リースバックとは、今、住んでいる家やマンションを売却してまとまったお金を得て、そのあと賃貸として家賃を支払って住み続けるという売却方法です。
近年増えてきたリースバック業者の中から、厳選した大手7社のサービス内容や特徴を比較し、詳しく紹介します。
具体的にわかるのは、次のようなことです。
- リースバック大手7選のサービス内容と特徴の比較
- リースバック会社を選ぶポイントと注意点
リースバックの仕組みや利用の流れについては、「【リースバックのまとめ】家を売っても住み続けられる!利用方法や注意点を詳しく解説」で詳しく説明しています。ぜひ一読して参考にしてください。
- この記事はこんな人におすすめ!
- リースバックの利用を検討していて、リースバック会社を探している人
- リースバック会社によるサービス内容の違いを知りたい人
- どのリースバック会社が自分の状況に合っているかを調べたい人
不動産売却について基本から解説
- リースバックの失敗・後悔事例7つ│トラブルの回避法・失敗しないコツも紹介
- リバースモーゲージとは?家に住み続けながら老後資金を借りられる
- 【リースバックのまとめ】家を売っても住み続けられる!利用方法や注意点を詳しく解説
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もくじ
1.リースバック業者はどこがいい?大手業者7選を比較
リースバック大手業者7選を比較した一覧表がこちらです。
商品名 | セゾンの リースバック |
AG住まいる リースバック |
ずっと 住まいる |
マンション リースバック |
一建設のリースバック+ | ハウス・リースバック | あんばい |
---|---|---|---|---|---|---|---|
対応エリア | 全国 | 全国 | 全国主要都市 | 全国主要都市 | 全国 | 全国 | 全国主要都市 |
対象物件 | 戸建て マンション 店舗・工場等 |
戸建て マンション 店舗付き住宅 |
戸建て マンション |
マンション | 戸建て マンション 店舗・工場等 |
戸建て マンション 店舗・工場等(プランによる) |
戸建て マンション 店舗付き住宅等 |
普通借家契約の可否 | 可 |
可 | 不可 (マンションのみ可) |
可 | 可 (標準タイプの場合) |
可 | 不可(定期借家契約で再契約は可) |
契約までの最短日数 | 2週間 | 10日程度 | 1週間 | 1週間 | 即日 | 5〜40日(プランによる) | 半月〜1ヵ月 |
運営会社 | 株式会社セゾンファンデックス | AG住まいるリースバック株式会社 | SBIスマイル株式会社 | スター・マイカ株式会社 | 一建設株式会社 | 株式会社ハウスドゥ | 株式会社インテリックス |
結論から述べると、リースバックを利用する際は、大手業者を選ぶことをおすすめします。
なぜなら、それほど大きくないリースバック業者の場合、一見、自社のリースバック商品のようであっても、実は大手リースバック会社との提携であることが多いからです。
また、賃貸期間が長期にわたる場合も、大手であれば倒産などの心配が少なくてすみます。
しかし、巷には多種多様なリースバック会社やサービスがあります。自分に合ったものを選ぶためには、リースバックのサービス内容を細かく調べて比較することが大切です。
リースバックを利用したいけれども、どこが自分に合っているかわからなくて不安な方は、イクラ不動産の「安心してリースバック」をぜひご利用ください。
無料&秘密厳守で、どのリースバック業者を選べば良いか相談ができます。
次に、それぞれのリースバック大手業者のサービス内容や特徴について詳しく説明します。
1-1.セゾンのリースバック
画像出典元:セゾンのリースバック公式HP
セゾンのリースバックは、大手ファイナンス企業であるクレディセゾンのグループ会社、株式会社セゾンファンデックスが提供しているリースバックサービスです。
リースバックにありがちな「定期借家契約なので長く住めない」「リースバック契約時の諸費用が高い」「戸建てしか利用できない」「転売されないか不安」といったデメリットを解消したサービス内容となっています。
具体的な内容は、次のとおりです。
- 普通借家契約なので、希望する間住み続けることができる
- 戸建てやマンションだけでなく、事業用施設(店舗や工場)でも利用可能
- 契約時の諸費用や賃貸契約更新時の費用がかからない
- 原則として転売されないので持ち主が変わる不安がない
さらに、リースバック契約者向けのサービスが充実している点も、セゾンのリースバックのメリットです。
- 全国20万件以上の施設で優待サービスが受けられる「セゾンのリースバックCluboff」
- 住まいのトラブルをサポートする「セゾンの駆けつけサービス」
- 「セコムのホームセキュリティ」「HOME ALSOKみまもりサポート」「みまもりほっとライン」「くらしのセゾンハウスクリーニング」のいずれか1つを無料サービス
セゾンのリースバックは、次のような方におすすめです。
- セゾンのリースバックはこんな人におすすめ!
