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相続した空き家を売却する時の片付け(遺品整理)についてわかりやすく解説

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相続した空き家を売却する時の片付け(遺品整理)についてわかりやすく解説

相続した空き家を売却する前に、片付けや遺品整理をしておくことはとても大切です。室内を整理することで内覧時の印象が良くなり、査定や売却もスムーズに進みます。

片付けが面倒な場合は、売却方法や依頼先を工夫すれば、片付けと売却をまとめて任せることも可能です。

この記事では、片付けが必要な理由や注意点、4つの具体的な方法をわかりやすく解説します。

この記事で具体的にわかる3つのポイント

  • 空き家売却前に片付け・遺品整理が必要な理由がわかる
  • 片付けを始める前に確認しておくべきことや注意点がわかる
  • 相続した空き家の片付け・遺品整理の4つの方法がわかる
この記事はこんな人におすすめ!
相続した空き家を売却する前に片付けが必要か悩んでいる人
相続した空き家の遺品整理で困っている人
自分に合った空き家の片付け方法を知りたい人

1.相続した空き家売却前に片付け・遺品整理が必要な理由

相続した空き家を売却する前に、片付けや遺品整理が必要な理由は、おもに次の3つです。

  • 査定や内覧の印象が良くなり売却しやすくなる
  • 相続財産を把握しやすくなる
  • 重要書類や契約関係の書類を発見できることもある

一つずつ、くわしく説明します。

1-1.査定や内覧の印象が良くなり売却しやすくなる

空き家の室内を片付けてきれいにしておけば、広さや明るさが伝わりやすくなり、査定時の評価や買い手の印象がアップしやすくなります

一方で、不動産会社の査定や購入希望者の内覧時に物が多いと、管理状態が悪いと思われて印象が下がり、査定額が低くなることも珍しくありません。

空き家の片付けをしておけば、結果として売却までの期間が短くなったり、希望に近い価格で売れる可能性が高まります。

1-2.相続財産を把握しやすくなる

空き家の中をしっかり確認して整理しておくことは、売却の準備だけでなく、「相続財産を正確に把握する」という意味でも重要です。

遺品整理を進めていくと、家の中から思わぬ形で貴重品や預貯金の記録、通帳、証券などが見つかることもよくあります。

また、家具・家電・貴金属など、資産価値のあるものを片付けながら確認しておけば、相続税の申告や財産分割の際も安心です。

1-3.重要書類や契約関係の書類を発見できることもある

不動産の権利証、固定資産税の通知書、住宅ローンの完済証明など、空き家を売却する際に必要となる重要な書類は、家の中に保管されていることが多いです。

これらが見つからないと、売却手続きに手間がかかったり、名義確認や相続登記に時間がかかったりすることになりかねません。

相続した空き家を片付けながらこうした書類を早めに見つけておけば、売却手続きをスムーズに進めることができるでしょう。

相続した空き家の売却の流れについては、「相続した不動産を売却する流れや手続き、やるべきことをわかりやすく解説」でくわしく説明しているので、ぜひ読んでみてください。

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2.片付けを始める前に確認しておくべきこと【相続手続きとの関係】

相続した空き家の状況によっては、片付けがトラブルの原因になってしまうこともあるため、事前の確認がとても重要です。

ここでは、相続した空き家の片付けを始める前に、知っておくべき3つのポイントを紹介します。

2-1.遺品整理は相続人全員で行うのが原則

遺品整理は、相続する権利を有する全員で行うのが原則です

相続が発生したら、空き家の中にあるもの(家具、家電、書類など)は基本的にすべて「遺産」として扱われ、故人の持っていた権利と義務のすべてを相続人全員で受け継ぐことになります。

有効な遺言がある場合は、財産を受け継ぐ権利があるのは遺言で指定された人です。しかし、有効な遺言がない場合は、法定相続人(民法で定められた相続人のこと)が財産を相続することとなります。

