【不動産売却の期間・流れ・費用のまとめ】初めての不動産売却で知っておくべきこと

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【不動産売却の期間・流れ・費用のまとめ】初めての不動産売却で知っておくべきこと

不動産売却のステップは大きく分けると次の4つです。

①情報収集・不動産会社選び
②売却活動・買い手探し
③売買契約・手付金受け取り
④引き渡し

平均的な売却期間は約3〜6ヵ月ですが、買い手がなかなか見つからなければ1年近くかかることもあります。

売却は、基本的に不動産会社の指示に従って進めていけば問題ありませんが、あらかじめ流れを把握しておくことでよりスムーズに進められます。

ここでは、はじめて不動産を売却する方に向けて、次のような内容を解説します。

【この記事で具体的にわかること】

  • 不動産売却の流れ
  • 売り手がやるべきこと
  • 準備しておくもの
  • 売却にかかる費用や税金

家やマンションを売ることになったけれども、どうすれば良いかわからない方は、ぜひ一読して参考にしてみてください。

この記事はこんな人におすすめ!
はじめての不動産売却で、まず何をすれば良いのかわからない
家やマンションの売却の流れや期間を知りたい
不動産売却にかかる費用や必要になるものを知りたい
自分の状況に合った不動産会社を選びたい

1. 不動産売却方法の種類と特徴

3つのポイント

  • 不動産売却は「情報収集(不動産会社選び)」「売却活動」「売買契約」「引き渡し」の4つのステップがある
  • 売却の流れを知っておけばスムーズに売却を進められる
  • 仲介での売却期間は平均3〜6ヵ月程度。買い手が現れなければ長引く

まず、不動産を売却する際の大まかな流れとかかる期間、売り手として何をしなければならないのかを説明します。

1-1. 売却の流れ・かかる期間・やるべきこと

一般的な仲介での売却の場合、不動産売却の流れ大きく分けて4つのステップがあります。

【不動産売却の4つのステップ】

  • 情報収集
  • 売却活動
  • 売買契約
  • 引き渡し、残金の受け取り

それぞれの流れの内容と必要となる期間、売り手としてやるべきことをまとめたものが次の表です。

【売却の流れ・必要な期間・やるべきことでの一覧表】
売却の流れ 必要な期間 売り手がやるべきこと
①情報収集 1ヵ月程度
  • 相場価格や不動産会社の情報を調べる
  • 不動産会社を選んで媒介契約を結ぶ
②売却活動 〜数ヵ月(買い手が現れるまで)
  • 内見の対応をする
③売買契約
  • 買い手と売買契約を結ぶ
  • 手付金を受け取る
④引き渡し・残金の受け取り 売買契約締結〜1ヵ月程度
  • 残代金を受け取る
  • 引き渡しをする

通常の仲介で売却した際、この4つのステップすべて終えるまでにかかる期間は、平均で3〜6ヵ月程度です。

買い手がなかなか現れないと、売却完了までに半年〜1年以上かかることもあります。

不動産売却の流れについては、「不動産売却の流れをイラスト解説!初めて売るなら何から始めるべき? 」で詳しく説明しているので、ぜひ読んでみてください。

すぐに売却したい場合は、後ほど説明する「買取」の利用がおすすめです。

買取であれば買い手を探す必要がないため短期間で売却できますが、売却価格は仲介よりも安くなるのがデメリットです。

仲介と買取の違いについては、「2-2-1. 「仲介」と「買取」の違い・メリットとデメリット」で詳しく説明します。

次に仲介での売却における、それぞれの流れの段階について詳しくみていきましょう。

2. ①情報収集・不動産会社選び

3つのポイント

  • 売却目的を明確にし、状況に合った売却方法を選ぶことが大切
  • 不動産会社を選ぶ際は「相場価格」と「不動産会社の情報」を調べておく
  • 不動産会社と結ぶ媒介契約は「専任媒介契約」がおすすめ

