広島県の「土地を売却した理由」について、売主様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、あわせて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
広島県の「土地の売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「広島県の土地・中古戸建て売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
土地を売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
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1位 売り時だと思ったから(31.5%) |
広島県が発表した「地価調査結果」によると、住宅地の平均価格は広島市、福山市などで上昇に転じた一方で、島しょ部や山間町では下落が続いている。今後も利便性の良い都市部の人気は高まり、売り時と判断する方は多いと思われます。 |
2位相続関連(24.7%) |
相続しても「遠く離れているので管理できない」、「不法投棄などの防犯面に不安がある」など、こういった理由から、土地を売りに出したという人が約25%を占めるという結果でした。 |
3位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)(14.6%) |
老齢になり「現在の住まいが広すぎる」、「都市部の方が利便性が良い」などライフスタイルに合わせて家や土地を売る方も多くみられます。 |
4位ローンの返済苦など金銭的な理由(14.6%) |
日本銀行広島支店が発表した「広島県の金融経済月報」によると、雇用・所得環境は、全体として緩やかに改善しているようです。 しかし、物価上昇や世界情勢に何らかの影響受け、苦しい生活を強いられる方は多くみられます。 |
5位その他(5.6%) |
高齢になり「資産整理のため」、「介護施設へ入るため」などを理由に土地を売却したという方が一定数見受けられました。 |
6位 転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)(5.1%) |
総務省「人口移動報告」によると、広島県の転出者数は約5万6千人でした。東京、大阪など遠隔地に転勤する場合は、土地を売却する方もいるようです。 |
7位離婚・別居(3.9%) |
離婚・別居を理由とする戸建ての売却は件数としては少ないものの、よくある理由の一つです。財産分与やペアローンを清算するために売却する人が多いです。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2022年10月〜2023年11月30日
順位別に実際の売主様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、土地売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(31.5%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
将来不動産の値上がりは確実と思って、郊外の住宅地に買った土地付き建物でしたが、そろそろ限界が来てしまい、更地にして売り出すことにしました。予想通り買った時より地価は上昇しており、良いタイミングであったと思います。
〈買主への上手な伝え方〉
高く売れる時に売りたいと思うことは売主の希望として良くあることです。しかし、それは買主にとっては嬉しくない状況だと言えるため、「住み替えです」と濁した方が良いでしょう。
2位(24.7%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
親からの相続した土地がありましたが、私は既に仕事で遠隔地に居住しているため売却をしました。急いで売却する必要は特になかったため、その土地の事を良く知る不動産業者に託し、納得のいく内容・価格で取引きできる時期を待ち、無事に契約することができました。
〈買主への上手な伝え方〉
空き家となった家を放置してしまうと、税金や維持費用がかかるだけでなく、近隣トラブルの原因となる可能性があります。それらを避けるため、早めに売却に動き出すのは有効的だと言えます。理由としては良くあることですので、「相続」とありのままを伝えて良いでしょう。
3位(14.6%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
亡くなった両親と共に過ごしてきた家と土地を手放すのは寂しく申し訳なさもあったのですが、家の老朽化も進み、私自身も管理が楽な単身者用マンションに住み替えたいと思い売却を決断しました。短い期間で購入希望者が現れ、スムーズに話が進み、契約完了した時は感無量でした。
〈買主への上手な伝え方〉
老後に安心して暮らせるよう、より良い環境を求めて住み替えることも多くあります。前向きな印象を与えることから、買主にはそのまま伝えても問題ありません。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「買い替え(住み替え)で家やマンションを売却する流れと成功のコツを基本から解説」で詳しく説明しています。
4位(14.6%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
就きたい仕事の勉強のために会社を辞めました。資格を取得すれば次の仕事もすぐに見つかるだろうと高を括っていたところ、1年以上決まらず、その間に貯蓄が尽きてしまいそうになったので、やむを得ず家と土地を売ることにりました。比較的良い値段で売れたので、これを元に、少しでも早く再就職できるようにがんばります。
〈買主への上手な伝え方〉
不測の事態ややむを得ない状況によってまとまったお金が必要になり、不動産を売却することはよくあります。しかし、買主に個人的な金銭事情を詳しく説明する必要はありません。単なる「住み替え」などと濁しておくほうが良いでしょう。
5位(5.6%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
年をとり耕作が難しくなったので、今まで畑として利用していた土地を売ることにしました。 表通りから少し入った住宅地の間にある畑で、少々広めの土地だったので、買い手がつくまでには時間がかかるだろうと心配していましたが、査定額から金額が変わることなく、半年で売却できたのでとても良かったです。
〈買主への上手な伝え方〉
老後の資産整理として、畑や田んぼといった農地の売却を検討する人も多いです。買主にそのままの理由を伝えても、特には問題ありません。
6位(5.1%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
仕事の関係で大阪に引越しをすることになり、広島にはいつ戻れる分からないので土地と家を売却しようと決めました。家自体が古い物件でしたので、建物付きの土地として販売活動を行いましたが、引越しまでの時間が限られているため、急遽、不動産会社に買い取って貰うことにしました。柔軟に対応してもらえて感謝しています。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤や転職に伴う売却も一般的な理由です。正直に伝えても何も問題ないでしょう。
転勤による売却については、「転勤で持ち家はどうする?売却と賃貸の流れと判断基準、高く売る注意点は?」や「転勤で持ち家の戸建てやマンションを売却!不動産会社選びで失敗しないポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
7位(3.9%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
結婚後、注文住宅を建てるために土地を購入していたのですが、主人の結婚前からの不貞が発覚し、スピード離婚することなりました。共有資産はまだ土地のみだったので売却することになりました。立地は良かったので直ぐに買い手がつき安心しました。
〈買主への上手な伝え方〉
離婚へのイメージは未だ良いものではありません。正直に言ってしまうと買い手の心証が悪くなる可能性もあるので、「使用しない土地」などと濁して伝えると良いでしょう。
離婚による売却については、「【離婚×不動産売却まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 広島県の土地の売却理由で最も多かったのは、「売り時だと思ったから」という結果だった
- 広島県では、ほかの都道府県よりも「金銭的な理由」による土地の売却が比較的多い傾向にある
- 老後に備えた資産整理で土地を売却するケースもある