沖縄県の「マンションを売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
沖縄県の「マンションの売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「 沖縄県のマンション売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
---|---|
1位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)(25.0%) |
沖縄県におけるマンション売却理由の第1位は「住み替え」という結果でした。 家族のライフスタイルの変化による場合だけでなく、より良い環境を見つけるために住み替える人も少なくありません。 |
2位 売り時だと思ったから(17.3%) |
第2位は「売り時だと思ったから」という理由です。 沖縄県は有名な観光地であることから数多くのリゾートマンションが立ち並び、インバウンドも回復しつつあるためマンション売買取引が活発になると見込まれます。 |
3位離婚・別居 (14.4%) |
マンションの売却理由の3位は「離婚・別居」によるものです。 沖縄県の離婚率の高さは全国上位であり、夫婦が別れることによりマンションを売却する例が多く見受けられます。 |
4位相続関連(12.5%) |
「相続関連」によるマンション売却も見受けられます。 親が住んでいたマンションだけでなく、投資用物件やセカンドハウスなどを相続するケースもあるようです。 |
5位転勤・転職(仕事や勤務地の変化など) (11.5%) |
「転勤・転職」により売却したという回答が5位でした。 仕事や勤務地の変化で、新しい住まいに住み替える人も一定数いるようです。 |
6位 ローンの返済苦など金銭的な理由 (10.6%) |
沖縄県においても、ローンの返済苦などの金銭的理由でマンションを売却するケースがあります。 |
7位 その他 (8.7%) |
隣人トラブルや周辺の環境悪化など、所有者には関係のない理由で売却する例も見受けられます。その場合、買主には状況を説明しなければなりません。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2022年10月〜2023年11月
順位別に実際の売主様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(25.0%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
子供が独立したので広いマンションが必要なくなり、少し狭めでより便利な場所にあるマンションに住み替えることにしました。今のマンションも便利なところにあるので、比較的早期に売却ができてよかったです。
〈買主への上手な伝え方〉
家族構成やライフスタイルの変化により、所有していたマンションを売って住み替える人も少なくありません。特にマイナスイメージは与えないため、買主にはそのままの理由を伝えても問題ありません。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「買い替え(住み替え)で家やマンションを売却する流れと成功のコツを基本から解説」で詳しく説明しています。
2位(17.3%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
那覇市で所有していたマンションを「今が売り時」と考えて売却しました。那覇市は有名な観光地であり、中古マンションの取引が活発とのことです。資産価値が下がる前に築7年が過ぎる前に売りに出しました。キレイに使用していたこともあり、高値で売れて喜んでいます。
〈買主への上手な伝え方〉
沖縄県でマンションの売買取引が活発に行われているのは那覇市です。「売り時だと思ったから」と買主に伝えると、何となく高い買い物をするようなイメージを与えるので、金銭的な事情は伝えないようにしましょう。単なる「住み替え」であると言えば十分です。
3位(14.4%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
本島から夫婦で沖縄県に移住しましたが、さまざまな事情が絡み合い離婚することに。ペアローンの残債を減らすために、5年前に購入したマンションを売却しました。オーシャンビューの築浅物件なので買い手がすぐに見つかりました。
〈買主への上手な伝え方〉
沖縄県は高知県に次いで離婚率が高い地域であり、離婚に伴ってマンションを売却する人が多いようです。離婚はマイナスイメージを買主に与える可能性が高いため、単なる「住み替え」であるとだけ伝えておきましょう。
離婚による売却については、「【離婚×不動産売却まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
4位(12.5%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
一人暮らしをしていた父が亡くなり、家を兄が、セカンドハウスにしていたマンションを私が相続しました。所有し続けようかとも考えたのですが、古いマンションでもあり、ちょうど物入りだったので売却しました。
〈買主への上手な伝え方〉
築古物件の場合、買主が見つかるまで時間を要する場合があり、なかなか売れないケースもあります。買主には自宅で孤独死になったなど特殊な事情がない限り、「相続関連」で売ると伝えておけば事足ります。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
5位(11.5%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
会社の組織改革で大阪に転勤することになったのをきっかけに、マンションを売却しました。 おそらく、沖縄には戻ることはないと考えたからです。那覇市内でも利便性の良い場所にあるマンションだと思います。希望通りの金額で売れました。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤や転職をきっかけに売却する人は多く、珍しいことではありません。前向きな印象を与えるので買主にはそのまま伝えましょう。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする?売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は?」や「転勤で持ち家の戸建てやマンションを売却!不動産会社選びで失敗しないポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
6位(10.6%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
結婚してから夫婦で購入したマンションを売却しました。理由は、住宅ローンの返済が厳しくなったからです。購入当時は私も働いていたのですが、出産後、私が体調を崩し退職したため収入が減ってしまい、主人の収入だけでは返済できなくなりました。頑張ってローンを返済していたので、売却代金で完済できたのが救いです。
〈買主への上手な伝え方〉
ペアローンで住宅ローンを組んだ場合、夫婦の一方が働けなくなると返済が困難になってしまいます。ローンの返済苦は買主にあまり良いイメージを与えないので、通常の「住み替え」と伝えておくほうが良いでしょう。
7位(8.7%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
夫の死後、私1人でマンションに暮らしていましたが、娘が一緒に暮らそうと言ってくれたので同居することになりました。マンションの売却金は老後の資金として貯めておき、娘夫婦に経済的な負担をかけないようにしたいと思います。
〈買主への上手な伝え方〉
子供と同居することになったり高齢者施設に入居することになったりしたためマンションを売却する人も一定数存在します。 買主には特にマイナスイメージを与えないので、そのままの事情を伝えても構いません。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 沖縄県のマンション売却理由は「住み替え」が最多という結果だった。
- 沖縄県には、エリアによってはリゾートマンションも多くあり、投資用としてや相続により売却するケースも見受けられる。
- 沖縄県の離婚率の高さは全国でも上位であることからか、「離婚・別居」による売却も常に一定数あるようだ。