ここでは、戸建ての家やマンションを売ろうと考え始めてから、実際に不動産会社を選んで売却を依頼するまでの詳しい流れとやるべきことを説明します。

2-1. まず売却目的を明確にする

不動産売却前の「準備段階」では、まず売却をすることになった理由をもとに売却目的」を明確にする作業を行います。

売却目的とは、「家やマンションなどを売ってどうしたいのか」という売却における希望条件のことです。

なるべく高く売りたいのか、即現金化したいのかといった目的によって取るべき売却方法が違うため、売却前にこうした「売却目的」を固めておくとスムーズに取引が進めやすくなります。

売却理由として代表的なものは、次のとおりです。

【不動産の売却理由の例】

  • 今の家を売って新しい家を購入したい
  • 転勤や結婚などで引っ越ししなければならないので家を売りたい
  • 離婚をするので家を売って財産分与をしたい
  • 相続した不動産を売って相続人同士で分割したい
  • 住宅ローンの支払いが苦しいので売ってしまいたい
  • まとまったお金が必要なので家を売却したい

2-2. 売却目的に応じた売却方法を決める

売却目的が明確になったら、その目的を達成するために最適な売却方法を決めます。

こちらの表に、売却目的とそのように考えることになったシチュエーション、選ぶべき売却方法をまとめました。

売却目的と選ぶべき売却方法
売却目的 おもなシチュエーション 選ぶべき売却方法
少しでも高く売りたい 買い替え、住み替え 仲介
離婚の財産分与
高く売りたいが売却期日が決まっている 転勤(異動や転職) 仲介(買取保証付き)
相続
すぐに現金化したい 転勤(異動や転職) 買取
相続
事故物件
売却しても同じ家に住み続けたい 売却しても引っ越ししたくない リースバック
抵当権があっても売りたい 住宅ローンが払えない、滞納している 任意売却

さまざまな不動産の売却方法がありますが、基本的な売却方法は「仲介」と「買取」の2つです。

  • 高く売りたければ仲介
  • 早く売りたければ買取

売却目的に合った売却方法はどれになるのかを把握しておき、不動産会社を選ぶ際には、その売却方法を取り扱っているか、得意としているかをチェックするようにしましょう。

2-2-1. 「仲介」と「買取」の違い・メリットとデメリット

不動産の2大売却方法である「仲介」と「買取」には、売る相手や売却期間、売却価格などに違いがあります。

それぞれの違いやメリット、デメリットは次のとおりです。

【仲介と買取の違い】
仲介 買取
売却価格 相場価格に近い額で売却できる可能性が高い 相場価格よりも安くなることが多い(7割程度)
売る相手 一般消費者(個人) 不動産会社や買取業者
売却にかかる期間 売却完了まで時間がかかる(数ヵ月〜) 条件が合えば売却完了まで数日〜1週間程度
売却費用 仲介手数料がかかる 仲介手数料がかからない

