静岡県の「土地を売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
静岡県の「土地の売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「静岡県の土地・中古戸建て売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
土地を売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
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1位 売り時だと思ったから(39.9%) |
静岡県の地価は、上昇しているエリアと下落しているエリアの二極化が進んでいます。上昇しているエリアでは今が売り時だと判断して、下落しているエリアではこれ以上損が出ないように土地の売却に踏み切るケースも多いです。 |
2位相続関連 (27.8%) |
静岡県内で土地を売却した理由として、相続関連は2位という結果でした。土地を相続したものの、利用予定がない場合に売却を検討する方も一定数いるようです。 |
3位 ローンの返済苦など金銭的な理由 (11.3%) |
静岡県の景気は穏やかに回復しつつありますが、まだ回復していないところもあるようです。業績不振や収入低下、資金繰りが苦しいなどの金銭的な理由により、土地を売却するケースもあります。 |
4位住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて) (8.5%) |
静岡県における土地の売却理由第4位は、「住み替え」という結果でした。家族構成やライフスタイルの変化などにより、今の家や土地を売却して新しい住居に住み替える人も多いようです。 |
5位その他 (7.3%) |
親が老人ホームに入居する費用の捻出、資産整理など、何らかの事情で土地を売却するケースも少なくありません。 |
6位 離婚・別居(3.2%) |
婚姻中に購入した土地や家などの不動産は、たとえ夫婦どちらかの名義だったとしても離婚時には財産分与の対象となります。そのため、離婚により土地を売却したというケースも一定数見受けられます。 |
7位転勤・転職(仕事や勤務地の変化など) (2.0%) |
転勤や転職になり、静岡県に戻ってくる予定がない場合は、思い切って家や土地を売却する人もいるようです。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2022年10月〜2023年11月30日
順位別に実際の売主様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、戸建て売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(39.9%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
静岡市内で所有していた土地を放置したままだったので、今回、売却することにしました。不動産会社に勤めている知り合いから、今、葵区の土地が値上がりしていると聞いたので、値下がりする前に売却しようと思ったからです。売却を急いでいたわけではなかったので強気の売り出し価格でしたが、そのままの価格で売れて驚いています。今、売って良かったと思います。
〈買主への上手な伝え方〉
所有している不動産を少しでも高く売りたいと考えるのは、売主として自然なことです。ただし買主側は少しでも安く買いたいと考えていることを踏まえておく必要があります。「高く売却できると考えた」と伝えることで買主に良い印象を与えられるとはいえないので、「資産整理のために売却を決意した」などと理由を濁して伝えるほうが良いでしょう。
2位(27.8%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
実家の土地を相続したのですが、使う予定もなく管理も大変なので売却することにしました。田舎の土地だったので売れるかどうか心配でしたが、安くなってもいいからということで不動産会社にお願いしたところ、無事に売却できました。値段は安かったですが、負担が減ったのでよかったです。
〈買主への上手な伝え方〉
土地を相続したものの、使う予定がないため売却するというケースも少なくありません。買主には、そのままの売却理由を伝えても問題はないでしょう。価格を安くしている理由についても、早く売却したいためと正直に伝えるのがおすすめです。
3位(11.3%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
亡くなった父から受け継いだ事業がうまく行かず、資金繰りのために事業用として所有していた駐車場を売却することにしました。浜松市内の地価も上昇していたようで、思ったよりも高く売れたので助かりました。この売却額を元手にして、がんばって事業を再建させるつもりです。
〈買主への上手な伝え方〉
住宅ローンの返済が困難、事業の資金繰りが苦しいなど、買い手に関係のない個人的な事情による売却の場合は正直に理由を伝える必要はありません。売り急いでいると思われて相場よりも安い価格を提示される可能性もあるので、「住み替え」「両親との同居」など、無難な理由に言い換えたほうがよいでしょう。
4位(8.5%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
子供が独立して夫婦だけになったので、今の家を土地を売却して住み替えることにしました。2人で暮らすには広すぎると感じたからです。古い家だったので取り壊すことになるかもしれないとのことで寂しい思いはしますが、生活に便利な場所に新しい家を構えることができたので、これからの生活が楽しみです。
住み替えには、さまざまな理由があります。買主が見つかるまでに時間がかかることがあるので、少しでも高い価格で売却するためにも余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
〈買主への上手な伝え方〉
ライフスタイルの変化に伴う住み替えは珍しいことではありません。前向きな理由であれば、そのまま伝えても悪い印象を与えることはないでしょう。しかし、家の老朽化が原因などネガティブな理由による売却の場合は正直に事実を伝えると買主が見つかりにくい状況に陥りかねません。どのように売却活動を進めていくべきか、不動産会社の担当者と相談しながら進めていくことをおすすめします。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「買い替え(住み替え)で家やマンションを売却する流れと成功のコツを基本から解説」で詳しく説明しています。
5位(7.3%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
熱海市の別荘用地を売却しました。夫婦ともに年を取って、もうセカンドハウスを建てることもないだろうを資産整理をするためです。買ったときよりも安くはなっていましたが、それでもまとまったお金が手に入ったので、ケア付きの高齢者施設への入居資金に充てようと2人で考えています。
〈買主への上手な伝え方〉
何らかの理由によってまとまった金額が必要となったために戸建ての売却を考える方もいます。ただし金銭的な利用のための売却は個人的な事情にあたることから、買主にそのまま伝えなくても問題ありません。「住み替えのため」などと言葉を濁して伝えましょう。
6位(3.2%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
住宅ローンを組む際、借入金額を増やすために夫婦共有名義にしてペアローンを組んで購入しました。しかし、このたび離婚することになり、やむを得ず家と土地を売却して夫婦で分けることにしました。売却額でそれぞれのローンを完済できなかっので貯蓄から持ち出すことになってしまい残念でしたが、お互いにしこりを残さずに別れることができたのでよかったと思うようにします。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚を理由とした売却は、抵抗のない買主もいますが、新婚夫婦の買主などからは縁起が悪いと捉えかねられません。そのような心配がある場合は、単に「住み替え」などと説明するほうが良いでしょう。
離婚による売却については、「【離婚×不動産売却まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
7位(2.0%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
以前から転職したいと考えており、東京で希望の仕事に就くことができたので、家族を説得して東京に居を移すことにしました。今の家と土地を売ることになり、家族には申し訳ない気持ちがありましたが、新しい仕事をしっかりとがんばっていくことで埋め合わせをしたいと思っています。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤や転職に伴う売却も一般的な理由に該当するため、そのまま伝えても大丈夫です。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする?売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は?」や「転勤で持ち家の戸建てやマンションを売却!不動産会社選びで失敗しないポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 静岡県で土地を売却した理由として、「今が売り時と思ったから」というのが1位という結果だった
- 静岡県内でも一部の地域では地価が上昇しているため、今が売り時だと考えて土地を売却するケースも多い