この記事では、島根県の
- 土地の売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
という、土地を売る際に知っておきたい基本知識に加え、
- 高く売れる土地の特徴
- 売れにくい土地の特徴
- 売れにくい土地を売るための対策方法
について知ることができます。
もくじ
この記事のポイントまとめ
1.【2022年度版】島根県の土地が売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
売却成約までにかかった期間は平均約6.2ヵ月、平均売却価格は約1,014万円です。
また相場の動向は、おおまかに以下のとおりです。
・2019年に比べ売却価格は、約▲1.2%下落
・2019年に比べ成約した物件の㎡単価は、約▲4%下落
・2019年に比べ成約件数は、約▲46%下降
詳しくは「1.【2022年度版】島根県の土地が売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向」をご覧ください。
2.島根県で高く売れる土地の特徴(2022年度版)
島根県で高く売れる土地の特徴は、一般的に以下のとおりです。
- 松江市、出雲市に近い
- 周辺環境が良い
- 土地面積が広い
- 不整形地でない
- 商業施設が近い
上にあげたような特徴が多くあてはまり、なおかつ「駅などが近くにある生活しやすい」場所にある土地だと査定額が高くなります。
詳しくは、「2.【チェックリスト付き】島根県で高く売れる土地の特徴(2022年度版)」をご覧ください。
3.島根県で売れにくい土地の特徴(2022年度版)
売れにくい土地の特徴としてあげられるのは、一般的に次のようなものです。
- 松江市、出雲市から遠い
- 周辺環境が悪い
- 土地面積が狭い
- 不整形地である
- 商業施設が遠い
詳しくは、「3.島根県で売れにくい土地の特徴(2022年度版)」をご覧ください。
4.【事例で解説】島根県で売れにくい土地を売るための方法3つ(2022年度版)
島根県で売れにくい土地を売るための対策法3つについて、実例でご紹介いたします。
その方法は、次のとおりです。
対策方法(例) | |
---|---|
松江市、出雲市から遠い | ・ニーズのある買い手を探す |
周辺環境が悪い | ・相場よりも価格を下げる |
不整形地である | ・分筆して整形地にする |
「4.【事例で解説】島根県で売れにくい土地を売るための方法3つ(2022年度版)」の章で、詳しくご覧いただけます。
1.【2022年度版】島根県の土地が売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
1-1.【2022年度版】島根県の土地が売却成約までにかかった期間
島根県平均 | |
---|---|
土地の売却成約までにかかった期間 | 約6.2ヵ月 |
不動産は、「マンション>戸建て>土地」の順に売れやすく、土地の場合、以下のような理由から売却期間が長くなりがちです。
- 境界の調査や確定に時間がかかる
- 古い家が建っている場合、解体して更地にしてから売買契約を結ぶケースもある
参考として実際に売却成約した売主のアンケートを見ると、全体の8割以上が1年以内に契約しているものの、2年を超えるケースも一定数認められていることが分かります。
順位 | 売却にかかった期間 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 1年以内 | 31.4% |
2位 | 6ヵ月以内 | 28.5% |
3位 | 3ヵ月以内 | 22.3% |
4位 | 2年以内 | 9.5% |
5位 | 2年以上 | 8.3% |
※イクラ不動産の利用者アンケートより
1-2.【2022年度版】島根県の土地の売却価格・相場の動向
島根県平均 | |
---|---|
土地売却価格・相場 | 約1,014万円 |
2022年現在、島根県の土地相場の動向は次のような傾向です。
〈2022年度版 島根県の土地相場の動向まとめ〉
・2019年に比べ売却価格は、約▲1.2%下落
・2019年に比べ成約した物件の㎡単価は、約▲4%下落
・2019年に比べ成約件数は、約▲46%下降
【主な要因】
- 島根県の人口は減少傾向にある
- 農地や林地を安く手放す人が増加している
