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不動産会社が買い手より売却する売主の方を重要視する理由を解説!

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不動産会社が買い手より売却する売主の方を重要視する理由を解説!

不動産会社の仲介の仕事とは、売りたい人と買いたい人の間に入って取引を成立させることです。

売却と購入は同じ仲介手数料ですが、売主がいなければ仲介の仕事が成り立たちません。そのため、不動産売却のほうが購入よりも重要視されがちです。

ここでは、不動産売買取引において、不動産会社が買い手よりも売主の方を重要視する理由について、わかりやすく説明します。

この記事で具体的にわかる3つのポイント

  • 不動産取引において、なぜ買い手よりも売り手が重要なのかがわかる
  • 不動産会社が得る仲介手数料の仕組み(成功報酬制)がわかる
  • 不動産会社によって紹介できる物件とできない物件がある期間についてわかる
この記事はこんな人におすすめ!
家やマンションの売却や購入を考えている人
なぜ不動産会社が買主よりも売主を重要視するのかを知りたい人
不動産会社に支払う仲介手数料の仕組み(成功報酬制)について知りたい人

1.不動産取引において買い手よりも売り手が重要な理由

不動産売買仲介の仕事では、そもそも売却物件がなければ買い手を探すこともできないため、売り手を重要視する場合がほとんどです。

一般的な商売では、なにか「モノ」を仕入れて、それを消費者に販売します。もし、売れなかった場合はすべて在庫になってしまい、食品であれば廃棄処分しなければなりません。

しかし、不動産仲介には在庫が存在しません。なぜなら、売主が所有している不動産(マンション・一戸建て・土地)の売却をお手伝いするサービスだからです。

モノではなくサービスであるため、売れなかった場合に困るのは売主であって、不動産会社は別に困りません。

そのため、不動産仲介の仕事は、よく以下のように表現されます。

人の褌(ふんどし)で相撲(すもう)を取る

人の褌で相撲を取るとは、「他人の物を利用して、自分の役に立てること」という意味です。

他人の家を売って仲介手数料を受け取るのが不動産仲介としての仕事なので、必要なのは「不動産の知識」と「営業力」だけだと言えます。

とはいえ、やはりモノがなければ誰も買いにきてくれません。そのため、「お家を売りたい」という売主から売却物件を集める必要があるのです

1-1.不動産仲介はすべて「売却」から始まる

不動産会社は売却を依頼されたら、インターネット・チラシ・電話・来店・オープンハウスなどで買い手を集めて物件を案内します。

買い手の集客方法については、「家を売るとき、不動産会社はどうやって買いたい人を集客するの?」でくわしく説明していますので、ぜひ読んでみてください。

もし、買い手がその売却物件を気に入らなければ、ほかの売却物件を紹介して、売り手と買い手のマッチングを行っていきます。

これらのすべては「売却」から始まっているのです

買い手から「このマンションを購入したい」と言われても、そのマンションが売り出されていなければ紹介や案内をすることができません。

不動産取引を行うためには、まず売り手(売却物件)が必要なのです。

1-2.売却物件が多数あれば仲介の仕事を得やすくなる

不動産売買での物件紹介は、次のような流れで行われます。

  1. 売主Aの売却依頼を受けた不動産会社Aは、集客活動を行って買主を集める
  2. 買主が売主Aの物件を気に入らなければ、不動産会社Aは異なる売主Bの物件を紹介するなどして、買主の気に入る物件が出るまで案内する
  3. もし、不動産会社Bから新しく売主Dの物件が紹介されて買主がこちらを購入した場合、不動産会社Bは買主と売主Dから仲介手数料をもらう(不動産会社Aは仲介手数料を得られない)

不動産購入のパターン

この流れからもわかるように、数多くの売り物件を持っていると、それだけ仲介の仕事や仲介手数料を得やすくなります。

そのため、不動産会社は買い手よりも売り手を得ることを重要視するのです。

2.不動産の仲介手数料は成約報酬制であることがポイント

先のようなことが起こるポイントとして、不動産会社が売主や買主から得る仲介手数料は、成約報酬制であることがあげられます。

2-1.成約報酬制の仕組み

不動産仲介の手数料は成約報酬です。売りたい人と買いたい人を結びつけ、売買契約できなければ仲介手数料はもらえません

いくら売主や買主の相談にのったり物件を紹介したりしても、成約しなければ仲介手数料を得ることはできないのです。

先の例だと、今まで買主を案内していた不動産会社Aには、お金は一切入ってきません。

2-2.すべての物件を紹介できるわけではない

先ほどの例において、なぜ、最初の不動産会社Aは、売主Dの物件を紹介しなかったのかと思うかもしれません。

これは、他社が預かっている売却物件には紹介できない期間があるからです(専属専任媒介の場合は4日間・専任媒介の場合は6日間)。

紹介できない期間が過ぎると、レインズを利用して他社でも紹介できるようになります。くわしくは「レインズとはなにかわかりやすくまとめた」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

買主は、どこの不動産会社から購入しても手数料は変わりません。そのため、市場に出てきた新着物件が自分の求める条件に合致するなら、すぐに販売元の不動産会社に問い合わせます。

よって、売却の場合は、任せてもらった物件が売れたら確実に仲介手数料がもらえますが、購入の場合は、仲介手数料をもらえるかどうかが確実ではありません

このような背景もあり、不動産会社にとっては購入のお客様より売却のお客様の方が、より重要なのです。

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まとめ

この記事のポイントをまとめました。

  • 不動産売却において、買い手よりも売主が重視される理由は次の2つ
    ・不動産取引の仲介は、すべて「売却」からはじまるから
    ・売却物件が多数あれば仲介の仕事を得やすくなるから
  • 不動産会社に支払う仲介手数料の仕組み(成功報酬制)は次のとおり
    ・売主と買主の両方から受け取ることができる
    ・仲介手数料を受け取ることができるには、売買取引が成約したときにだけ
    ・いくら物件を紹介したり案内したりしても、取引に至らなければ受け取ることができない
  • 次のような理由もあり、不動産会社は買い手よりも売主のほうを重視する
    ・売却物件を任されたときは売主から確実に仲介手数料を得られるが、買い手は他社で購入する可能性があるため必ず受け取れるとは限らない
    ・他社の売却物件は紹介できない時期があるため、買い手に市場にあるすべての物件を紹介できるわけではない

いずれの不動産会社も利益(仲介手数料)を確保するために、常に売却物件を求めています。そのため、家やマンションなどの不動産を売ろうとしている売主は、不動産会社にとって一番大切なお客様です。

そして、不動産会社は、売却を任せてもらおうとしてあの手この手を使ってくるため、売却を任せる不動産会社を選ぶときは、本当に信頼できるかどうかをしっかりと見極めることが大切だと言えます。

くわしくは、「戸建てやマンションの売却はどこがいい?売却に強い不動産会社の探し方、選び方を解説!」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

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イクラ不動産については、「イクラ不動産とは」でくわしく説明していますので、ぜひ読んでみてください。