マンションは金額が大きいので、売却時に一歩間違えれば大きな損失となってしまいます。
こちらでは、マンションの売却で失敗しないための注意点をわかりやすくまとめています。
- この記事はこんな人におすすめ!
- マンションの売却を予定している人
- マンションの売却で失敗しない注意点を知りたい人
もくじ
1.マンション売却の注意点①:タイミングを見計らう
マンション売却のタイミングは人それぞれですが、買い替え、転勤、離婚、金銭的理由など、なにか理由がないことには、売るという決断には至りません。
つまり、「売りたい」と思ったときが一番の売りどきであり、タイミングだと言えます。
3月や9月がマンションの売りやすい時期ではありますが、建物の資産価値としてのマンションは年平均2%ずつ下がるといわれています。
もちろん、土地の価格(地価)の変動によって上下はありますが、時期を待っている間にも、建物の価値は着実に下がっていくとの認識が必要です。
そのため、タイミングを待つとかではなく、売却しなければならないときに売ることが適切です。
マンションなど不動産の売却の時期については、「家が売れる時期は春と秋?売買が活発な時期を調べてみた」で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
2.マンション売却の注意点②:相場価格を確認しておく
不動産会社にマンションの査定依頼をする前に、自分で相場価格を確認しておきましょう。
2-1.相場価格とは?
そもそも「相場価格」とは、マンションを売りに出したとき、実際に売れると思われる金額のことです。
相場価格と近い意味の言葉に「査定額」がありますが、査定額とは不動産会社が概ね3カ月以内に売れると予想する金額のことをいいます。
不動産会社に査定を依頼する前に相場価格を確認しておくべき理由は、不動産会社によって査定額に差があるからです。
また、買取の場合を除いて、提示された査定額で売れるわけではないため、査定額の高低はたいした意味がなく、販売戦略の方が重要になります。
あくまでも、査定額は各社の「見解」なので、査定依頼の前に相場を知っておくことで、なぜその査定額を提案したのかを客観的に判断することが必要です。
相場価格について詳しくは「不動産の相場価格とはなにかわかりやすくまとめた」で説明していますので、ぜひご覧ください。
2-2.マンションの相場の確認方法
マンションの相場確認で、SUUMOやHOME’S、at homeなどの不動産ポータルサイトで、同じマンションを探すのも1つの方法です。これらのサイトは、マンションの現在の「販売価格」が掲載されいます。
この価格で売れたわけではありません。逆にいうと、今出ている販売価格では売れないことを示しており、そこから上限価格を予測することができます。
相場は、一般的に同じマンションにおいて、実際に売れた金額をもとに計算します。
周辺マンションが「成約にいたった価格」が閲覧できる、レインズマーケットインフォメーションを利用することをおすすめします。
国土交通大臣指定の機関が運営していますが、わかりにくいのが難点です。
また、イクラ不動産で相場価格を知ることもできます。
3.マンション売却の注意点③:手数料と諸費用を把握しておく
マンションを売ったら、売却金額全てが手元に入るわけではありません。
マンションの売却には手数料や諸費用がかかり、それらの費用の多くは現金で支払う必要があります。
費用の計算方法について詳しくは「家を売ったときの手取りの計算方法について(不動産売却編)」で説明していますので、ぜひご覧ください。
3-1.マンション売却の仲介手数料
マンションが売れたら、不動産会社に仲介手数料を支払います。基本的に不動産会社に支払う費用は、後にも先にも仲介手数料のみです。
この額が、法律で決まっている仲介手数料の上限となっています。
仲介手数料は、契約時と残代金決済時に半金ずつ支払うことが多いです。あらかじめ不動産会社に確認しておきましょう。
3-2.マンション売却にかかる諸費用
マンション売却には、その他に次のような諸費用がかかります。
3-2-1.印紙税
売買契約書に印紙税額分の収入印紙を貼付し、消印することで納税します。
印紙税の額は、売買契約書に記載されている売買額によって決まります。
売買金額 | 印紙税 |
100万円超〜500万円以下のもの | 1,000円 |
500万円超〜1,000万円以下のもの | 5,000円 |
1,000万円超〜5,000万円以下のもの | 10,000円 |
5,000万円超〜1億円以下のもの | 30,000円 |
1億円超〜5億円以下のもの | 60,000円 |
(国税庁HPより転記)
3-2-2.抵当権抹消費用(ていとうけんまっしょうひよう)
売却と同時にマンションの住宅ローンを完済する場合、決済時に抵当権(担保となっていた権利)を抹消する費用がかかります。
抹消登記は司法書士に依頼するのが一般的で、費用は総額で2万円程度です。
3-2-3.ローン完済時の手数料
一括してローンを完済するときには、金融機関に手数料を支払います(最初の規約に記載されています)。
金額は金融機関によって異なりますが、5千円~5万円ほどです。
4.マンション売却の注意点④:税金と確定申告を確認しておく
マンションの売却には、税金がかかることがあります。
税金は各種制度によって控除対象となる場合がありますが、マンションを売却した翌年の確定申告が必須なのでご注意ください。
4-1.売却益(譲渡所得)が出た場合の控除制度
マンション売却で利益(譲渡所得)が出た場合、所得税と住民税が課税されます。
ただし、投資用ではない居住用のマイホームを売却する場合には、大幅に節税できる控除制度が設けられています。
4-1-1.3000万円の特別控除
譲渡所得から最大3000万円が控除されます。
適用にはいくつかの要件を満たすことが必要です。要件を満たせば、マイホームの売却だと、3,000万円までの譲渡所得であれば課税額は0円になります。
4-1-2.所有期間10年超の場合の軽減税率の特例
3000万円を控除してもなお譲渡所得がある場合、マンションの所有期間10年超に限り課税される税率を引き下げることができます。
4-1-3.買い替え特例
買い替え時、マンションが新居より高く売却できた場合、マンションにかかる税金の納税を新居売却時まで繰り延べることができます。
4-2.売却損(譲渡損失)が出た場合の損益通算制度
マンションを売却して損失が出た場合の特例です。
4-2-1.譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
マイホーム売却に際して売却損(譲渡損失)がでた場合、給与などの所得と損益通算することで所得税を引き下げることができます。控除しきれなかった分は、売却以後3年内まで繰り越して控除されます。
4-3.相続したマンション売却の控除制度
相続したマンションを売却した際の控除制度もあります。
4-3-1.相続税の取得費加算の特例
売却するマンションの相続時に相続税を納税した場合、その分を取得費に加算し、結果的に譲渡所得を引き下げることで節税できます。
まとめ
マンションを売却するといっても、住宅ローンが残っているなど、それぞれの状況によって状況が異なります。
マンションの売却で損をしないためには、あらかじめ次のことをしておきましょう。
- 売却のタイミングを見計らう
- 相場価格を調べておく
- 手数料と諸費用を把握しておく
- 税金と確定申告を確認しておく
自分のマンションの売却についてはどうしたらよいのか、いくらぐらいで売れるのか、どこの不動産会社に任せたらよいのかわからないという方は、まず「イクラ不動産」でご相談ください。
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さらに、あなたの状況にピッタリ合った売却に強い不動産会社を選ぶことができます。