- リースバックで長く住み続けたい人
- 自宅以外の店舗や事務所などでリースバックしたい人
- 転売される心配なく安心して住み続けたい人
1-2.AG住まいるリースバック
画像出典元:AG住まいるリースバック公式HP
AG住まいるリースバックは、カードローンやキャッシングを手がける大手消費者金融会社アイフルのグループ会社、AG住まいるリースバック株式会社が提供しているリースバックサービスです。
事業開始が2022年4月と新しいこともあり、これまでのリースバックのデメリットを補ったサービスになっています。
一例としてあげると、次のようなものです。
- 普通賃貸借契約なので、希望期間住み続けることができる
- 不動産担保ローンやリバースモーゲージより利用条件が少ない
- 利用時の年齢制限がない
最短10日程で契約できることや、マンションや戸建てだけでなく、居住していれば店舗併用住宅でも利用できることも、AG住まいるリースバックのメリットとしてあげられます。
AG住まいるリースバックは、次のような方におすすめです。
- AG住まいるリースバックはこんな人におすすめ!
- 早く家の売却代金を手に入れたい人
- 転売される心配なく長く安心して住み続けたい人
- 年齢制限がないリースバックを利用したい人
1-3.ずっと住まいる
画像出典元:ずっと住まいる公式HP
ずっと住まいるは、SBIホールディングスのグループ会社であるSBIスマイル株式会社が提供しているリースバックサービスです。
ずっと住まいるの特徴として、次のような「4つの安心・安全」を掲げている点があげられます。
- 「SBIグループの資金力」売却代金を一括でお支払い
- 「家賃変動なし」賃貸期間中、家賃の値上がりがない
- 「一級建築士による建物検査」安心して住み続けられる
- 「透明性を追求した費用体系」余計な費用の心配がない
また、リースバック契約時の事務手数料や賃貸契約の礼金、敷金といった費用がかからない点も、ずっと住まいるのメリットです。
一方で、賃貸契約が定期借家契約となるため(マンションは、一部普通借家契約も可能)、ずっと住み続けたい方には適さない場合があります。
また、市街区域外にある物件には対応していません。
ずっと住まいるがおすすめなのは、次のような方です。
- ずっと住まいるはこんな人におすすめ!
- リースバック契約時の費用をかけたくない人
- 賃貸として住む期間が決まっている人
- 市街化区域内にある物件をリースバックしたい人
1-4.マンションリースバック
画像出典元:マンションリースバック公式HP
マンションリースバックは、スター・マイカ・ホールディングスのグループ会社であるスター・マイカ株式会社が、中古マンション事業の一環として提供しているマンションに特化したリースバックサービスです。
これまでの豊富な中古マンション買取実績があるため、戸建てを対象とするリースバックが多い中、マンション専門でサービスを展開しています。
マンションリースバックのメリットは、次のとおりです。
- 築年数が古いマンションでも利用可能な場合がある
- 定期借家契約と普通借家契約が選べる
- 70歳以上の単身者は「HOME ALSOK みまもりサポート」を無料で利用できる
また、リースバックが利用できない場合やリースバックよりも売却が良いと判断された場合も、ワンストップで適切な対応をしてもらえます。
次のような方は、マンションリースバックがおすすめです。
- マンションリースバックはこんな人におすすめ!
