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空き家を売却するときの注意点と損をせずに売るためのポイントを徹底解説!

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空き家を売却するときの注意点と損をせずに売るためのポイントを徹底解説!

空き家を売りたいけれど、「トラブルに巻き込まれるかも…」「注意点や気をつけるポイントがわからない…」と不安を感じていませんか?

空き家の売却には、「事前に知っておかないと損をする」重要な注意点がいくつかあります。

この記事では、空き家の売却を考えている人に向けて、空き家を売却する際の注意点をわかりやすく整理し、売却前に確認しておくべきことを丁寧に解説します。

この記事で具体的にわかる3つのポイント

  • 空き家を売却する際に知っておくべき注意点とポイントがわかる
  • 空き家をそのままにしておくリスクやデメリットがわかる
  • 空き家の売却を依頼する不動産会社の選び方がわかる
この記事はこんな人におすすめ!
空き家を売ろうかと考えている人
空き家の売却で失敗しないための注意点を知りたい人
空き家をそのままにしていると何が良くないのかわからない人

もくじ

1.空き家の売却で注意すべき5つのポイント

空き家を売却する際には、少しの確認ミスや知識不足が、損失やトラブルの原因になりかねません。

ここでは、まず実際の空き家の売却相談や事例でよくある注意点を、5つに絞ってご紹介します。

1-1.① 所有者や相続登記の確認を怠ると、売却できない

空き家を相続したあと、「そのままで売れる」と思っている方は要注意です。

相続した空き家は、相続登記が済んでいないと、そもそも売却手続きが進められません

さらに、2024年4月からは相続登記が義務化されており、相続による取得を知ってから3年以内に手続きを行わないと「過料(罰金)」が発生する可能性もあります。

また、複数の相続人で相続登記をして、空き家が「共有名義」になっている場合は、売却時に全員の合意が必要です。

「名義が親のまま」「相続した兄弟の誰かが売却に反対している」などの状態では、買い手が見つかっても売買契約が結べません。

1-2.② 解体を自己判断で進めると損をすることがある

「空き家がボロボロだから解体してから売ろう」と思い込んでいる人がいますが、自己判断で空き家の解体はおすすめではありません

確かに更地のほうが売りやすくなるケースもありますが、解体費用がかかるだけでなく、「古家付き土地」としてそのままリフォーム前提の物件として売ったほうが得になることも多いからです。

また、家を解体して更地にすると、「固定資産税の軽減措置(住宅用地特例)」が外れるため、税負担が一気に増える可能性もあります。

解体を考えているのなら、売却方針をしっかりと決めたうえで、不動産会社と相談してから判断しましょう。

1-3.③ 契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)に注意

契約不適合責任」とは、売却した空き家に契約内容と異なる不具合や問題が見つかった場合、売主が修繕費などを負担しなければならないという責任のことで、以前は、「瑕疵担保責任」と呼ばれていました。

