相続や離婚で家を売ることになったが、どの会社に依頼すべきか。提示された査定額は、本当に妥当なのか。そんな売主様へ。岸和田の「えびす不動産」大野直紀さんに、閲覧数や問い合わせ数から次の一手を決める売り方と、ネットに出す前に買い手が見つかる理由を伺いました。

大阪府岸和田市で、家や土地の売却相談を受けている「センチュリー21 株式会社えびす不動産」。
岸和田で10年以上、国道沿いの自社ビルに店舗を構え、岸和田市・貝塚市・泉佐野市を中心に南大阪から和歌山まで対応しています。
イクラ不動産の「岸和田市 売却に強くて実績が豊富な地元の不動産屋さんランキング」で、2026年上半期1位に選ばれています(※取材時点)。
今回お話を伺ったのは、営業の最前線に立つ大野直紀(おおの なおき)さんです。
代表取締役の大野敦巳さんの息子で、次の世代としてこの会社に加わりました。前職は医療の現場です。
理学療法士として病院に16年勤務し、大学院の博士課程を修了。論文や書籍の執筆、学会発表を重ねてきました。
最大の特徴は、閲覧数や問い合わせ数を確認しながら、次の一手を決めていく売り方です。
2024年の入社以来、売り方の軸にしているのは「分析」です。閲覧数や問い合わせ数を確認してから価格を提案し、感覚だけで値下げを勧めることはしません。
一方で、地元で10年以上積み上げてきた顧客リストがあり、ネットに掲載する前に買い手が決まることもあります。
「査定額を提示されたが、その根拠がわからない」
「相続や離婚で早く決めたいが、安く買い叩かれるのは避けたい」
「預けたあと、本当に動いてくれているのか不安になる」
そんな売主様の悩みに、大野さんはどう向き合っているのか。お話を伺いました。(こちらの記事は、2026年9月14日に取材したものです。)
所在地:〒596-0053 大阪府岸和田市沼町30-8(南海本線・岸和田駅 徒歩7分/駐車場あり)
電話:072-437-1521
代表:大野敦巳
宅地建物取引業免許:大阪府知事(3)第58356号
営業時間:9:00〜18:00(定休日:水曜・第1・第3火曜)
対応エリア:岸和田市・貝塚市・泉佐野市を中心に、南大阪から和歌山県まで
実績:売却435件・買取91件(イクラ不動産掲載/※取材時点)
こんな方に向いています
⚫︎岸和田市・貝塚市・泉佐野市など南大阪で、家や土地の売却を考えている方
⚫︎査定額や値下げの提案に、数字の根拠を求める方
⚫︎相続や離婚で、期限を決めて売却を進めたい方
⚫︎預けたあとの報告や連絡を、確実に受け取りたい方
——ご経歴を教えてください。
もともとは理学療法士でした。病院でリハビリを担当しながら大学院に通い、論文の執筆、学会での発表、書籍の共同執筆に携わっていました。
医療の世界に16年身を置いたことになります。
——そこから不動産へ、というのは大きな転身ですね。
理由は、跡継ぎです。この会社は、社長である父と、マネージャーである母が2人で経営してきました。
人手が足りないという事情もあり、次の世代として支えることを決め、宅地建物取引士の資格を取得し、2024年に入社しました。
——医療の経験は、今の仕事に生きていますか。
人を見る目は、つながっていると考えています。
病院では、高齢の方や病気を抱えた方と長く向き合ってきました。その方のためになることを想像し、提供する。
今お客様に対して行っていることも、根本は同じです。
——入社からの実績も伺えますか。
センチュリー21の表彰では、2024年秋に新人賞をいただきました。媒介報酬売買の部で、南大阪和歌山地区の総合第1位です。
2025年秋にはトップオブクオリティの売買の部で第2位、2026年春には媒介報酬売買・売却媒介獲得・売買件数の3部門で、南大阪和歌山地区の第1位となりました。
——会社の成り立ちを教えてください。
社長である父は、もともとトラックの運転手でした。
宅建の資格を取得して不動産業界に入り、他社で営業を経験したのち、経営を任される立場も経て、独立してこの会社を立ち上げました。独立したのは55歳前後でした。
——店舗は、自社ビルなのですね。
国道沿いにあり、目立つ立地です。雑居ビルの一室ではなく、店舗として堂々と構えていることは、大きな意味があると考えています。
この辺りの方には、あの場所に不動産会社がある、という形で認知していただいています。
——センチュリー21に加盟した理由は、何だったのでしょうか。
お客様に、安心して相談していただくためです。
不動産の取引では、まず信頼できる会社かどうかを見られます。誰もが知っている看板があることで、その最初の不安を取り除けると考えています。
