この記事では、大阪府の
- 中古戸建ての売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
という中古戸建てを売る際に知っておきたい基本情報に加えて、
- 高く売れる中古戸建ての特徴
- 売れにくい中古戸建ての特徴
- 売れにくい中古戸建てを売るための対策方法
について知ることができます。
大阪府の「戸建ての売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「大阪府の土地・中古戸建て売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
もくじ
この記事のポイントまとめ
1.【2023年度版】大阪府の中古戸建てが売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
売却成約までにかかった期間は平均約5.6ヵ月、平均売却価格は約2,060万円です。
また相場の動向は、おおまかに以下のとおりです。
- 前年に比べ売却価格は、約2.1％上昇
- 前年に比べ成約した物件の㎡単価は、約1％上昇
- 前年に比べ成約件数は、約4.8％上昇
詳しくは、「1.【2023年度版】大阪府の中古戸建てが売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向」をご覧ください。
2.大阪府で高く売れる中古戸建ての特徴（2023年度版）
大阪府で高く売れる中古戸建ての一般的な特徴は以下のとおりです。
- JR環状線や地下鉄御堂筋線などの主要路線上にある
- 交通の便が良い
- 周辺環境が良い
- 駅から近い立地
- 商業施設が近い
上にあげたような特徴が多くあてはまり、なおかつ「生活しやすい立地」に建っている中古戸建ては査定額が高くなります。
詳しくは、「2.【チェックリスト付き】大阪府で高く売れる中古戸建ての特徴（2023年度版）」をご覧ください。
3.大阪府で売れにくい中古戸建ての特徴（2023年度版）
大阪府で売れにくい中古戸建ての特徴としてあげられるのは、一般的に次のようなものです。
- ローカル線上にある
- 交通の便が悪い
- 周辺環境が悪い
- 駅から遠い立地
- 内観・外観の状態が悪い
詳しくは、「3.大阪府で売れにくい中古戸建ての特徴（2023年度版）」をご参照ください。
4.【事例で解説】大阪府売れにくい中古戸建てを売るための対策方法3つ（2023年度版）
大阪府で売れにくい中古戸建てを売るための対策方法3つについて、実例でご紹介いたします。
主な対処方法は、次のとおりです。
| 対策方法（例） | |
|---|---|
| ローカル線上にある | ・ニーズのある買い手を見つける |
| 駅から遠い立地 | ・周辺環境の良さをアピールする |
| 内観・外観の状態が悪い | ・リフォームする |
「4.【事例で解説】大阪府で売れにくい中古戸建てを売るための対策方法3つ（2023年度版）」の章で、詳しくご覧いただけます。
1.【2023年度版】大阪府の中古戸建てが売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
1-1.【2023年度版】大阪府の中古戸建てが売却成約までにかかった期間
| 大阪府平均 | |
|---|---|
| 戸建ての売却成約までにかかった期間 | 約5.6ヵ月 |
不動産の売れやすさは「マンション＞戸建て＞土地」の順になっています。
中古戸建ては、空き家になっている相続物件を売却する場合など、急いで売る必要がないケースも含まれるため、マンションよりも売却期間が長くなりがちです。
しかし、大阪府の中古戸建物件は全国でも多い方で、売買も他のエリアに比べると活発だと言えるでしょう。
参考として実際に売却成約した売主のアンケートを見ると、半数以上は6ヵ月〜1年かかっていることが分かります。
| 順位 | 売却にかかった期間 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 6ヵ月以内 | 40/9% |
| 2位 | 3ヵ月以内 | 28.7% |
| 3位 | 1年以内 | 16.6% |
| 4位 | 2年以内 | 7.9% |
| 5位 | 2年以上 | 5.9% |
※イクラ不動産の利用者アンケートより
1-2.【2023年度版】大阪府の中古戸建ての売却価格・相場の動向
| 大阪府平均 | |
|---|---|
| 戸建て売却価格・相場 | 約2,060万円 |
2023年現在、大阪府の中古戸建て相場の動向は次のような傾向です。
〈2023年度版 大阪府の中古戸建て相場の動向まとめ〉
- 前年に比べ売却価格は、約2.1％上昇
- 前年に比べ成約した物件の㎡単価は、約1％上昇
- 前年に比べ成約件数は、約4.8％上昇
【主な要因】
- コロナ禍が落ち着いたことによるインバウンドの回復
- 2025年に大阪万博の開催が予定されているため資産価値が高まっている
大阪は東京と並び称される大都市ですが、戸建ての売却価格相場を比較すると大阪の方が3,000万円以上安くなっています。東京の戸建てが平均売却価格5,600万円程度で売れるのに対し、大阪府は2,000万円程度です。