- ほかの会社でマンションのリースバックを断られた人
- マンションの買取利用も検討している人
1-5.一建設のリースバック+(プラス)
画像出典元:リースバックプラス公式HP
一建設のリースバック+(プラス)は、飯田グループホールディングスのグループ会社である一建設株式会社が提供しているリースバックサービスです。
リースバック+には、「標準プラン」と「定期プラン」の2つのタイプがあります。
「標準プラン」は普通借家契約で、将来、買い戻す際に安く再購入できる点や、3年目以降の退去時に一建設の新築戸建てに住み替えることが可能な点などがメリットです。
「定期プラン」は定期借家契約ですが、最大で1年間賃料が無料になるというメリットがあります。
またどちらにも、次のような特徴があります。
- 契約時の事務手数料、敷金、礼金などがかからない
- 敷金を入れれば賃料減額
- 契約者限定の24時間ホームセキュリティや高齢者見守りサービスなどがある
一建設のリースバック+(プラス)は、次のような方におすすめです。
- 一建設のリースバック+(プラス)はこんな人におすすめ!
- 賃貸契約内容とメリットを選びたい人
- 契約からしばらくの間、とにかく家にかかる費用を抑えたい人
1-6.ハウス・リースバック
画像出典元:ハウス・リースバック公式HP
ハウス・リースバックは、全国にフランチャイズ展開している不動産仲介会社ハウスドゥが提供しているリースバックサービスです。
最短5日で契約できる点や、買戻し期間の定めがない点などがメリットとしてあげられます。
そのほかにも、次のようなサービスが特徴です。
- 女性チームが対応(1都3県限定)
- 安心コールサービス、定期訪問サービス
- 安心サポートサービス(有料)
ハウス・リースバックは、次のような方におすすめです。
- ハウス・リースバックはこんな人におすすめ!
- 知名度でリースバックを選びたい人
- 女性担当者に依頼したい人
1-7.あんばい
画像出典元:あんばい公式HP
あんばいは、リノベーション事業を主軸に展開している株式会社インテリックスが提供しているリースバックサービスです。
賃貸契約は、2年間の定期借家契約ですが、希望すれば再契約することで住み続けることができます。再契約時の手数料もかかりません。
また、戸建てやマンションだけでなく、店舗併用住宅や一棟ビルなど、幅広い物件に対応可能な点も特徴です。事業用物件の取り扱いもあります。
あんばいがおすすめなのは、次のような方です。
- あんばいはこんな人におすすめ!
- 店舗併用住宅や一棟ビル、事業用物件でリースバックしたい人
- 定期借家契約でも再契約で住み続けたい人
2.リースバック利用時に知っておきたい注意点
リースバックは、家やマンションを売却してまとまったお金を受け取り、そのまま賃貸として住み続けられる点が特徴です。
リースバックは、高齢者世帯の住み替えや金銭問題を解決する売却方法として利用が増加しており、国土交通省ではトラブル防止の観点から、リースバックの適切な活用方法や注意点などをまとめた「住宅のリースバックに関するガイドブック」を公表しました。リースバックの利用を検討している方は、ぜひ一度確認してみてください。
国交省報道発表資料:住宅のリースバックに関するガイドブック」
家を売却してまとまったお金が必要だけれども、引っ越しはしたくないという人にピッタリのリースバックですが、仕組みや利用時の注意点を知っておかないと、あとで後悔することになりかねません。
リースバックでの失敗や後悔事例については、「リースバックで失敗・後悔した事例7つとトラブル回避法・失敗しないコツを紹介」で詳しく紹介しています。ぜひ読んでみてください。
ここでは、リースバックを利用する際に知っておきたい注意点を詳しく説明します。
2-1.買取額が相場価格よりも安くなることを理解しておく
リースバックのデメリットとしてあげられるのが、買取額が相場価格よりも安くなる点です。
一般的に、仲介で売却する際の目安となる相場価格より、3割程度安くなってしまいます。
例えば、相場価格が2,000万円の物件の場合、手元に入るお金は次のとおりです。
- 仲介で売却した場合:約2,000万円
(ここから仲介手数料など売却にかかる費用を差し引く) - リースバックの場合:約1,400万円
(ここからリースバックにかかる費用を差し引く)
売却額が2,000万円の場合、仲介手数料の上限額は、2,000万円×0.03+6万円=66万円(税別)です。
また、リースバック会社によっては、契約時にさまざまな費用を請求されることがあります。
