
平屋の家を売却したいです。
どうすればいいのでしょうか?
注意点などはありますか?
こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。
1階建ての家のことを平屋といいますが、2階建て以上の家と比較すると階段での垂直方向の移動が不要で動線が水平方向のみで構成されるため、住みやすいという特徴があります。
ここではこのような平屋のメリットを踏まえた上で、上手に売却する方法を解説します。
1.平屋の特徴
平屋とは、居住スペースが1階部分のみの戸建て住宅をいいます。階段がなく、全体的に開放感のある間取りが特徴です。
平屋からは古風な日本文化をイメージできますが、老後の生活を考えてあえて平屋を希望する人がいるほど、密かに人気の物件です。
積水化学工業株式会社「平屋住宅に関する調査2016」では、30歳〜69歳の約4人に1人は平屋を希望しているというデータがあります。
それでは、平家にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
1-1.平屋のメリット
平屋のメリットとして、次のようなものがあげられます。
・段差がないため、老後の生活負担を軽減できる
・家族の距離が縮まる
・庭で家庭菜園やバーベキューなどの趣味を楽しめる
・効率の良い生活動線で掃除・家事が楽である
また、積水化学工業株式会社が調査した「平屋を希望する人の理由」上位5位はこのようになっています。
第1位 階段の上下移動がない(51.8%)
第2位 同一階(ワンフロアー)で生活できる(49.2%)
第3位 コンパクトだが効率の良い間取りが作れる(38.7%)
第4位 庭が楽しめる(32.8%)
第5位 掃除や家事が楽(26.6%)
老後も持ち家で生活する人にとって、2階建ての階段は大きな負担です。将来大規模なリフォームをするのであれば、あらかじめ平屋を買った方が効率がいいです。
また、平屋は開放感のある間取りが特徴のため、子供が部屋にこもることを防ぐこともできます。
道路側を壁にして内側に庭を作れば、プライバシーを保った庭で趣味を楽しむことも可能です。また、階段の上り降りがないので家事を効率よくこなすことができる点もメリットです。
その他、次のようなメリットもあります。
・地震や火事などの緊急時にすぐに逃げられる
・重心が低く揺れに強い
・屋根裏を収納スペースとして活用できる
1-2.平屋のデメリット
メリットが多い平屋ですが、デメリットも何点かあります。
・2階建と同じ床面積にするには、広い敷地が必要
・同じ建坪の場合、2階建よりも坪単価が高くなる
・地震の揺れに強いが、水害には弱い
平屋で2階建と同じ床面積の家を建てるには、さらに広い敷地が必要です。たとえば2階建の場合、1階部分の床面積が30坪、2階部分の床面積が30坪の合計60坪だとします。
同じ広さの平屋を建てるには、60坪分建てられる敷地が必要です。しかし、敷地に建てられる建物の面積は決まっているため、平屋ではさらに広い敷地が必要になります。
また建築する場合、坪単価は2階建てよりも平屋の方が高くなります。
さらに、地震の揺れには強い平屋ですが、水害で床上浸水した時は大きな被害となる点もデメリットです。
2.平屋の需要

大丈夫です。平屋の需要は一定数あります。
平家がどんな人に需要があるのかを知ると、スムーズに売却することができます。
平屋が向いている人の特徴は以下の通りです。
・高齢の人や足が不自由で階段の上り降りが負担になる人
・夫婦のみの家庭で、老後も住み続けたい人
・小さい子供がいる人
階段がないことは、足腰が不自由な人のためだけでなく、小さい子供にとっても安全です。
また、開放感のある間取りのため、家事をしていても常に子供を見守ることができます。
このように平屋に住みたいと思う方は一定数いらっしゃいます。
3.建物の状態によっては解体も検討
平屋そのままでも需要はありますが、解体して更地にした方が買い手が見つかることもあります。
建物が古く、リフォームしたとしても価値が上がらないようであれば、解体をお勧めします。
木造戸建住宅は資産価値の減少が大きく、築25年で価値がほぼゼロです。築年数が古く資産価値がなくなってしまった場合、リフォームしても買い手を見つけることが困難です。
また、平屋に一定数の需要があるといっても、2階建の戸建てと比較すると売却しにくいこともあります。戸建てを希望するのはファミリー世帯に多いですが、平屋は個室が少ないため、ある程度子供が成長している世帯からの需要はあまりありません。
平屋は土地が広い場合も多く、土地を高く売却することも可能です。そのような場合は、更地で売却した方が需要があります。
ただし、解体するかどうかの判断は自分でせずに、不動産会社に相談してからにしましょう。
