この記事では、北海道の
- 土地の売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
という、土地を売る際に知っておきたい基本知識に加え、
- 高く売れる土地の特徴
- 売れにくい土地の特徴
- 売れにくい土地を売るための対策方法
について知ることができます。
北海道の「土地の売却相場・動向データ」や「売却実績事例データ」を知りたい方は、「北海道の土地・中古戸建て売却価格の相場と動向をやさしく解説」に掲載しているので、ぜひご覧ください。
もくじ
この記事のポイントまとめ
1.【2023年度版】北海道の土地が売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
売却成約までにかかった期間は平均約3.8ヵ月、平均売却価格は約1,200万円です。
また相場の動向は、おおまかに以下のとおりです。
・前年に比べ売却価格は、約11%上昇
・前年に比べ成約した物件の㎡単価は、約9.8％上昇
・前年に比べ成約件数は、約▲0.03％下降
詳しくは「1.【2023年度版】北海道の土地が売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向」をご覧ください。
2.北海道で高く売れる土地の特徴（2023年度版）
北海道で高く売れる土地の特徴は、一般的に以下のとおりです。
- 主要沿線上にある
- 商業施設が近い
- 土地面積が広い
- 周辺環境が良い
- 採光が良い
上にあげたような特徴が多くあてはまり、なおかつ「札幌市・函館市・千歳市などの主要都市」にある土地だと査定額が高くなります。
詳しくは、「2.【チェックリスト付き】北海道で高く売れる土地の特徴（2023年度版）」をご覧ください。
3.北海道で売れにくい土地の特徴（2023年度版）
売れにくい土地の特徴としてあげられるのは、一般的に次のようなものです。
- 主要沿線上にない
- 商業施設から遠い
- 土地面積が狭い
- 周辺環境が悪い
- 採光が悪い
詳しくは、「3.北海道で売れにくい土地の特徴（2023年度版）」をご覧ください。
4.【事例で解説】北海道で売れにくい土地を売るための方法3つ（2023年度版）
北海道で売れにくい土地を売るための対策法3つについて、実例でご紹介いたします。
その方法は、次のとおりです。
| 対策方法（例） | |
|---|---|
| 主要沿線上に ない |
・周辺環境の良さをアピールする |
| 商業施設から遠い | ・売却価格を下げる |
| 土地面積が狭い | ・狭小地の売却実績がある不動産会社に相談する |
「4.【事例で解説】北海道で売れにくい土地を売るための方法3つ（2023年度版）」の章で、詳しくご覧いただけます。
1.【2023年度版】北海道の土地が売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向
1-1.【2023年度版】北海道の土地が売却成約までにかかった期間
| 北海道平均 | |
|---|---|
| 土地の売却成約までにかかった期間 | 約3.8ヵ月 |
不動産は、「マンション＞戸建て＞土地」の順に売れやすく、土地の場合、以下のような理由から売却期間が長くなりがちです。
- 境界の調査や確定に時間がかかる
- 古い家が建っている場合、解体して更地にしてから売買契約を結ぶケースもある
参考として実際に売却成約した売主のアンケートを見ると、北海道では全体の8割以上が半年以内に契約していることが分かります。
| 順位 | 売却にかかった期間 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 6ヵ月以内 | 41.5% |
| 2位 | 3ヵ月以内 | 39.3% |
| 3位 | 1年以内 | 14.2% |
| 4位 | 2年以上 | 2.7% |
| 5位 | 2年以内 | 2.3% |
※イクラ不動産の利用者アンケートより
1-2.【2023年度版】北海道の土地の売却価格・相場の動向
| 北海道平均 | |
|---|---|
| 土地売却価格・相場 | 約1,200万円 |
2023年現在、北海道の土地相場の動向は次のような傾向です。
〈2023年度版 北海道の土地相場の動向まとめ〉
・前年に比べ売却価格は、約11%上昇
・前年に比べ成約した物件の㎡単価は、約9.8％上昇
・前年に比べ成約件数は、約▲0.03％下降
【主な要因】
・駅から近い土地が再開発され、商業施設が多く建ち並び、生活がより便利になったため地価が上がった
