしていたマンションを主人が相続しました。ただ、私たちにはすでにマイホームがあり、利用する予定もないので売却することに。義父はほとんど入院していたので部屋の中も荒れておらず、思ったより高値で売れました。
〈買主への上手な伝え方〉
相続したものの、子供にマイホームがある場合は利用せずに売却するケースもあります。 特にマイナスイメージは与えないため、買主には「相続関連で」とそのまま伝えましょう。
7位(6.4%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
10年前に分譲マンションを購入しましたが、主人が他界して私1人になったため、娘夫婦と同居することに。マンションを売却し、ある程度まとまったお金ができたので、老後の資金に充てたいと思います。
〈買主への上手な伝え方〉
高齢者がマンションを売却する場合、施設に入居するケースや子供と同居する事例も見られます。 このような場合、買主には「同居」などと理由を伝えても特に問題はありません。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 香川県のマンション売却理由は住み替えがトップという結果だった。転勤・転職を理由とする売却も見られる
- 香川県では、離婚・別居による理由でマンションを売却する割合が他県より多い