空き家のように長期間使われていない物件では、思わぬ不具合が潜んでいることがあります。

売買契約を結ぶ際に、契約不適合責任を負わないという免責特約を追加することもできますが、あらゆる場合において責任を免れることができるとは限りません。

特に、仲介で空き家を売る場合は、事前に建物の状態を調べておくことが大切です。

1-4.④ 3000万円特別控除を逃すケースがある

空き家を売却して利益が出た場合、その利益に対して「譲渡所得税」という税金が課せられます。

ただし、いくつかの条件を満たせば、最大3,000万円の譲渡所得控除を受けられます。これが、「被相続人の空き家を売ったときの3,000万円特別控除」です。

しかし、この特例を適用するためには、「相続から3年以内に売却する」などの細かい条件があり、申請漏れや期限切れで適用できなかった…というケースが少なくありません。

売却が遅れそうな場合や、制度に該当しそうな場合は、早めに税理士や不動産会社に相談をするようにしましょう。

1-5.⑤ 不動産会社選びを間違えると、売れない or 安く買い叩かれる

空き家を売却する際に、どの不動産会社や買取業者を選ぶかが、売却の成功を左右すると言っても過言ではありません。

「とりあえず近所の不動産会社に相談しておけばOK」――これは空き家売却でよくある失敗です。

空き家や相続物件の売却に慣れていない業者だと、次のような売却リスクがあります。

  • 相場とかけ離れた価格設定をされる
  • トラブル回避のアドバイスが不十分
  • 節税などの知識が浅く損をする

逆に、空き家や相続売却に強い業者なら、適切なアドバイスと買い手のネットワークで、スムーズに、かつ高く売れる可能性もあります。

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2.空き家売却で実際にあったトラブル事例と対策

ここまでで、空き家を売却する際の注意点を見てきましたが、実際にどのようなトラブルが起きているのかを知ることも非常に大切です。

「自分には関係ない」と思っていても、事前の備えや確認が足りないと、思わぬトラブルに巻き込まれて損をしてしまうケースも少なくありません。

ここでは、空き家売却でよくあるトラブル事例とその対処法を、実際の相談内容をもとに3つご紹介します。

2-1.事例①:売却後に雨漏りが見つかり、修繕費を請求された

空き家を売却してしばらく経ったころ、買主から、「天井から水が漏れてくる」と連絡があり、契約不適合責任を理由に修繕費を求められるトラブルになったケースです。

売主は「知らなかった」と主張しましたが、売却前にインスペクション(住宅診断)をしていなかったため、最終的には一部の修繕費を負担することになってしまいました。

【対策】
売却前に建物の状態をきちんと調査しておくことが重要です。

売却前にインスペクションを実施し、その結果雨漏りの兆候がないとされていれば、売主様にとっては一定の免責材料になり得るたため、トラブルの回避につながります。

2-2.事例②:相続人の一人が反対して売却できなかった

兄弟3人で空き家を相続し、売却の話を進めていましたが、1人だけが「売りたくない」と急に主張して合意が得られず、契約直前で話が白紙になったケースです。

すでに、買主は購入に向けて準備を進めていたため、買い手側からの信用も失い、売却活動を一からやり直すことになりました。

【対策】
相続人が複数いる場合は、早めに全員と意思確認を行い、できれば書面で合意を取っておくことがスムーズな売却のカギです。

また、相続登記も早めに済ませておきましょう。

2-3事例③:売却にかかる費用を把握しておらず赤字に

「とにかく早く処分したい」と空き家を安く売却したものの、あとから仲介手数料や譲渡所得税、登記費用などの諸経費が思ったより高額だったことが判明したケースです。

空き家の売却にかかる費用を把握しておかないと、最終的に売却額と諸費用がほぼ同じ、または、場合によっては持ち出しになってしまい、「こんなはずじゃなかった…」と後悔することになりかねません。

【対策】
空き家は築年数や立地によって売却価格が思ったより安くなることが多いため、あらかじめ税金や手数料、解体・測量などのコストを含めた資金計画を立てておくことが重要です。

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3.空き家売却で失敗しないためのチェックリスト

空き家売却でトラブルや損をしてしまう人の多くが、「知らなかった」「確認していなかった」ことが原因になっています。

まずは、こちらの6つのチェック項目を見ながら、あなたの空き家が売却できる状態にあるかを確認してみましょう。

✅ チェック項目 注意すべきポイント
1.空き家の所有者の確認・相続登記を済ませたか? 相続登記をしていないと売却できない。また、2024年4月以降、未登記だと罰則の可能性あり
2.空き家の価値を適正に把握しているか? 不動産会社に査定してもらうほか、自分でも調べてみる
3.契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)を理解しているか? 売却後のトラブルを防ぐため、事前に不具合を把握しておく
4.空き家を解体する必要があるかを確認したか? 更地にすると買い手がつきやすいが、固定資産税が上がることがある
5.売却にかかる費用・税金を把握したか? 売却には仲介手数料などがかかる。また、売却益によっては譲渡所得税が課せられる
6.近隣トラブルがないか? 近隣のクレーム・越境問題は売却の妨げになる

これらの中で、「ちょっと不安…」と感じた項目があれば、ぜひこのあと続く詳細パートを読んでみてください。

それぞれの注意点について、なぜ大事なのか、どう対処すればいいのかを、わかりやすく解説していきます。

3-1.空き家の所有者の確認・相続登記を済ませたか?