そのため、複数の相続人がいる場合、誰か一人が勝手に処分すると、ほかの相続人とのトラブルにつながるかもしれません。

特に高価なものや思い出の品が多い場合は、あらかじめ相続人全員でどのように片付けをするのか話し合いをしておくのがおすすめです。

2-2.遺言がない場合の法定相続人は誰になるのか

まず、亡くなった人の配偶者は、常に相続人になります。

そのほかの人の優先順位は次のとおりです。

第1順位:子ども
第2順位:親
第3順位:兄弟姉妹

子どもがいなければ親が、親がいなければ兄弟姉妹が相続人となります。

被相続人(亡くなった人)に子どもがいる場合、第2順位の親や第3順位の兄弟姉妹は法定相続人になりません。

2-3.相続放棄を検討している場合は片付けNG

相続放棄とは、被相続人(亡くなった人)の財産に対する相続権の一切を放棄することです。

相続放棄で注意しなければならないことは、相続財産の一部でも処分や消費、隠匿をしてしまった場合は、「単純承認(=相続を受け入れたとみなされる)」と判断されて、相続放棄ができなくなってしまう点です。

たとえ善意で整理した場合でも、後から相続放棄が認められなくなるリスクがあります。相続放棄を考えている場合は、家庭裁判所で正式な手続きを終えるまで、片付けを控えましょう。

資産価値のないものは問題がない

相続放棄をする場合、資産価値のないものに関しては遺品整理にならないとの考えもあるため、処分したり貰ったりすることができます。

たとえば、手紙や大切にしていた写真など、確実に資産価値がないというものに関しては処分しても問題はありません。

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3.相続した空き家を片付ける際の注意点

片付けや遺品整理は、想像以上に労力と時間がかかる作業です。なんとなく始めてしまうと途中で手が止まってしまったり、無駄な出費につながるケースもあります。

ここでは、作業を始める前に知っておきたい注意点を3つ紹介します。

3-1.余裕のあるスケジュールを立てる

相続した空き家の売却スケジュールに影響しないよう、余裕を持った計画を立てることが大切です。

空き家の片付けは、思っている以上に時間がかかります。物が多い家では、数日〜数週間かけて片付けを進めるのが一般的です。

特に一人で作業する場合や遠方から通う必要がある場合は、何度も往復する手間が発生します。

処分品の回収日や粗大ゴミの予約なども事前に調べておきましょう。

3-2.感情的に片付けが進まないこともあることを踏まえておく

親や親族などの思い出が詰まった品々を手にすると、なかなか捨てられなかったり作業が進まなくなったりすることもあります。

特に一人で空き家の片付けを行うと、感情が込み上げて時間ばかり過ぎてしまうことも珍しくありません。

そのような場合は無理をせず、信頼できる第三者や遺品整理業者に協力を仰ぐのもひとつの選択肢です。気持ちの整理と物の整理は別ものとして割り切り、無理に進める必要はありません。

3-3.費用が想定以上にかかることもある

相続した空き家の片付けを自分で行う場合でも、ごみの処分費をはじめ、交通費や清掃用品などの細かい出費が積み重なることがあります。

さらに、不用品処分業者に依頼するとなると、作業内容や処分量によっては数万円〜数十万円かかるケースもあります。

あとで「こんなにお金がかかるとは思わなかった」とならないよう、事前に大まかな費用を調べて予算を立てておくことが大切です。

複数の業者から相見積もりを取ることで、納得のいく価格で依頼しやすくなります。

空き家の売却費用については、「空き家の売却費用は?売らない場合の維持管理の費用と比較してみた」で説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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4.相続した空き家の片付け・遺品整理の4つの方法

空き家の片付けには、状況に応じたさまざまな方法があります。「なるべく自分で対応したい」という人もいれば、「遠方に住んでいて手がつけられない」というケースもあるでしょう。