大阪の戸建ての売買の中心は大阪市と堺市で、特に大阪市の中央区、北区、西区、福島区、浪速区、天王寺区を中心６区といい、需要に対して物件数が少なく価格が高くなっています。しかし、郊外や地方のエリアにおいてはそれほど価格が上昇していないことが、東京ほど平均売却額が高くない理由だと言えるでしょう。
また、2019年に新大阪〜久宝寺を結ぶJRおおさか東線が開通したため、その沿線地域での戸建て人気も上昇傾向です。
さらに、以下のようなエリアの住宅需要・地価が高まっています。
〈住宅需要・地価が高まっているエリア〉
1.大阪市
⇒中心6区
⇒大阪環状線内エリア
2..豊中市、東大阪市、枚方市
⇒大阪市内へアクセスしやすく住環境の良いエリア
【主な要因】
- 利便性の良さで住居を選ぶ人が多いので大都市に出やすい地域が注目される
- 交通の便や生活の便が良いだけでなく、公園や自然の多い住環境が好まれる
一戸建ての売却期間については、「一戸建ての売却期間はどれくらい？特徴を掴んでスムーズに進めよう」で詳しく説明しているので、ぜひ読んでみてください。
2.【チェックリスト付き】大阪府で高く売れる中古戸建ての特徴（2023年度版）
基本的に中古戸建ては「駅や商業施設が近くにある立地」でないと高く売れません。
なぜなら中古戸建ての価格は主に土地の価格相場動向に左右されるため、そのような立地でないと土地の価格が上がらないからです。
加えて大阪府では以下のような特徴に多くあてはまっているほど査定額が上がります。
| チェック項目 | チェック | |
|---|---|---|
| JRや御堂筋線、谷町線などの主要路線上にある | ・人気の沿線上にある | ✅ |
| 交通の便が良い | ・電車、バスなどの交通手段が多くある ・学校、オフィスに通いやすい |
✅ |
| 周辺環境が良い | ・閑静で落ち着いている ・商業施設、病院、銀行などが近い |
✅ |
| 駅から近い立地 | ・駅から近い、または駅までの交通手段がある | ✅ |
| 商業施設が近い | ・スーパーやショッピングモールなどの商業施設が近くにある | ✅ |
以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。
2-1.［特徴1］JRや御堂筋線、谷町線などの主要路線上にある
JRや大阪市営地下鉄の御堂筋線、谷町線など、人気のある沿線上で通勤や通学に便利な場所にある戸建ては高く売れます。
郊外であれば、特急・急行が停まる駅や、始発駅などの近くにあると、査定額が高くなります。
2-2.［特徴2］交通の便が良い
大阪府では、大阪市内に行きやすい、電車やバスなどの交通手段が多いエリアにある戸建ては高く売れます。
人口が多く、オフィスや学校の多いエリアに行きやすい戸建ては人気が出やすいです。
2-3.［特徴3］周辺環境が良い
戸建ての買い手はファミリー層が多いため、周辺環境が良いエリアがのほうが高く売れます。
商業施設や病院、銀行といった生活に必要な施設だけでなく、学校や幼稚園、公園などが近隣にあると、より一層買い手が付きやすくなります。
2-4.［特徴4］駅から近い立地
一般的に駅に近いほど、人気も価格も高くなります。
大阪府では特に、駅から近い物件が好まれる傾向があるので、徒歩10分圏内にある戸建てであればより高く、買い手がつきやすいです。
2-5.［特徴5］商業施設が近い
駅ビルやスーパー、コンビニが近くにあり、日常の買い物に困らない戸建ては、買い手がつきやすい傾向にあります。
徒歩何分圏内に商業施設やがあるかを売却の際にアピールポイントとして伝えるのが高く売るコツです。
3.大阪府で売れにくい中古戸建ての特徴（2023年度版）
| 説明 | |
|---|---|
| ローカル線上にある | ・主要路線上にない ・最寄り駅が各停しか停まらない駅である |
| 交通の便が悪い | ・最寄りの駅までの交通手段がない ・幹線道路へのアクセスが遠い |
| 周辺環境が悪い | ・墓地、廃棄物処理場などの嫌悪施設が近くにある ・大気汚染や騒音がなどがひどい場所にある |
| 駅から遠い立地 | ・徒歩20分以上の立地にある物件 |
| 外観・内観の状態が悪い | ・屋根や壁の色が落ちているなど老朽化が目立つ ・室内のクロスや床が古びている ・水回りなどが古い |
以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。
3-1.［特徴1］ローカル線上にある
JRや地下鉄などの主要な路線上にない戸建ては売れにくい傾向にあります。
各駅停車の駅やローカルな線上にある戸建ては、一般的に買い手がつきにくいです。
3-2.［特徴2］交通の便が悪い
大阪市や堺市周辺の都市部であればそれほど問題になりにくいですが、地方にある物件の場合交通の便の良し悪しは売却に大きく影響します。
車以外で通勤する学生や会社員がいる家庭の場合、駅に向かいやすいバス停が近くにあり、バスの本数もある程度ないとファミリー層には敬遠されがちです。
3-3.［特徴3］周辺環境が悪い
次のような施設が近い戸建ては、売り出してもなかなか買い手がつきません。
- 墓地・焼却場・暴力団事務所などの嫌悪施設
- 工場・ガソリンスタンドなど、においが強い施設
