大阪府の「マンションを売却した理由」について、お客様アンケートの回答をランキング形式で紹介し、併せて買主への上手な売却理由の伝え方を解説します。
マンションを売却した理由
ランキングTOP7
順位 | ポイント |
---|---|
1位 転勤・転職(仕事や勤務地の変化など) (18.5%) |
大阪府でマンション売却をした理由で一番多いのは「転勤・転職」という結果でした。 ほかの都道府県から大阪に転勤になるケースも多いですが、逆に大阪から名古屋や東京に転勤になるケースもあるため、大阪で購入したマンションを売却する人が多いようです。 |
2位 売り時だと思ったから (17.3%) |
第2位にランクインしたのは「売り時だと思ったから」という理由です。 大阪府は関西の中心エリアであり、大阪市をはじめ、ほかのエリアにおいても、立地条件の良い中古マンションは高値で取引されています。 |
3位 住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて) (16.5%) |
子供の進学や家族の定年退職など、ライフステージの変化により住み替える人も多くいます。なお、2021年の住民基本台帳人口移動報告によると、大阪では7年連続で転入者が転出者より多い転入超過地域となっています。 |
4位 離婚・別居 (13.9%) |
第4位は離婚・別居を理由としたマンション売却です。 大阪府の離婚率は1.89(人口千対:2019年)で、全国的にも高めであり、離婚することによりマンションを売却する人が少なくありません。 |
5位 相続関連 (12.7%) |
相続関連でのマンション売却が5位にランクインしました。 大阪府では親と同居している人は総人口の27.1%であり、平成12年から減少傾向が続いています。 |
6位 ローンの返済苦など金銭的な理由 (12.2%) |
ローンの返済が困難になるなど金銭的な理由でマンションを売却するという理由が6位になりました。大阪府の景気動向はコロナ前水準には到達していませんが、上昇傾向にあるようです。とはいえ、業種によっては年収が減っている人もいるようです。 |
7位 その他 (8.9%) |
大阪府は関西圏を代表するビジネスエリアであり、投資用のマンションも数多くあります。 不動産取引も活発なため、買い替えなどで売却する例が多いようです。 |
- <調査概要>(データ参照元)
- イクラ不動産で不動産を売却した売主様に向けたアンケート調査
- <実施方法>
- 実施日 2021年10月〜
順位別に実際のお客様の声&買主への上手な伝え方をご紹介
こちらでは、マンション売却を決めた売主の実際の回答に加えて、売却理由別に買主への上手な伝え方を解説しています。
1位(18.5%)転勤・転職(仕事や勤務地の変化など)
〈売主様の実際の回答・声〉
福岡県に転勤になったため、自宅マンションを売却しました。福岡市には妻の実家があり、定年退職後はそのまま福岡に住み続ける可能性が高かったからです。思ったより早めに売れたので、心置きなく大阪を離れられます。
〈買主への上手な伝え方〉
転勤や転職で移動する先で住み続けるケースはよく見られます。マイナスイメージは与えないため、買主にはそのまま伝えましょう。
転勤による売却については、「転勤で持ち家をどうする?判断基準と高く売るためのポイントを解説!」や「転勤でお家売却!失敗しない不動産会社選びのポイント」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。
2位(17.3%)売り時だと思ったから
〈売主様の実際の回答・声〉
景気も持ち直してきたため、今が売り時と考えて売却しました。思ったより高値で売れたので、売却金を元手に新しいマンションに買い替えも考えています。
〈買主への上手な伝え方〉
不動産を売却するときには大きな決断が必要なため、検討していてもなかなか実行できないことはよくあります。
買主には金銭的な事柄は伏せておき、単なる住み替えと伝えましょう。
3位(16.5%)住み替え(家族の変化・より良い住まいを求めて)
〈売主様の実際の回答・声〉
定年退職後に地元である神奈川県に住むことになったため、大阪の自宅マンションを売却しました。地元には友人も多いため、充実したセカンドライフを楽しんでいます。希望通りの金額で売れたので、ローンをあまり組まずに手頃なマンションを購入できました。
