和歌山県の「マンションを売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
---|---|
1位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて) (42.9%) |
和歌山県でマンション売却をした理由で一番多いのは「住み替え」でした。 家族構成の変化やより良い住環境を求めてなどの理由で、住み替えをする人が多く見受けられます。 |
2位 売り時だと思ったから(14.3%) |
第2位は「売り時だと思ったから」という売却理由です。 和歌山県の中古マンション価格は2020年に下がったもののやや持ち直しており、特に和歌山市内の駅近エリアでは需要が多い傾向にあります。 |
3位 離婚・別居 (11.4%) |
「離婚・別居」によるマンション売却理由が第3位になりました。 和歌山県の離婚率は1.55(人口千対:2022年)で、全国平均の1.42より高い状況です。 離婚の際、マンションなどの不動産も財産分与の対象となるため、マンションを売却して分ける事例がよく見られます。 |
4位相続関連(11.4%) |
相続関連というマンションの売却理由が第5位にランクインしています。 和歌山県でも高齢化が進んでいますが、相続しても同居をしていない場合、売却する人は珍しくありません。 |
5位ローンの返済苦など金銭的な理由 (8.6%) |
第6位は金銭的な理由でマンションを売却するという理由です。コロナ禍は落ち着きましたが、景気や為替の変動によって雇用や収入に悪い影響をおよぼすこともあります。 |
6位 転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)(5.7%) |
和歌山のマンション売却理由として、「転勤・転職」は第6位という結果でした。和歌山県内から大阪に転勤になってもそのまま通勤できるケースがあるため、それほど件数が多くないと考えられます。 |
7位 その他 (5.7%) |
急に同居が決まり、マンションを売却する事例も見られます。 配偶者が他界して一人暮らしが心細くなり、自宅マンションを売却して子供の家に同居するケースも一定数存在します。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2022年10月〜2023年11月
順位別に実際の売主様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(42.9%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
和歌山市内のマンションを購入して住んでいましたが、駅から少し離れていたため自転車で駅まで行くのが大変になったので、住み替えを決意しました。幸い駅近で手頃なマンションが見つかったので、無事に住み替えができました。朝の通勤が本当に楽になりました。
〈買主への上手な伝え方〉
より良い環境や生活の便利さを求めて住み替えするケースも多いです。前向きなイメージを与えるため、買主にはそのまま事実を伝えても良いでしょう。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「買い替え(住み替え)で家やマンションを売却する流れと成功のコツを基本から解説」で詳しく説明しています。
2位(14.3%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
20年前に購入したマンションをいつ売ろうかと思案していました。そのうちに設備や内装が古くなってきたので、これ以上資産価値が下がらないうちにと思って売却をしました。古いマンションでしたが駅まで徒歩圏内という立地条件の良さだったので、まずまずの価格で売れました。
〈買主への上手な伝え方〉
和歌山市内の中古マンション価格は、2020年頃からわずかに右肩上がりになっています。
ただ、「売り時だから」と言って売却すると、買主にとっては高く買わされたような印象を受けかねません。売主が得するようなイメージは伝えず、通常の「住み替え」であると伝えたほうが無難です。
3位(11.4%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
10年ほど前に結婚を機に新築マンションを買ったのですが、喧嘩が絶えずに我慢できなくなったので離婚しました。年々、夫からのパワハラめいた発言がひどくなったことも原因です。ペアローンを組んでいたのですが、マンションの売却代金と貯蓄で完済できたので、何とか売ることができてホッとしています。
〈買主への上手な伝え方〉
女性の離婚理由の一つに挙げられるのが「精神的な暴力」です。パワハラめいた発言に嫌気がさした妻側から離婚を切り出されるケースは少なくありません。ただし、離婚はあくまでも個人的な理由であり、買主に実情を話す義務はないため、単なる「住み替え」であると濁しておきましょう。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
離婚による売却については、「【離婚×不動産売却まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
4位(11.4%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
私の母が住んでいた実家のマンションを姉と2人で相続しましたが、お互い義理の親と同居をしているため売却しました。共有名義は後々面倒なことになると聞いていたので、売却して良かったと思っています。
〈買主への上手な伝え方〉
共有名義の不動産は、相続人がどんどん増えていく可能性があり、そのまま放置しておくと将来的に問題が発生することが考えられます。
誰も利用しない場合は、相続しても売却するケースが多いため、買主には「相続関連で」と伝えても特にマイナスの印象を与えることはないでしょう。
5位(8.6%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
東京で一人暮らしをしている大学生の息子の授業料と生活費が思ったよりも生活を圧迫しており、さらに夫の事業が不振なため収入が激減。やむを得ず、マンションを売ることにしました。毎月のローンの返済も苦しくなったからです。これで何とか卒業までは持ちそうだと胸をなでおろしています。
〈買主への上手な伝え方〉
教育費が高いことは少子化の一因ですが、特に学部によっては高額な学費が必要になり、一般的な収入の親にとっては非常に重い負担といえます。プライバシーに関わることなので、買主には特に理由を明確に伝えなくても良いでしょう。単なる「住み替え」であると言えば十分です。
6位(5.7%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈買主への上手な伝え方〉
異動や転職などで遠方に行くことになり、戻ってくる可能性が低い場合はマンションを売却する人が多いようです。転職は新たな人生のスタートであり、明るい印象を与えるため、買主には「転職(転勤)」による売却であることをそのまま伝えてください。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする?売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は?」や「転勤で持ち家の戸建てやマンションを売却!不動産会社選びで失敗しないポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
7位(5.7%)その他
〈買主への上手な伝え方〉
その他の売却理由として、投資用物件の売却やマンション自体に瑕疵があるなどのケースがあります。 環境に問題があってマンションを売却する場合は、買主にその事実を伝えることが必要です。不動産会社の担当者に相談をしましょう。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 和歌山県のマンション売却理由として最も多かったのは「住み替え」であり、次に多いのは「売り時だと思ったから」という結果だった。
- 和歌山県で中古マンションが活発に取引されているのは、和歌山市内である。大阪のベッドタウンとしての需要も高い。