山形県の「マンションを売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
山形県の「マンションの売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「 山形県のマンション売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
---|---|
1位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて) (33.3%) |
結婚・独立・出産など家族の変化に加え、「通勤や通学に便利な立地」や「より良い生活環境」などを求めて住みかえたという事例や、高齢化が進んでおり、所有している物件を売り施設に入る・子どもと同居するといった事例も多く、ランキング上位に入りました。 |
2位 売り時だと思ったから(16.7%) |
不動産市場や景気のほか、「買った時よりも値上がりしている」「維持管理費用が高く、持ち続けていると損をする」など、今が売り時だと思う方も多いようです。 |
3位 相続関連(14.6%) |
使う予定がないためすぐに売却するケースが多いですが、空き家のまま放置し続けて管理費用や管理の手間がかかるため、結局、数年後に売却するといったケースもあります。 |
4位 転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)(12.5%) |
転勤・転職による県外転出が多く、おもに宮城県や東京都への転出が見られます。 単身赴任などでは賃貸に出すことを選ぶケースが少ないため、戸建てや土地に比べて売却理由となる割合が高いです。 |
5位離婚・別居(10.4%) |
山形県の離婚率は全国平均でいうとそれまで高くありません。女性が正社員として働く率が全国2位と高く、女性の自立とともに一人親世帯が多くなっています。 離婚する人が最も多くなるのはおおむね30代で、ちょうどマンションを購入する世代と重なっているため、戸建てや土地よりも売却理由として多くなっていると考えられます。 |
6位 ローンの返済苦など金銭的な理由 (6.3%) |
不測の事態や環境の変化により、当初は問題ないと思われた住宅ローンの返済が大変になり、売らざるを得なくなる場合があります。 |
7位 その他 (6.3%) |
賃貸として持っていた物件の売却という理由が比較的多く見受けられました。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2022年10月〜2023年11月
順位別に実際の売主様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(33.3%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
ずっと一人暮らしで、数年前に購入したワンルームマンションに住んでいたのですが、結婚を機に、今のマンションを売って住み替えることにしました。専有面積は狭いのですが、駅近で立地が良かったため早めに売却することができました。
「結婚・出産・独立などでライフスタイルが変化した」という人がかなり多く、ほかに「年を重ねて利便性より周辺環境を重んじるようになったので、郊外の戸建てに買い替えた」などの理由があります。
〈買主への上手な伝え方〉
住み替えはマンションの売却理由としてはメジャーなため、買主にそのままを伝えても悪くとられる心配はまずないでしょう。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「買い替え(住み替え)で家やマンションを売却する流れと成功のコツを基本から解説」で詳しく説明しています。
2位(16.7%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
ここ数年マンションを売るか考えていたのですが、山形県の中古マンションの相場価格がわずかに上昇しており、今後、下がることも考えられるので「今が売り時だ!」と思い売却することにしました。わずかでも高く売れるときに売ってしまってよかったと思います。
〈買主への上手な伝え方〉
高く売れる時に売りたいと思うことは売主の当然の希望としてあるため、買主に尋ねられればそのままを伝えても問題はないでしょう。
しかし、それによって買主に特別な良い影響が与えられるということもないため、「住み替えです」と濁しても良いかもしれません。
3位(14.6%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
一人暮らしをしていた兄が亡くなり、兄が所有していたマンションを相続することになったのですが、特に住む予定もなかったので売却することにしました。年をまたぐと管理費だけでなく固定資産税もさらにかかりそうだったので、早く売ることに専念しました。不動産会社の協力もあり、無事早めに売却することができました。
〈買主への上手な伝え方〉
相続による売却はマンションではあまりメジャーではないものの、正直に伝えても買主の心証を損じる心配はないといえます。
4位(12.5%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
仙台への転勤が決まったので、単身赴任をするか家族で引っ越すか悩んでいました。子どもがまだ小さかったため、今後のことを考え家族全員で引っ越すことを決めました。まだローンが残っていることも含め、不動産会社に相談したところ、住み替えローンについての説明を受けました。 無事新しいローンを組み新居を購入できたのでよかったです。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤・転職による売却も理由としてメジャーなため、正直に伝えて問題ないでしょう。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする?売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は?」や「転勤で持ち家の戸建てやマンションを売却!不動産会社選びで失敗しないポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
5位(10.4%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
すぐ近くに住んでいる姑との関係がうまくいかずストレスが溜まり、夫婦仲も悪くなってしまったので離婚することに。そこでマンションも売ることになりました。不動産会社の方が親身に対応してくださり、私にとってとても辛い時期でしたが、なんとか売却に漕ぎ着くことができました。あの時対応してくださった方に本当に感謝しています。
離婚を原因とするマンションの売却も、土地・戸建てに比べて多い傾向にあります。
そのような売却について詳しい不動産会社に相談をもちかけることでスムーズに売却できる可能性が高くなるほか、これまで視野に入れていなかった選択肢が出てくるかもしれません。一度、相談してみるのも一つの手です。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚・別居といったネガティブな理由は、正直に言うと買主の印象を下げてしまう恐れがあります。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
離婚による売却については、「【離婚×不動産まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
6位(6.3%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
個人で始めた仕事がうまくいかなくなってしまい、月々のローン返済を滞納してしまいました。督促状が届いてしまったので、どうすればいいか調べたところ任意売却にたどり着きました。すぐに不動産会社に相談しました。競売にかけられる前に手続きを進められたので、借金を減らすことができました。心配事がひとつ減り、ありがたかったです。
〈買主への上手な伝え方〉
物件において、買主の生活に差し障りの生じるような問題がない限り、プライベートな売却理由を伝える義務はありません。
「住み替え」などと濁しても問題ありませんし、心配な場合には不動産会社に相談すると、売主にとって損にならない最適な伝え方を提案してもらえるでしょう。
7位(6.3%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
大阪と東京を行き来する生活を送っていたのですが、近年リモートワークが大きく導入され、今までよりも往復する回数が減ったので、より長くいる大阪のマンションだけを残して、東京のマンションを売ることにしました。買った時よりも相場価格が上がっていて、思っていたより高く売れたので驚きました。
〈買主への上手な伝え方〉
この場合、あまり使わなくなった家を売るということなので、買主に正直に伝えて悪く思われることはまずないでしょう。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 山形県のマンション売却理由は主に住み替えとによるものだった。県内での住み替えのほか、県外への転出者数が多いため、マンションが売り出されるケースが多い。
- 山形県における中古マンションの相場は近年横ばいが続いていたが、ここ最近微増しているため、「売り時」だと思って売却する人も一定数見受けられる。