【仲介のメリット・デメリット】

  • メリット:高く売れやすい(相場価格に近い額で売却できる)
  • デメリット:売却期間が長くなる

仲介で売却すると、相場価格に近い価格、つまり高い額での売却が狙いやすくなります。

ただし、仲介で売却する場合、不動産会社に買い手を探してもらう「売却活動」が必要になるため、売却にかかる期間が長くなることがデメリットです。

売りに出してもなかなか買い手が見つからなければ、1年近くかかる場合もあります。

【買取のメリット・デメリット】

  • メリット:即現金化することができる、周囲に知られずに売却できる
  • デメリット:売却価格が安くなる

買取は売却活動をせず不動産会社に直接買ってもらうため即現金化でき、不動産会社との条件が合えば、1週間程度で売却できる場合もあります。

ただし、買取額は仲介での売却よりも安くなります。買い取った不動産会社の利益や再販のための費用がかかるためです。

一般的には、仲介での売却額の7割程度の額になります。

たとえば、仲介での売却額が2,000万円の家の場合、買取だと1,400万円程度になってしまうということです。

これらの仲介と買取のメリットとデメリットを踏まえたうえで、高く売る、早く売るのどちらを優先するべきか、しっかりと検討して自分に合う売却方法を選びましょう。

しかし、不動産会社によって扱える売却方法は異なります。

自分の状況に合った売却方法を取り扱っている不動産会社がわからない場合は、ぜひイクラ不動産をご利用ください。

あなたの状況や売却目的に合った売却実績が豊富な不動産会社を選べるだけでなく、独自のシミュレーターで簡単に素早く査定価格を知ることができます。

さらに、わからないことや不動産会社に聞きにくいことなどがあれば、宅建士の資格を持った中立な立場のイクラ不動産のスタッフに相談することも可能です。

2-3. 情報収集│相場価格を調べる

売却前に売り手として情報収集しておくべきポイントは、次の2つです。

【売却前に調べておくこと】

  • 売却したい不動産(家やマンション)の相場価格
  • 売却を依頼する不動産会社の情報

まず、売却したい家やマンションと同じような物件が、現在の不動産市場において、いくらぐらいで取引されているのかを調べましょう。これを相場価格と言います。

相場価格を知らないと、自分が売却しようとしている不動産の価値がわかりません。価値を知らずに不動産会社から言われるままの額で売り出してしまうと、思わぬ損をする恐れがあります。

そのようなことにならないためにも、不動産会社に査定を依頼する前に、自分でも相場価格を調べておくのがおすすめです。

相場価格をさまざまな不動産ポータルサイトや不動産会社のホームページなどで調べる際は、売出し価格は、「相場価格」や実際に取引される「成約価格」よりも高めである点に注意しましょう。

売り出し価格は、一般的に値引きを見込んで「成約価格」よりも高めに設定されていることが多いため、売り出し価格から1〜2割程度差し引くと相場価格に近くなります。

売り出し価格でなく成約価格を知りたい場合は、国土交通省の「土地総合情報システム」や不動産流通機構の「レインズ・マーケット・インフォメーション」で調べることが可能です。

また、イクラ不動産独自の価格シミュレーターでも、無料&匿名で相場価格を調べられます。マンション名や物件住所の入力だけで、簡単に素早く価格がわかるのでおすすめです。

2-3-1. 相場価格と査定価格について

先に述べたとおり、相場価格とは、現在の不動産市場で取引されている目安となる価格のことです。

一方で、査定価格とは、売りに出して3ヵ月程度で売却できそうな価格のことを指します。

相場価格と査定価格は異なるため、査定価格がいくら高くても、必ずしもその価格で売れるわけではありません査定価格と本当に売れる価格(成約価格)は別であることを踏まえておくことが大切です。

査定価格、相場価格、売出し価格、成約価格の違いをまとめると、次の表のようになります。

【価格の種類一覧表】
どのような価格か 価格例(相場価格が3,000万円の場合)
相場価格 現在の不動産市場で取引されている目安となる価格 3,000万円
査定価格 売りに出して3ヵ月程度で売却できるだろうと思われる価格 3,200万円
※リフォームにより高めの査定価格が出る
売出し価格 売りに出す際の価格。査定価格よりも高めに設定することが多い 3,500万円前後
※値引きを見越して高めの売り出し価格を設定
成約価格 実際に売却できた価格 3,250万円
※買い手との交渉で250万円値引きして成約

不動産会社が出す査定価格が適切かどうかを判断するためにも、査定を依頼する前に自分で相場価格を調べておくことがおすすめです。

2-4. 情報収集│不動産会社を選ぶ

売却前に、もう1つの調べておくべき情報が、売却を依頼する不動産会社についてです。

不動産会社選びは、不動産売却の成否に大きく関わってきます。

なぜなら、買い手探しや価格交渉、そのほか契約書の作成など、不動産売却における重要な業務のすべてを不動産会社に任せることになるからです。

2-4-1.不動産会社の選び方

不動産会社を選ぶ際に調べておきたいポイントは、次の表のとおりです。

【不動産会社の情報収集ポイント】
選ぶポイント 理由
地域で成約件数が多いかどうか 地域での成約件数が多いほど、その地のニーズや相場観、市場動向を熟知していたり、ノウハウや販売戦略を持っていたりします。
宣伝に力を入れているかどうか インターネットやチラシ、電話、メールなど、あらゆる方法で宣伝することで、1人でも多くの購入希望者の目に触れることができ、より「早く・高く」売れます。
担当者と相性が合うかどうか 担当者とは数カ月の付き合いになります。能力や実績も大切ですが、自分と相性が合っていて、ストレスなくやり取りできるかどうかも重要な要素です。

