この記事では、奈良県の
- 中古戸建ての売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
という中古戸建てを売る際に知っておきたい基本情報に加えて、
- 高く売れる中古戸建ての特徴
- 売れにくい中古戸建ての特徴
- 売れにくい中古戸建てを売るための対策方法
について知ることができます。
奈良県の「戸建ての売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「奈良県の土地・中古戸建て売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
もくじ
この記事のポイントまとめ
1.【2023年度版】奈良県の中古戸建てが売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
売却成約までにかかった期間は平均約8.0ヵ月、平均売却価格は約1,675万円です。
また相場の動向は、おおまかに以下のとおりです。
- 前年に比べ売却価格は、約0.6%上昇
- 前年に比べ成約した物件の㎡単価は、約2.5%上昇
- 前年に比べ成約件数は、約4.0%上昇
詳しくは、「1.【2023年度版】奈良県の中古戸建てが売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向」をご覧ください。
2.奈良県で高く売れる中古戸建ての特徴(2023年度版)
奈良県で高く売れる中古戸建ての一般的な特徴は以下のとおりです。
- 人気の沿線上にある
- 周辺環境が良い
- 築20年を超えない物件
- 交通の便が良い
- 主要都市に近い
上にあげたような特徴が多くあてはまり、なおかつ「駅や商業施設などが近くにある生活しやすい立地」に建っている中古戸建ては査定額が高くなります。
詳しくは、「2.【チェックリスト付き】奈良県で高く売れる中古戸建ての特徴(2023年度版)」をご覧ください。
3.奈良県で売れにくい中古戸建ての特徴(2023年度版)
奈良県で売れにくい中古戸建ての特徴としてあげられるのは、一般的に次のようなものです。
- 人気の沿線上にない
- 周辺環境が悪い
- 築20年を超える物件
- 交通の便が悪い
- 主要都市から遠い
詳しくは、「3.奈良県で売れにくい中古戸建ての特徴(2023年度版)」をご参照ください。
4.【事例で解説】奈良県売れにくい中古戸建てを売るための対策方法3つ(2023年度版)
奈良県で売れにくい中古戸建てを売るための対策方法3つについて、実例でご紹介いたします。
主な対処方法は、次のとおりです。
対策方法(例) | |
---|---|
人気の沿線上にない | ・周辺環境の良さをアピールする |
周辺環境が悪い | ・価格を下げる |
築20年を超える物件 | ・リフォームをする |
「4.【事例で解説】奈良県で売れにくい中古戸建てを売るための対策方法3つ(2023年度版)」の章で、詳しくご覧いただけます。
1.【2023年度版】奈良県の中古戸建てが売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
1-1.【2023年度版】奈良県の中古戸建てが売却成約までにかかった期間
奈良県平均 | |
---|---|
戸建ての売却成約までにかかった期間 | 約8.0ヵ月 |
不動産の売れやすさは「マンション>戸建て>土地」の順になっています。
中古戸建ては、空き家になっている相続物件を売却する場合など、急いで売る必要がないケースも含まれるため、マンションよりも売却期間が長くなりがちです。
参考として実際に売却成約した売主のアンケートを見ると、半数以上は6ヵ月〜1年かかっていることが分かります。
順位 | 売却にかかった期間 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 6ヵ月以内 | 31.5% |
2位 | 1年以内 | 29.9% |
3位 | 2年以内 | 18.8% |
4位 | 3ヵ月以内 | 13.2% |
5位 | 2年以上 | 6.6% |
※イクラ不動産の利用者アンケートより
1-2.【2023年度版】奈良県の中古戸建ての売却価格・相場の動向
奈良県平均 | |
---|---|
戸建て売却価格・相場 | 約1,675万円 |
2023年現在、奈良県の中古戸建て相場の動向は次のような傾向です。
- 前年に比べ売却価格は、約0.6%上昇
- 前年に比べ成約した物件の㎡単価は、約2.5%上昇
- 前年に比べ成約件数は、約4.0%上昇
【主な要因】
- ベッドタウンとして注目を集めている
