築年数が古いマンションなのですが、安くでしか売却できないのではないかと不安です…
部屋は一応綺麗にメンテナンスしているのですが、どのくらいの価格で売れるでしょうか?
こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
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築年数が古いマンションは、安くでしか売却できないのではないかと不安に思われる方は多いです。
しかし、築年数が同じくらい古いのに、価格が大きく下がっているマンションもあれば築年数の割には高値で取引されているマンションもあるため、一概に売却価格と築年数が比例しているとは言えません。
こちらでは、築年数が古くても高額で売却できるマンションの特徴やできるだけ高く売却する方法について説明します。
もくじ
1.マンションの売却価格と築年数
一般的に、マンションは築年数が経てば経つほど売却価格が安くなることがほとんどです。
しかし、価格の下がり方は一定ではなく、年数によっては急に下がったりあまり下がらなかったりするポイントがあります。
築年数が経っているマンションの売却価格を上げるためには、古くても価格が下がらないマンションの条件や高く売るための方法をチェックしておくことが大切です。
まず、マンションの築年数と資産価値との関係について、詳しくみていきましょう。
1-1.マンションの資産価値と築年数
一戸建てとは異なり、マンションの価値は土地よりも建物の占める割合が大きいです。
そのため、一般的には築年数が経っているほど室内や外観、共用部分の設備などが古くなったり劣化するため、マンションの資産価値は下がってきます。
マンションをはじめとする建築物の資産価値の指標として、税法で規定されている「法定耐用年数」がよく用いられています。
「法定耐用年数」とは
財務省が定めた資産ごとの耐用年数(その資産の使用可能期間)のこと。
建物は建てられた時から経年劣化が進み、資産価値が減少していきます。この経年劣化による資産価値の減少が「減価償却」と呼ばれているものです。
建物の建材や構造によって法定耐用年数が定められており、居住用のマンションであれば、法定耐用年数は47年(非事業用は70年)です。
しかし、法定耐用年数が過ぎたからといって住めなくなったり売却できなくなったりするわけではありません。
あくまでも、税務処理上の資産価値が減価償却によってなくなったというだけなので、人気があるマンションであれば、法定耐用年数を過ぎたものであっても、いわゆる「ヴィンテージマンション」などとして引く手あまたなこともあります。
1-2.築年数31年を超えると下落率は落ち着く
マンションの資産価値の下がり方は、法定耐用年数に向けて一直線に落ちていくわけではありません。
中古マンションの取引事例などによると、新築のマンションの平米単価を100%とすると、築年数が5年以内の中古マンションの平米単価は89.6%、5年から10年以内だと76.3%と、緩やかに下落していることがわかります。
しかし、10年から15年以内になると68.3%と、新築より3割以上も安くなるという下落率になります。
これはマンションの築年数が10年を超えるとちょうど設備が交換時期を迎え、マンション全体の大規模修繕も必要になってくるからです。
築年数10年を超えると、再度、緩やかに価格が下がっていきます。
そして、築年数が31年を超えると下げ止まりになり、下落率が落ち着く場合が多いです。
2.高額で売却できるマンションの条件
マンションは、築年数に比例して売却価格が下がっていく場合が多いのですが、中には古くても人気があり、築年数に見合わないような高い価格で取引されているマンションがあることも事実です。
では、古くても高値で売却ができるのはどのようなマンションなのでしょうか。
ここでは、高額で売却できるマンションの条件について詳しくみていきましょう。
2-1.立地が良い
高値で売却できる、つまり価格が下がりにくいマンションの特徴の一つとして、立地が良いことがあげられます。
例えば、駅から歩いてすぐの場所にあったり、ネームバリューのある住所に建っていたりするマンションは、値段の下がり方は緩やかです。
また、マンションが建てられた後で近くに新しい駅ができたり、周辺の再開発が進んで大型のショッピングセンターできたりした場所にある場合も、価格が下がりにくくなります。
2-2.設備やサービス、管理状態が良い
マンションは築年数そのものよりも、管理状態の方が資産価値に与える影響が大きいことが多いです。
