このような状態でも売ることはできるのでしょうか?
こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
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マンションの管理費や修繕積立金を滞納していると、管理組合から督促されて取り立てを受けます。そして最終的には、強制的にマンションを売却されることになりかねません。
こちらでは、マンションの管理費や修繕積立金を延滞しているとどうなるのか、また延滞している状態で売却する方法と注意点について説明します。
もくじ
1.マンションの管理費や修繕積立金を延滞しているとどうなるか
マンションの管理費用は、マンション管理会社に管理を委託したり各種設備の点検を行ったりするなど、マンションの住人が安全・快適に居住するための費用です。
また、マンションは時間とともにだんだん傷んでくるので、さまざまな箇所において毎年のように改修が必要になります。さらに、外壁の修繕など大規模にわたるものについては数十年に1度の頻度で行わないといけないため、所有者全員から修繕積立金を集めているのです。
このようなマンション管理費や修繕積立金は、マンションの所有者である以上、支払義務があります。
もし支払いができなくなり延滞し続けると、次のような流れを経て、最終的にマンションを追い出されてしまいます。
- 第1段階督促(とくそく)
マンションの管理費や修繕積立金を支払えなくなったら、マンション管理組合から支払いの督促がきます。電話がかかってきたり手紙が送られてきたりするだけでなく、直接訪問されたて支払いを求められます。
- 第2段階裁判と差押え
督促がきても無視し続けると、マンション管理組合から裁判を起こされる可能性が高いです。裁判で判決が出ると支払い命令が出され、それでも支払わなかったら、預貯金や給料などを差し押さえられてしまいます。
- 最終段階競売(けいばい)
働いてもいないし預貯金もないなどという理由で支払わず、裁判の判決も無視していると、マンション管理組合からマンションの競売申し立てをされてしまう可能性があります。
競売になったら、マンションは強制的に売却されて他人のものになってしまいます。
売却代金はまず住宅ローンの支払いに充てられて、あまりがあればマンションの管理費や修繕積立金の支払いに充てられます。あまりがない場合は、次の所有者がまとめて支払わなければなりません。
売却代金で残っている住宅ローンを完済できなかった場合、借りていた債務者は家を追い出された後も、残っているローンを返済することになります。
2.マンションの管理費や修繕積立金を延滞していても売却は可能
マンションの管理費や修繕積立金を延滞している状態でも、マンションを売却することは可能です。
住宅ローンを借りていても、お家の売却代金が、残っている住宅ローンの金額より高ければ、銀行など金融機関の承諾なしに自らの判断で売却できます。
一方、お家の売却代金が、残っている住宅ローンの金額より低ければ、銀行など金融機関の承諾をとって、任意売却(にんいばいきゃく)という方法でマンションを売却することができます。
任意売却について詳しくは「任意売却のデメリットやリスク、注意点を詳しく解説!」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
3.延滞して滞納した管理費や修繕積立金を誰が払うのか
マンションの管理費や修繕積立金を滞納している場合、マンションを売っても管理費や修繕積立金が免除されるわけではありません。
マンション管理費用や修繕積立金は、マンションの元所有者と新所有者の両方に支払義務が発生します。マンション管理組合は、元の所有者であるあなたにも、新たに購入した買主にも請求できるということです。
4.マンションの管理費や修繕積立金を延滞していて売却するときの注意点
マンションの管理費や修繕積立金を滞納している状態で売却するときの注意点について説明します。
4-1.マンション管理費は売却代金から清算される
区分所有法上では、買主は、売主の管理費・修繕積立金支払義務を引き継ぐとしてされています。
しかし、不動産仲介業者は、不動産売買契約とセットで行われる重要事項説明において、買主にマンションの現状について説明をしなければなりません(区分所有法第7条1項・第8条)。
その際に、滞納している管理費・修繕積立金をどちらが支払うのか決めることになります。多くのケースでは、売却代金から滞納しているマンション管理費用や修繕積立金を引くことで、実質的に売主に延滞金額を負担させることがほとんどです。
つまり、管理費用などの延滞額の分、売主の手取りが少なくなってしまうことになります。
4-2.任意売却の際の金融機関の対応
任意売却の場合、売却代金から管理費用が差し引かれることによって、住宅ローン返済に充てられる分が減って金融機関が損をしてしまいます。
しかし、任意売却を行うとき、金融機関はマンション管理費や修繕積立金の滞納額を引くことを認めてくれるケースが多いです。ただし、必ずではありません。また、駐車場代や駐輪場代などの延滞費用までは差し引いてくれないことが一般的です。
4-3.買主が見つかりにくくなることも
金融機関が管理費や修繕積立金等の差引を認めてくれない場合、売主自身が負担するしかありません。
しかし、売主が支払えなければ、買主がその管理費用等を負担することを承知の上で購入しなければならないので、買主を見つけにくくなってしまう可能性が高くなるでしょう。
まとめ
マンションの管理費用や修繕積立金を延滞していると、売却時にいろいろな問題が発生する可能性があります。できるだけ損をしないためにも、売却実績のある経験豊富な不動産会社に相談することが大切です。
また、住宅ローンが残っていても、マンションの売却代金が残っている住宅ローンの金額より高ければ、銀行など金融機関の承諾なしに自らの判断で売却できます。まずは、自分でマンションの相場価格を調べてみましょう。
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