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傾いている家でも売却できる?傾きの調べ方や売却方法を解説

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傾いている家でも売却できる?傾きの調べ方や売却方法を解説

おそらく地震の影響で、家が少し傾いてしまったのですが、売却はできるのでしょうか?
また、どの程度の傾きであれば、問題がないのでしょうか?

こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。

家が傾いてしまう原因は自然災害や老朽化が多く、自身でリフォームをしてそのまま住み続ける人もたくさんいます。

家が傾いていても売却は可能です。しかし、やはり家が傾いているという点で価格が下がってしまうケースもあります。

こちらでは傾いた家の売却方法や、注意点について説明します。

1.家が傾いてしまう原因

家を建てるときは、もちろん建築工事の際に水平を十分に確認の上で建てられていますが、自然の力や建物の築年数などさまざまな要因で家が傾いてしまうことがあります。

では、家が傾いてしまう原因はどのようなものがあるのか見てみましょう。

1-1.地震などの自然災害

地震とは、固く密着している岩同士が急激にずれてしまうことで地面が振動する現象のことです。

地面が揺れることで、家との接地面が崩れてしまい、傾きの原因となってしまいます。また地震が起きることで、液状化という現象を引き起こしてしまうことがあります。

液状化とは、地震の震動で地盤が揺さぶられて、その一部が液体の状態に変化することです。

液状化になると、水の比重よりも重い建物が沈んだり、水の比重よりも軽いマンホールなどが浮き上がってしまうなどの現象が見られます。

また、北海道や東北地方など雪がたくさん降る地方では、積雪が家の傾きの原因となることがあります。雪の多い地方では3m近く積もる場合もあり、屋根や建物の上に乗った雪の重みが原因で、家が傾いてしまう場合もあります。

1-2.地盤沈下

地震・災害などの自然現象や、地下水を過剰に汲み上げてしまい、粘土層が収縮してしまうことなどが原因で、建物だけではなく地面が歪んでしまったり、沈んでしまうことがあります。

自然災害などで広範囲に渡って地盤沈下が起こる場合もあれば、人工的に作られた土地が原因で起こる場合もあります。

人工的に作られた土地とは、もともと川や海岸・田畑だった土地に家を建築するために別のところから土を持ってきて埋め立てられた土地のことです。

埋立地がすべて地盤沈下してしまうというわけではありませんが、埋立地でない場所に比べると強度が弱く、時間の経過とともに地盤が緩んでしまって、沈んでしまうという現象が起こる場合があります。

1-3.老朽化やシロアリによる被害

建物の築年数が経過していくと、基盤の部分が弱ってきて基礎が建物の重みに耐えられなくなってしまい、家の傾きの原因となってしまう場合があります。

また、シロアリの被害も家が傾く原因の一つです。シロアリは乾燥や光に弱いので、湿気のある柱や床下などに好んで住み着き、繁殖していきます。

実際にシロアリの被害で柱が脆くなっていて、地震があったときに家が倒壊してしまったというケースもあります。

このようなことから、建物の老朽化やシロアリの被害によって基礎が崩れてしまって家が傾いてしまう可能性があります。

2.家の傾きを調べる方法

家の傾きが気になる場合、自分で簡単に調べる方法もあります。

2-1.水平器を使用する

家が傾いているかどうかを調べるとき、床にビー玉を置いて転がるかどうか確認するという方法がありますが、あまりおすすめではありません。

なぜかというと、フローリングが湿度などによって収縮して凹凸になってしまい、傾斜に関係なくビー玉が転がってしまう場合があるからです。

業者に依頼する前に自身で傾いているかどうか調べたいときは、ビー玉ではなく水平器を使用してみましょう。水平器はホームセンターやインターネットで簡単に購入することができます。

他には、スマートフォンで傾きを計測することも可能です。

スマートフォンにもともとアプリが入っている場合もありますが、もし入っていない場合はアプリをインストールして測ってみましょう。

ただし、どちらも専門性や正確性に欠けるので、正確な数値が知りたい、しっかり調べたいというときは専門業者(ホームインスペクション)に依頼しましょう。

2-2.ホームインスペクションを依頼する

自身で家が傾いているかどうか簡単に調べてみて、明らかに傾いていると感じた場合はホームインスペクションを依頼してみましょう。

ホームインスペクションとは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)と呼ばれる専門家が、第三者的な立場から、家の劣化状況や欠陥の有無をチェックすることです。

ホームインスペクション

もちろん家の傾きなども詳しく調べてもらえるので、売却する前に依頼しておくと買主も安心して購入できるでしょう。

ホームインスペクションの費用は業者によって異なりますが、目視可能な範囲で調査する一次検査(基本調査)の場合は5~6万円程度、機材を用いた二次検査(詳細診断)の場合は、10万円以上かかることがあります。

