千葉県の「戸建てを売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
千葉県の「戸建ての売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「千葉県の土地・中古戸建て売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
戸建てを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
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1位
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千葉県における戸建て売却理由の1位は「住み替え」でした。「家族が増えて家が手狭となった」「親・子と同居をするため」などライフステージの変化に伴って住み替える方が多い傾向にあります。 |
2位
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千葉県内の地価は上昇傾向にあり、「令和5年千葉県地価調査」によると、2023年7月時点の住宅地の地価平均変動率は2.5%でした。特に上昇率が大きかったのは、市川市で11.3%です。地価の上昇を受け、今が売り時と考えて戸建てを売却する方も少なくありません。 |
3位転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
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総務省が公表している「人口移動報告」によると、2022年に千葉県から県外へと転出した方の数は15万5,193人にのぼりました。仕事上の都合で戸建てを売却する方が多い様子がうかがえます。 |
4位
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千葉県の戸建て売却理由の4位は「離婚・別居」です。千葉県の離婚率は全国で28位(人口千対:2022年)とやや低い順位ですが、離婚に伴う財産分与のために戸建てを売却して現金化し、公平に分割しようと考える方もいます。 |
5位ローンの返済苦など金銭的な理由
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2023年における千葉県の企業倒産件数は前年比29%増の278件にのぼりました。長引く不況のあおりを受けて失業してしまい、住宅ローンを返済できずに戸建ての売却を選択した方もいます。 |
6位その他(5.3%) |
老人ホームや介護施設などへの入居費用を支払うために戸建てを売却したと回答した方もいました。 |
7位相続関連
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千葉県が公表している「千葉県における高齢者人口の推移」によると、2023年4月1日時点における総人口に占める65歳以上の人口の割合は27.5%となっており、年々増加傾向にあります。そのため、戸建ての相続も一定の割合であり、相続したものの使う予定がない場合は売却を選択する人もいます。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2022年10月〜2023年11月
順位別に実際の売主様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、戸建ての売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(39.8%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
夫婦と子ども2人の4人家族で、今までは3LDKの戸建てに住んでいたのですが、子どもが大きくなってくるにつれて家が手狭となったので思い切って売却と住み替えを決意しました。今度の家は4LDKなので、いずれは子ども一人ひとりに部屋を与えたいと考えています。
〈買主への上手な伝え方〉
ライフスタイルの変化に合わせ、住環境をより向上させるために戸建てを売却して新たな家に住み替える方は多い傾向にあります。前向きな印象を与えることから、買主にはそのまま事実を伝えても問題ありません。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「買い替え(住み替え)で家やマンションを売却する流れと成功のコツを基本から解説」で詳しく説明しています。
2位(25.3%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
相続した実家を賃貸物件として運用していたのですが、築年数が経つにつれて維持費が高く付くようになってしまいました。困って不動産会社の方に相談したところ、浦安市の地価が着実に上がっていることを教えてもらえたので、今がチャンスと考えて売却することにしました。
〈買主への上手な伝え方〉
戸建てを売却する際に、少しでも高く売りたいと考える方は多いでしょう。一方で買主側は少しでも安く買いたいと考えます。「今が売り時」と考えて不動産を売却する方は少なくありませんが、金銭的な理由を買主に伝えると「高い価格で買わされる」という印象を与えかねないため、「住み替えのため」「不要となった家を処分するため」などと言い換えるほうがよいでしょう。
3位(12.6%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
大阪支社への転勤を命じられ、今後も千葉に戻って来られる可能性が低かったことから戸建てを売却しました。売却資金で住宅ローンを完済できて一安心です。
転勤や転職など仕事の都合で県外へ転出する際、マイホームの扱いに悩む方は少なくありません。このケースにおける選択肢として「賃貸に出す」「空き家のまま所有する」「単身赴任をして家族が住み続ける」「売却する」があげられますが、住宅ローンの残債がある場合や転勤期間が不明のときなどに売却を決断する方が多い傾向にあります。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤や転職などに伴う売却はよくあることなので、買主へ正直に伝えても悪く受け取られてしまうことはないでしょう。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする?売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は?」や「転勤で持ち家の戸建てやマンションを売却!不動産会社選びで失敗しないポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
4位(7.5%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
戸建てを売却した理由は、妻と離婚したためです。不動産会社に査定を依頼したところ、売却金額で住宅ローンを完済できそうだったので売却活動をお任せしました。結果的に想定以上の高値で売れたので、無事に住宅ローンを完済できてよかったです。手元に残ったお金は妻と公平に分けました。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚による財産分与のために戸建てを売却する方は多い傾向にあります。ただし、離婚を「不吉」「縁起が悪い」と捉える方が一定数いる点には注意が必要です。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
離婚による売却については、「【離婚×不動産売却まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
5位(5.7%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
住宅ローンを組んで戸建てを購入したのですが、会社の業績悪化に伴う給与の減額、ボーナスのカットによって当初の計画通りに返済できなくなってしまいました。競売にかけられると二束三文にしかならないと聞いたので、少しでも高く売れる今のうちに戸建てを手放すことに。こちらの事情をすべて把握している不動産会社の担当者の方のおかげで無事に売却でき、住宅ローンの残債も完済できて感謝しています。
〈買主への上手な伝え方〉
住宅ローンの返済が困難となったために戸建てを手放す方は少なくありません。ただし金銭的な事情を買主に伝える必要はないので、「住み替えのため」などと言い換えるとよいでしょう。
6位(5.3%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
夫婦で老人ホームへお世話になることに決めたので、その入居費用を捻出するために長年住んできた戸建てを売却しました。入居費用に加えて当面の生活費も確保できたので、老人ホームで安心して暮らしていけそうです。
〈買主への上手な伝え方〉
何らかの事情によってまとまった現金が必要となったために戸建ての売却を検討する方もいます。理由によっては買主へ正直に伝えても問題はありませんが、「住み替えのため」などと言葉を濁したほうが無難でしょう。
7位(3.8%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
一人暮らしをしていた父が亡くなり、実家を相続しました。しかしすでに千葉市内にマイホームを所有しており、経済的にも維持管理費や固定資産税を支払い続ける余裕がなかったので売却することに。築年数が古く、売却できるか不安に感じていたのですが、不動産会社の方のサポートのおかげで無事に買主を見つけられました。
〈買主への上手な伝え方〉
相続で取得した不動産を売却するケースは珍しいことではありません。「相続したが利用予定がない」「遠方に住んでいて管理ができないので手放すことにした」などと伝えるとよいでしょう。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 千葉県では、転勤や転職などによる勤務地の変化に伴い戸建てを売却する方が多いことがわかった
- 千葉県内の地価の上昇を受け、今が高く売れるチャンスと捉えて戸建てを売却する方も多い
- ライフステージ変化に合わせて住まいを住み替える方や、相続で取得した実家を売却する方も少なくない