三重県の「マンションを売却した理由」について、お客様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、併せて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
---|---|
1位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて) (30.2%) |
三重県でマンション売却をした理由で一番多いのは「住み替え」でした。 新しい住宅で快適に暮らすために買い替えたり、あるいは老後を見据えて子供の家の近くに住み替えたりする人が、三重県ではよく見られるようです。 |
2位 仕事や勤務地の変化など (18.6%)転勤・転職 |
第2位にランクインしたのは「転勤・転職」によるマンション売却という理由です。 三重県の有効求人倍率は1.68(平成2年1月)から1.39(平成3年11月)と下回っており、他県に転職するために売却するケースも見受けられます。 |
3位 売り時だと思ったから (13.2%) |
今が、マンションの「売り時」と考えて売却したという理由が3位に入りました。 2022年における中古マンション等の価格は、全国的に2021年より上昇傾向にあることから、売りに出す人も多いようです。 |
4位 離婚・別居 (12.8%) |
第4位は離婚・別居を理由としたマンション売却です。 三重県の離婚率は1.65(人口千対:2019年)で、全国平均の1.69よりやや少ない状況ですが、夫婦が別れることになったためマンションを売るケースも見受けられます。 |
5位 相続関連 (11.3%) |
第5位にランクインしたのは相続関連という売却理由です。親が住んでいたマンションを相続したが、使う予定がないため売却する人が、三重県でも一定の割合でいるようです。 |
6位 ローンの返済苦など金銭的な理由 (9.6%) |
ローンの返済が困難になるなど金銭的な理由でマンションを売却するという理由が6位になりました。愛知県の景気状況は改善していますが(2022年10月時点)、百貨店やスーパーなど小売業は苦戦しており、業種によっては減収になっている人もいるようです。 |
7位 その他 (4.3%) |
親の介護資金を用意するためにマンションを売却する人も少なくありません。 老人ホームに入居するとなると高額な入居一時金が必要になるため、親の同意のもと実家であるマンションを子供が売却するケースもあります。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2021年10月〜
順位別に実際のお客様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(30.2%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
子供が独立して夫婦2人で住むには部屋数が多すぎるため、所有していたマンションを売却し、手頃な広さの平家に住み替えました。定年後は庭いじりをしながらのんびり暮らそうと思います。
〈買主への上手な伝え方〉
子供が独立した後は、夫婦でのんびりとセカンドライフを楽しむ人も少なくありません。このような場合は前向きな理由のため、買主にはそのまま伝えましょう。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「【買い替え(住み替え)×自宅売却まとめ】流れと成功のコツ・考え方を基本から解説」で詳しく説明しています。
2位(18.6%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
神奈川県へ転勤になったのを機に、マンションを売却して賃貸に引っ越しすることにしました。独身時代に購入したマンションですが、しばらく三重県には戻れそうもないと思ったからです。売却したお金は貯めておき、いずれ新しいマンションを買おうと思います。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤でしばらく戻る予定のない場合は、資産整理も兼ねてマンションを売却する人も多いようです。特にマイナスイメージを与える心配はないため、転勤が理由だということを伝えても問題ありません。
転勤による売却については、「転勤で持ち家をどうする?判断基準と高く売るためのポイントを解説!」や「転勤でお家売却!失敗しない不動産会社選びのポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
3位(13.2%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
駅から徒歩5分のマンションを所有していましたが、今が売り時と考えて売却しました。新築で購入してから10年が経過したため、買い手が付きやすいうちに売却しようと思ったからです。立地条件が良いためすぐに買主が見つかり、希望通りの価格で売れたので喜んでいます。
〈買主への上手な伝え方〉
立地条件の良いマンションは多少古くても買い手が付きやすく、市場価格で取引される可能性が高いようです。
ただ、売主が得する取引ということは、買主がその分多く支払っていることになります。金銭を感じさせる理由はあまり話さずに、通常の「住み替え」であると伝えておきましょう。
4位(12.8%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
お互い仕事が忙しく、すれ違いの生活が続いたため離婚することになりました。マンションの住宅ローンが半分ほど残っていたので、売却して清算することに。売却金で残債を完済できたので、新しい人生のスタートを切ることができました。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚はマンション売却理由の一つに必ず挙げられる項目ですが、買主に良い印象を与えることはありません。詳しい事情は伏せておき、単なる「住み替え」と伝えるのをおすすめします。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
離婚による売却については、「【離婚×不動産まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 その4」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
5位(11.3%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
義父が一人で住んでいたマンションを妻が相続しましたが、義父の死後、多額の借金があることが分かり、マンションを売却することに。売却額で何とか借金を返済でき、わずかですがお金も残ったのでホッとしています。
〈買主への上手な伝え方〉
親の死後、相続した後に思いがけない借金が出てくることは珍しいことではありません。 このケースは借金返済のために売却するという理由なので、買主にはあまり深い事情を伝えないほうが得策と言えます。
6位(9.6%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
新型コロナの影響で会社の業績が不振に陥り、ボーナスがゼロという事態になりました。毎月の給与も減らされたため、だんだんと住宅ローンの返済に困るようになり、ついにマンションを売却を決意しました。
〈買主への上手な伝え方〉
ローンを組んだ時には無理なく返済できる状況でも、その後の経済事情が悪化して返済に困るケースはよくみられます。
ただ、買主にはプライベートな事情を説明する義務はないため、一般的な「住み替え」であると伝えておきましょう。
7位(4.3%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
主人が交通事故に遭い、右足に後遺症が残ったため、マンションから平家の住宅に住み替えました。前のマンションにはエレベーターがなく、3階なので階段の上り下りがキツかったからです。不動産会社の担当者が熱心に動いてくれたおかげで、主人の退院前に買主が見つかり、思ったより高い金額で売れました。
〈買主への上手な伝え方〉
思いもよらない事態によって、今まで住んでいた家では住みづらくなることがあります。この場合、そのまま事情を説明しても問題ありませんが、言いにくい場合は、単なる住み替えと伝えても問題はないでしょう。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 三重県のマンション売却理由は「住み替え」であり、次に多いのは「転勤・転職」だった。
- 三重県の離婚率は全国平均よりやや低めだが、離婚を原因とするマンション売却も1割以上の割合で見受けられる