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火事のあった家を売るには?状態によって売却方法を選ぼう

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火事のあった家を売るには?状態によって売却方法を選ぼう

昔、火事があった家を売りたいのですが…売却できるでしょうか?
また、売却するとき価格への影響はあるでしょうか?

こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。

過去に火事にあった家を売ることになった場合、「ちゃんと売ることができるのかな」と心配になる方が多いことでしょう。

火事が起きたからといって、家を売却できないということはありません。ただし、売却するにあたって注意しなければいけないポイントがいくつかあります。

こちらでは、火事のあったお家を売却するときの注意点や売却方法について詳しくご説明します。

1.火事のあった家の売却価格は安くなる?

火事のあった家の価格は、どのような被害があったかによって変わります。

例えば、ボヤでキッチンの天井が焦げただけのような場合だと、キッチンをリフォームしていればほとんど相場と変わりなく売却することが可能です。

また、半焼や全焼した場合であっても、建物以外に被害がなければ、建物を取り壊せば更地として相場価格で売却できるでしょう。

一方、人が亡くなるような火事があった場合は、家を取り壊したり建て替えたりしていても、相場よりかなり安くなってしまいます。

なぜ、人が亡くなるような火事の場合だと相場よりも価格下がるのかというと、人が事故で亡くなったことは、心理的瑕疵(かし)に該当するからです。

1-1.瑕疵(かし)とは

瑕疵(かし)とは、見えない欠点や欠陥、過失などを表す言葉で、不動産業界ではよく用いられます。

家やマンションなどを売買する際に関連する瑕疵は、大きく3つに分類することができます。そのひとつが心理的瑕疵(しんりてきかし)です。

瑕疵の種類は、次の通りです。

  • 心理的瑕疵
    (自殺や殺人、火事があったなど心理的に抵抗がある)
  • 物理的瑕疵
    (雨漏りや排水管の故障、シロアリ被害など)
  • 環境的瑕疵
    (葬儀場や墓地など、物件の周辺に嫌悪施設がある)

心理的瑕疵とは、大多数の人が「そこに住むのはイヤな気持ちがするなぁ」と思わせるような出来事のことです。大きな火事があったり、火事で人が亡くなったりした家も、このように感じる人が多いため、心理的瑕疵に該当します。

どのような火事であれば心理的瑕疵になるのかといった判断は難しいため、売却を依頼する不動産会社に火事の内容を伝えて判断してもらう方が良いでしょう。

ただし、不動産会社によっては足元を見て安く売ろうとするところもあるため注意が必要です。どの不動産会社に相談をすればよいのかわからない場合は、まず「イクラ不動産」にご相談ください。状況をお伺いし、適切な不動産会社をご紹介します。

1-2.告知義務がある

もし家に瑕疵(見えない欠点や欠陥)があれば、不動産会社は重要事項説明書にそのことを記載し、必ず買主に説明しなければいけません。これを告知義務(こくちぎむ)と言います。

物件状況等報告書(事故物件)

奥様
大きな火事じゃなかったから告知しなくてもいいのでは?
ご主人様
告知したら安くなってしまうから、告知したくない

ボヤ程度なら、このように考える人もいるかもしれません。

しかし、家に大きな損傷がなかったとしても、経年劣化以上の不具合が起きないという可能性はぬぐいきれないので、火事があったことは隠れた瑕疵(契約時点で買主が把握できなかった瑕疵)に該当します。

特に消防車を呼んだようなケースでは、ご近所は火事が起きたことを知っています。入居してから買主がそのことを知ったら、

ご主人様
どうして購入前に教えてくれなかったんだ!

と思うでしょう。

場合によっては告知義務違反や契約不適合責任を負わされ、売却後に大きなトラブルに発展してしまう可能性があります。

火事のあった家を売却するときは「この程度なら言わなくても大丈夫」と自己判断せずに、トラブルを未然に防ぐためにも売却を依頼する不動産会社に必ず伝えるようにしましょう。

告知義務がある事故物件の売却については、「事故物件は売却できる?相場や売却方法をわかりやすく説明する」で詳しく説明していますので、ぜひ読んでみてください。

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2.少しでも高く売るための選択肢

火事のあった家は、程度によっては相場よりも価格は下がってしまいます。しかし、売却自体は可能です。

ここでは、火事のあった家を少しでも高く売るための選択肢について紹介します。

2-1.更地にする

火事で家の損傷がひどく、そのままでは人が住めないという場合は、家を解体し更地にしてから売却するという方法もあります。

そのままの状態で売却することも可能ですが、解体には費用が必要です。そのため、

ご主人様
自分で費用を出してでも、その土地を購入したい!

