奈良県の「マンションを売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
| 順位 | ポイント |
|---|---|
1位 住み替え（家族の変化・より良い住まいを求めて） （32.6％） |
マンション売却理由として奈良県で1位にランクインしたのは、住み替えという結果でした。より便利や場所に住み替えるケースや家族の変化に伴って買い替えるケースなどが多いようです。 |
2位 売り時だと思ったから（15.2％） |
奈良県は大阪市へのアクセスが良いため、ベッドタウンとしても人気があります。大阪府の中古マンションの相場が上昇している影響を受け、奈良県でも売り時だとマンションを売却するケースも多いようです。 |
3位 相続関連（13.0％） |
奈良県の同居率は、ほぼ全国平均です。そのためそれほど多いわけではありませんがマンションの相続も一定の割合であり、相続したものの使う予定がない場合は売却を選択する人もいます。 |
4位 転勤・転職（仕事や勤務地の変化など）（12.0％） |
転勤や転職など、仕事や勤務地の変化によりマンションを売却したというケースです。奈良県外に転勤になる場合以外にも、奈良県内で勤務地が変化する場合も含まれています。 |
5位 ローンの返済苦など金銭的な理由 （10.9％） |
住宅ローンの返済が苦しいなど、金銭的な理由によるマンションの売却は、奈良県で5位という結果でした。社会全体の経済状況が改善しても、個人的な金銭苦によりマンションなどの不動産を売却せざるを得ない場合もあります。 |
6位その他 （8.7％） |
マンションを売却したその他の理由として、投資用物件の売却や高齢者施設に入るための売却といった理由が見受けられました。 |
7位 離婚・別居（7.6％） |
奈良県の離婚率は、全国では低いほうです。しかし、離婚する場合、夫婦で財産分与が行われるため、マンションなどの不動産は売却して現金化し、分けることが多いようです。 |
- ＜調査概要＞（データ参照元）
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- ＜実施方法＞
- 実施日 2022年10月〜2023年11月
順位別に実際の売主様の声＆買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位（32.6%）住み替え（家族の変化・より良い住まいを求めて）
〈売主様の実際の回答・声〉
ずっと職場に近いところに引っ越したいな〜と思っていて、やっと子供が高校に進学し、住む地域にこだわらなくて良くなったので引っ越しすることにしました。初めての住み替えだったので大丈夫か心配でしたが、不動産会社の方と相談しながら今住んでいるマンションの売却や、自分に合った新居を探して、良い住み替えを行うことができました！
〈買主への上手な伝え方〉
買い替えや住み替えは、マンションの売却理由としてはよくあるものです。そのため、買主に事実を伝えても悪い印象を持たれる可能性は低いでしょう。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき？」で、また買い替え全般については、「【買い替え（住み替え）×自宅売却まとめ】流れと成功のコツ・考え方を基本から解説 」で詳しく説明していますので、ぜひ読んでみてください。
2位（15.2%）売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
最近、大阪、京都、兵庫どこへでもサクッと行けて便利で、日常生活に必要なものがすぐに買えるなど、生駒市が住みやすい街として上がってきていて、投資用のマンションを売るなら今が売り時だと思ったので売ることにしました。買った時よりも高く売ることができたのでとても満足しています。
〈買主への上手な伝え方〉
同じ売却するのであれば、高く売りたいと思う人も多いでしょう。売り時だと考えたことを伝えたくなるかもしれませんが、買う側としては損をしたと感じる恐れもあります。
買い手の心境を害するような恐れがある場合は、単に「住み替えです」と伝えても良いかもしれません。
3位（13.0%）相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
一人暮らしをしていた祖母が亡くなったのでそのマンションを相続したのですが、特に住む予定もなかったので売却することにしました。相続での売却ということで、どうしたらいいのか分からないこともありましたが、きちんと処理することができたので良かったと感じています。
〈買主への上手な伝え方〉
相続したマンションを売却するというのは、特に買い手に不利益になるわけではないため、そのまま伝えても問題はないでしょう。
ただし、長期間放置されていた孤独死など問題があった場合は、あらかじめ不動産会社に伝えておく必要があります。そのうえで、売却方法を相談するようにしましょう。
4位（12.0%）転勤・転職（仕事や勤務地の変化など）
〈売主様の実際の回答・声〉
東京へ転勤することになり、いつ戻って来れるか分からない上に、管理費もかかると思ったので今住んでいるマンションを売ることにしました。幸い駅近だったので早めに買い手が見つかり、スムーズに住み替えを行うことができました。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤や転職のために、マンションを売却することはめずらしくありません。正直に買い手に伝えたとしても、特に問題はないと言えるでしょう。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする？売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は？」や「転勤で持ち家を売却！失敗しない不動産会社の選び方のポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
5位（10.9%）ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
家族が病気にかかり、治療に費用がかなりかかってしまうため、その負担を軽減するためにローン返済中でしたが、マンションを売って、賃貸マンションに住み替えることにしました。今まで返済してきたものが無駄になってしまったような悲しい気持ちだったのですが、アンダーローンだったことで気持ちが少し楽になりました。
〈買主への上手な伝え方〉
金銭的な問題やローンの支払いが苦しいなど、個人的な理由で物件そのものに問題がないのであれば、買い手に正直に伝える必要はありません。
伝えたくない場合は、「住み替え」などと濁して伝えても問題ないでしょう。
6位（8.7%）その他
〈売主様の実際の回答・声〉
投資用物件として王寺町の駅前にマンションを購入していて、近年、住みやすい街としてマンションの相場価格が上がってきていたので売ることにしました。思っていた通り、希望通りの価格で売ることができたので良かったです！
〈買主への上手な伝え方〉
投資用の物件として売却する際には、どれくらいの賃料や敷金を設定できるのかを記したレントロールを準備しておくと良いでしょう。
不動産会社に相談すれば、適切なものを作成してもらえます。投資用物件の取り扱いが得意な不動産会社に依頼するのがおすすめです。
7位（7.6%）離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
5年以上妻と別居していて、離婚することになったので二人で住んでいたマンションを売ることにしました。離婚でマンションを売るという世間的にあまり良いと思われない売却理由だったので、正直心配ではありましたが、不動産会社の方と相談しながら売却を進めることができたので良かったと思っています。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚などのネガティブな売却理由は、買い手によっては悪い印象を抱くかもしれません。そのような心配がある場合は、売却理由を「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
買い手への説明が義務付けられた次のような瑕疵にあたらず、物件そのものに問題がないのであれば、個人的な理由を特に説明する必要はありません。
| 瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
|---|---|---|
| 心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
| 法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
| 物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
| 環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
離婚による売却については、「【離婚×不動産売却まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 奈良県でマンションを売却した理由として最も多かったのは、より良い住まいを求めたり家族の変化に合わせたりするための住み替えであった。
- 投資用物件として売却する場合は、いくらぐらいの収益が見込めるのかを試算しておくのがおすすめ。投資用物件の扱いが得意な不動産会社に依頼するとよい。
