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太陽光発電を設置している家は売るときにどのくらい高いの?

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太陽光発電を設置している家は売るときにどのくらい高いの?

売却予定の家に太陽光発電がついているのですが、査定金額はいくらぐらいあがりますか?

こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。

太陽光発電システムの相場は、メーカーによって価格の幅がありますが、目安としては1kW(キロワット)あたり24万円〜35万円程度です。住宅用太陽光発電の平均容量4.90kWだと想定すると、設置価格の目安は、120万〜171万円程度とされています。

太陽光発電は収益(売電)が発生する投資商品でもあるので、中古の太陽光発電の売却価格をしっかり査定しようとすると以下のような情報が必要です。

  • 発電(売電)実績
  • FIT単価(固定買取価格)
  • 稼働開始時期
  • 場所
  • 土地形態(売買/賃貸)
  • 使用部材の一覧

それを元に、利回りを出して、周辺の同じような太陽光発電と比較して査定価格を出します。

しかし、こちらは太陽光発電所などの査定で利用される方法で、住宅に設置された太陽光発電は、自分たちで電気を利用するのがメインで、売電は副収入的な要素となります。

太陽光発電のある家はいくら高くなるの?

そこで、法定耐用年数を利用して価格を計算するのが一般的です。太陽光発電の場合、国税庁によって法定耐用年数が17年と設定されています。

太陽光発電の計算方法

太陽光発電システムの現在価格 = 購入費用 − (購入費用 ÷ 17 × 購入してからの経過年数)

ヒグチ(宅地建物取引士)
例えば170万円で購入し、築3年の場合は140万円です

こちらでは、太陽光発電付きのお家を売却する場合のポイントについてわかりやすく説明しています。自宅の太陽光発電の価値が知りたいかたはこちらをご覧ください。

1.太陽光発電を設置した家の特徴

太陽光発電を設置した家は、屋根に設置した太陽光パネルが受けた太陽の光を電気エネルギーに変換し、家庭内の電力をまかなう仕組みになっています。

発電した電力で足りなければ電力会社から不足分を購入し、反対に電力が余ったときには売電できることが特徴です。

自家発電が可能な太陽光発電を設置した家を売ることになったときの相場は、通常よりも高いものなのでしょうか?

1-1.設置から10年未満であれば価値が高い

一戸建てに搭載されている太陽光発電は、メーカーによるシステム保証が10年〜15年ついているものがほとんどです。

そのため設置から10年未満であれば、メンテナンス面についての心配がさほど必要ありません。これは買主へのアピールとなります。

余剰分の電力を買い取りする固定価格買取制度(FIT)は、2019年11月で廃止されましたが、それまでにFITの適用を受けていれば、その時点から10年間は固定価格で買い取ってもらうことができます。

そしてFITの期間中であれば、所有者が変わった場合でも設置当初に契約した売電価格を維持できることがポイントです。

そのため、2019年11月までに設置した太陽光発電がFITの適用を受けており、なおかつ10年未満であれば、価値が高いと考えられます。

1-2.10年以上経過でも売りやすい

10年以上経過して、メーカー保証やFITが適用されなくなった場合には売りにくくなるのかというと、そんなことはありません。

買い取り期間が満了しても、自動継続となっていれば、新しい単価で買い取りは継続されます。自動継続になっていなくても、新たに小売り電気事業者を見つける必要はありますが、売電自体は可能です。

買取契約を結ばなければ、余剰電力は一般送配電事業者が無償で引き取ることになります。しかし家庭用蓄電池や電気自動車などと組み合わせて、自家消費も可能です。

家庭用蓄電池があれば、地震や台風などの自然災害で停電したときでも、自家発電した電気を蓄電し、夜間でも電気のある生活ができます。

近年大きな災害が相次いでいるため、蓄電池を備えた太陽光発電付きの住宅は、購入に際しても魅力的に感じる人が多いでしょう。

2.太陽光発電を設置した家を売却する3つの方法

太陽光発電を設置した家を売るときに考えられる方法を、3つ紹介します。

2-1.そのまま売却する

前述したとおり、太陽光発電がついていることは、買主にとってもメリットになると考えられます。そのため、そのまま売ることが、もっともシンプルな方法です。

ただし、太陽光発電がついた家を売るときには、名義変更など特別な手続きが発生します。

手続きの詳細については、「太陽光発電を設置したまま家を売却するときに必要な手続き」で後述します。

2-2.設備を処分する

太陽光発電がついていることは、ほとんどの場合買主にとってメリットになりますが、設置してかなりの年数が経過している場合は少し話が異なります。

10年の保証期間が切れて長くなり、継続的にメンテナンス費用が発生しているような場合は、買主は購入の条件として、処分して欲しいと願うかもしれません。

そのようなケースでは、太陽光発電の設備を処分したほうが、売却がスムーズにすすむ可能性もあります。

撤去費用は一般的に、20万〜30万円といわれていますが、撤去に際して屋根の補修費用も必要になるならさらにコストがかさむでしょう。撤去費用は、地域や状況により異なるため、見積もりを取るようにしてください。