リースバックでの売却額は相場価格よりも安くなることを踏まえたうえで、諸費用を差し引いて最終的に手元に残る額がいくらになるかを計算し、リースバックサービスを選ぶことが大切です。
2-2.賃貸契約内容によっては住み続けられないことがある
リースバックで賃貸借契約を結ぶ際は、「普通借家契約」なのか「定期借家契約」なのかを必ず確認しなければなりません。
普通借家契約とは、契約期間が満了した際に、契約を更新することができる賃貸契約です。借家人が希望すれば、契約更新を重ねて住み続けることができます。
一方、定期借家契約だと、あらかじめ定められた契約期間が満了すれば、同一条件で再度契約を結べる場合もありますが、契約更新はできません。
そのため、再度契約を結べなければ、契約期間が満了したら退去か買戻しを選ばなければなりません。
普通借家契約と定期借家契約の違いをまとめたものが、次の表です。
普通借家契約 | 定期借家契約 | |
---|---|---|
契約期間 | 1年以上 | 制限なし |
契約満了時の更新 | できる | できない(再契約できる場合もある) |
賃料の増減 | 特約にかかわらず可能 | 特約の定めに従う |
中途解約 | 可能 特約で定めがあれば特約に従う |
やむを得ない場合は可能 特約で定めがあれば特約に従う |
リースバックを利用する際は、希望する賃貸借契約かどうかをしっかりと確認、比較することが大切です。
2-3.リースバック会社によっては利用時の諸費用が高い場合がある
先に述べたとおり、リースバックを利用する際にかかる費用は、リースバック会社によって大きく異なるため注意が必要です。
リースバック会社によっては、物件の調査費用や契約事務手数料、賃貸契約にかかる費用など、多種多様な費用を請求されるところもあります。
少しばかり買取額が高くても、多額の諸費用がかかってしまったら元も子もありません。
リースバックを利用する際は、買取額だけでなく契約にかかる費用、家賃、賃貸契約更新時の費用、買戻し額の取り決めなどの確認を計算をしっかりとしておくようにしましょう。
2-4.買戻し額や条件を契約時に確認しておく
リースバックを利用して家やマンションを売却する際に、買い戻すことを考えている人はそれほど多くありません。そのため、買取額や家賃に比べて、買戻し額の確認がなおざりになりがちです。
しかし、リースバックの契約時に買戻し額について確認しておかないと、将来、買戻しをしたいと思ったときに後悔することになりかねません。
買い戻す予定がなくても、買戻し額や条件の取り決めについて確認、納得したうえで契約することが大切です。
2-5.リースバックとリバースモゲージとは違う
リースバックは、リバースモーゲージとしばしば混同されることがありますが、両者はまったく別物になります。
リースバックは家を売却して代金を受け取り、その家を賃貸として住み続けるという売却方法です。
これに対して、リバースモーゲージとは家を担保にしてお金を借り、金利だけを支払って住み続けて、亡くなったら家の売却代金で一括返済するという融資になります。
リバースモーゲージについては、「家に住みながらお金を借りることができるリバースモーゲージとは?」で詳しく説明していますので、ぜひ読んでみてください。
まとめ
家の売却代金を手に入れてから賃貸として住み続けることができるリースバックは、このような方に合った家の売却方法です。
リースバックを利用する際は、大手の業者を選ぶのがおすすめです。
しかし、大手と一口に言ってもさまざまな契約内容やサービスがあります。自分の状況に合ったリースバック業者を選ぶためには、買取額や家賃といったお金のことを含めた契約内容を細かく調べて比較することが大切です。
リースバックを利用したいけれども、
- どのリースバックが自分に合っているかわからなくて不安
- さまざまなリースバック業者を比較して選びたい
このような方は、ぜひイクラ不動産でご相談ください。
数あるリースバック会社のサービス内容が一度にわかるため、簡単に比較して選ぶことができます。
また、無料&秘密厳守でリースバックや不動産売却の相談ができ、どのリースバック業者を選べば良いのか、自分の家がいくらで売れて貸してもらえるのか、そもそもリースバックに向いている状況なのかを教えてもらうことも可能です。
さらに、わからないことがあれば宅建士の資格を持ったイクラ不動産の専門スタッフにいつでも無料で相談できるため、リースバックや不動産売却がはじめての方でも安心して利用できます。