青森県の「戸建てを売却した理由」について、お客様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、併せて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
青森県の「土地の売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「青森県の土地・中古戸建て売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
戸建てを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
---|---|
1位 相続関連 (32.4%) |
戸建てを売却した理由のうち、最も多かったのは相続です。青森県内にある実家を相続したものの、すでに別の場所に家を構えていて利用予定がない場合に売却を検討する方は少なくありません。また、相続を機に戸建てを売却して現金化し、相続人の間で分割するケースもあります。 |
2位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて) (20.9%) |
子どもが独立して夫婦2人だけの生活になった、子ども世帯と同居することになったなど、ライフスタイルの変化に応じて住み替えを考える方は多い傾向にあります。そのほか、子どもの成長に伴い、現在よりも部屋数を増やしたいというのもよくある住み替え理由のひとつです。 |
3位 離婚・別居 (15.6%) |
婚姻中に購入した戸建ては、たとえ夫婦どちらかの名義だったとしても離婚時には財産分与の対象となります。ただし戸建てをそのまま財産分与することは難しいため、売却して現金化する方法を選ぶ方もいます。 |
4位 転勤・転職(仕事や勤務地の変化など) (11.2%) |
転勤や転職をきっかけとして現在住んでいる戸建てを売却し、新天地で新たな家を購入する方は少なくありません。特に転勤期間が不明でいつ戻れるのかが分からない場合、家族全員で暮らすことを重視して引っ越しを選択するケースが多い傾向にあります。 |
5位 売り時だと思ったから (9.5%) |
一般に戸建ての資産価値は築年数に応じて減少します。特に木造住宅の場合は築20年を超えると建物としての価値がほぼなくなってしまうので、なるべく高い値段がつくうちに売却したいと考える方が多い様子がうかがえます。 |
6位 ローンの返済苦など金銭的な理由 (6.9%) |
戸建ての購入時には住宅ローンを利用する形が一般的です。しかし業績悪化に伴う給与の減少やボーナスのカット、失業などの理由によって毎月の返済が困難となり、売却を余儀なくされるケースもあります。 |
7位 その他 (3.5%) |
親が入居する老人ホームの費用を捻出するためなど、何らかの事情でまとまった現金が必要となったことも戸建ての売却理由として挙げられます。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2022年10月〜2023年11月
順位別に実際のお客様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、戸建て売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(32.4%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
つがる市で一人暮らしをしていた父が亡くなり、兄弟で実家を相続することになりました。私も弟もすでに別の県に住まいを構えており、今後も利用予定がないことから実家を売却して相続財産を分けることにしました。相続に関する知識がなく、いったいどのように進めればよいのかが分からなかったのですが、父と親しくしていた不動産会社の方が相続時に必要な手続きから売却方法、税金の納付方法まで丁寧に教えてくれたため、無事に売却できました。
親が亡くなって実家を相続した際、多くの思い出が詰まっている家をそのまま所有し続けたいと考える方は少なくありません。しかし家に誰も住んでいなくても、毎年固定資産税などの税金を納める必要があります。また、空き家を管理する手間や費用もかかります。自分では管理ができない、コストをかけたくない場合に売却を選択する方が多い傾向にあります。
〈買主への上手な伝え方〉
相続で取得した家の売却は買主にネガティブな印象を与えることはないので、そのまま事実を伝えても問題はありません。ただし、故人が室内で亡くなり、遺体の発見が遅れたようなケースでは事故物件として扱われる可能性があります。そのような場合は買主に対してどこでどのように亡くなったのかを告知する義務を負うため、注意が必要です。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
2位(20.9%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
息子夫婦に子どもが誕生しましたが、共働きで子育てもままならないということだったので住み替えを決意。現在の家を売却して、息子たちが住んでいる家の近くに新たな家を購入しました。家の売却と購入を同時に進められるのか不安に感じていたのですが、担当してくださった不動産会社の担当者の方が親切に対応してくれ、売却はもちろん、県外の家の購入までサポートしてくれたので、安心して住み替えられました。本当に感謝しています。
住み替えの理由は、「古い家から新しい家へ引っ越したい」「老後に安心して暮らせる住まいがほしい」「親や子と同居をするため」など、人によって異なります。買主が見つかるまでに時間がかかることがあるので、少しでも高い価格で売却するためにも余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