島根県は全国の都道府県で2番目に人口の少ない県です。2022年公示地価ランキングでは、島根県は47都道府県中41位となっています。
県の8割が林野になっているため、宅地だけでなく農地や林地も多く売られており、広さに関わらず安い価格で取引されています。宅地は2000㎡以上ある高額な土地も売却されていますが、取引の中心は松江市、出雲市になります。
松江市内の中心部など一部のエリアでは地価が上がっています。
以下のようなエリアの住宅需要や地価が高まっています。
〈住宅需要・地価が高まっているエリア〉
1.松江市
⇒駅や幹線道路の周辺エリア
2.出雲市
⇒出雲市駅から近いエリア
【主な要因】
- 松江駅や出雲市駅などの主要駅付近は交通の便が良いため需要がある
2.【チェックリスト付き】島根県で高く売れる土地の特徴(2022年度版)
基本的に、土地は「駅や商業施設が近くにある生活しやすい立地」でなければ高くは売れません。
島根県では以下に掲げた特徴に多く当てはまっているほど、査定額が高くなります。
チェック項目 | チェック | |
---|---|---|
松江市、出雲市に近い | ・松江市、出雲市にアクセスしやすい | ✅ |
周辺環境が良い | ・商業施設、病院、銀行などが近い ・学校、幼稚園が近い |
✅ |
土地面積が広い | ・島根県の平均取引㎡の約299㎡以上の土地 | ✅ |
不整形地でない | ・正方形や長方形の形をしている ・デッドスペースができない土地の形をしている |
✅ |
商業施設が近い | ・スーパーやショッピングモールなどの商業施設が近くにある | ✅ |
以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。
2-1.[特徴1]松江市、出雲市に近い
オフィス等が集合して人口が多い松江市、出雲市へのアクセスが良い土地は、人気があり高く売れやすいです。
特にバスや電車などの交通の便が良い松江駅、出雲市駅に近いエリアは売れやすいです。
2-2.[特徴2]周辺環境が良い
商業施設や病院、銀行といった生活に必要な施設が近くにあるほか、歩道が整備されていたり小学校・中学校が近くにある土地であれば、より購入意欲がアップする要因になります。
2-3.[特徴3]土地面積が広い
島根県では、取引平均である299㎡以上の土地は、売れやすい傾向にあります。
ただし、松江市内など都市部に近いエリアにおいては、100㎡~200㎡程の面積の土地も多く取引がされています。
2-4.[特徴4]不整形地でない
土地は正方形や長方形に近い形をしていると、無駄なスペースが生じにくく、敷地を最大限に活用することができるため高く売れやすくなります。
2-5.[特徴5]商業施設が近い
ショッピングモールなどの商業施設へ近い土地であれば需要が高く、売れやすいです。バスや電車だけでなく、車移動が便利な場所の場合は何分かかるのかを確認しておきましょう。
3.島根県で売れにくい土地の特徴(2022年度版)
説明 | |
---|---|
松江市、出雲市から遠い | ・松江市、出雲市へのアクセスが悪い |
周辺環境が悪い | ・墓地、廃棄物処理場などの嫌悪施設が近くにある ・大気汚染や騒音がなどがひどい場所にある |
土地面積が狭い | ・島根県の取引平均約299㎡以下の土地 |
不整形地である | ・三角地や旗竿地といった形地 ・デッドスペースができてしまう土地の形をしている |
商業施設が遠い | ・ショッピングモールがないなど買い物に不便な立地 |
以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。
3-1.[特徴1]松江市、出雲市から遠い
松江市、出雲市などの主要都市から遠い土地は売れにくい傾向にあります。
島根県では、通勤や通学に便利な交通の便が良い土地のほうが好まれる傾向にあるため、交通の弁が悪い郊外の土地は売れにくいです。
3-2.[特徴2]周辺環境が悪い
以下のような施設が近い土地は、売り出してもなかなか買い手がつきません。
- 墓地・焼却場・暴力団事務所などの嫌悪施設
- 工場・ガソリンスタンドなど、においが強い施設
- 高速道路や幹線道路など、排気ガスによる大気汚染の影響がある場所
- 線路横や踏切など、騒音がひどい場所