まず、複数の不動産会社に査定を依頼し、実際に査定額を出してもらう際に、担当者ともじっくりと話をしてみましょう。

選ぶポイントを踏まえたうえでそれぞれの不動産会社や担当者を比較し、自分にピッタリ合っていて信頼できると感じたところを選ぶことが大切です。

イクラ不動産なら、売却目的にマッチした売却実績豊富な地元の不動産会社を選べます。

不動産会社の選び方については、「不動産売却はどこがいい?おすすめの不動産会社の選び方」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。

2-4-2. 不動産会社と結ぶ媒介契約と媒介契約の種類

売却を任せる不動産会社が決まれば、正式に売却活動を依頼するために、不動産会社と媒介契約を結びます。

媒介契約とは、不動産の売却を依頼する際に売り手と不動産会社の間で締結する契約のことで、売却活動期間や販売価格、仲介手数料の額などを取り決めます。

媒介契約には次の3種類があり、それぞれ契約期間や内容が異なります。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

3つの媒介契約の違いは、次の表のとおりです。

【媒介契約の種類と内容】
内容 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
複数社への依頼 不可 不可
自分で買い手を見つける 不可
契約期間 特に決まりはない(奨励は3ヵ月以内) 3カ月以内 3カ月以内
レインズ(※)への登録義務 特に決まりはない 契約締結後7日以内に登録 契約締結後5日以内に登録
売り手への報告義務 特に決まりはない 2週間に1回以上 1週間に1回以上

※レインズ:不動産会社だけが利用できる不動産情報サイトのこと。レインズに売却物件の情報を登録することで、ほかの不動産会社から購入希望者を紹介してもらえる。

3つの媒介契約の中で、一般的におすすめなのは専任媒介契約です。その理由として、次のようなものがあげられます。

  • 契約できるのは1社のみなので、他社に契約を取られる心配をせずに不動産会社が売却活動に専念してくれる
  • 売却費用をかけて宣伝をしても無駄打ちになる可能性が低いため、売却費用をかけてもらいやすくなる
  • レインズへの登録義務や売却活動の報告義務があるため、売却活動の様子がわかる
  • 自分で買い手を見つけてくることもできるため、売却のチャンスが広がる

ただし、都心部や人気エリアの物件を売却する場合は、一般媒介契約を選んでも良いでしょう。

なぜなら、人気のある物件は購入希望者が多いため、複数社に依頼をして不動産会社同士を競わせることで、より良い条件での売却が見込める可能性があるからです。

3. ②売却活動・買い手探し

3つのポイント

  • 不動産会社を仲介手数料の安さだけで決めないことが大切
  • 高く早く売るには、広告費をかけた販売活動が有効
  • 売り手は買い手に好印象を与えるために、内見時の対応は細かい点まで気を配る

不動産会社と媒介契約を結んだら、いよいよ売却活動開始です。売却活動の中心は不動産会社ですが、売り手をしてやるべきこともあるため、あらかじめ確認しておきましょう。

ここでは売却活動を開始してから、買い手が実際に現れて購入が決定するまでについて、わかりやすく説明します。

3-1. 仲介手数料には広告費が含まれている

不動産会社が行う売却活動の主流は、レインズや不動産ポータルサイトなど、インターネット上のサイトへの物件情報の登録です。インターネットに情報をあげることで、幅広く買い手を探すことができます。

ほかにもチラシのポスティング、電話、看板の設置やオープンハウスの開催など、さまざまな方法を使って不動産会社は買い手を探します。

ここで注意しておきたいポイントは、売却成立時に売り手が不動産会社に支払う仲介手数料には、売却活動における広告費が含まれているということです。

SUUMOやat homeといったポータルサイトの登録費用や利用料、チラシの制作費や配布の人件費など、集客活動に力を入れれば入れるほど、当然ですが費用が増えます。

したがって、仲介手数料を安くしている不動産会社の場合、早く、高く売るために必要な広告費をかけられず、集客活動が十分にできない恐れがあるため注意が必要です。

集客活動が不十分だと買い手がなかなか見つからず、売却が長引くだけでなく、大幅な値下げが必要になるケースもあります。つまり、仲介手数料を満額支払って十分に売却活動をしてもらう方が、最終的に手元に残る金額が多くなることもあり得るのです。