ここでは、代表的な4つの片付け方法とそれぞれの特徴をわかりやすく紹介します。

まずは、自分に合った空き家の片付け方法がどれかを知るために、次の早見表をご覧ください。

【空き家の片付け・遺品整理|タイプ別おすすめ早見表】
方法 向いている人 主な特徴・注意点
①自分で片付ける ・費用を抑えたい人
・時間的、体力的に余裕がある人
最も費用がかからない方法。思い出の品を自分で整理できるが、作業に時間と労力がかかる
②遺品整理業者に依頼する ・早く終わらせたい人
・遠方に住んでいる人
一括対応で手間が省ける。費用は10万円前後〜。信頼できる業者選びが重要になる
③不動産会社や買取業者に依頼する ・片付けと売却をまとめて任せたい人
・空き家をすぐに売りたい人
残置物ありでも買取できるケースが多い。スピーディに売却できるが買取価格が下がる場合もある
④空き家の解体と同時に処分する ・建物が老朽化していて解体を考えている人
・更地にしてから売却したい人
残置物ごと一括処分可能。解体費は高めになる。補助金制度の有無は要チェック

それぞれの片付け方法について、くわしく説明します。

4-1.①自分で片付ける

相続した空き家の片付けで、最も費用を抑えられる方法が「自分で片付ける」です。

家族や親戚と協力して作業すれば、人件費もかからず、思い出の品をゆっくり整理できます。

ただし、体力や時間が必要で、量が多いと何日もかかる可能性があります。また、ゴミの分別や粗大ゴミの手配など、自治体のルールにも注意が必要です。

【向いている人】

  • 費用を抑えたい人
  • 時間と体力に余裕がある人
  • ゆっくりと整理したい人

4-2.②遺品整理業者に依頼する

プロの遺品整理業者に依頼すれば、短期間で効率的に片付けが完了します。

しかし、清掃業者に相続した家の片付けをお願いしたいけど、なかなか依頼できない理由として、次のような心配がある人もいることでしょう。

  • 大事なものがなくなってしまう
  • 価値のあるものまで処分されてしまう
  • 費用が高そう

このような心配から、遺品整理は自分でやるしかないという結論になる方も多いですが、今は超高齢化社会ということもあり、遺品整理を専門にしている業者が増えてきました

遺品整理業者の特徴は、単に荷物の片付けや処分をするのではなく、次のような作業もしてくれます。

  • 探し物を探す
  • 価値がありそうなものを見分ける
  • 大事なものか遺族に聞いてくれる

孤独死や事故物件の場合のクリーニングに対応している業者もあるため、状況や予算にあった業者を比較して選ぶようにしましょう。

費用は部屋の広さや物量によって異なるため、事前に複数業者から見積もりを取り、対応内容や追加料金の有無を確認しておくと安心です。

【向いている人】

  • とにかく忙しい人
  • 遠方に住んでいる人
  • 早く片付けたい人

4-3.③不動産会社や買取業者に依頼する

最近は、不動産会社や買取業者の中にも「残置物ありの状態で買取」や「片付けも含めて丸ごと対応」といったサービスを提供するところが増えています。

売却と片付けを同時に進められるため、空き家の処分に手間をかけたくない人にとっては理想的な方法です。

ただし、物件の状態によっては、買取価格が相場より下がるだけでなく持ち出しになる場合もあるため、条件を良く確認してから依頼するようにしましょう。

また、不用品処分をしてくれる不動産会社を一社ずつ探していくのは大変です。そのような場合は、イクラ不動産をぜひご利用ください。

無料&秘密厳守であなたの状況に合った不動産会社を探せるだけでなく、簡単に素早く相場価格を調べることができます。

【向いている人】

  • 空き家を買取で売却したい人
  • 簡単に手早く手放したい人
  • 売却と片付けをまとめて任せたい人

4-4.④空き家の解体とともに処分する

老朽化が進んでいて建物の再利用が困難な場合は、空き家を解体して更地にしてから売却するという選択肢もあります。

解体業者の多くは、室内の残置物もまとめて処分してくれるため、片付けの手間を省くことが可能です。

解体費用は地域や構造によって差がありますが、木造住宅で100万〜200万円程度が目安になります。自治体によっては補助金が出ることもあるので、事前に確認しておきましょう。