空き家を売却するときは、所有者をはじめとする権利関係に注意が必要です。

特に、相続した空き家を売却するときに、親名義の家だと思っていたのに「名義が祖父のままだった」など、親以外が所有者だったというケースもあります。

相続した空き家の所有者が亡くなった親なら、その相続人となるのは自分や兄弟だけです。

しかし、祖父が所有者であるとなれば、祖父からみて孫が「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」をすることになり、相続が複雑になってしまいます

この場合、相続に関わるすべての人の了承を得なければ、空き家の売却ができません

所有者が祖父や曽祖父になると相続関係者が数十人と大勢になるケースがあり、司法書士に依頼するにしても対応が異なるため、早めに所有者の確認をしておくべきです。

3-1-1.空き家の所有者を確認するには

空き家の所有者は、権利証または登記識別情報登記事項証明書などで確認することができます。

権利証は、2005年の法改正で名称が変わり、データベース上でパスワードによって管理されるようになりました。2005年以前に発行されたものは権利証と呼ばれ、2005年以降に発行されたものは登記識別情報と呼ばれます。

権利証を失くしたり、登記識別情報のパスワードを忘れてしまうと再発行ができません。その場合は、登記事項証明書で所有者の確認をしましょう。

登記事項証明書は、かつては紙ベースで管理されていた登記簿謄本が、電子データとして管理されるようになった際に名称が変わったものです。

法務局に行けば誰でも取得可能ですが、わざわざ窓口まで行かなくても、インターネットで申請し、郵送で取り寄せることができます。

3-1-2.相続した空き家を売却するには「相続登記」が必要

先の注意点でも説明したように、相続した空き家を売却する場合は、亡くなった人から相続した人に不動産の名義を変更する「相続登記」が必要です。

相続登記をして相続人が所有者にならなければ、空き家を売却することはできません。

さらに、売却しない場合であっても、2024年4月から相続登記が義務化されたため、相続登記をしないまま放置していると罰則の対象になるため注意が必要です。

相続登記については、「相続した家の売却に必要な相続登記とは?手順と義務化についても解説」でくわしく説明しているので、ぜひ読んでみてください。

3-2. 空き家の価値を適正に把握しているか?

空き家を売却する際、売出価格が高すぎると売れ残り、安すぎると損をしてしまいます。そのため、 空き家の価値を把握しておくことが、空き家売却を成功させるために不可欠です。

空き家の適正価値を把握するためには、以下の3つの方法を活用しましょう。

3-2-1. 不動産会社に査定を依頼する

空き家の売却を前提とするなら、不動産会社に査定を依頼すれば相場価格がわかります。

査定には、物件情報だけで査定をする「机上査定(簡易査定)」 と 、実際に物件を確認する「訪問査定(詳細査定)」 の2種類がありますが、売却するのであれば「訪問査定」をしてもらうのがおすすめです。

また、査定は複数の不動産会社に依頼し、査定額を比較すると良いでしょう。

不動産会社への査定依頼については、「不動産査定は何社に依頼すべき?最適な選び方とおすすめの比較方法」でくわしく説明しています。

3-2-2.近隣の類似物件の売出価格や成約価格を調べる

不動産ポータルサイト(SUUMO・アットホームなど)で、 同じエリアで似たような条件の物件の売出価格をチェックすれば、おおよその相場価格がわかります。

ただし、「売出価格」は「成約価格(実際に売れた額)」ではないことに注意しましょう。一般的に、売出価格は、実際の相場価格の1.1〜1.2倍程度のことが多いです。

成約価格は、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」や不動産流通機構の「レインズマーケットインフォメーション」で確認できます。

相場価格を自分で調べる方法については、「不動産の相場価格とは?自分でネットで調べる方法をわかりやすく解説!」で説明しているので、ぜひ読んでみてください。

しかし、自分で空き家の相場価格を調べるのは大変です。そのような場合は、ぜひ「イクラ不動産」にご相談ください。

イクラ不動産を利用すれば、不動産会社の売却実績だけでなく、その不動産会社が空き家の売却に強いかどうかもわかります。

さらに、イクラ不動産独自の価格シミュレーターを使えば、無料&秘密厳守で、簡単に相場価格を調べることができるのでおすすめです。

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3-3.契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)を理解しているか?