と思う人はなかなか見つからないかもしれません。そのような場合は、家を解体して更地にしておいた方がスムーズに買主が見つかる可能性が高いでしょう。

駅が近い、徒歩圏内にスーパーがあるなど条件が良い土地であれば、大きく値下がりしない可能性もあります。また、更地にすることによって以下のようなメリットがあります。

  • 買主の経済的負担と心理的抵抗が軽減される
  • 家の解体には各自治体によって補助金制度がある、など
    (※費用などの基準は、自治体によって異なります)

デメリットとしては、更地にするための解体費用を負担しなければいけないので、費用がかさんでしまう点です。また、家を解体すると軽減措置が受けられなくなってしまうため、固定資産税が上がってしまいます。

更地にすることによってメリットやデメリットがありますが、更地にした方が良いかどうかは物件の立地や時期などによって変わります。よほどの状態でない限り、すぐに更地にはせずに、売却を依頼する不動産会社とよく相談してから決めましょう。

解体について詳しくは「家の解体の相場っていくらくらい?解体前に確認しておくべきポイントも解説!」で説明してますので、ぜひ読んでみてください。

2-2.火災保険で修繕しておく

火災保険に加入していて保険金がおりる場合は、修繕してから売却しましょう。とくにボヤが出た程度の場合、きちんと修繕がされていれば、

ご主人様
火事といってもボヤ程度で、修復されているなら気にしない
奥様
その程度で少し安く買えるなら得をした!

と感じる人もいるものです。

ただし、修繕して痕跡がなくなったからといって、告知義務がなくなるわけではありませんので、火事により修繕したことは必ず不動産会社に伝えるようにしましょう。

2-3.修繕後にホームインスペクションを受ける

修繕した後には、ホームインスペクションを受けておくと、さらに買主を見つけやすくなります。

ホームインスペクションとは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)と呼ばれる専門家が、第三者的な立場から家の劣化状況や欠陥の有無をチェックすることをいいます。

いくら売主が「火事はありましたが、きちんと修繕したので大丈夫です」と訴えても、

奥様
売りたいからそう言ってるだけじゃないかな?住んでから不具合が出たらどうしよう…

と不安に感じる人もいます。

必ずしなければいけないというものではありませんが、プロによる客観的なホームインスペクションを受けて、買主に報告書を提示できれば不安は軽減されます。

内容により5万〜12万円程度の費用はかかりますが、検討する価値はあるでしょう。

2-4.買取という方法も検討してみる

火事になった家は、「仲介」で個人の買主を探すのではなく、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」という方法もあります。

不動産買取と仲介

不動産会社に買い取ってもらうと、仲介よりも3割程度価格が下がるデメリットはありますが、次のようなメリットもあります。

2-4-1.すぐに売却できる

仲介での売却だと、どれだけ早く売却できたとしても3~6ヵ月程度かかります。しかし、買取であれば売却価格や条件さえ整えば、すぐに売却して現金化することが可能です。

そのため、すぐに売却したい場合や現金化したい場合は、買取の利用を検討してみても良いでしょう。

2-4-2.会社によっては仲介手数料が不要になる

不動産の売買は、取り扱う金額が大きくなるため、仲介手数料も数十万単位で発生するのが一般的です。しかし、買取を行う不動産会社によっては、仲介手数料が不要になるケースがあります

詳しくは「不動産買取をしている会社の種類を知る」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

2-4-3.契約不適合責任を免除してもらえる可能性がある

火事やボヤにあった家は、修理をしても売却したあとでどのような不具合が出るかわかりません。個人に売却してあとから不具合が出た場合、契約不適合責任を問われる可能性があります。

しかし不動産会社に買い取ってもらった場合は、状況をしっかり確認してから買取するので、契約不適合責任を免責してもらえる可能性が高いことがメリットです。

2-4-4.そのままの状態で買い取ってもらえる可能性がある

買取している不動産会社は、買い取った家をリフォームしてから売り出すことがほとんどです。

そのため多少火事の痕跡が残っている程度なら、修復しなくてもそのままの状態で買い取ってもらえる可能性が高いです。

このように、火事にあった家を不動産会社に買取してもらうことには、いろいろなメリットがあります。

ただし、前述したように価格が下がってしまうことに注意が必要です。

買取金額は、基本的に相場価格の7割前後になってしまうことが多いですが、火事があった家は、被害状況によってはさらに価格が下がってしまう可能性もあります。

現金化を急ぐあまり不動産会社に安い金額で買取されて、騙されてしまうというケースも考えられるので注意が必要です。

もちろんすべての不動産会社が騙そうとしているわけではありません。しかし、買取は提示された金額で確実に買い取ってもらうことができるため、複数社に見積もりを依頼し、比較てから売却を決めるようにしましょう。

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まとめ

火事が起きた家を売却する場合、「ボヤ程度なら、修繕もしたし、伝えなくても大丈夫」と考える人もいるかもしれません。

しかし、隠すつもりがなくても、売却したあとで買主から「そんなこと聞いていない」と言われると、告知義務違反となってしまい、契約の解除や損害賠償請求をされる可能性があります。

このようなトラブルを防ぐためにも「火事が起きた」という事実は、昔のことであっても必ず不動産会社に伝えるようにしましょう。

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