京都府の「土地を売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
京都府の「土地の売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「京都府の土地・中古戸建て売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
土地を売却した理由
ランキングTOP7
1位売り時だと思ったから(40.5%) |
「令和5年京都府地価調査」によると、京都府の住宅地の地価は前年のマイナス0.2%からプラス0.5%へと、下落から上昇に転じました。地価が上昇した理由としてコロナ禍の収束によって京都市内の上昇率が拡大し、府全体の地価の上昇率を押し上げたことがあげられます。そのため、今が売り時だと考え、売却に踏み切る方もいるようです。 |
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2位相続関連(24.6%) |
第2位にランクインしたのは、相続関連で土地を売却したという回答でした。 相続したものの利用する予定がない場合は、所有していてもランニングコストがかかるため売りに出すという人も多くいます。 |
3位ローンの返済苦など金銭的な理由(12.8%) |
ローンの返済が困難になった、事業の資金繰りや家計が厳しいなど、金銭的な理由で土地を売却するというケースもあります。 |
4位住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)(8.7%) |
子どもが独立して夫婦2人だけの生活になった、子ども世帯と同居することになったなど、ライフスタイルの変化に応じて家や土地を売却し、住み替えを考える方は多い傾向にあります。 |
5位その他(5.6%) |
土地や家を売却すれば売却代金が入るだけでなく、大きな節税になります。 また家の維持費も不要となり、老後の生活を考えている方には精神的にも経済的にも不安が軽減されるため、不動産を手放す方が少なからずいるようです。 |
6位離婚・別居(5.1%) |
京都府の離婚率は1.41(人口1,000人に対して:2022年)で、全国平均の1.42とほぼ同じです。離婚により土地を売却する人が、やはり一定数いるようです。 |
7位転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)(2.6%) |
京都府で土地を売却をした理由として、「転勤・転職」は比較的少ない傾向にあります。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2022年10月〜2023年11月30日
順位別に実際の売主様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、土地の売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(40.5%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
投資目的で持っていた京都市の土地を売却しました。一時期、コロナ禍の影響で地価が不安定になった時がありましたが、収束した今は安定してきているようです。またコロナ禍のようなことが起これば、次は地価がどうなるか分からないと思ったため、売ることにしました。購入した時よりも高く売ることができたので良かったです。
〈買主への上手な伝え方〉
高く売れる時に売りたいと思うことは売主の当然の希望としてあるため、買主に尋ねられればそのままを伝えても問題はないでしょう。
しかし、それによって買主に特別な良い影響が与えられるということもないため、単に「住み替えです」と濁しても良いかもしれません。
2位(24.6%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
一人暮らしをしていた兄が亡くなり、兄の家と土地を相続することになったのですが、すでにマイホームを持っており、今後も住む予定がないことから、売却することにしました。相続した不動産を売却すると税金がかかったりすると聞いていたので、どうすれば良いのか不安でしたが、不動産会社の方が相談に乗ってくださったおかげで、払う税金を最小限に抑えることができました。
〈買主への上手な伝え方〉
相続した不動産を売却するというのは、特に買い手に不利益になるわけではないため、そのまま伝えても問題はないでしょう。
ただし、長期間放置されていた孤独死など問題があった場合は、あらかじめ不動産会社に伝えておく必要があります。そのうえで、売却方法を相談するようにしましょう。
3位(12.8%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
今まで勤めていた会社の経営が苦しくなったので転職したものの、収入がかなり下がってしまいました。月々のローンの返済が難しくなったので、家と土地を売ることにしました。幸い売却額でローンを返済できそうだったのですぐに売りに出すことができ、無事売却することができました。
〈買主への上手な伝え方〉
金銭的な問題やローンの支払いが苦しいなど、個人的な理由で土地や家そのものに問題がないのであれば、買い手に正直に伝える必要はありません。
伝えたくない場合は、「住み替え」などと濁して伝えても問題ないでしょう。
4位(8.7%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
定年退職を機に、息子の家に住み替えることが決まったため、今まで住んでいた家と土地を売ることにしました。駅から近いこともあったので4ヵ月ほどで買い手がつき、売却することができました。相場価格くらいで売ることができたので、老後の資金にゆとりが生まれました。
〈買主への上手な伝え方〉
住み替えは土地の売却理由としてはメジャーなため、買主にそのままを伝えても悪くとられる心配はないでしょう。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「買い替え(住み替え)で家やマンションを売却する流れと成功のコツを基本から解説」で詳しく説明しています。
5位(5.6%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
終活のために家と土地を売却することにしました。娘夫婦が売却活動を手伝ってくれたおかげで、大きな問題もなく、無事に売却を進めることができました。
〈買主への上手な伝え方〉
終活のため、それまで住んでいた家や土地を売却するケースも増えています。そのまま伝えても問題はありませんが、住み替えとだけ伝えても良いでしょう。
6位(5.1%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
妻と性格が合わず離婚することになり、財産分与を行うため、家と土地を売却することにしました。離婚での不動産売却だったので、相談できる相手が少なく不安でしたが、不動産会社の方が相談に乗ってくださり、落ち着いて売却を進めることができました。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚の理由は個人的なものであり、土地そのものには関係ありません。 離婚はマイナスイメージを買主に与える可能性が高いため、単なる「住み替え」であるとだけ伝えておきましょう。
7位(2.6%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
京都から東京の方への転勤が決まったため、家と土地を売却することにしました。駅からも遠くなく、生活に必要な施設も近くにある場所だったので、比較的すぐに買い手が見つかり、早期で売却することができました。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤や転職のために、土地を売却することはめずらしくありません。正直に買い手に伝えたとしても、特に問題はないと言えるでしょう。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする?売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は?」や「転勤で持ち家の戸建てやマンションを売却!不動産会社選びで失敗しないポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 京都府の土地の売却理由で最も多かったのは、「売り時だと思ったから」という結果だった
- コロナ禍の収束により、今が売り時だと判断して土地を売却する人が増えてきている
- 相続した実家や土地を売却する方も増えてきている