ただし、家に残った細かなものまですべて処分してくれるのかタンスや机などの木製家具のみの処分しか対応してくれないのかは業者によって異なるため、しっかりと比較検討することが大事です。

また、そもそも「今すぐに解体が必要なのか」という点については、しっかりと考えましょう。

なぜなら、家を解体してしまうと、土地の固定資産税の優遇措置が適用されなくなるからです。

解体するかどうかで迷っている方は「空き家を売却するときは取り壊して解体すべきかどうかについてまとめた」も併せてご覧ください。

【向いている人】

  • 空き家が老朽化している人
  • 更地での売却を検討している人

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5.相続した空き家の遺品整理や売却が遅くなると損することもある

基本的に、遺品整理は気持ちの整理がついてから始めるケースが多く、特に家などの不動産については、いつまで経っても売却する踏ん切りがつかないという人も多いでしょう。

しかし、長い年月、空き家の状態で放置したままにすると、結果として損をしてしまうことがあります。

おもなリスクは、次のとおりです。

  • 管理の手間がかかる
  • 固定資産税の支払いが続く
  • 家の価値がどんどん下がっていく
  • 特定空き家に指定される可能性もある

家の劣化を防ぐためには、定期的に空気の入れ替えや掃除が必要です。

ただ、どれだけ綺麗に保っていても建物の価値はどんどん下がり、一般的な木造住宅で税法上22年で価値がゼロになるといわれています。

また、固定資産税の支払いも当然ながら続くため、積み重なると少なからずの負担です。

さらに、家の管理を放置しすぎると、最悪の場合「特定空き家」に指定されてしまう恐れがある点にも注意が必要です。

「特定空き家」に指定されると固定資産税の優遇措置がなくなるため、実質、増税となってしまうリスクがあります。

現在の状況的にも、家の管理が大変になる可能性が少しでもあるのならば、次に大事に住んでくれる方に譲っていくという方法も検討してみるべきだと言えるでしょう。

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まとめ

この記事のポイントをまとめました。

  • 相続した空き家を売却する際は、次のような理由から片付けや遺品整理をしておくのがおすすめ
    ・査定や内覧の印象が良くなり売却しやすくなる
    ・相続財産を把握しやすくなる
    ・重要書類や契約関係の書類を発見できることもある
  • 相続手続きの関係からも、片付けを始める前に次の3つについて確認しておく
    ・遺品整理は相続人全員で行うのが原則
    ・遺言がない場合の法定相続人は誰になるのか
    ・相続放棄を検討している場合は片付けNG
  • 相続した空き家を片付ける際の注意点は次の3つ
    ・余裕のあるスケジュールを立てる
    ・感情的に片付けが進まないこともあることを踏まえておく
    ・費用が想定以上にかかることもある
  • 相続した空き家の売却方法は次の4つ
    ①自分で片付ける:費用をかけたくない人におすすめ
    ②遺品整理業者に依頼する:遠方に住んでいて忙しい人におすすめ
    ③不動産会社や買取業者に依頼する:売却と不用品処分をまとめて行いたい人におすすめ
    ④空き家の解体とともに処分する:更地にしてから売却予定の人におすすめ
  • 相続した空き家の遺品整理や売却が遅くなると次のようなリスクが増えるため、早めの売却を検討すると良い
    ・管理の手間がかかる
    ・空き家の資産価値が下がる
    ・固定資産税がかかる
    ・特定空き家になる恐れがある

利用予定のない空き家を相続した場合は、固定資産税や維持費用、管理の手間などを考えると、早めに片付けや遺品整理をしてしまい、今後の活用方法を考えるのがおすすめです。

自分で遺品整理をするのが大変な場合は、業者や不動産会社に依頼することもできます。

また、売却する、しないにかかわらず、相続税や将来の維持費を確定するために、まずは家の資産価値を知っておくことが大切です。

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