ただし、多少のメンテナンス費用がかかっても、災害対策として太陽光発電を魅力に感じる買主がいないとは限りません。撤去するかどうかは、自らの判断ではなく、まずは不動産会社に相談してから決めるのがおすすめです。

2-3.新居に設備を移設する

設置からまだ数年しか経っていなくて、新居でも太陽光発電を利用したい場合、屋根と一体化しているタイプでない限りは移設が可能です。

可能ではありますが、おすすめはできません。それは太陽光発電を移設するには、取り外しや移送、新居への取り付けに、場合によっては100万円以上の費用が発生するためです。

また太陽光発電は、その家ごとに最適の方角や方法で取り付けてあります。新居に持っていったとしても、効率よく発電できるかわかりません。据え付け場所を移動した場合には、保証対象外になることもデメリットです。

新居への移設は、物理的には可能ですが、よく検討するべきです。

3.太陽光発電を設置したまま家を売却するときに必要な手続き

太陽光発電を設置したままで家を売るときには、名義変更などの手続きが必要です。補助金利用の有無などによっても手続きが異なるので、よく確認するようにしてください。

3-1.経済産業省に名義変更を提出

太陽光発電を買主に引き継ぐ場合には、経済産業省に名義変更を届け出る必要があります。

届け出は新しい所有者である買主が行います。添付書類として、双方の住民票の写しや印鑑証明書などが必要です。

3-2.電力会社での手続き

売電を契約している電力会社で、契約者と振込口座の変更手続きをします。この手続きをしておかないと、買主が売電で得た収入が、売主に振り込まれることになりトラブルになる可能性が高まります。

手続きが完了するには時間がかかるので、家を売却してから口座変更手続きが完了するまでの売電収入の取り扱いを、あらかじめ双方で話あって決めておくようにしてください。

3-3.国の補助金を受けて設置して17年経過していない場合

国が支援していた「住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金」を活用して太陽光発電を設置して、17年が経過していない場合には、事前に「財産処分承認申請」の手続きが必要です。

これは補助金を受けた場合には、法定耐用年数である17年間は、補助対象のシステムを保守・管理する必要があるためです。

この手続きについては、補助金の一部返還を伴います。返還金額は「残存簿価相当額に補助率を乗じて得た額」とされており、補助された金額によって異なります。

なお、処分する前に申請を行わなかった場合は、補助金の全額返還を求められる可能性があるため注意してください。

3-4.都道府県や市町村の補助金を受けていた場合

都道府県や市町村の補助金を受けていた場合には、補助金を申請したときの窓口に必要な手続きを確認してください。

4.太陽光発電を設置した家を高く売却するポイント

太陽光発電を設置した家を高く売るときに知っておきたいポイントを、3つ紹介します。

4-1.現在の太陽光発電の収支を明確にしておく

太陽光発電が備えられた家の購入を検討するなら、売電による利益が得られるかどうかが気になるものです。利益が出るのであれば買主にとって大きなメリットになりますし、マイナスになるなら購入を考え直すことになるかもしれません。

買主が適正に判断できるよう、年間の収支を一覧にして用意しておくとよいでしょう。収支は最近1年間の売電収入から、支出を差し引いたものを指します。

支出としては、以下のようなものが含まれます。

  • 点検やメンテナンス、修理にかかる費用
  • 固定資産税
  • 年間保険料

特に年数が古くなってきている場合、メンテナンスをどれくらい行ってきたかの記録があるなら、併せて用意しておくのがおすすめです。

4-2.撤去するかどうかは不動産会社に相談する

直近1年の収支がプラスになっているなら、買主にメリットとして大きくアピールできます。

しかし、収支を出した結果、マイナスになっているようであれば、設備を処分しなければならないのでしょうか。

収支がマイナスであっても、蓄電池を備えているなら防災に利用できるため、買主はデメリットと感じないかもしれません。蓄電池がなくても、買主が自分で購入しようと考える可能性もあります。

収支がマイナスになっているからといって、先走って撤去する必要はありません。撤去するにもコストがかかります。まずは不動産会社に収支を明らかにしたうえで、相談するようにしてください。

4-3.自分の家の太陽光発電の価格を計算しておく

太陽光が付いている家とそうでない家でどれぐらい変わるのか、まずは自宅の太陽光発電の価格を計算しておきましょう。

太陽光発電は、法定耐用年数(17年)を利用して価格を計算するのが一般的でした。

太陽光発電の計算方法

太陽光発電システムの現在価格 = 購入費用 − (購入費用 ÷ 17 × 購入してからの経過年数)

例えば、太陽光発電システムの購入費用が170万円の場合は、以下のようになります。

経過年数 太陽光発電の現在価格
0年 170万円
1年 160万円
2年 150万円
3年 140万円
4年 130万円
5年 120万円
6年 110万円
7年 100万円
8年 90万円
9年 80万円
10年 70万円
11年 60万円
12年 50万円
13年 40万円
14年 30万円
15年 20万円
16年 10万円
17年 0

もし太陽光発電が付いた自分の家の価格を知りたくても、計算がややこしくて困っているという場合は、ぜひ「イクラ不動産」を利用してみてください。

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