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レインズとはなにかわかりやすくまとめた

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レインズとはなにかわかりやすくまとめた

不動産屋さんで「レインズ」という言葉が出てきたんですけど、直接聞きにくくて…
「レインズ」ってどういうものなんですか?

こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。

レインズとは、簡単に説明すると不動産会社だけが利用できる不動産情報サイトのことです。

こちらでは、レインズとはどのようなものなのか、家の売却にどのように関係するのかなどをわかりやすく説明します。

この記事でわかること
レインズとは何か、仕組みや役割についてわかる
家を売る際のレインズの活用方法がわかる
一般の人でも使えるレインズのようなサイトがわかる

1.レインズとはどのようなものか

近畿レインズ

まず、レインズとは何か、誰が使うことができて、どのようなことがわかるのかについて説明します。

1-1.レインズとは「不動産情報ネットワークシステム」のこと

「レインズ(REINS)」とは「Real Estate Information Network System」の略で、直訳すると「不動産情報ネットワークシステム」、すなわち、国土交通省から指定を受けた不動産流通機構が運営している、コンピューターネットワークシステムのことです。

レインズには、現在、売却や賃貸に出されている家やマンション、土地などの不動産の情報が掲載されています。

さらに、過去に取引された不動産の成約価格などの情報も調べることができるため、不動産取引の際の重要な情報源となっているのです。

こちらでは、レインズを売買取引で使う前提で説明を進めていきます。

1-2.レインズを使えるのは不動産会社だけ

レインズは不動産会社のみが利用できるサイトです。そのため、一般消費者は利用できません。

かつて不動産情報は、不動産会社間でもほとんど共有されておらず、消費者は不動産会社に行ってみないと、希望する物件があるのかどうかわかりませんでした。したがって、物件ごとにいくつもの不動産会社を回らなければならかなったのです。

そこで、各不動産会社が持っている情報をひとつに集めて検索できるように、不動産会社間をつなぐためのサイトとしてレインズが作られました。

レインズが作られたことにより、消費者がわざわざ違う不動産会社に足を運ばなくても、ほかの不動産会社が持っている物件を紹介することができるようになったのです。

1-2-1.一般の人が使えないのは個人情報を守るため

レインズが一般に公開されていないのは、個人情報を取り扱っているという理由からです。

問題が生じたとき、責任の所在を明確にするためにも、免許を受けた不動産会社(宅地建物取引業者)でなければ利用できません。

不動産会社間で、レインズなどを通して多くの情報の交換が行われますが、あくまでもお互いに「守秘義務」を前提としています。

ちなみに、不動産会社が支払う毎月のレインズ使用料は、数千円程度です。

1-3.レインズは4つに分かれている

レインズを運営しているのは、不動産流通機構です。不動産流通機構は国土交通大臣に指定されており、不動産取引の適正化と円滑化を目的としています。

全国に4組織あり、地域によって管轄がそれぞれ東日本不動産流通機構中部圏不動産流通機構近畿圏不動産流通機構西日本不動産流通機構に分かれています。

東日本不動産流通機構

通称「東日本レインズ」と呼ばれ、北海道、東北(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)、関東(東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、栃木県、茨城県、群馬県)、新潟県、山梨県、長野県の不動産業者が登録している公益財団法人です。

中部圏不動産流通機構

通称「中部レインズ」と呼ばれ、東海(岐阜県、静岡県、愛知県、三重県)、北陸(富山県、石川県、福井県)の不動産業者が登録している公益財団法人です。

近畿圏不動産流通機構

通称「近畿レインズ」と呼ばれ、近畿(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)の不動産業者が登録している公益財団法人です。

西日本不動産流通機構

通称「西日本レインズ」と呼ばれ、中国(広島県、岡山県、鳥取県、島根県、山口県)、四国(愛媛県、高知県、徳島県、香川県)、九州(福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、宮崎県、鹿児島県)、沖縄県の不動産業者が登録している公益財団法人です。

