
この度、家を購入することになり住宅ローンの審査に出すことになったのですが、旦那に内緒にしている借金があります。
この場合、私のせいで審査に落ちてしまいますか?また、妻に借金があることが旦那にばれるのでしょうか?
こちらはイクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。
家を買うときには、多くの方が「住宅ローン」を利用します。しかし、妻がすでにクレジットカードなどで多額の借金をしていたら、夫はローンを組めないのでしょうか。
実際はそのようなことはなく、配偶者に借金があっても基本的に住宅ローンを利用できます。しかし、妻が連帯保証人になる場合や、ペアローンを検討中の方は注意が必要です。

だから!


住宅ローン審査の仕組み

住宅ローンは誰でも利用できるわけではありません。金融機関も数千万円という高額なお金を貸し付けるわけですから、信用できる人にしか貸しません。
そこで、住宅ローンを申し込むと「審査」を受けることになります。
審査で調べられるのは、次のような項目です。
- 年収
- 勤続年数
- 勤務先
- 家族構成
- 今の住宅形態
- 現在の年齢
- 住宅ローン完済時の年齢(予定)
- 住宅の担保価値
- 頭金の割合
- 既にある借金の金額、借入先
年収は高い方がよく、勤務先は倒産のリスクが低い上場企業や公務員が優遇されます。年齢は若い方が有利で、住宅の担保価値(購入する物件の価値)は高い方が良いです。頭金はたくさん入れた方が、金利などが有利になります。
そして問題になるのが「既にある借金の金額や借入先」です。住宅ローン利用前に、既に他社で借金をしていると、そちらへも返済しないといけないので、金融機関への返済が滞る可能性が高まります。しかも借入先がサラ金やカードなどの場合、利息も高くなるのでさらに返済が難しくなりがちです。
そこで、住宅ローンを申し込んだ人がサラ金やクレジットカード会社で借入をしていると、住宅ローン審査に落ちる可能性が非常に高くなります。
妻の借金について
それでは申込者本人ではなく、妻がカードなどで借入をしている場合にはどのような影響が及ぶのでしょうか。
銀行など金融機関が、住宅ローン審査で申込人の借入状況を調査するときは「個人信用情報」を参照します。個人信用情報とは個人の借金に関する記録で、どこの会社からいくらの借入をしているのか、利率はどのくらいかなどの詳細な情報が登録されています。
金融機関はそれぞれ「信用情報機関」に加盟しており、融資の審査を受けたら申込した人の個人信用情報を照会して閲覧できる権限を持っています。
そこで、住宅ローンの申込みを受けると、申込人本人の個人信用情報を参照して、すでにサラ金やカードなどの利用をしていたら審査で落とします。
ただし、これは申込者本人の信用情報についての対応です。金融機関は、基本的に申込者本人ではない人の信用情報まで調べることはありません。たとえ同居の親族であっても調べられることはないと考えて大丈夫です。
そこで、妻が多額のサラ金やクレジットカードローンを抱えていても、夫本人に問題が無ければ住宅ローン審査に通りますし、家を買うことが可能です。
なお、妻だけではなく同居の親や子どもなどでも同様のため、親や子どもに大きな借金があっても気にせず住宅ローン審査に申し込んで大丈夫です。
ローン審査に落ちる可能性について
ただし、妻の借金とは無関係な理由で住宅ローン審査に落ちる可能性はあります。
たとえば、年収が足りない、年齢が高すぎる、勤務先の信用がない、勤続年数が足りないなどの理由によって、住宅ローン審査に落とされることがあります。
問題があると判断されたら、たとえ妻に借金がなくても住宅ローンを利用できません。また、借り入れようとしている本人(夫)に過去に債務整理歴がある場合などでも、住宅ローン審査に落とされます。
住宅ローンの審査を通過するためには、妻の借金問題以外の部分をきちんと整理して審査に臨む必要があります。
妻が保証人になるケースやペアローンのケース

妻が「保証人」になる場合にも注意が必要です。
住宅ローンを組みたいとき、多額の資金が必要となって夫の収入だけでは足りないケースがあります。住宅ローンを借りられる金額は申込人の年収に応じて決まるので(およそ年収の7倍といわれます)、年収が低い人の場合、住宅ローンを利用して多額のお金を借りることができません。
この場合、妻が働いていれば、妻が「保証人」になることで妻の収入も合算し、夫単独より高額な住宅ローンを借りることができます。
しかし、妻にサラ金やカードなどの借金があると、妻が保証人になるのは難しくなります。保証人にも、借入人本人と同様に審査があるからです。
妻に多額のサラ金やカードの借金がある場合、金融機関が個人信用情報を見たときに保証人としての価値がないと判断して、審査に落とされてしまいます。
そうすると、夫の単独の住宅ローンにして借入可能金額を少なくするか、別の保証人を用意するなどの対応をするしかありません。
このことは、夫と妻がそれぞれ住宅ローンを借りるペアローンでも同じです。妻に借金があると、夫は住宅ローン審査に通っても妻は落ちるので、ペアローンの利用はできず夫単独のローンとなります。