不動産会社に専任媒介契約でお家の売却をお願いしていますが、1ヵ月経っても内覧がほとんどなく困っています。
査定時にこの金額で売れると言われたのでお任せしたのに、価格を下げて欲しいと言われました。
どうしたら良いのでしょうか?
こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。
安心してください。このようなケースは決して珍しくありません。
人生ではじめてのお家の売却…不動産売却は「ストレス」そのものです。
なぜなら、いつ売れるかわからないからです。
こちらのグラフを見ていただけるとわかりますが、「お家を購入する」というのはワクワクすることであり、時間とともに満足度があがってきます。
一方、お家の売却で売主が一番ワクワクするのは、査定価格がいくらなのかを知る直前です。しかも、大抵思っていた価格より査定価格が安く、ガッカリします。
そして、実際に売り出すと、
などと、まるで自分が大切にしてきたお家を否定されるような現実が待ち受けています。
リフォームに費用がかかるって、お家が汚いと言われているようなものです。
お家に住みながら売却活動をしている人は、週末に購入を検討している人が見学にくるかもしれないので、お家を頻繁に掃除しなければなりませんし、週末に予定も入れづらくなります。
本当に、「いつ売れるのかな?」と不安になりますよね。
お家が売れない理由は次の2点のいずれか、もしくは両方です。
- 価格が相場に比べて高すぎる
- 不動産会社がしっかり売る努力をしていない
こちらでは、お家(マンション・一戸建て・土地)が売れない理由と、その場合にどうすればよいのかについて、わかりやすく説明します。
だから!
①価格が相場に比べて高すぎる
1つ目の理由として、そもそも販売価格が相場に比べて高すぎることにあります。
不動産の価格は「需要(買いたい人)と供給(売りたい人)」のバランスで成り立っています。購入を検討している人が「この価格ではちょっと高すぎる。それなら他の不動産にしよう」となるのでは売れません。
お家の購入を検討している人は、毎日のようにSUUMOやHOME’S、athomeなどのポータルサイトやチラシを見ています。そのため、
と、その地域での不動産の相場をよく知っており、相場よりも安い不動産が出てくると
と不動産会社に問い合わせが殺到します。
あなたがお家を探している人と同じ立場なら、新築のマンションや一戸建ても含めて検討しませんか?
前提として、全く同じ条件であれば、誰もが新築を選ぶので、中古のマンションや一戸建ては、基本的に新築に比べて価格が安くないと比較・検討されません。
すでに売却開始し始めてどのくらいの期間が経っているのかにもよりますが、売却活動を開始して、お家を見学に来られた人が2〜3組未満ということであれば、販売価格が相場より高すぎる可能性があります。
その原因として次の2つが考えられます。
- 一番高い査定価格を提示した不動産会社を選んだから
- 不動産会社の提示した査定価格より高めの価格で売り出ししたから
それぞれみてみましょう。
一番高い査定価格を提示した不動産会社を選んだから
そもそも、最初に不動産会社に査定を受けたときに、いい加減な価格を言われていませんか?
不動産業界では「◯◯価格」という業界用語が多く、まずはこの違いを知らなければなりません。
- 相場価格(そうばかかく)…現時点で市場に出して「実際に売れるであろう金額」のこと
- 査定価格(さていかかく)…本当は「おおむね3か月以内に売れると想定した金額」のことを指すが、実際は不動産会社が売主の様子を見ながら提案することも多い
- 売出価格(うりだしかかく)…売却スタート時点の販売価格
- 販売価格(はんばいかかく)…現在売出ししている不動産の価格。価格を下げていない場合は「売出価格=販売価格」になる
- 成約価格(せいやくかかく)…値引きなどして、実際に売れた価格
査定価格の、「実際は不動産会社が売主の様子を見ながら提案することも多い」という部分が問題です。不動産会社によっては、売れない価格とわかっていても、相場価格より明らかに高い査定価格を出す場合があるからです。
これは、不動産会社にとって「購入」のお客様より「売却」のお客様の方が重要だからです。なんとしても売却を自社に任せてもらおうとして、高めの査定価格を出すという不動産会社の戦略の1つなのです。
不動産会社の戦略については、「不動産会社にとって購入より売却のお客様の方が重要なのはなぜ?」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
売出価格が相場価格に比べて、高ければ高いほど売却期間が長くなり、結局、価格を下げて売ることになります。
そう考えがちですが、一番高い査定価格を出してきた不動産会社を選んでも意味はないのです。
大事なことは、実際に売れると予想される相場価格を知っておくことです。最低、この価格で売れると最初にわかっていればこそ「少し高めに出してみて、ダメなら下げよう」などの販売戦略を立てられるのです。
査定価格が高くても意味がない理由については、「不動産売却一括査定は高く売れるわけでもなく、しつこい営業で迷惑!」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
とはいえ、不動産は「いくらで売れるのか」ということが簡単にはわかりません。どのようにして相場価格を知るのでしょうか?