2.レインズを利用するメリット

次に、レインズを利用することで不動産会社や一般の消費者に、どのようなメリットがあるのかを説明します。

2-1.スピーディーな売買が実現できる

レインズに売却物件の情報を登録することで、登録している多くの不動産会社に素早く情報を訴求できるため、スピーディーな不動産売買の実現が期待できます。

レインズを使えば、昔のように電話やファックスなどで物件情報を問い合せる必要がありません。全国の物件をパソコン画面で簡単に検索でき、詳細な情報や図面などもシステムで確認することができるため、スピーディーにやり取りできます。

2-2.過去の取引事例から適正価格が分かる

レインズには、売買契約が成立した年月日や取引価格など、過去の取引事例も掲載されています。そのため、家やマンションなどの査定価格や売出し価格を決める際の根拠として活用することが可能です。

レインズへ登録している物件が売れた場合、その価格(成約価格)をレインズに登録しなければなりません(専属専任媒介か専任媒介契約の場合)。登録することによって、いつ、いくらで売れたのか相場の事例が積み上がります。

たとえば、次のようなマンションの成約事例があったとします。

レインズの掲載情報 801号室 307号室
成約日 2018年◯月◯日 2017年◯月◯日
成約価格 4,000万円 3,000万円
広さ 80㎡ 75㎡
1㎡単価 1㎡あたり50万円 1㎡あたり40万円
不動産会社 A不動産 Bハウジング
間取り 3LDK 3LDK
方角 南向き 西向き

もし、同じマンションの603号室(77㎡/南向き/3LDK)の売却を考えている場合、1㎡あたり50万円で計算すると、50万円×77㎡で3,850万円です。

また、1㎡あたり40万円で計算すると、40万円×77㎡で3,080万円ということになります。2つの事例の間をとって平均を出すと3,465万円となり、このようにして算出したのが相場価格です。

このような不動産の鑑定評価を取引事例比較法と言い、マンション土地の査定方法として一般的に利用されます。

レインズでは、自社が成約した事例だけでなく、他社が成約した事例も全て見ることが可能です。つまり、複数の不動産会社が査定をおこなっても、レインズに載っている同じ事例を参考にするため、ほとんど査定価格は変わらないことになります。

2-3.安全で公平な不動産取引を促すことができる

レインズに物件情報を登録して公開することで、売主は自分の物件が適切に取引されているかをチェックできるため、より安全で公平な不動産取引を実現できます

不動産売買の媒介契約は、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類です。このうち「専属専任媒介契約」と「専任媒介契約」ではレインズへの登録が義務付けられています。

媒介契約の種類 レインズへの登録義務
専属専任媒介 契約日から5日以内
専任媒介 契約日から7日以内
一般媒介 特に決まりはない(任意)

このように、媒介契約の種類によってレインズに登録するまでの期限が定められており、不動産会社は必ずこの期限内までに物件情報を登録しなければなりません。

また、レインズに物件情報を登録して売主自身が確認することで、後ほどくわしく説明する「囲い込み」という不正行為を防ぐことができます。

媒介契約の種類と選び方については、「【媒介契約とは?】3つのうちどれを選ぶべきなのか解説!」でくわしく説明しているので、ぜひ読んでみてください。

3.売主ができるレインズの活用方法

レインズは、登録している不動産会社しか利用できないシステムです。しかし、売主がレインズを上手に活用すれば、不動産をより早く、高く売るための手助けになります。

ここでは、売主としてレインズを活用する方法や注意点について説明します。

3-1.できるだけ早くレインズに物件情報を登録してもらう

まず、大切なのは、売却を依頼した不動産会社に、できるだけ早く物件情報をレインズに登録してもらうように依頼することです。

数多くの不動産会社に売却物件の情報が伝われば、それだけ購入希望者が見つかる可能性が高くなります。

反対に情報が掲載されない状態が続くと、当然ですが購入希望者はなかなか見つかりません。

そのためにも、レインズへの情報登録が義務付けられている「専属専任媒介契約」や「専任媒介契約」などを選んで、不動産会社に売却を依頼するのがおすすめです。

3-1-1.レインズに載っていない物件が良い物件ではない

売主の中には、レインズへの登録を拒否する方がいます。その理由は、「本当に良い物件はレインズに載っていない」「レインズ載っている物件は売れていない物件だから」というものです。

しかし、これは間違いです。

不動産業界でいう「レインズに載っていない物件」というのは、わざと載せていないわけではなく、それほど良い(相場より安い)物件ならば、レインズに載せる前(媒介契約を結ぶ前)に不動産会社が直接購入(買取)しているという意味です。