先にも説明したとおり、「契約不適合責任」とは、契約内容に適合しない物件を引き渡しした場合、売主側で契約内容を満たしていない分について負担しなければならない責任のことです。

契約不適合責任では「契約書通りの物件かどうか」が問題であるため、欠陥があることを故意に伝えていなければもちろんのこと、知らなかったとしても責任を問われます。

契約不適合責任に問われないためにも、売却前にインスペクションを受けておくと良いでしょう。インスペクションとは、住宅の劣化や欠陥の状況を専門家が診てくれる「住宅診断」です。

また、不動産会社に空き家を直接買い取ってもらう「買取」での売却だと、契約不適合責任を負わなくて済みます

契約不適合責任については「契約不適合責任とは?瑕疵担保責任との違いを確認」で詳しく説明していますので、ぜひ読んでみてください。

3-4.空き家を解体する必要があるかを確認したか?

古い空き家を売却する際、解体して更地にしたほうが売れやすくなることがあるのは事実です。しかし、注意点のところでも説明したように、自己判断で空き家を解体してしまうのはおすすめできません

なぜなら、家が建てられている土地は、固定資産税の軽減措置が適用されています。そのため、空き家を解体して更地にしてしまうと、この軽減措置が受けられなくなり、これまでより多くの固定資産税を支払うことになる場合があるからです。

また、なかには古い空き家を購入して、自分好みにリノベーションしたいという買い手もいます。

空き家を解体するかどうかについては、まず不動産会社に相談してみましょう。解体せずに、古家付き土地として売り出す選択肢もあります。

空き家を解体するかどうかの基準については、「空き家や古い家付きの土地は更地にして売却すべき?判断基準をご紹介」で説明しているので、ぜひ読んでみてください。

3-5.売却にかかる費用・税金を把握したか?

空き家の売却でも、通常の不動産売却を同じように費用や税金がかかります。

あらかじめ、どのような費用や税金がかかるのかを知っておくと、空き家売却の資金計画が立てやすくなり安心です。

3-5-1.仲介手数料

仲介手数料とは、売却が成立したときに、依頼した不動産会社に支払う手数料のことです。

不動産会社が受け取れる仲介手数料の上限額は、法律で定められています。

仲介手数料の上限額の計算式は、次のとおりです。

 【仲介手数料の上限額の計算式】
売買代金×3%+6万円+消費税

この計算式で算出された上限額を超えない範囲で仲介手数料の額を自由に決めることができますが、上限額いっぱいに設定している不動産会社がほとんどです。

また、2024年7月から、「低廉な空家等」(物件価格が800万円以下の宅地建物)を売買した際の仲介手数料については、宅地建物取引業法で定められている上限額ではなく、30万円(税別)を上限として受領できるようになりました。

地方にある空き家などの価格が安い物件を売却する際は、売却価格にかかわらず、仲介手数料として30万円(税別)かかることを踏まえておきましょう。

国土交通省「空き家等に係る媒介報酬規制の見直し(令和6年7月1日以降)」

3-5-2.印紙税

印紙税は、商業取引に関する文書に対して課される税金です。

不動産売買契約書は印紙税の課税対象にあたるため、作成時に印紙税額分の収入印紙を貼って消印し、納税する必要があります。

契約金額 本則税率 軽減税率
100万円を超え〜500万円以下のもの 2,000円 1,000円
500万円を超え〜1,000万円以下のもの 10,000円 5,000円
1,000万円を超え〜5,000万円以下のもの 20,000円 10,000円
5,000万円を超え〜1億円以下のもの 60,000円 30,000円
1億円を超え〜5億円以下のもの 100,000円 60,000円

※2027年(令和9年)3月31日までに作成される契約書には軽減税率が適用されます。
国税庁HP「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」