なかには、複数の不動産会社に査定を受け、その真ん中ぐらいの価格が相場だと考えている方もいます。
相場価格が知りたい場合は、匿名&無料で利用できる「イクラ不動産」をご利用ください。あなたのお家(マンション・一戸建て・土地)の直近の相場価格を知ることができます。
不動産会社の提示した査定価格より高めの価格で売り出ししたから
あなたが不動産会社の提示よりも、高めに価格を設定し売り出したパターンです。
現時点で、お家の見学数がほとんどないのであれば、その価格では売れない(買わない)ということが明白なため、価格を下げるしかないでしょう。
買主も、事前にかなり調べた上で購入を決断します。ほとんどのお客様は不動産会社に
と聞いてきます。
お家を探している人にあなたのお家が一番注目されるのは、売り出した瞬間です。
とはいえ、高めに売り出すと言っても、相場価格に比べて約1割高ぐらいが目安です。例えば、中古相場4000万円のマンションなら4400万円です。
相場価格より高い価格で売り出しても、検討されないのであれば意味がありません。売却するためにも、できるだけはやめに価格を下げた方が良いでしょう。
媒介契約期間中の価格変更については、「価格を下げるべき?媒介契約中の価格変更の基準とは」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
②不動産会社が売る努力をしていない
2つ目の理由として、不動産会社がしっかり売却するための販売活動をしていないことがあげられます。
お家(マンション・一戸建て・土地)が、相場価格で販売しているのにも関わらず売れないときは、こちらのパターンが多いです。
買主の集客方法として、大きくわけて次の6つの方法があります。
- インターネット
- チラシ
- 電話
- 来店
- レインズ
- オープンハウス
不動産会社に支払う仲介手数料には、上記「①〜⑥」の活動をすることも含まれています。
当然ですが、不動産会社に上記の方法をできる限り全て行ってもらい、1人でも多くのお家を探している人に、あなたのお家を知ってもらうことが重要です。まず、知って、見てもらわない限り、そもそも購入を検討することはないからです。
注意しなければならないのは、「レインズ」です。
レインズとは、簡単にいうと不動産会社だけが利用できるサイトのことで、あなたのお家をレインズに掲載することで、他の不動産会社が抱えている購入希望者を紹介してもらうことができます。
不動産会社で問題がある最悪のケースとしては、売却活動を依頼するときに「専属専任媒介契約」や「専任媒介契約」を結んだにも関わらず、レインズに掲載しない悪質な不動産会社がいることです。これを「囲い込み」といいます。
囲い込みとは、物件情報を他社に開示しないことで、自社内での契約を目指す行為です。自社内で売主・買主を見つけること(両手仲介・両手取引)ができれば、不動産会社からすれば仲介手数料の額は2倍になります。
しかし「できるだけ高く、早く売りたい」と希望する売主にとっては、買主をどの不動産会社で仲介するかは関係ありません。囲い込みは、売主の利益を考えないで自社の利益のみを追求した悪質な手口です。
また、逆にレインズに登録だけして、チラシやインターネットでの広告をしない不動産会社もあります。「この価格じゃ高すぎて売れないから」と自社で買主を見つけるのをあきらめ、売れたらラッキーと他社の力を借りる不動産会社もあるのです。それで、売れたら仲介手数料を払うってなにかおかしいと思いませんか?
もし、不動産会社が売るための努力を怠っているとわかったときは、すぐに別の不動産会社に変更しましょう。
お任せすべきなのは、その地域で年間売却(成約)経験の多い売却に強い不動産会社です。
という方は、不動産会社を疑った方が良いかもしれません。特に
と、売れないからと言って、頻繁に買取の話をしてきてる場合は、要注意です。相場で売って、あなたから仲介手数料をもらうより、あなたのお家を買取して売却した方が儲かるからです。
不動産会社を変更するには、今、不動産会社と結んでいる媒介契約期間の期限(一般的に3ヶ月です)が終了するタイミングであれば、スムーズです。しかし、不動産会社が売るための努力を怠っている場合は、期間中でも解約できます。
解約方法については、「媒介契約の解除は費用がかかるの?トラブルにならない方法教えます!」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
こういう方も少なくありません。一番高い財産を売却しているのに、損なんかしたくありませんよね。
会社は良いけど、担当してくれている営業マンを変更したい、もしくは、不信感があるので、不動産会社の変更を検討しているという方は「不動産会社や担当者を変えたい!変更方法と注意点についてまとめた」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
まとめ
他にも
など様々な相談が毎日イクラ不動産にきています。
お家が売れないといっても売主ができることは、価格を下げるか、不動産会社を変更するかの2つの選択肢しかありません。
お家が売れないのであれば価格を下げるしかありませんが、あくまでも不動産会社が売るための努力(販売活動)をきっちりしてくれた上での話です。
それならば、あなたも価格を下げるしかないと納得できるでしょう。
いくら仲介手数料を安くしてくれたり、サービス自体が良くても、売れなければ意味がありません。
客観的に、売却に強い、売ってくれる不動産会社かどうかは、マンションであればそのマンションを何回売却しているのか、一戸建てや土地であればその地域で何回売却しているのか、経験の多い不動産会社に依頼すべきです。
売却に強い不動産会社は、売却物件を仲介する度に購入客を集客しているため、購入希望客も多く抱えているからです。そして、経験から売り方もよくわかっています。
不動産業界の格言に
という言葉があります。
安心してください。必ず売れます。
お家が売れずにお悩みの方は、まずは「イクラ不動産」をご利用ください。簡単に素早く査定価格がわかるだけでなく、あなたにピッタリ合った不動産会社を選べます。