子どもが産まれ手狭になってきたので、住み替えを検討しています。 こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。 マイホームは数千万円もの大きな買い物になるため、数十年の住宅ローンを組んで購入する人がほとんどです。 ローンが残っている家から住み替える場合、残っている住宅ローンをどうしようかと悩む人もいるかもしれません。しかし、今の家の住宅ローン残債がある状況でも、方法を選べば住み替えは可能です。
ただ、住宅ローンの残債が残っているのでどうしたらいいのか教えて欲しいです。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。
もくじ

そもそも住宅ローンの残債があると何が問題なのか
残債(ざんさい)とは、残存債務(ざんぞんさいむ)のことで、住宅ローンなどある時点で残っている借入金残高のことを意味します。
住宅ローンを利用する際には、購入する家(土地と建物)を担保(たんぽ)にして購入資金を借りることになり、担保になった物件には「抵当権(ていとうけん)」が設定されます。
担保とは、お金を借りた人が返済できない場合、お金を貸した人の損害を補うために設けられるもので、抵当(ていとう)ともいいます。
そのため、万が一、何かの事情でローンの返済ができなくなったときは、債権者(お金を貸している銀行など)は、抵当権を理由として不動産を強制売却(=競売:けいばい)し、お金を回収します。
住宅ローンの返済中は、この抵当権が設定されたままになっているため、抵当権を外してもらわなければ、基本的に家の売却はできません。
そのため、住宅ローン残債がある家を売却するときは、家の売却代金を受け取るのと同時にローンを完済し、抵当権の抹消手続きをしてから買主に引き渡す必要があります。
まずは家の売却価格がいくらぐらいになるのか調べる
残っている住宅ローンの金額が家の売却価格を下回っている「アンダーローン」の場合、お家の売却代金から残っている住宅ローンを完済できるので、なんの問題もありません。
自宅が売れたら残っている住宅ローンを完済して抵当権を取り除き、新たなローンを組んで買い替え先の新居を購入します。手元に残ったお金があれば、新居の頭金にしたり、諸費用にあてることができます。
住み替えにかかる諸費用について詳しくは「買い替え・住み替えにはどれくらいの諸費用がかかるのかまとめた」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
仮に残っている住宅ローンの金額が家の売却価格を上回っている「オーバーローン」の状態であっても、差額分を預貯金などから補填できればこちらの場合も問題はありません。
ただし、これらのケースでは住宅ローンが完済できる金額で売却しなければならないので、値下げができず売却期間が長引いたり、売却が決定してから新居探しとなるため、新居を探す間、仮住まい先が必要となる可能性もあります。
家の売却にも仲介手数料などの諸費用がかかりますので、売却代金を全額受け取れるわけではありません。そのため、まずは家がいくらぐらいで売れて手元に残るお金はどのくらいあるのか知る必要があります。
不動産会社に依頼すれば教えてもらうことができますが、まだ直接相談するのは気が引けるという方は「イクラ不動産」をご利用ください。無料&匿名で不動産の査定や売却相談ができます。
希望物件がある場合は「ダブルローン」も検討する
上記のように残っている住宅ローンを完済できるケースで、

という方はダブルローンという方法もあります。
ダブルローンとは、今借りている住宅ローンとは別に、もう1本新たな住宅ローンを組んで新居を先に購入し、今の家が売れるまで2つのローンを同時に毎月返済していく、というものです。
家の売却を待たず、希望の新居を購入できるというのが最大のメリットですが、相当年収が高い人であるか、今借りている住宅ローンの残債が少ない場合でしか利用できないケースが多いです。
また、当然ダブルローンの期間中は月々の返済額が膨れ上がるので、利用するかどうかは慎重に検討する必要があります。
ダブルローンについて詳しくは「家を買い替えする際のダブルローンとはなにかわかりやすくまとめた」も併せてご覧ください。
住宅ローンを完済できないときは「住み替えローン」