売却する不動産については、売買契約書の原本ではなく、買い手側のコピーでもよければそれで問題はありません。

ただし、買い手側の売買契約書をコピーする際は、必ず印紙税分の収入印紙を貼って消印してからにしましょう。

3-5-3.登記手続き費用

登記手続きの費用とは、不動産の登記を変更する際にかかる費用のことです。

不動産売却は、登記されている所有者でなければできません

相続した空き家であれば、売却前に必ず相続登記を行い、所有者の変更登記をしてから売却活動を行いましょう。

登記手続きにかかるおもな費用は、名義や住所を変更する際の登録免許税と、司法書士への報酬です。

登記手続きは自分でもできますが、知識がなければ複雑でむずかしいため、司法書士への報酬も予算に入れたうえで売却計画を立てるのがおすすめです。

3-5-4.譲渡所得税

売却した家が、購入した価格よりも高く売れた場合に出た利益を譲渡所得と言います。そして、その譲渡所得に課せられる税金が譲渡所得税です。

よって、売却後に利益が出なければ譲渡所得税を収める必要はありません。

この譲渡所得税は、所有期間が5年以下の場合は利益額の約4割5年を超える場合は約2割と変動するため、所有年数を確認しておきましょう。

また、相続した空き家の売却で一定の条件を満たしていれば、注意点のところでも説明したように空き家特例(被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例)」が適用されます。

これは、空き家を売却して得た利益(譲渡所得)が3,000万円までなら、譲渡所得税が課せられないというものです。

空き家特例の適用には、相続した日から3年後の12月31日までに売却しなければならない、マンションでない不動産のみに適用できるなど、細かな条件があります。

空き家特例とは?「相続空き家の3000万円特別控除」をわかりやすく解説!」で説明しているので、適用できるかをぜひ確認してみてください。

また、空家の売却費用については、「空き家の売却費用は?売らない場合の維持管理の費用と比較してみた」でも説明しています。参考にしてみてください。

3-6.近隣トラブルがないか?

空き家を売却する際は、近隣とのトラブルがないかも確認しておきましょう。

たとえば、土地の境界や越境物の問題で揉めていると、売却活動に支障をきたしかねません。

空き家の売却が得意は不動産会社に依頼すれば、トラブルになっていそうな箇所についてもしっかりと確認したうえで対処してくれます。

越境物のある物件売却については「越境物のある家を売却することはできるの?その方法を知っておこう」でくわしく説明しているので、ぜひ読んでみてください。

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  • 何から始めたらいいか分からない
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4.空き家のままにしておく3つのリスク

「売却するのも面倒くさいから空き家のまま放置しているけど、何か問題があるのかしら?」このように思う人もいるかもしれません。

しかし、空き家を放置しておくと、さまざまなリスクやデメリットがあります。

おもなものは、次のとおりです。

  • 管理の手間や費用がかかる
  • 資産価値が下がる
  • トラブルのもとになる

一つずつ説明します。

4-1.管理の費用や手間がかかる

空き家をそのままにしておくリスクとして、まずあげられるのが「空き家を管理する費用や手間がかかる」ことです。

人が住まなくなった家は、建物が傷みやすくなります。

換気がされないことによるカビの発生や水道管に水が通されないことによる配管内部の劣化など原因はさまざまです。

そのため、少しでも家が傷まないようにするためには、空き家に定期的に訪れて換気や通水をする必要があります

しかし、こういった管理には手間がかかることに加え、もし空き家が遠方にあり、親戚や知人にも頼めない場合は業者に費用を支払って依頼せざるを得ません

さらに、空き家であっても毎年の固定資産税はかかってきます。

空き家の維持や管理にかかる費用は「空き家の売却費用は?売らない場合の維持管理の費用と比較してみた」で詳しく説明していますので、ぜひ読んでみてください。

4-2.資産価値が下がる

資産価値がどんどん下がる点も、空き家をそのままにしておくリスクの一つです。

「いずれは空き家を売却しよう」と考えている人も多いでしょう。しかし、空き家を放置している期間が長くなるほど、資産価値が下がっていきます。

なぜなら、建物には耐用年数が設けられており、年月が経つにつれてどんどん価値が下がっていくからです。耐用年数を超えると、建物自体の価値はほとんどなくなってしまいます

リフォームやリノベーションを行ったとしても、その費用分をまるまる売却価格に上乗せできるとは限りません。さらに、老朽化が進むと建物を解体せざるを得なくなる場合もあります。