嫌悪施設が近くにある家の売却については、「【墓地に近い家】売却したいけど安くなるの?ポイントを押さえよう」や「葬儀場近くの家の売却は難しい?価格への影響をチェック」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。
用語解説
- 嫌悪施設……一般的に、住んでいるところの近くにあると嫌な気持ちになりがちな施設や建物のこと。墓地、焼却場、廃棄物処理場、暴力団関連の建物、など
3-3.[特徴3]土地面積が狭い
島根県の平均取引約299㎡以下の土地は売れにくくなります。松江市などの都市部でも、100㎡より小さい土地は人気が出にくいです。
3-4.[特徴4]不整形地である
三角地や旗竿地といった不整形地は、「整形地に比べて、実際に活用できる面積が狭い」、「建物が建てにくい」など、使い勝手が良くないため売れにくいです。
旗竿地の査定については、「土地が旗竿地(専通)の場合の査定方法についてまとめた」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。
用語解説
- 三角地……三角形の土地
- 旗竿地……前面道路と細長い通路でつながっている、ちょうど旗のような形の土地
3-5.[特徴5]商業施設が遠い
一般的に、郊外でスーパーやショッピングモールなど商業施設が近くにない物件は利便性が低いため人気がありません。
4.【事例で解説】島根県で売れにくい土地を売るための対策方法3つ(島根県・2022年度版)
島根県で売れにくい土地を売るための対策法3つについて、実例でご紹介いたします。
その方法は、次のとおりです。
対策方法(例) | |
---|---|
松江市、出雲市から遠い | ・ニーズのある買い手を探す |
周辺環境が悪い | ・相場よりも価格を下げる |
不整形地である | ・分筆して整形地にする |
〈事例1〉
松江市、出雲市から遠い場合の成功事例
〈概要〉
売主Oさんは浜田市でお米づくりをされていた1ヘクタール以上の土地を売りたいとのことでした。知り合いに相談したところ、タイミングよく農地を探していた農家の人を紹介してもらうことができ、スムーズに売却することができました。
〈高く売れたポイント〉
- ・ニーズのある買い手を探す
例え主要都市から遠くても、ある人にとってはメリットとなる場合があります。情報を幅広く持つことで適正な価格でニーズのある買い手を手早く見つけることができます。
〈お客様の声〉
もう農業を辞めるので土地の売却を悩んでいました。不動産に相談したのですが農地は難しいと言われてしまいました。たまたまタイミングよく地元で農地を欲しいと言っている人がいる農家の人がいて、特に問題もなく売れたので運がよかったのかもしれません。
〈事例2〉
周辺環境が悪い場合の成功事例
〈概要〉
売主Lさんは松江市の霊苑近くの土地をお持ちでしたが、資産整理のため売りに出すことにしました。霊苑の近くだということもありなかなか買い手がつきそうになかったので価格を下げてみたところ、5ヵ月で売却することができました。
〈早く売れたポイント〉
- ・相場よりも価格を下げる
相場よりも価格を下げることでスムーズに売却することができます。
なかなか買い手が見つからない場合は、売却価格の見直しをすることも大切です。地元に詳しい不動産会社に相談し、買い手のつきやすい適正価格にすることで買い手がみつかるケースも多いです。
〈お客様の声〉
松江市で以前に相続した土地を売りに出しました。ですが霊苑の近くだということがネックだったのか全く注目もされず、売れるのか不安になり価格を下げたところ買い手が早めにみつかってよかったです。
〈事例3〉
不整形地である場合の成功事例
〈概要〉
売主Eさんは家を解体し、土地を売りにだすことにしました。出雲市の500m2の土地でしたが、不整形地なので売りに出すのに、分筆して整形地にしてはどうかと不動産からアドバイスをもらい、そのようにし、売ることができました。
〈高く売れたポイント〉
- ・分筆して整形地にする
分筆とは、一つの土地を分割して、それぞれ単独の名義にすることです。売却しようとする土地がある程度の広さである場合、分筆して整形地を作り出すという手があります。余った土地に関しては、駐車場にして貸し出すなど、土地活用をするという方法も可能です。
〈お客様の声〉
長年両親が住んでいた家を解体して売ることにしました。不動産の方に相談したら、土地の形がよくないとなかなか売れないと言われて、分筆して整形地にしました。結果ちゃんと売れました。