3.家の傾きの許容範囲

明らかに傾いている場合はすぐに分かりますが、ほとんどの場合は「傾いてるかも?」と感じるぐらいが多いです。また、人によっては気にならない人もいるので、判断はとても難しいです。

家の傾きを判断するためには、どのような基準があるのかみてみましょう。

3-1.傾いているかどうかの基準

家が傾いているかどうかの基準は、法律などで決まっているわけではありません。

しかし、国土交通省が定めた「住宅品質確保促進法」の中にある技術的基準や過去にあった事例を参考にし、ある程度の基準があります。

こちらの表が、「住宅品質確保促進法」の中の技術的基準です。

3/1000未満 欠陥と判断される可能性は低く、
健康被害の自覚症状なし。
4/1000以上~
6/1000未満
一部において欠陥の可能性があり、
中には傾斜を感じる人もいる。
6/1000以上 健康被害を感じる人が多く、
欠陥と判断される可能性が高い。

この3/1000は、どれぐらいの傾きがあるかというと、床1mに対し3㎜の傾きがあるということになります。

また、6/1000以上になるとホームインスペクションでは「傾きあり」と判断されてしまい、めまいや睡眠障害などの健康被害が出る人もいます。

このような数値を無視して自己判断でこのぐらいの傾きなら大丈夫と判断し、売却してしまった場合、

ご主人様
知っていたら購入しなかったのに!

と売却後にトラブルに発展してしまうかもしれません。

このようなトラブルを未然に防ぐためにも、傾いていると少しでも感じたら、売却する前にホームインスペクションを実施するか、依頼する不動産会社に必ず相談しましょう。

4.傾いている家の売却方法

家が傾いている場合、立地や家の状態にもよりますが、残念ながら価値が下がってしまう場合がほとんどです。しかし、家が傾いているからといって売却できないというわけではありません。

ここからは傾いている家を売却するときの方法について、ご紹介します。

4-1.現状のまま売却する

買主が自分で修理・工事を行いたいときは、現状のまま売却することが可能な場合もあります。

しかし、買主は工事費用を負担しなければならないので、相場価格から200~500万円ほど下げて売却する場合が多いです。

ただし、地域や家の状態にもよって異なりますので、依頼する不動産会社とよく相談してみてください。また、そのまま売却するときは

  • 具体的にどれぐらいの傾きなのか
  • 場所はどこなのか
  • 工事費用分を考慮し、売却価格を安く設定しているなど

上記のようなことが、購入検討者にしっかり伝わるようにしましょう。

また、売却するときは、1社だけだと比較ができないので複数社に査定を依頼し、だいたいの相場をしっかり把握しましょう。その中で、信頼できる売却に強い不動産会社に依頼することをおすすめします。

4-2.工事をしてから売却する

奥様
傾いているところを自分で工事を依頼して、安心したい

という購入検討者は、スムーズに売却に繋がる可能性が高いですが

ご主人様
工事の手間や費用面などを考えると面倒くさい

と考えている人も多いため、なかなか買主が決まらないというデメリットもあります。このような場合は、自分で工事をしてから売却するという方法があります。

売主にとっては手間がかかりますが、買主にとっては工事の手間がかからないことや購入までに時間がかからないというメリットもあり、スムーズに購入してもらえる可能性が高くなります。

さらに、先ほどもお伝えしましたが、ホームインスペクション(専門の診断士による家の診断)を行って証明書を発行してもらうことができれば、買主に安心してもえて、結果的にスムーズに売却できる可能性が高くなります。

4-3.買取も検討してみる

奥様
価格を下げても、なかなか売却できない

このような場合は、「買取」という選択肢もあります。買取とは、一般の買主を探す「仲介」ではなく、不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。

不動産買取と仲介

傾いた家を売却する場合、買主が決まっても工事の手続きなどで売却までに時間がかかってしまいます。

しかし、不動産会社に買い取ってもらう場合は、工事の手続きや買主とのやり取りなどは一切なく、短期間で売却することができます。

そのため、買取を選ぶ場合は複数社に見積もりを依頼し、必ず金額を比較するようにしましょう。

まとめ

傾いている家に住みたいという人を見つけるのは難しく、なかなか売却に繋がらない場合が多いことも事実です。しかし、家が傾いていたとしても

奥様
立地が良いので購入したい!

という購入者が現れる可能性も充分にあります。立地や日当たり、学区など人によって求める条件は様々なので、絶対に売れないということはありません。

しかし、不動産会社によってはやる気がなかったり、早く売却するために工事費用などを考慮した価格よりも下げるよう提案してくる場合もあります。

そのため、不動産会社に依頼するときは複数社に相談し、しっかり売却活動をしてくれる地域の売却に強い不動産会社を選ぶことをおすすめします。

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