嫌悪施設が近くにある家の売却については、「【墓地に近い家】売却したいけど安くなるの？ポイントを押さえよう」や「葬儀場近くの家の売却は難しい？価格への影響をチェック」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。
用語解説
- 嫌悪施設……一般的に、住んでいるところの近くにあると嫌な気持ちになりがちな施設や建物のこと。墓地、焼却場、廃棄物処理場、暴力団関連の建物、など
3-4.［特徴4］駅から遠い立地
駅から徒歩20分以上かかる戸建ては、通勤・通学に不便な物件と見なされなかなか買い手がつきにくいです。
ただし、電車移動がしにくい場合でも車での生活がしやすい物件は買い手がつく可能性があります。
3-5.［特徴5］内観・外観の状態が悪い
「外観や室内の状態が悪い」「雨漏りがある」といった建物の不具合が出てくるというのが一般的に古いと売れにくくなる理由です。
また、建築基準法が改定された1980年以前に建てられた家の場合、現在の耐震基準が満たされていない場合があるため買い主から警戒されます。
リフォームやリノベーションを施す、構造検査や耐震検査（ホームインスペクション）を実施して補強するなどの対策を講じましょう。
耐震基準については「旧耐震基準の家を売却したい！高く売るためにできることとは」、ホームインスペクションについては「家を売却するときホームインスペクションをするべき？注意点を解説」をぜひ読んでみてください。
用語解説
- ホームインスペクション……中古住宅の売却前に、第三者の住宅建築の専門家などが行う調査のこと
- 合わせて読みたい
築50年を超える家を売却したい！高く売るポイントを確認- 再建築不可物件は売却できる?相場は?再建築を可能にする方法
- 3階建ての家を売却するときは安くなるの?デメリットを知っておこう
- 日当たりが悪い家だけど売却したい！上手に売却するコツを紹介
- 湿気の高い家は売却できる？原因と対策を知っておこう
4.【事例で解説】大阪府で売れにくい中古戸建てを売るための対策方法3つ（2023年度版）
大阪府で売れにくい中古戸建てを売るための対策法3つについて、実例でご紹介いたします。
その方法は、次のとおりです。
| 対策方法（例） | |
|---|---|
| ローカル線上にある | ・ニーズのある買い手を見つける |
| 駅から遠い立地 | ・周辺環境の良さをアピールする |
| 内観・外観の状態が悪い | ・リフォームをする |
〈事例1〉
ローカル線上にある場合の成功事例
概要
売主Tさんは転勤のため、水間鉄道沿線にある４DKの戸建てを売りに出さなくてはいけなくなりました。人気の路線ではなかったのですが、できるだけ高く売りたいとのご希望でしたので、相場より値段を下げずに売りに出してみました。その結果、静かに暮らしたいという老夫婦の目に留まり、暮らしやすさなどをきちんと説明することで、無事に売却することができました。
〈売れたポイント〉
- ・ニーズのある買い手を見つける
- たとえ立地が不便だと感じる場合であっても、ほかの人にとってはメリットとなる場合があります。地元に詳しい不動産会社に相談することで、適正な価格でニーズのある買い手を見つけることも可能です。
お客様の声
貝塚市の戸建てを売りに出しました。ローカル線上で狭い物件なので売れるか不安もありながら、値段を下げることは考えていなかったので、不動産会社にニーズの合う人を探してもらえてラッキーでした。水間観音に近かったのもよかったようです。
〈事例2〉
駅から遠い立地の場合の成功事例
概要
売主Eさんは、吹田市にある駅から徒歩25分の築13年の戸建てを売りに出す際に、子育て世帯に売りやすくなるように公園が近いことや治安が良いことなどをアピールしました。結果的に、5ヵ月で買い手を見つけることができました。
〈売れたポイント〉
- ・周辺環境の良さをアピールする
- 駅から遠い土地は、それだけで売りにくくなります。日常生活のしやすさや環境の良さを前面に押し出すことが売却に繋げるコツです。
お客様の声
住み替えで吹田市の家を売ることになったのですが、駅から遠いことが気になっていました。不動産会社の方に相談し、落ち着いて住みやすい環境だということをアピールする方向で売却活動をしました。売れてよかったです。
〈事例3〉
内観・外観の状態が悪い場合の成功事例
概要
売主Mさんが相続した大阪市の築35年の戸建ては、一度もリフォームや改修をしていなかったので、内装、外観ともに悪い状態でした。しかし、外壁を塗り替えと水回りの交換だけ行ったところ、室内は自由にリフォームしたいという買い手を5ヵ月で見つけることができました。
〈売れたポイント〉
- ・リフォームをする
- 見た目や水回りがきれいになっていれば、買い手は現れやすくなります。リフォームにかけた費用を売却額で回収できるかどうかを試算した上で、リフォームを手がける建築会社と提携している不動産会社などに依頼するとよいでしょう。
お客様の声
大阪市内で相続した古い家を売りに出しました。解体も考えましたが隣家が近く、取り壊しにくい場所にあったので、不動産の方に相談し、特に気になっていた外観と水回りのリフォームを最低限施すことで、無事に売ることができました。