加えて、センチュリー21のシステムが使いやすいことも理由の1つです。
顧客管理と契約書の管理が整っており、難しい契約のケースでも、ほかの加盟店の事例を参考にできます。抜けのない取引を進めるうえで、頼りになる仕組みです。
——不動産会社では、顔写真を出さないところも多いなかで、スタッフ全員の写真を載せていますね。抵抗はありませんでしたか。
ありませんでした。お客様は、どんな人が担当するのかを見ています。
私たち自身も何かを依頼するときは、その会社のページを見て、信頼できる相手かどうかを確かめます。自信を持って、透明性の高い会社にしたいと考えています。
——どんなご相談が多いのですか。
このエリアで多いのは、相続による売却、離婚による売却、そして住宅ローンの返済が難しくなったケースです。ほとんどが、この3つのいずれかに当てはまります。
——それぞれ、事情がまったく違いますね。
はい。早く、高く売るという基本は同じでも、そこへの道筋はお客様のご事情によって変わります。
仲介で買主様を探すのか、当社が直接買い取るのか。どちらが合うかは、お話を伺わなければ判断できません。
最初にしっかりお話を伺うことを、原則にしています。
——買取にも対応されているのですね。
はい。すぐに現金化する必要がある場合など、条件が合えば当社で買い取ります。
ただし、買取は仲介より価格が下がるのが一般的です。その点を含めてご説明したうえで、選んでいただいています。
——価格の見直しは、どのように判断されるのですか。
閲覧数と問い合わせ数を確認します。
専任媒介(1社だけに売却を依頼する契約)でお預かりした物件は、SUUMO・アットホーム・LIFULL HOME'Sのすべてに掲載しますので、それぞれの閲覧数を把握できます。
閲覧数が保たれているか、この期間にどれだけ問い合わせがあったか。今の価格と市況を照らし合わせて分析し、そのうえで価格の見直しをご提案します。
——感覚ではなく、数字で判断されるのですね。
感覚的に「問い合わせがないから下げましょう」という提案は、いたしません。
根拠に基づいて提案する、これが当社のモットーです。研究に携わっていた経験があり、分析は得意な分野です。
——一般媒介では、その分析はできないのでしょうか。
難しくなります。一般媒介(複数社に同時に売却を依頼する契約)では、同じ物件を複数の会社が掲載するため、閲覧数が分散します。
当社の数字だけを見ても、全体の反応は把握できません。分析して報告するという当社の強みは、専任媒介でお預かりしてこそ発揮できます。
——売却活動は、どのように進めるのですか。
SUUMO・アットホーム・LIFULL HOME'Sの3つのポータルサイトに、漏れなく掲載します。
それに加えて、当社が独自に持っているのが、この地域で10年以上かけて積み上げてきた、買いたい方のリストです。
「この地域でこういうマンションが出たら教えてほしい」「駐車場2台でこのくらいの価格なら教えてほしい」。
そうした条件をお持ちの方が、常にいらっしゃいます。
投資用の物件を探している方もいます。物件をお預かりした際に、その方々へご紹介する。それで決まることも、少なくありません。
——ネットに掲載する前に、ということもあるのですか。
あります。ネットに掲載する前に、ご紹介だけで決まるケースもあるのです。
案件の数が多いぶん、お客様の数も多い。買い手を見つけるのが早いのは、そのためです。
——専任媒介と一般媒介で、活動の内容は変わりますか。
活動そのものは変えません。ご紹介も、一般媒介の物件で同様に行っています。
ただし、じっくり時間をかけて、高値を目指したいというご希望であれば、専任媒介でお預かりしたほうが叶えやすくなります。
理由は、買主様の側にあります。一般媒介では、同じ物件を複数の会社が掲載します。
すると買主様は、どこに問い合わせればよいのか迷います。問い合わせ先が分かれるということは、買主様と話す営業も分かれるということです。
同じ買主様でも、担当する営業によって、成約まで進めるかどうかは変わります。
当社にご相談いただいていれば決められたはずの方が、別の会社に流れてしまうこともあるのです。
1社に限定していただいたほうが、売れる可能性は高くなると考えています。
——査定価格は、どのように出しているのですか。
土台になるのは、過去の取引事例です。
最近はAI査定もありますので、そうした査定結果も参考にしながら、当社がこの地域で積み重ねてきた実績と経験を踏まえて、金額の目安を出します。
しかし、査定はそこで終わりではありません。
