宮崎県の「マンションを売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
宮崎県の「マンションの売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「 宮崎県のマンション売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
---|---|
1位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて) (34.7%) |
宮崎県でのマンション売却理由でトップとなったのは「住み替え」でした。 子供の独立後、バリアフリーのコンパクトなマンションに住み替えて生活しやすくするなど、ライフステージに合った住まいを求める人が多いようです。 |
2位 売り時だと思ったから (16.3%) |
第2位は「売り時だと思ったから」という理由です。 価格が上昇傾向にあるマンションを売却する以外にも、築年数が古いマンションをこれ以上価格が下落しないうちに先手を打って売却してしまおうという人も少なからずいるようです。 |
3位 離婚・別居(12.2%) |
離婚・別居を理由としたマンション売却が3位にランクインしました。 宮崎県の離婚率は1.68(2022年:人口千対)と、全国でも高い方です。 そのため、離婚によるマンション売却も多いと考えられます。 |
4位 相続関連 (12.2%) |
マンションの売却理由の4位にランクインしたのは「相続関連」によるというものです。 親が住んでいたマンションを相続したものの、利用する予定がないために売却する人も多いようです。 |
5位転勤・転職(仕事や勤務地の変化など) (10.2%) |
宮崎県で5位に入ったマンション売却理由は「転勤・転職」という結果でした。 転勤で宮崎県から遠方に住むことになったのをきっかけに、自宅マンションを売却する人も少なくありません。 |
6位 ローンの返済苦など金銭的な理由 (8.2%) |
住宅ローンの返済が困難になったなど、金銭的な理由によりマンションを売却したという理由が6位でした。令和3年度における宮崎県の景気状況は、新型コロナの影響により全体としては緩やかに持ち直しています。ただし、完全に回復したわけではないため、今後も予断を許さない状況だと言えます。 |
7位 その他 (6.1%) |
隣人トラブルなど、予想もつかないトラブルでマンション売却をする場合もあります。 物件に瑕疵やトラブルがある場合は買主に伝える義務があるため、不動産会社に相談するようにしましょう。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2022年10月〜2023年11月
順位別に実際の売主様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(34.7%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
宮崎市内のマンションから、郊外の戸建てに住み替えをしました。男の子3人なので、家の中で思い切り遊べるようにと考えたからです。まずまずの価格で売れたので、そのお金を頭金にして新築に家を建てました。今、思い切ってよかったと思います。
〈買主への上手な伝え方〉
子供の教育環境を整えるために住み替えるなど、家族のライフスタイルに合わせて住まいを変える人も多いようです。プラスなイメージを与えるため、買主にはそのまま伝えましょう。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「買い替え(住み替え)で家やマンションを売却する流れと成功のコツを基本から解説」で詳しく説明しています。
2位(16.3%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
以前から所有していたマンションをいつ売却しようかと迷っていましたが、いつまでも待つわけにはいかず、これから下がっても困るので今が売り時かも?と思い切って売ることにしました。気になっていたことがひとつ片付いてホッとしています。
〈買主への上手な伝え方〉
売主にとって「売り時」だと考えて売却した場合、買主にとっては嬉しい状況とは言い難い状況のこともあります。
そのため、金銭的な事情は伏せておき、単なる「住み替え」であると伝えるほうが無難でしょう。
3位(12.2%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
結婚してマンションを買ったときは、まさか自分たちが離婚することになるとは思っていませんでした。どちらかが住み続けることも考えましたが、それぞれのこれからの生活を考えると売る方が良いだろうという結論に達しました。やはり、売ることにしてよかったです。スッキリとしました。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚により売却することになった場合、たとえば新婚で家を探している買い手にとっては、あまり好ましくない状況だと言えます。
買主にはプライバシーに関わることを伝える義務はないため、通常の「住み替え」であると伝えて問題ありません。
離婚による売却については、「【離婚×不動産売却まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
4位(12.2%)相続関連
〈買主への上手な伝え方〉
相続した不動産は、そのまま子世帯が住み続ける場合もありますが、一定の割合で売却するケースも見られます。特にマイナスな印象は与えないため、買主にはそのまま伝えても良いでしょう。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
5位(10.2%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
主人が大阪にある本社に異動することになり、今まで住んでいたマンションを売却しました。思ったよりは高値で売却できました。新たにローンを組んで大阪でマンションを買うかどうかは未定です。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤や転職で遠方に行くことになると、今まで住んでいた土地に戻らない場合も多いです。異動により、現在所有しているマンションを売却するのは珍しいことではないため、買主にはありのままの事情を伝えましょう。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする?売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は?」や「転勤で持ち家の戸建てやマンションを売却!不動産会社選びで失敗しないポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
6位(8.2%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
主人が経営する会社の業績が悪くなり、先日自宅マンションを売却しました。しばらくは貯金を崩しながら生活していましたが、何とか事態を改善しなければと思い、ここはいったん家計の仕切り直しをすることを決意した次第です。
〈買主への上手な伝え方〉
折からの不景気で、なかなか業績が回復しない企業は少なくありません。特に中小企業にとっては厳しい状況が続いています。ただし、買主には金銭的な事情を説明する義務はないため、単なる「住み替え」であると伝えれば良いでしょう。
7位(6.1%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
義母の介護度が進んだため高齢者施設に入ることになり、主人の実家であるマンションを売却することに。認知症ではないため売却手続きはスムーズに行えました。思ったより高値で売れたので高額な入居一時金が賄えてホッとしています。
〈買主への上手な伝え方〉
本人が認知症を発症している場合は、原則として本人が自宅を売却することはできません。そうなる前に、任意後見制度の利用などをおすすめします。
またこのような理由で売却する際は、単に「住み替え」であると買主に伝えても問題はありません。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 宮崎県のマンション売却理由は「住み替え」がトップという結果だった。
- 宮崎市内のマンション相場は、近年、横ばいからやや右肩上がりとなっているため、売却に踏み切るケースも見受けられる。