古いマンションであっても、定期的にメンテナンスや大規模修繕が行われていたり、新耐震基準になった1981年以前に建てられていたとしても、きちんと耐震対策が施されていたりするなど、管理状態が良ければ資産価値は下がりにくくなります。
また、特に世帯数の多いマンションやタワーマンションの場合、居住者が利用できるゲストルームやパーティラウンジがある、24時間の有人管理やコンシェルジュサービスがあるなど、設備やサービスが良ければ人気が高くなり、価値が下がりにくいです。
2-3.大規模修繕が実施されている
きちんとマンションの管理がされているかどうかの指標の一つとして、大規模修繕が実施されているかどうかがポイントになります。
マンションの大規模修繕は、法律で何年に一度必ず行うといったように定められているわけではありません。
なぜなら、建材や構造、立地条件や使い方などによって、劣化の度合や修繕の範囲などが変わってくるからです。
しかし、外壁がタイル貼りなどのマンションは、建築基準法で築年数が10年を経過してから3年以内に外壁の全面打診調査を行わなければならないと定められているため、築年数12年前後が大規模修繕の目安とされています。
全面打診調査を行うためには外壁に足場を組む必要があるため、それに合わせて塗装やシーリングのやり直しをしたり防水チェックをしたりすることが多いです。
大規模修繕は、マンションの管理組合や管理組合から委託されている管理会社が中心となって行います。
つまり、きちんと大規模修繕を行っているということは、マンションの管理が適切に行われている証として考えられるのです。
もちろん、大規模修繕の実施だけでなく、エントランスや駐輪場、ゴミ置き場などの日常清掃や管理がきちんと行われていることも大切なポイントになります。
3.高く売るためのポイント
では、今住んでいるマンションを少しでも高く売るためには、どのようにすれば良いのでしょうか。
ここでは、マンションを高く売却するためのポイントについて説明していきます。
3-1.リフォームはしない
築年数が経った古いマンションをリフォームして売却額を上げるという方法がありますが、あまりおすすめはできません。
なぜなら、売却額を引き上げられるほど室内や水回りをリフォームするとなると何百万円もの費用がかかることがあり、また、リフォーム分の費用を売却額に上乗せした以上の価格で必ず売れるという保証はどこにもないからです。
むしろ、中古マンションの購入を検討している人には、買ってから自分の思い通りのリフォームやリノベーションを施したいと考えていることが多く、あらかじめ好みではないリフォーム済みのマンションを敬遠することもあり得ます。
リフォームをして売却額を上げるよりも、その分、売り出し価格を下げる方が早く確実に売却できるケースが多いです。
また、リフォーム工事をするよりも、プロに清掃を依頼するハウスクリーニングや、室内をおしゃれに演出してくれるホームステージングなどを活用して内覧時の印象を良くする方が、費用対効果が高いと言えるかもしれません。
3-2.複数の不動産会社に査定してもらう
古いマンションを売却する際に限ったことではありませんが、マンションを少しでも高く売却するためには、複数の不動産会社に査定してもらうことをおすすめします。
複数の不動産会社に査定額を出してもらって比較する際には、査定額の高さだけで不動産会社を選ばないように注意しましょう。
なぜなら、売却の依頼を受けたいがためだけに、根拠なく高い査定額を出してくる不動産会社もあるからです。
そのような不動産会社を選んでしまうと、売り出しを開始してからどんどん値下げを勧められ、最終的には安い価格で売却されてしまうといった事態に陥る恐れもあります。
高い査定額を出してくれる不動産会社に売却を依頼したくなるのは当然ですが、その査定額について、しっかりとした根拠を示せるかどうかが大切なポイントとなります。
まとめ
築年数だけがマンションの価値を決めるものではありません。
不動産の価値は、立地や物件の状態、社会の経済状況や天災地変などさまざまな要因によって変動するからです。
また、購入時期が良ければ高く売れる可能性もあります。例えば2008年〜2013年の間に購入した駅近など立地の良いマンションは、築年数が経っても高く売れているケースが多いです。
築年数が古いマンションではあるけれど、いくらくらいで売れそうなのかを知りたいという方は、ぜひ「イクラ不動産」をご利用ください。
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