最終的に損をしないためにも、仲介手数料の安さだけで不動産会社を選ばないように注意しましょう。

不動産会社の集客については、「家を売るとき、不動産会社はどうやって買いたい人を集客するの?」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。

3-2. 売り手がやるべき売却活動は内見の準備と対応

実際に売却活動を行う主体は不動産会社です。そのため、売り手としてやるべきことはあまりありません。

ただし、内見が行われる際の準備と対応は必要です。

購入希望者は、内見で実際に物件を見て買うかどうかを決めます。そのため、購入希望者に良い印象を持ってもらえるように売り手として、内見前にしっかりと準備しておかなければなりません。

特に住みながらの売却で内見を成功させるためには、次のようなポイントを押さえておきましょう。

  • 室内は念入りに清掃、整理整頓をしておく
  • におい対策として、換気や消臭を十分にする
  • 内見時は、室内の明かりはすべて点灯させておく
  • 内見対応者以外は外出しておく方が望ましい
  • 説明は不動産会社の担当者に任せる

どうしても室内が片付かなかったり清掃する時間がなかったりする場合は、専門業者によるホームクリーニング室内を魅力的に演出するホームステージングなどの利用も検討してみると良いでしょう。

4. ③売買契約・手付金受け取り

3つのポイント

  • 売買契約締結までの交渉や契約の段取りは、不動産会社が行ってくれる
  • 売買契約時に必要となる書類などは、できるだけ早めに準備しておく
  • 契約時に取り決めた引渡し日までに引っ越しを完了させないと、違約金が発生する

「購入したい」という買い手が現れれば、取引条件を調整したうえで不動産売買契約を結びます。

ここでは、買い手が決定してから売買契約を締結して、最終的に家やマンションを引き渡すまでの流れについて説明します。

4-1. 買い手が見つかれば売買契約を結ぶ

売りに出している家やマンションの買い手が現れれば、買い手側の不動産会社から購入申込書が届き、売買契約に至るまでの交渉開始です。

売買契約までの交渉は、不動産会社が行ってくれます。買い手からの値引き要請売り手の売却希望額とをどれだけ上手く擦り合わせることができるかが、担当者の腕の見せ所です。

そして、価格や引き渡し条件などの交渉を経て、売り手と買い手、お互いが合意すれば売買契約の締結に進みます。

売買契約を締結する際に必要なものは、以下の表のとおりです。マンションと戸建て(土地)では、必要となる書類がいくつか異なります。

あらかじめ準備できるものは、査定を依頼する前に揃えておきましょう。ただし、印鑑登録証明書住民票有効期限があるため注意が必要です。

【物件別 売買契約を締結する際に必要なもの】
必要なもの 内容 マンション 戸建て・土地
実印 売却する不動産の所有者の印鑑 必要 必要
印鑑登録証明書 3カ月以内に発行されたもの 必要 必要
運転免許証などの身分証明書 本人確認のため 必要 必要
住民票 登記上の住所と現住所が異なる場合に必要。3ヵ月以内に発行されたもの 住所が異なれば必要 住所が異なれば必要
登記済権利証(または登記識別情報) 売却物件の内容や登記名義人の確認のために必要 必要 必要
固定資産税納税通知書(または固定資産税評価証明書) 固定資産税の確認や売却時の清算のために必要 必要 必要
ローン残高証明書(ローン返済予定表) 住宅ローンが残っている場合に必要 住宅ローンが残っていれば必要 住宅ローンが残っていれば必要
土地測量図や境界確認書 土地の面積や境界線確認のため必要 必要
マンションの管理費や修繕積立金などがわかるもの マンションの維持管理費を確認するために必要 必要
マンションの管理規約、使用細則、購入時のパンフレットなど マンションの情報を確認するために必要 必要
そのほか(購入時の契約書や重要事項説明書、耐震診断報告書、アスベスト使用調査報告書など) 物件についての情報確認のために必要 場合によって必要 場合によって必要

通常、売買契約締結は売り手と買い手、仲介の不動産会社の担当者が一同に介して行われます。

しかし、遠方であったり仕事で抜けられなかったりとスケジュール調整がむずかしい場合は、売り手と買い手が別の場所で署名、押印することも可能です。

不動産会社の担当者が売り手と買い手のところに契約書を持っていくため、このような契約方法を「持ち回り契約」と呼びます。契約方法については、あらかじめ不動産会社に相談しておきましょう。