その際は、売主が費用を負担し解体したうえで売却をするか、「古家付き土地」として解体費用分を値引きされた価格で成約するかのいずれかです。

空き家を少しでも高く売りたいのであれば、できるだけ早めに取りかかりましょう。

4-3.トラブルのもとになる

空き家をそのまま放置していると、さまざまなトラブルのもとになる可能性もあります。

空き家の管理になかなか手が回らないケースも多く、遠方に住んでいるならなおさらです。数年放置したままのケースもあることでしょう。

しかし、空き家で手つかずの状態が続くと、防犯面でのリスクが増えます。さらに老朽化が進むことで、地震や台風などによる倒壊の恐れが出てくるだけでなく、その倒壊によって近隣住宅や通行人に被害を与えてしまうかもしれません。

何らかのトラブルが発生した場合、責任を負わなければいけないのは所有者です。もちろん損害賠償を請求されるケースも考えられます。

さらに、空き家を放置し続けて「特定空家」に指定されると、最悪の場合、行政によって空家を解体されてしまうことになりかねません。

将来的に使う予定がないのであれば、空き家によって生じる負担やリスクを考えて、やはり早めに売却してしまうのがおすすめです。

5.空き家売却でよくある質問(FAQ)

ここでは、空き家の売却時によくある質問について解説します。

5-1.Q1.空き家を解体してから売る方が高く売れますか?

空き家を解体するかどうかは場合によります。しかし、自己判断で解体するのは禁物です。必ず不動産会社に相談してからにしましょう。

なぜなら、古家としてのニーズがあるエリアなら、解体せず売る方が高くなることもあるからです。

5-2.Q2.再建築不可物件でも売却できますか?

売却は可能ですが、通常より価格が下がる傾向があります。

仲介では売れにくい場合は、買取業者に依頼するのも一つの方法です。

再建築不可物件の売却については、こちらの記事もぜひ読んでみてください。

再建築不可物件は売却できる?相場は?再建築を可能にする方法

5-3.Q3.相続登記が済んでいないのですが、今からでも間に合いますか?

はい、売却前に済ませておけば問題ありません。

2024年4月以降は相続登記が義務化されているので、できるだけ早く対応することが重要です。

相続登記については、こちらの記事もぜひ読んでみてください。

相続した家の売却に必要な相続登記とは?手順と義務化についても解説

5-4.Q4.空き家売却の税金や控除についてよくわかりません。誰に相談すべき?

不動産会社の中でも相続・空き家売却に強いところを選ぶと、控除制度や確定申告についてもアドバイスがもらえることがあります。

不安な場合は、税理士にも相談しておきましょう。

空き家売却の相談先については、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

空き家をどうにかしたい!売却前にどこに相談したらいいの?

5-5.Q5.空き家が地方や田舎にあるけど、本当に売れるの?

地方でも売却は可能です。ただし、需要が少ないエリアでは「売れるまでに時間がかかる」「価格が下がりやすい」といった傾向があります。

現地に強い不動産会社に相談したり、早く現金化したい場合は「買取」も視野に入れるのがポイントです。

こちらの記事も、ぜひ参考にしてみてください。

空き家が田舎にあるとき失敗しない売却方法についてまとめた

5-6.Q6.空き家バンクって、不動産会社に依頼するのと何が違うの?

空き家バンクとは、自治体が運営する空き家マッチングサービスで、登録や手数料が安く済むのがメリットです。

ただし、サポート体制や集客力では民間の不動産会社の方が優れている場合もあります。

どちらが適しているかは、物件の場所や状態によって異なります。

5-7.Q7.売却したあとの空き家の固定資産税ってどうなる?

売却が完了して名義が移ったあとは、次の年から買主に課税されます。

ただし、売却した年の1月1日時点での所有者に対して課税されるため、その年の分は売主が払う必要があるのが一般的です。
(※売買契約時に「日割り精算」することが多い)

5-8.Q8.相続した空き家に売却期限はあるの?