2030年開業予定の北海道新幹線の延伸にあたり、札幌市をはじめとする駅前エリアの再開発が活発です。この影響により、駅から近い物件・土地の資産価値が上昇しています。
特に札幌市中央区は人気があり、取引価格・件数は北海道内ではトップクラスです。
さらにテレワークが定着したことから、札幌市内から近郊に引っ越しをする人も増えています。そのため、小樽市・石狩市・恵庭市・千歳市・苫小牧市といった地域も、土地の取引が活発なため売買が成立しやすい傾向です。
また、以下のようなエリアの住宅需要や地価が高まっています。
〈住宅需要・地価が高まっているエリア〉
1.札幌市、小樽市、千歳市・苫小牧市エリア
⇒商業施設・医療機関が充実しているエリア
⇒札幌市のオフィス街への通勤時間が1時間以内
⇒JR函館本線、JR千歳線、JR室蘭本線沿い
2.地方でも、以下の条件に当てはまるエリア
⇒道南エリア：函館市
⇒道北エリア：旭川市
⇒道東エリア：帯広市、北見市
【主な要因】
- テレワークの普及による住まいへの考え方の変化
- 札幌市などの主要都市に道外から引っ越してくるケースが増えた
参考：北海道「国土利用計画法に基づく届出状況及び地価動向等」
2.【チェックリスト付き】北海道で高く売れる土地の特徴（2023年度版）
基本的に、土地は「駅や商業施設などが近くにある生活しやすい立地」でなければ高くは売れません。
加えて、北海道では以下に掲げた特徴に多く当てはまっているほど、査定額が高くなります。
| チェック項目 | チェック | |
|---|---|---|
| 主要沿線上にある | ・札幌市営地下鉄・JR函館本線の沿線上にある | ✅ |
| 商業施設が近い | ・近くに商業施設がある ・車で15分程度の場所に商業施設がある |
✅ |
| 土地面積が広い | ・北海道で取引されている土地の平均面積以上の広さがある | ✅ |
| 周辺環境が良い | ・商業施設、病院、銀行などが近い ・学校、幼稚園が近い 等 |
✅ |
| 採光が良い | ・隣接する土地に高い建物がない ・湿気が溜まりにくい 等 |
✅ |
以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。
2-1.［特徴1］主要沿線上にある
北海道で土地の取引が多い札幌市の主要沿線は、札幌市営地下鉄やJR函館本線、東北・北海道新幹線です。これらの沿線上にある土地は、交通利便性に優れているため人気が高く、売れやすと言えます。
2-2.［特徴2］商業施設が近い
スーパーマーケットやショッピングモールなど、商業施設が近くにある土地は、住宅地として特にファミリー層に人気があります。
隣接している必要はありませんが、車で15分程度で商業施設までアクセスできるような立地だと人気が高くなるでしょう。
2-3.［特徴3］土地面積が広い
一般的に面積が広いほど、売却価格は高くなります。
北海道で取引されている土地の平均面積は約264㎡であるため、これ以上の広さがある土地であれば、高く売れやすいと言えるでしょう。
2-4.［特徴4］周辺環境が良い
住宅地を探している購入層にとっては、商業施設や病院、銀行といった生活に必要な施設が近くにあるほか、小学校・中学校が近くにある、周辺の歩道が整備されているなどの土地は、より購入意欲がアップする土地になります。
2-5.［特徴5］採光が良い
日当たりや風通しの良い土地は、住宅地として人気があります。
南向きに家を建てられる、近くに高い建物がないなどの特徴があると、生活環境が良いため売れやすくなるでしょう。
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3.北海道で売れにくい土地の特徴（2023年度版）
| 説明 | |
|---|---|
| 主要沿線上にない | ・札幌市営地下鉄・JR函館本線の停車駅の近くにない |
| 商業施設から遠い | ・近くにショッピングセンターなどの商業施設がない |
| 土地面積が狭い | ・北海道で取引されている土地の平均面積以下 |
| 周辺環境が悪い | ・基地、廃棄物処理場などの嫌悪施設が近くにある ・大気汚染や騒音がなどがひどい場所にある 等 |
| 採光が悪い | ・隣接する土地に高い建物がある ・北向きの建物しか建てられない 等 |
以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。
3-1.［特徴1］主要沿線上にない
北海道の住宅地は、札幌市を中心に、函館市や旭川市などJR主要沿線の停車駅がある地域が人気です。そのため、それ以外の主要沿線上にないエリアの土地は、売れにくくなる傾向があります。
3-2.［特徴2］商業施設から遠い