〈買主への上手な伝え方〉
ライフスタイルの変化に伴う住み替えは珍しいことではないので、そのまま伝えても悪い印象を与えることはないでしょう。しかし、家の老朽化が原因などネガティブな理由による売却の場合は正直に事実を伝えると買主が見つかりにくい状況に陥りかねません。どのように売却活動を進めていくべきか、不動産会社の担当者と相談しながら進めていくことをおすすめします。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「買い替え(住み替え)で家やマンションを売却する流れと成功のコツを基本から解説」で詳しく説明しています。
3位(15.6%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
子の独立を契機として、長年連れ添ってきた妻と離婚をする運びとなりました。離婚にあたり、現在住んでいる家も財産分与の対象となるということだったので、家の売却金額をお互いに分け合う形を取りました。築年数が古く、買主が見つかるか不安だったのですが、不動産会社の方の熱心な営業活動のおかけで無事に売却できてほっとしております。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚を理由とした売却は買主から不吉と捉えられかねず、売りに出しても購入を避けられてしまいがちです。
離婚による売却については、「【離婚×不動産売却まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
4位(11.2%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
憧れであったマイホームを購入したものの、会社から突然の転勤を命じられてしまいました。単身赴任も検討したのですが、家族全員で過ごしたいとの思いから売却を決意し、新天地での生活をスタートすることにしました。まだ住宅ローンが残っていたのですが、比較的築年数が新しかったこともあり、売却金額でローンを完済でき、残りの金額を新たな家の購入費用に充てられました。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤や転職に伴う売却も一般的な理由に該当するため、そのまま伝えても大丈夫です。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする?売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は?」や「転勤で持ち家の戸建てやマンションを売却!不動産会社選びで失敗しないポイント」
で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
5位(9.5%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
駅前の再開発によって土地の価格が上がっていることを知り、いまが売り時だと考えて戸建てを売却することにしました。建物にはほぼ価格がつかないだろうと予測していたのですが、不動産会社の担当者の方のアドバイスに基づいて売りに出したところ、想定以上の価格がついて驚いています。思い切って売りに出して正解でした。
〈買主への上手な伝え方〉
所有している家を少しでも高く売りたいと考えるのは自然なことです。ただし買主側は少しでも安く買いたいと考えていることを押さえておかなければなりません。「高く売却できると考えた」と伝えることで買主に良い印象を与えられるとはいえないので、「住み替えのために売却を決意した」などと言葉を濁して伝えたほうがよいでしょう。
6位(6.9%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
住宅ローンを組む際、当初は単独名義を考えていたのですが、借入金額を増やすために夫婦共有名義にしました。ところが妻が義両親の介護のために退職することとなり、月々の返済が難しくなったためにマイホームの売却を決めました。住宅ローンが完済できるかどうか心配はつきませんでしたが、不動産会社の方が親身に相談に乗ってくれ、少しでも高く売却できる方法を提案してくれたおかげで、無事売却金額でローンを返済できました。
〈買主への上手な伝え方〉
住宅ローンの返済が困難など個人的な事情による売却の場合は正直に理由を伝える必要はありません。売り急いでいると思われて相場よりも安い価格を提示される可能性もあるので、「住み替え」「両親との同居」など無難な理由に言い換えたほうがよいでしょう。
7位(3.5%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
子ども世帯から同居を提案されましたが、生活面で迷惑を掛けたくはなかったので、夫婦で老人ホームへ入居することに決めました。家の売却資金で老人ホームの入居費用を捻出できるのではないかと考え、不動産会社に相談したところ、こちらが思っていたよりも高い査定金額を提示してくれたので、売却をお任せすることにしました。結果、老人ホームの入居費用に加えて老後の生活費も確保できたので、満足しています。
〈買主への上手な伝え方〉
何らかの理由によってまとまった金額が必要となったために戸建ての売却を考える方もいます。ただし金銭的な利用のための売却は個人的な事情にあたることから、買主にそのまま伝えなくても問題ありません。「住み替えのため」などと言葉を濁して伝えましょう。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 青森県内では相続で取得した戸建ての売却を検討する方が多い。
- 核家族化が進む中で、子世帯との同居や近居を理由として住み替える方も多い傾向にある。
- 青森県は離婚率が比較的高く、離婚を理由として戸建ての売却を考える方は少なくない。