売却そのものに明確な期限はありません。しかし、空き家を売却した際の「特別控除(最大3000万円)」などの節税特例には期限があるため注意が必要です。

たとえば、「相続発生から3年以内+10ヶ月(申告期限後3年)」などの要件を満たさないと、控除が使えず大きな損になることあります。

売却の予定があるなら、できるだけ早めに動き出すことが大切です。

6.空き家売却で失敗しない不動産会社の選び方

「空き家を売却したいけれど、どの不動産会社に相談すればいいのか分からない」

このような声は非常に多く、実際に不動産会社選びのミスで売却がうまくいかない例もたくさんあります。

6-1.空き家売却の不動産会社選び失敗例

空き家を売却する不動産会社選びの失敗例として、次のようなものがあげられます。

  • 相続や空き家に不慣れな会社に依頼して、的確なアドバイスがもらえなかった
  • 対応が遅く、買い手への対応で機会損失
  • 査定額は高かったのに、全然売れなかった(=相場からズレていた)
  • 空き家から離れた不動産会社だったので、地域の不動産市場を知らずに安く売られた

このような失敗をしないためにも、空き家の売却を依頼する不動産会社は慎重に選ぶことが大切です。

6-2.空き家売却で不動産会社を選ぶ際のチェックポイント

空き家の売却を依頼する不動産会社を選ぶときは、次のようなチェックポイントを意識するようにしましょう。

【チェック項目と理由】

  • 空き家や相続物件の取り扱い実績が豊富か:特有の税金や登記などの知識が必要
  • 空き家があるエリアに強みがあるか:地元情報を活かした買い手マッチングが可能
  • 査定時の説明が具体的か:売却戦略や注意点をきちんと説明してくれる
  • 対応が早く丁寧か:売却成功まで伴走してくれる安心感がある

ポイントをまとめると、「空き家売却に強い」不動産会社を選ぶことです。

たとえば、「相続登記に関するアドバイスもできる」「再建築不可にも強い」「買取と仲介どちらも対応可」など、特殊な条件でもしっかり対応してくれる不動産会社を選べば、トラブルや損を防いでスムーズに空き家を売却することができます。

6-3.どうしても売れない場合は買取も視野に入れる

空き家が古すぎたり大きな欠陥を抱えたりしている場合、売却活動を続けてもなかなか売れないことがあります。

買い手がつかなくて困っているならば、不動産会社に空き家を直接買い取ってもらう「買取」の利用も視野に入れてみましょう

買取を利用すれば、問題がある物件でも対応できる可能性があるほか、不動産会社に直接買ってもらえるため、短期間で、かつ手間をかけずに売却することができます。

ただし、買取価格は、相場価格のおおよそ7割になってしまうことに注意が必要です。

買取の手順については「不動産買取の流れについてわかりやすく解説!」で説明しています。ぜひ参考にしてみてください。

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まとめ

この記事のポイントをまとめました。

  • 空き家の売却で注意すべき点は次の5つ
    ① 所有者や相続登記の確認を怠ると、売却できない
    ② 解体を自己判断で進めると損をすることがある
    ③ 契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)に注意
    ④ 3000万円特別控除を逃すケースがある
    ⑤ 不動産会社選びを間違えると、売れない or 安く買い叩かれる
  • 注意点を踏まえたうえで、空き家を売却する際のチェックポイントは次の6つ
    1.相続登記を済ませたか?
    2. 空き家の価値を適正に把握しているか?
    3. 契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)を理解しているか?
    4. 空き家を解体する必要があるかを確認したか?
    5. 売却にかかる費用・税金を把握したか?
    6. 近隣トラブルがないか?
  • 空き家を放置し続けるリスクは次の3つ
    ・管理の手間や費用がかかる
    ・資産価値が下がる
    ・トラブルのもとになる
  • 空き家の売却で失敗しない不動産会社選びのポイント
    ・空き家や相続物件の取り扱い実績が豊富か
    ・空き家があるエリアに強みがあるか
    ・査定時の説明が具体的か
    ・対応が早く丁寧か
  • なかなか売れない場合は、買取の利用も視野に入れる

空き家の売却するときは、確認しておくべき注意点や売却で失敗しないためのポイントを知っておくことが大切です。

空き家は所有しているだけでも、管理の手間や費用、固定資産税といったコストが発生します。また空き家の期間が長くなるほど価値が下がってしまうため、将来、利用する予定がなければ売却してしまうのがおすすめです。

しかし、いざ空き家を売却するとなると、注意点はわかっても、実際どのように売却すれば良いのかわからない方も多いでしょう。

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