不動産会社もその道のプロなため、このような物件を一般のお客様に紹介するということは残念ながらあり得ません。

売主にとっては、レインズに登録した方が売却できる確率は上がります。特に相場より高い価格で売却したい場合は、1人でも多くの購入希望者の目に留まるようレインズへの登録をするべきです。

3-2.レインズに情報が掲載されているかを確認する

不動産会社の中には、両手仲介を取ろうとして期間を過ぎてもレインズに登録しない悪質な不動産会社が存在します。
※両手仲介:買主を自社で見つけて、売主側と買主側、両方の仲介手数料を得ること

不動産会社と媒介契約を結び、レインズに物件情報を掲載してもらったら、きちんと情報が掲載されているかどうかを確認することが大切です。

レインズには、「取引状況管理機能」があります。この機能を使えば、売却中の自分の物件がどのような状況にあるかを確認できます。

レインズ登録物件の取引の状態を表す項目は、以下の3種類です。

  1. 公開中」・・・他の不動産会社からの問い合わせを受け付けている状態
  2. 書面による購入申し込みあり」・・・不動産会社が書面による購入申込みを受けた状態
  3. 売主都合で一時紹介停止中」・・・売主の事情により一時的に物件を紹介できない状態

「専属専任媒介契約」または「専任媒介契約」と結んで不動産会社がレインズに物件情報を登録すると、登録証明書を発行してもらえます。

この証明書に記載されているIDとパスワードを使って「売却依頼主物件確認」画面にログインすれば、登録内容の確認が可能です。

取引状況が、「公開中」となっていることを確認しましょう。売主に何も連絡も来ていないのに「購入申込あり」や「一時紹介停止中」になっている場合は、「囲い込み」をされている可能性もあります。

参考:公益財団法人 近畿圏不動産流通機構 「『取引状況(ステータス)管理』機能の導入について

3-2-1.「囲い込み」に注意

「囲い込み」とは、「すでに商談中です」「購入申し込みが入っています」など虚偽の情報を流し、他の不動産会社が連れてきた買主に物件の 紹介や契約をさせないことです。

不動産会社が囲い込みをする理由は、先にも述べたように、できるだけ自社で買主も見つけて売買契約を成立させる「両手仲介」にして、仲介手数料を両方から得たいためです。

しかし、これは 顧客の利益を考えないで自社の利益のみを追求した悪質な手口です。囲い込みは、売主にとっては『売却機会の損失』でしかありません

囲い込みをされないように、レインズの取引状況をしっかりと確認しましょう。

3-4.「レインズ・マーケット・インフォメーション」なら一般の人も利用できる

レインズ・マーケット・インフォメーション(REINS Market Information)」とは、一般の人向けに不動産流通機構が公開している、不動産取引情報の検索サイトです。

レインズのようにくわしい住所などの情報は掲載されていませんが、一般の人でも過去の物件成約価格を検索できます。

そのため、不動産会社に査定を依頼する前に、ある程度自分で相場価格を調べておきたいときに便利です。

レインズ・マーケット・インフォメーション

ただし、売却したい不動産と同じような成約事例が必ずしもあるとは限りません。

そのような場合におすすめなのが、イクラ不動産です。

イクラ不動産独自の価格シミュレーターを使えば、簡単に素早く過去の成約事例から相場価格を調べることができます

また、相場価格や不動産売却のことでわからないことがあれば、宅建士の資格を持った専門スタッフにいつでも相談できるので、安心して売却を進めることができます。

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まとめ

売主にとって、売却物件の情報を一人でも多くの購入希望者に知ってもらうために、レインズは重要な売却活動ツールの1つと言えます。

そのため、レインズの仕組みをしっかりと理解したうえで、どの不動産会社に売却を依頼し、どの媒介契約を選ぶのかがとても重要です。

家を少しでも早く、高く売却したいけれど、どうすれば良いのかわからない、どの不動産会社に依頼すべきかわからないという方は、ぜひイクラ不動産をご利用ください。

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イクラ不動産については、「イクラ不動産とは」でくわしく説明していますので、ぜひ読んでみてください。

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