家を売却しても住宅ローンが完済できず、預貯金でも補填できないときは「住み替えローン」という方法があります。
通常の住宅ローンでは、新居の購入金額分のみしか借りることができませんが、住み替えローンを利用すると「今の自宅の残っている住宅ローン+買い替え先の購入資金」という、担保物件の価値以上のお金を借りることができます。
この住み替えローンを利用すれば、現金を追加しなくても住み替えすることが可能です。
ただし、物件の担保価値以上のお金を借りるということは、当然、毎月の返済額も今以上に高くなりがちですし、万が一、将来住宅ローンの返済が厳しくなって家を売却することになった際、多額の借金が残るリスクがあります。
そのため、住み替えローンを利用する際は
- 借り入れすぎてはいけない
- 返済期間を安易に延ばさない
という2大ルールを必ず守って正しく利用しなければなりません。
住み替えローンについては「住み替えローンとは?正しく利用して家の買い替えを進めよう!」も併せてご覧ください。
住宅ローンの残債があるときのベストな住み替え手順は?
家を住み替えるには、いま住んでいる家を先に売る「売り先行」と新居の購入を先行させる「買い先行」の2つの方法がありますが、「売り先行」を選択するのがやはりおすすめです。
新居にかけられる予算が確定しやすいから
基本的にいま住んでいる家は、住宅ローン残債以上の価格で売ることがもとめられますが、最終的にいくらで売れるかは売ってみないことにはわかりません。
例えば、2,000万円のローン残債がある家が2,500万円で売れたら、新居の予算を少し増やすことができるかもしれません。一方、見込んでいた金額で売れなかったら住み替えのプランがくるってしまう可能性もあります。
新居の購入を先行させてしまって、今の家が希望の金額で売れなかった場合が一番怖いので、家の売却代金でローンを完済できるかどうかにかかわらず、そもそも住宅ローン残債がある場合は売り先行で住み替えた方が安心できるといえます。
売却と購入の決済日を合わせられるとより良い
いま住んでいる家の売却を先行させた方が良いといっても、売り先行にもデメリットがあります。
それは住み替えまでに、賃貸住宅などに仮住まいしなければならない期間が生じる可能性があることです。これを防ぐには、旧居と新居の残代金決済・引渡し日を合わせる必要があります。
売りを先行させつつ、新居と決済日を合わせることは容易ではありませんが、売却活動中に新居の内見などを同時進行しておこなえば不可能ではありません(むしろ、一般的な買い替え方法です)。
売却と購入を同日決済にすることで住宅ローンが重複する期間も仮住まいをする必要もなく、スムーズに余計な費用をかけることなく住み替えることができます。
買い替えの流れについては「家の買い替えの流れについて〜売ってから買うの?買ってから売るの?」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
住宅ローン残債がある場合の住み替えは不動産会社選びが重要
住宅ローンの残債が残っている場合の住み替え方法として、
- 今の家を売ったお金で住宅ローンを完済できる
- ダブルローンを利用する
- 住み替えローンを利用する
の3つのケースを見てきましたが、どれを選択する場合もできるだけ負担の小さい方法で住み替えができるのであれば、それが一番良いのではないでしょうか。
住宅ローンの残債が残っている場合、そもそも今の家が売れなければ買い替えを進めることが基本的にはできません。
今の家を少しでも高く売却できるかどうかと、いかにスムーズに売って・買ってを完結することができるかにかかっているため、不動産会社の役割や重要性が大きいといえます。
希望している金額や期間で進められず、妥協が必要となったり、住み替えに失敗する可能性もあるため、依頼する不動産会社は慎重に見極めなければなりません。
どこの不動産会社に依頼すればいいのかわからないという方は、ぜひ「イクラ不動産」をご利用ください。あなたの地域の売却に強い不動産会社を探すことができます。
まとめ
住宅ローンの返済は、最初のうちは利息の比率が大きく、なかなか元本が減りません。一方、お家の価値は新築時から10年ほどで、大きく減っていきます。
そのため、自宅の売却代金だけでローンの残債を完済できるケースは、それほど多くありません。
ですから、今の家をできるだけ高く売却できるかどうかは、住宅ローンの残債が残っている家を住み替えるうえでとても重要です。
まずは、ライフプランを立てるためにも自宅がいくらくらいで売れるのか、シミュレーションしておくことをおすすめします。
自宅の売却価格が知りたいという人は「イクラ不動産」をご利用ください。
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