売主様には、それぞれご希望の金額があります。その金額で売るには、どう進めればよいか。査定額をお見せしたあとは、そこからの提案が本番になります。
——希望額が相場から離れている場合は、どうされますか。
寄り添うべきところは、寄り添います。
ただし、明らかに無理のある価格であれば、その場で正直にお伝えします。
出しても難しいとわかっていながら黙って売り出すのは、売主様のためになりません。売れなければ、意味がないからです。
——高めの価格で挑戦することも、あるのですか。
あります。その場合も、最初にすべてお伝えしたうえで始めます。
相場はこの辺りで、ここから下がる可能性もある。そこまで共有したうえで、一緒に挑戦しましょう、という形です。
ある程度の範囲に収めなければ売れないことを承知していただいてから、売り出します。
——想定より反応が弱かった場合は、どうされるのですか。
まず、原因を切り分けます。反響そのものがないのか、内覧には来ているのに決まらないのか。この2つでは、打つ手が変わるからです。
内覧まで進んでいるのに決まらないのであれば、理由は物件側にある可能性があります。それは売主様と話し合って、改善していけます。
難しいのは、反響そのものがない場合です。こちらは市況や価格の影響が大きく、できることが限られてきます。
——価格を下げる以外の手はありますか。
写真を入れ替える、キャッチコピーを変える、といった対応は行います。
もうひとつ、売り出す時期をずらすという選択肢もあります。
同じエリアに売り物件が多い時期に出すと、比較の対象が増えてしまうためです。マンションは特にその傾向があります。
いったん取りやめて、物件が少なくなってから出し直す。そうした判断をされる方もいらっしゃいます。どの手を選ぶかは、お客様の状況によって変わります。
——売れなかったという事実も、ひとつの結果として受け止めるのですね。
そうです。売れると思っていた物件が売れず、売れないと思っていた物件が売れる。それが不動産の難しさです。
売れなかったのであれば、その結果を踏まえて、売主様と次を相談します。
もう少し下げてでも売るのか、いったん手元に置いておくのか、時期を改めるのか。選択肢を並べて、一緒に決めていきます。
——途中経過の報告は、どのようにされていますか。
月の中旬と、月末か月初。この2回は必ずご連絡します。メールやLINEで送って終わりではなく、お電話でお話しすることが多いです。
——お電話は、手間がかかりませんか。
手間はかかります。それでも声を聞くことに意味がある、と考えています。
売主様の状況は、時間とともに変わっていくものです。そろそろ急ぎたい、という気持ちの変化も出てきます。
定期的に文面を送るだけでは、そうした変化を拾いきれません。
声を聞いて、今の状況を伺い、必要があれば次の動きに反映する。放置していない、確実に動いている、と感じていただく意味も込めて、お電話するようにしています。
——一般媒介の方にも、連絡されるのですか。
します。専任媒介ほど頻繁ではありませんが、他社の状況を伺ったり、参考として当社の数字や最近の成約事例をお伝えしたりしています。
そうしたやり取りを重ねるうちに、専任媒介に切り替えようか、とおっしゃる方もいらっしゃいます。
——連絡への返信は、どれくらいの速さですか。
見たら、すぐです。「これはどうなっていますか」というお問い合わせやご質問には、その場で返せるものはその場で返します。
すぐに返せないときも、「今から1時間ほど手が離せないので、そのあとすぐにご返信します」という一言だけは先にお伝えするようにしています。
——待たせない、ということですね。
質問したのに回答が来ていない、という状態を作りたくないからです。
すぐに答えが出ないことでも、「まだ届いていない」「今確認中です」といった途中の事実だけはお伝えします。
それだけで、お客様は待つ理由がわかります。逆に放置してしまうと、お客様は不安になりますし、こちらも忘れてしまいます。不安は、そのままストレスになります。
——大切にされている考えを教えてください。
当たり前のことを、誰よりも早く、誰よりも徹底する。これが当社の行動指針です。
——具体的には、どんなことでしょうか。
社員には、小さなことから伝えています。トイレットペーパーがなくなりそうなら、なくなる前に補充する。ティッシュが残り1枚なら替えておく。ゴミが落ちていたら、またがずに拾う。
報告・連絡・相談も同じです。自分の動きは、相手には見えていません。だからこそ、見えるように動くこと、と伝えています。
——それが、お客様への対応につながるのですか。
つながります。普段からそうした気配りができなければ、お客様の前でもできません。