ショッピングモールや大型スーパーマーケットなどの商業施設から離れた場所にある土地は、特に住宅地を探しているファミリー層からは選ばれにくくなります。
3-3.［特徴3］土地面積が狭い
一般的に土地面積が狭いほど、土地の活用が限られるため売れにくいです。
北海道で取引されている土地の平均面積は約264㎡であるため、それ未満の広さしかない土地は売れにくくなります。
3-4.［特徴4］周辺環境が悪い
特に住宅地では、以下のような施設が近くにある場合、売り出してもなかなか買い手がつかないことがあります。
- 墓地・焼却場・暴力団事務所などの嫌悪施設
- 工場・ガソリンスタンドなど、においが強い施設
- 高速道路や幹線道路など、排気ガスによる大気汚染の影響がある場所
- 線路横や踏切など、騒音がひどい場所
用語解説
- 嫌悪施設……一般的に、住んでいるところの近くにあると嫌な気持ちになりがちな施設や建物のこと。墓地、焼却場、廃棄物処理場、暴力団関連の建物、など
3-5.［特徴5］採光が悪い
特に住宅用の土地は、日当たりが悪いと買い手がつきにくくなるケースが多いです。
周囲よりも低い位置にあるといった条件も重なると、日当たりだけではなく風通しの問題も出てくるため、さらに人気が下がるでしょう。
4.【事例で解説】北海道で売れにくい土地を売るための対策方法3つ（北海道・2023年度版）
北海道で売れにくい土地を売るための対策法3つについて、実例でご紹介いたします。
その方法は、次のとおりです。
| 対策方法（例） | |
|---|---|
| 主要沿線上にない | ・周辺環境の良さをアピールする |
| 商業施設から遠い | ・売却価格を下げる |
| 土地面積が狭い | ・狭小地の売却実績がある不動産会社に相談する |
〈事例1〉
主要沿線上にない場合の成功事例
〈概要〉
売主Mさんは、岩見沢市の土地を売却することにしました。駅から離れた土地で札幌市まで1時間以上かかる場所だったので、売却できるか心配していらっしゃいましたが、駅周辺には商業施設が充実していることなどをアピールしたところ、買い手が見つかり売却することができました。
〈売れたポイント〉
- ・周辺環境の良さをアピールする
- 主要沿線上にない住宅地であっても、周辺環境が良ければ需要があり売れやすい場合があります。
また、子育て支援が充実している、生活に必要な施設が揃っている、自然が豊かなどのアピールポイントがある場合は、不動産会社に積極的に宣伝してもらうことで、買い手が見つかりやすくなるでしょう。
〈お客様の声〉
岩見沢市で所有していた土地を売却しました。札幌市から離れているので売れるか不安でしたが、駅前は整備されていて近くに商業施設もあり、さらに岩見沢市は子育て支援も充実していることを売却時にアピールしてもらったところ、子育て世代の家族の買い手が見つかりました。
〈事例2〉
商業施設から遠い場合の成功事例
〈概要〉
売主Sさんは、相続した帯広市の土地を売却することにしました。商業施設から遠かったことが原因で、なかなか買い手がつきませんでしたが、売却価格を見直したところ、購入希望者が現れました。
〈売れたポイント〉
- ・売却価格を下げる
- 相場よりも価格を下げることでスムーズに売却することができます。
なかなか買い手が見つからない場合は、売却価格の見直しをすることも大切です。地元に詳しい不動産会社に相談し、買い手のつきやすい適正価格にすることで買い手がみつかるケースも多いです。
〈お客様の声〉
親から相続した帯広市の土地を売ることにしました。周辺に商業施設がなく、生活利便性に欠けていたため、買い手が見つからず困っていましたが、売却価格を下げたところ、無事に買い手がつきました。
〈事例3〉
土地面積が狭い場合の成功事例
〈概要〉
売主Oさんは札幌市内の約60㎡の土地を売却することにしました。土地面積が狭かったため、狭小地の売却実績がある不動産会社を探し、売却を依頼したことで、スムーズに買い手を見つけることができました。
〈売れたポイント〉
- ・狭小地の売却実績がある不動産会社に相談する
- 一般的に、約70㎡以下の土地に建つ物件は狭小住宅と呼ばれ、家族で住むには手狭と感じられるケースが多く、買い手がつきにくい傾向にあります。狭小地の売却実績がある不動産会社は、経験が豊富で相場も知り尽くしているので相談してみるのもいいでしょう。
〈お客様の声〉
札幌市内の土地を売却しました。狭い土地は売りにくいと聞いていたので、地元で狭い土地の売却実績がある不動産会社を探して売却を依頼しました。工務店とも提携していた不動産会社だったので、狭小住宅のプランを物件情報に掲載してくれました。おかげで、スムーズに買い手を見つけることができました。