3-1.平屋の解体費用について
実際に家を解体するとなると、おおよそこの程度の費用が必要になります。
・木造 2.5~6万円/1坪
・鉄骨造 3.4~7万円/1坪
・鉄筋コンクリート造 3.5~8万円/1坪
解体費用は「建物1坪の解体費用の単価×建物全体の床面積」で計算されます。
例)1坪の解体費用が4万円で30坪の床面積だった場合
4万円×30坪=120万円
解体費用には以下のような費用が含まれています。
仮設工事費
仮設工事とは、解体工事を行う前の準備段階の工事です。
近隣にゴミが飛ぶのを防ぐために防塵シートを用意したり、音を緩和させるために防音シートで解体建築物を囲ったり(これを「養生:ようじょう」といいます)するほか、仮設トイレや電気、水道設備を設置したりします。
また解体現場はとても危険ですから、外部から子供などが不用意に入ってしまわないように、敷地をゲート付きのフェンスで囲うこともあります。
解体工事費
重機や手作業などで建物を解体します。
建物が密集している地域では、解体物が近隣にぶつかってしまう恐れがありますので、養生をしっかりと行うことはもちろん、非効率であっても手作業で行うことがあります。
解体工事費は解体費用のうち3~4割を占め、手間がかかればその分費用も増えていきます。
整地費用
建物の解体が完了したあとは、敷地内に細かな破片などが残されます。
ある程度の大きさならば拾い集めて処分することもできますが、小さくなってしまったものを拾いきることは難しく、このような破片は現地の土ごと入れ替えをしたり、混ぜ合わせたりします。
解体後の敷地をどのように活用するかによって整地の方法が変わることもあります。
廃材処分費
建物を解体したときに出る大量の建材などを、法律で決められた分類方法で処分します。
廃材処分は、解体費用全体の4~5割を占めるほど費用がかかるものです。廃材の種類ごとにしっかりと分類し、効率よく処分を進めていかなければ、たちまち費用が増えてしまいます。
また、不用意に安く済ませようとした場合、処分会社が不法投棄をしてしまう可能性も否定できないため、値下げ交渉には注意が必要です。
諸経費
諸経費は、解体工事を行うとき近隣にあいさつをしたり、工事保険に加入したりする費用や、工事車両の駐車代などを含みます。
解体場所の条件によって諸経費に差が生まれることがありますが、おおよそ解体費用の1割ほどとされます。
これらの費用は家の広さや構造・接道状況などで変動しますので、事前に複数の解体業者から見積りを取って費用を比較・確認しておきましょう。
4.平屋を売却するには
平屋を売却するには、以下の方法があります。
・解体後、更地で売却
・リフォームしてから売却
・そのまま売却
前章でも解説しましたが、築古物件は更地にすると売却率を上げることが可能です。買い手からすると、更地は土地を自由に活用できるだけではなく、解体費用や期間が不要のため買い手にとってはお得感があります。
築年数がそれほど経っていない平屋の場合、水回りの設備、屋根、外壁塗装など気になるところを事前にリフォームすることで、より高く売却することが可能です。
また、中古住宅を買いたい人の中には、自分好みにリフォームをしたい人もいるため、そのまま売却するという方法もあります。
リフォームして最新設備に入れ替え、新しい内装にしたとしても、その分価格に上乗せすると、買い手が見つからないこともあります。
ですのでリフォームをする前に、不動産会社に相談してどのようにして売ったらいいのかきいてみましょう。

不動産会社はこのようなお客様を抱えていることがありますので、解体やリフォームをする前に相談することをお勧めします。
また、早く売却したい人は、不動産買取業者を利用するのも1つの手段です。
不動産買取業者は、住宅を売りたい人から家を買取り、リフォームして再販します。
買取について詳しくは「不動産買取の流れについてわかりやすく解説!」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
まとめ
平屋を売却する方法をお伝えしましたが、解体するにしてもリフォームするにしてもまずは不動産会社に相談することをお勧めします。
なぜなら売却に強い不動産会社ならば、平屋を求めているお客様を抱えていることも多く、またその地域で家を売るノウハウを持っているからです。
平屋を売ろうとして売却に強い不動産会社をお探しであればイクラ不動産で選べます。
無料&秘密厳守で、簡単に素早くお家の査定価格を知ることができます。さらに、あなたの状況にピッタリ合った売却に強い不動産会社を選ぶことができます。
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