売主様のちょっとした変化や仕草、そうしたサインを見抜けなくなります。
最終的にお客様は、会社ではなく人を選びます。その人の何を見るかといえば、ちょっとした気配りや、聞きたいことが正しく伝わっているか、といった部分です。
——社内では、そうした動きが根づいていますか。
根づいてきていると思います。
たとえば事務のスタッフです。私が電話で物件の話をしていると、言われる前に、その物件の資料を持ってきてくれます。お問い合わせをいただいた方を、お待たせせずに済みます。
誰が対応しても同じ姿勢でいられるように、こういう会社にしたい、という思いは社員に伝えています。長く続けてくれる、人間力の高い人を育てたいと考えています。
——ご家族の家を売るとしたら、どうされますか。
基本は同じです。特別なことはしません。
——お知り合いからのご依頼も、多いのですか。
多いです。前職の部下が家を買いたい、売りたいとなったときには、必ず連絡が来ます。
厳しくするところは厳しくしていましたが、基本は気さくに接していましたので、今でも慕ってくれています。
やることは、お客様と同じです。ただ、レスポンスと動きが速いので、安心していただけているのだと考えています。
——最後に、これから家を売ろうとしている方へ、ひとことお願いします。
家を売ること自体は、目的ではありません。売ったお金で何をするか。そこまで含めて、家を売るという決断はライフプランの一部です。
未来を変えるために家を売るのであれば、どう売っていくかについても、慎重に考えていただきたいと思います。
——不動産会社を選ぶときの目安は、ありますか。
家を売ることそのものを目的にしている会社は、少なくありません。
そうではなく、売ったお金で次に何をするのか、いつまでにどうしたいのかを聞いてくれる担当者を、パートナーにしていただきたいと思います。
なぜなら、ご事情によっては、売らないほうがよい場合もあるからです。
近くの家に住み替えれば、月々の支払いが半分になる。売れば、手元にこれだけ残る。あるいは、今は売らないほうがよい。そこまで一緒に考えてくれる相手かどうかが、目安になります。
——すぐに買い取ります、とだけ言われることもありそうです。
あります。それがご自身にとって本当によいことなのか、一度立ち止まって考えていただきたいと思います。
家を売ることは、誰にとってもストレスです。売りたくて売る方は、ほとんどいません。だからこそ、そこをリードするのが私たちの仕事だと考えています。
センチュリー21 株式会社えびす不動産(岸和田)は、岸和田市・貝塚市・泉佐野市を中心に、南大阪から和歌山県まで対応する不動産会社です。売却435件・買取91件の実績があり(イクラ不動産掲載 ※取材時点)、店舗全体では年間200件以上の売買契約を結んでいます(※取材時点・大野さん談)。閲覧数や問い合わせ数を分析したうえで価格をご提案し、月2回の電話で状況をお伝えします。地元10年以上の顧客リストから、ネット掲載前に買い手が決まることもあります。査定だけのご相談も、お気軽にどうぞ。
取材を通じて深く印象に残ったのは、大野さんの理学療法士・研究者という異色のバックグラウンドから生まれる論理的な分析力と、それ以上に温かい「人への気配り」の絶妙なバランスでした。 特に心に刺さったのは、社内での徹底した姿勢について語られたエピソードです。「トイレットペーパーがなくなりそうなら足す、ゴミがあればまたがずに拾う」といった日常の小さな配慮を重んじ、電話対応中には事務スタッフが指示される前にサッと該当資料を差し出してくれるというお話。そうした社内の当たり前な連携や小さなサインを察知する日常の気配りが、売主様の不安や変化を敏感に拾い上げる接客の質の高さに直結しているのだと感じました。 また、「返信は見たらすぐ行う」「すぐに答えが出ない確認中の事実だけでもまず先に伝える」という先回りのレスポンスや、メールで済ませず「声を聞いて気持ちの変化を確かめるために電話をする」という愚直な誠実さにも、大野さんのお人柄がにじみ出ています。研究で培われた閲覧数・反響数の客観的な数字分析という理知的な「頭脳」を持ちながら、行動の根底には医療現場で患者様に寄り添ってきた温かい「人間味」と徹底された行動美学が流れています。 「家を売ることは目的ではなく、ライフプランの一部」と語る言葉の通り、単なる物件の仲介者にとどまらず、売主様の人生の転換期に一番近くで伴走してくれる信頼のパートナーだと心から実感できるインタビューでした。
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