奈良県の北部は、大阪や京都のベッドタウンとして人気があるため取引件数も多く、価格も高めとなっています。しかし、県南部は過疎化が進んでいるため、取引数、価格ともに下落傾向です。
良いニュースとしては、2022年の奈良市への転入者が過去10年で最大になったことです。これまで20年代前半の人口は転出超過でしたが、転入超過に好転しました。
その背景として、子育て世代からの評価が高まっていることがあげられます。子育て環境の良さと共に、奈良県は関西で最も低い物価水準で、地価も大阪等の都市部に比べて安いことが人気の理由です。
一方で、主要都市から遠い奈良県南部や東部などでは人口減少に歯止めがかからず、奈良県全体で見ると世帯数は増えていますが、人口は減少し続けています。
また、以下のようなエリアの住宅需要・地価が高まっています。
⇒大阪府や京都府へ通勤、通学しやすいエリア(奈良県北部)
2.葛城市、広陵町
⇒子育て世帯に人気があり人口が増えているエリア
【主な要因】
- 大阪や京都のベッドタウンとして人気がある
- 子育てしやすいエリアとしてファミリー層から人気がある
一戸建ての売却期間については、「一戸建ての売却期間はどれくらい?特徴を掴んでスムーズに進めよう」で詳しく説明しているので、ぜひ読んでみてください。
2.【チェックリスト付き】奈良県で高く売れる中古戸建ての特徴(2023年度版)
基本的に中古戸建ては「駅や商業施設が近くにある立地」でないと高く売れません。
なぜなら中古戸建ての価格は主に土地の価格相場動向に左右されるため、そのような立地でないと土地の価格が上がらないからです。
加えて奈良県では以下のような特徴に多くあてはまっているほど査定額が上がります。
チェック項目 | チェック | |
---|---|---|
人気の沿線上にある | ・人気の沿線上にある ・特急、急行が止まる |
✅ |
周辺環境が良い | ・商業施設、病院、銀行などが近い ・学校、幼稚園が近い |
✅ |
築20年を超えない物件 | ・建築よりおおよそ20年以内 | ✅ |
交通の便が良い | ・交通の便が良い | ✅ |
主要都市に近い | ・大阪府、京都府に行きやすい | ✅ |
以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。
2-1.[特徴1]人気の沿線上にある
JR大和路線や奈良線、近鉄生駒線や奈良線・京都線・橿原線など、通勤や通学に便利で人気のある沿線上にある戸建ては高く売れます。
郊外であれば、快速や、特急・急行が停まる駅や、始発駅などの近くにあると、査定額が高くなります。
2-2.[特徴2]周辺環境が良い
奈良県の戸建ての買い手はファミリー層が多いため、周辺環境が良いエリアがのほうが高く売れます。
商業施設や病院、銀行といった生活に必要な施設だけでなく、学校や幼稚園、公園などが近隣にあると、より一層買い手が付きやすくなります。
2-3.[特徴3]築20年を超えない物件
築年数が浅い戸建てのほうが、一般的に築年数が古い戸建てよりも高く売れます。
家の建物部分の経年劣化に加え、家をはじめとする建築物は減価償却の対象のため、例えば非事業用(居住用)の木造建築であれば、法定耐用年数である33年が過ぎると固定資産としての価値がほぼゼロになります。
- 減価償却……資産は経年によりその価値が減っていくという会計上の考え方
- 法定耐用年数……減価償却の対象資産が、利用に耐えると見なされる会計上の年数。実際に使えなくなったり壊れたりする年数ではない
2-4.[特徴4]交通の便が良い
奈良県では大阪府、京都府に通勤通学する人が多いため、交通の便がよい場所は人気があると言えるでしょう。
特に快速や急行、特急が止まる駅の近くだと高く売れやすいです。また、駅から遠い場合でもバスなどがあれば、駅近ほどではありませんが売れやすくなります。
2-5.[特徴5]主要都市に近い
奈良市、生駒市といった奈良県の主要都市やその近くのエリアにある物件は、需要が多いため高く売れやすいです。
3.奈良県で売れにくい中古戸建ての特徴(2023年度版)
説明 | |
---|---|
人気の沿線上にない | ・人気の沿線上になく快速、特急、急行が止まらない |
周辺環境が悪い | ・墓地、廃棄物処理場などの嫌悪施設が近くにある ・大気汚染や騒音がなどがひどい場所にある |
築20年を超える物件 | ・築20年を超える物件 |
交通の便が悪い | ・対象となる買い手が少ないため、売れにくくなる |
主要都市から遠い | ・大阪府、京都府に行きにくい |
以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。
3-1.[特徴1]人気の沿線上にない
JR大和路線・奈良線、近鉄生駒線・奈良線・京都線・橿原線上にない戸建ては売れにくい傾向にあります。
また、ローカル線や各駅しか停まらない駅も人気が出にくいです。