〈買主への上手な伝え方〉
定年退職など家族のライフステージが大きく変化するタイミングに合わせて、自宅マンションを売却するケースはよく見受けられます。前向きな印象を与えるため、買主にはそのまま伝えましょう。
買い替えや住み替えの相談については、「家の買い替え・住み替えの相談はどこにするべき?」で、また買い替え全般については、「【買い替え(住み替え)×自宅売却まとめ】流れと成功のコツ・考え方を基本から解説」で詳しく説明しています。
4位(13.9%)離婚・別居
〈売主様の実際の回答・声〉
親の介護をめぐって妻と険悪な関係になり、とうとう離婚することになりました。介護を妻に任せきりにしていたところ、ストレスが溜まっていたようです。自宅マンションは売却して、私が親と同居して介護をしています。
〈買主への上手な伝え方〉
介護離婚は近年では珍しいことではなく、特に義両親の介護を理由に、離婚を望むケースが多いようです。離婚はマイナスイメージを与えるため、買主には伏せておくほうが良いでしょう。
基本的に、説明が義務付けられた以下の4つの瑕疵にあたらず、物件そのものに関係がないのであれば、個人的な理由を説明する必要はありません。「住み替え」などと濁して伝えるほうが良いでしょう。
瑕疵の種類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
心理的瑕疵 | 買主の心理状態に悪影響を与える恐れのある場合 | ・過去に自殺や事故があった物件 ・嫌悪施設の跡地 等 |
法律的瑕疵 | 現在の建築基準法に違反している、もしくは法的制限のある場合 | ・再建築不可物件 ・建築基準法違反 ・市街化調整区域に建っている 等 |
物理的瑕疵 | 土地・家屋そのものに欠陥がある場合 | ・耐震強度不足 ・地中埋設物 ・シロアリによる被害・ヒビ、水漏れ 等 |
環境瑕疵 | 物件を取り巻く環境に問題がある場合 | ・隣人トラブル ・嫌悪施設の付近である ・騒音がある 等 |
離婚による売却については、「【離婚×不動産まとめ】離婚時の不動産の扱いについて基本から解説 その4」でまとめて説明しています。ぜひ読んでみてください。
5位(12.7%)相続関連
〈売主様の実際の回答・声〉
義母が一人暮らしをしていたマンションを妻が相続しましたが、利用する予定がないため売却することに。しばらく入院しており、そのまま病院で亡くなったため、通常の売却物件として不動産会社に売却活動をしてもらい、早めに買主を見つけてもらいました。
〈買主への上手な伝え方〉
孤独死で発見が遅れたなど特殊な事情がないときは、買主に対して説明義務はありません。買主には通常の「相続」による売却と伝えましょう。
6位(12.2%)ローンの返済苦など金銭的な理由
〈売主様の実際の回答・声〉
証券会社の営業として働いていましたが、ストレスが溜まり鬱病を発症。退職して療養中ですが、社会復帰するには時間がかかりそうなので、住宅ローンの返済が困難になる前に自宅マンションを売却しました。幸いにもアンダーローンだったので、売却後はいくらか手元に資金が残り、ホッとしています。
〈買主への上手な伝え方〉
鬱病など回復時期の目処が立たない病気を発症した場合、社会復帰できるのはいつになるのか分かりません。住宅ローンの返済がショートする前に残債を清算するケースも見られます。
買主には金銭的な事情を説明する義務はないため、単なる「住み替え」と伝えましょう。
7位(8.9%)その他
〈売主様の実際の回答・声〉
母が老人ホームに入所することになったため、入居一時金を賄うために投資用マンションを売りました。老後の年金代わりと思って購入したものですが、致し方ありません。希望した金額で売却できたのがせめてもの救いです。
〈買主への上手な伝え方〉
老人ホームの入居一時金を捻出するために手持ちの不動産を売却するケースはよくあることです。ただ、買主にはプライベートな事情を説明する義務はありません。通常の住み替えであると伝えるのが良いでしょう。
この記事のポイントまとめ
今回のアンケート調査からわかったことは、次のとおりです。
- 大阪府のマンションの売却理由で最も多かったのは「転勤・転職」であり、次に多いのは「住み替え」という結果だった
- 大阪府は関西圏を代表するビジネスエリアのため、大阪市だけでなく周辺エリアにおける中古マンションの取引も活発に行われている