大分県の「マンションを売却した理由」について、お客様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、併せて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
---|---|
1位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて) (21.5%) |
大分県でマンション売却をした理由で一番多かったのは「住み替え」です。 「子供が増えたので広い家に住みたい」「立地条件の良いマンションに移りたい」など、ライフスタイルを充実させるために住み替える人が多いようです。 |
2位 転勤・転職(仕事や勤務地の変化など) (17.3%) |
大分県のマンション売却理由の第2位にランクインしたのは、転勤・転職によるというものです。 大分県から遠方に転勤になり、戻る可能性が長期的にない場合などに、マンションを売却する人が少なくありません。 |
3位 相続関連 (15.7%) |
3位に入ったマンションの売却理由は「相続関連」です。大分県の高齢者単独世帯は2025年以降も増加を続ける傾向があり、相続関連による売却はこれからも増える可能性があるでしょう。 |
4位 離婚・別居 (14.2%) |
離婚・別居を理由としたマンション売却が4位にランクインしています。 大分県の離婚率は1.68(令和2年:人口千対)で、全国5位と高い順位のため、離婚を理由とするマンションの売却が多いようです。 将来的にも離婚によるマンション売却が増える兆しがあると言えるでしょう。 |
5位 売り時だと思ったから (12.9%) |
第5位は、今が「売り時だと思ったから」という売却理由です。 所有しているマンションの資産価値が下がる前に売却する人が、大分県でも一定の割合で見受けられます。 |
6位 ローンの返済苦など金銭的な理由 (10.9%) |
住宅ローンの返済が困難になったためなど、金銭的な理由によりマンションを売却したという理由が6位に入りました。大分県の令和4年9月の景気動向指数は、前月から42.8ポイント減少し28.6%となり7ヵ月ぶりに50%を下回っています。景気の状況は良いというわけではないため、将来的にローンの返済苦に陥る人は増える可能性があります。 |
7位 その他 (3.2%) |
介護資金を用意するなどの理由で自宅マンションを売却する場合もあります。介護は長期間にわたるとお金もかかるため、認知症などになる前にマンションなどの不動産を売却して資金を用意する人もいるようです。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2021年10月〜
順位別に実際のお客様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説します。
1位(21.5%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
親から相続したマンションに結婚してから長年住んでいましたが、3人の子供が大きくなり、手狭になったので売却して住み替えを決めました。男の子3人なので、郊外の戸建住宅に住み替えました。
〈買主への上手な伝え方〉
子供の人数が増えるとマンションから戸建てへの住み替えを検討する人が少なくありません。
このような理由の住み替えは特にマイナスイメージにはならないため、買主にはそのまま事情を伝えても支障ありません。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「【買い替え(住み替え)×自宅売却まとめ】流れと成功のコツ・考え方を基本から解説」で詳しく説明しています。
2位(17.3%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
大阪の会社に転職することになり、購入したマンションを売却しました。転勤に伴い、大阪の実家で母と同居することになったので、思い切って資産整理しました。
〈買主への上手な伝え方〉
Uターン転職などで地元に戻り、高齢の親と同居する場合は、所有している不動産を売却するケースが見られます。マイナスな印象は与えないため、買主にはそのまま伝えても良いでしょう。
転勤による売却については、「転勤で持ち家をどうする?判断基準と高く売るためのポイントを解説!」や「転勤でお家売却!失敗しない不動産会社選びのポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
3位(15.7%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
義父が1人暮らしをしていたマンションを、主人が兄弟3人と共に相続しました。共有不動産はトラブルが起きやすいと聞いていたこともあり、話し合いの結果、売却して3人で分け合うことにしたのです。特に問題なくスムーズに売却できたので、義父の死後も兄弟同士が仲良くしています。
〈買主への上手な伝え方〉
被相続人が遺言状を残さずに他界してしまうと、残された相続人で分け合うことになります。遺産の額によっては相続税を納付しなければならないこともあり、相続した不動産を売却することは珍しくありません。
買主には「相続関連での売却」と、当たり障りなく伝えておきましょう。
4位(14.2%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
結婚生活25年を共にしていた妻と離婚することになり、自宅マンションを売却しました。財産分与のために売りに出したところ、思ったより高値で売れて喜んでいます。売却金は折半して、お互い新しい人生のスタートを踏み出したいと思います。
〈買主への上手な伝え方〉
同居期間が20年以上の夫婦の離婚の割合は、昭和25年からは上昇傾向にあり、令和2年には 21.5%となりました。熟年離婚はこれからも増える可能性があるでしょう。
買主にはプライバシーに関わることを伝える義務はありません。通常の「住み替え」であると伝えてください。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
離婚による売却については、「【離婚×不動産売却まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
5位(12.9%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
別府市に築11年のマンションを所有していましたが、今が売り時と考えて売却しました。大分市の中古マンション価格はジワジワと上昇しており、今が売却するタイミングと考えたからです。築10年と少ししか経っていなかったため、希望通りの金額での売却が実現しました。
〈買主への上手な伝え方〉
築10年を経過するとマンションの資産価値の下落率は一気に落ち込むようになり、築10年を目安に買い換える人は少なくありません。買主には金銭に関する事情は告げずに、単なる「住み替え」であると伝えたほうが無難でしょう。
6位(10.9%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
ペアローンでマンションを購入し、共働きしながらローンを返済していましたが、実家の母が倒れたため介護することに。しばらく頑張って仕事と介護をこなしていましたが、私の体調が悪くなりとうとう退職する羽目になりました。主人の収入だけでは返済できないようになり、思い切ってマンションを売却しました。
〈買主への上手な伝え方〉
親が突然倒れて介護離職することになるなど、人生には予想もつかなかった展開が起きることがあります。買主にはプライベートな事情を説明する義務はないため、「住み替え」であるとだけ伝えておきましょう。
7位(7.5%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
定年退職後、海外に移住することに決めたので自宅マンションを売却。移住先はタイですが日本より物価が安く、自然も豊かで暮らしやすいことから、老後の移住先として考えていました。不動産会社の営業も頑張ってくれたので、希望した金額に近い価格で売却できました。
〈買主への上手な伝え方〉
近年では日本より物価は安く、気候が温暖な東南アジアなどへ移住する人も増えています。移住は前向きなイメージを与えるので買主にはそのまま伝えても問題ありません。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 大分県のマンション売却理由は「住み替え」が最多であり、次が転勤や転職であった。ライフスタイルを充実させるために住み替える人が多い
- 意外に多いのが「相続関連」。大分県の高齢者単独世帯は増加傾向なので、相続関連による売却はこれからも増える可能性がある