3-2.[特徴2]周辺環境が悪い
以下のような施設が近い戸建ては、売り出してもなかなか買い手がつきません。
- 墓地・焼却場・暴力団事務所などの嫌悪施設
- 工場・ガソリンスタンドなど、においが強い施設
- 高速道路や幹線道路など、排気ガスによる大気汚染の影響がある場所
- 線路横や踏切など、騒音がひどい場所
嫌悪施設が近くにある家の売却については、「【墓地に近い家】売却したいけど安くなるの?ポイントを押さえよう」や「葬儀場近くの家の売却は難しい?価格への影響をチェック」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。
- 嫌悪施設……一般的に、住んでいるところの近くにあると嫌な気持ちになりがちな施設や建物のこと。墓地、焼却場、廃棄物処理場、暴力団関連の建物、など
3-3.[特徴3]築20年を超える物件
戸建てに限らず、あらゆる建物は築年数が経つほど資産価値が下がっていきます。木造の居住用建物の場合、建築されてから法定耐用年数である33年が経つと、資産価値がほぼゼロになってしまいます。
3-4.[特徴4]交通の便が悪い
一般的に、通勤や通学に便利な交通の便が良い物件のほうが好まれるため、条件を満たしていない物件は売れにくく、売れても高値はつきにくいです。
3-5.[特徴5]主要都市から遠い
奈良市・生駒市といった奈良県の主要都市やその近くのエリアにない物件は、需要が低く売れにくい傾向にあります。
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4.【事例で解説】奈良県で売れにくい中古戸建てを売るための対策方法3つ(2023年度版)
奈良県で売れにくい中古戸建てを売るための対策法3つについて、実例でご紹介いたします。
その方法は、次のとおりです。
対策方法(例) | |
---|---|
人気の沿線上にない | ・周辺環境の良さをアピールする |
周辺環境が悪い | ・価格を下げる |
築20年を超える物件 | ・リフォームをする |
〈事例1〉
人気の沿線上にない場合の成功事例
概要
売主Sさんは、桜井市の築20年の家にお住まいでしたが、引っ越しをされるため売却をご希望でした。駅から遠い場所でしたら、周辺環境の良さをアピールすることで、買い手を見つけることができました。
売れたポイント
- ・周辺環境の良さをアピールする
- 駅まで遠く交通の便が悪い立地であっても、生活に必要な施設が近くにそろっていたり周辺の自然環境が良かったりする点をアピールすることで、買い手が見つかりやすくなります。
- 人気の沿線の駅が近くにない場合は、周辺環境の良さをアピールして売り出すと良いでしょう。
お客様の声
妻が亡くなり施設に入居することになったので、今まで住んでいた家を売ることにしました。交通の便があまり良くない地域でしたが、周辺の自然環境が良く、生活には困らない程度の場所でしたので、そこを重点的にアピールして売りに出してもらったところ、なんとか買い手が見つかりました。
〈事例2〉
周辺環境が悪い場合の成功事例
概要
売主Yさんは、吉野郡にある戸建てを移住希望者に売ることにし、県外の人に向けた売却活動を展開してもらいました。その結果、田舎暮らしに興味のある県外のご家族に無事売ることができました。
売れたポイント
- ・価格を下げる
- 周辺に商業施設や駅などがなく生活環境が不便で売買の少ない地域の物件は、数は少ないかもしれませんが、田舎への移住希望者など、そのような土地に家を建てようとしている買い手が見つかれば、スムーズな売却実現が見込めます。
お客様の声
とにかく山間の生活に不便な土地でしたが、近年テレワークが普及したので田舎に住みたいという人がいるかもしれないと思い、県外の人に向けて売ることにしました。移住希望者に向けて不動産会社に広告を出してもらい、良い買い手の方を見つけることができました。
〈事例3〉
築20年を超える物件の場合の成功事例
概要
売主Fさんは、相続した奈良市の物件を売りたいとお考えでした。築35年という古い物件だったため、水回りをリフォームして売りに出したところ、売却に成功しました。
売れたポイント
- ・リフォームをする
- 家の一部をリフォームすることで売却できることがあります。
それでも、なかなか買い手が見つからない場合は、売却価格の見直しをすることも大切です。地元に詳しい不動産会社に相談し、買い手のつきやすい適正価格にすることで買い手がみつかるケースも多いです。
お客様の声
相続した物件は築35年と古い物件だったので、このままでは買い手がなかなか見つからないだろうと思い、思い切って水回りのリフォームを入れることにしました。それから約2ヵ月後に買い手が現れ、売却することができたので本当に良かったです。