売買契約を結ぶ際には、お金の支払いや受け取りも生じます。

売買契約締結時に、仲介手数料の半分の額を不動産会社に支払うことが多いです。また、買い手からは売却代金の1割程度の額を「手付金」として受け取ります。

売買契約時に、売却代金をすべて受け取れるわけではないことに注意しましょう。

不動産売買の場合、手付金は「解約手付」として扱われるのが一般的です。

解約手付の場合、買い手は売り手に支払った手付金を放棄すれば契約を解除できます。一方、売り手の事情で契約を解除する場合は、買い手から受け取った手付金の倍額の支払いが必要です。

売買契約締結時に必要なものについては、「不動産売買契約時に売主が持参する必要書類ってなにがあるの?」で、売買契約と売却代金については、「【不動産売買】家を売ったらお金はいつもらえる?」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。

5. ④引き渡し・残金の受け取り

売買契約を結んだら、決済と引き渡しに進みます。決済と引き渡しの説明は、次のとおりです。

【決済と引き渡しの違い】

  • 決済:買い手が手付金を差し引いた残りの代金を売り手に支払うこと
  • 引き渡し:売却した不動産を明け渡して名義を売り手から買い手に移すこと

売買締結から決済、引き渡しまで通常1ヵ月程度の期間がかかります。なぜなら、買い手のローン手続きなどに時間がかかることが多いからです。

決済と引渡し日をいつにするかは、売買契約を結ぶ際に決めておきます。通常、不動産の引き渡しは決済と同時が基本です。

しかし、売り手と買い手との話し合い次第で、決済日と引渡し日を別日に設定することもできます。

一般的な決済および引き渡しで行うことは、次のとおりです。

  • 売却物件および必要書類の最終確認
  • 買い手から売り手への残代金の支払い
  • 固定資産税や支払い済みの管理費などの精算
  • 家やマンションの鍵の引渡し
  • 必要書類の引渡し(所有権移転登記手続き)
  • 仲介手数料など諸費用の精算

売り手としては、引き渡し日までに必ず引っ越しを済ませておかなければなりません。契約締結時に取り決めた期日までに引き渡しが完了していない場合は、違約金が発生することもあります。

引き渡し日までに引っ越しが完了するように、無理のないスケジュールを立てておくことが大切です。

6. 不動産売却にかかる費用と税金

3つのポイント

  • 不動産売却には仲介手数料や税金などの費用がかかる
  • 売却にかかる費用を差し引いて最終的に残るお金を計算しておくことが大切
  • 売却方法や利益によっては、かかる費用や税金が増える場合がある

不動産の売却には、さまざまな費用や税金がかかります。最終的に手元に入るお金の額を計算するためにも、売却にかかる費用の把握は大切です。

ここでは、どのようなお金がいつかかるかをわかりやすく説明します。

家やマンション、土地などを売却する際にかかる費用や税金は、次のとおりです。

【不動産売却にかかる費用や税金】

  • 不動産会社に支払う「仲介手数料」
  • 売買契約書に課せられる「印紙税」
  • 住宅ローンを完済する場合に必要な「事務手数料」
  • 抵当権を抹消するために必要となる「登記手続き費用」
  • 不動産の売却で得た利益に課せられる「譲渡所得税」

それぞれがどのような費用でいくらぐらいかかるのかを説明します。

6-1.仲介手数料│不動産会社に支払う報酬

不動産を売却した際にかかる費用のうち、大きな割合を占めるのが売却を依頼した不動産会社に支払う「仲介手数料」です。成功報酬のため、売却が成約した場合にはじめて発生するものとなります。

金額は媒介契約を結ぶ際に売り手と不動産会社とで取り決め、支払いは契約締結時と引き渡し時に分けることが多いです。

法律で定められているのは、仲介手数料の上限額だけで、上限額の範囲内であれば不動産会社が自由に決めることができます。ただし、上限額いっぱいに設定されているのが一般的です。

400万円を超える取引の場合、次の計算式で仲介手数料の上限額が求められます。

【仲介手数料の計算式(400万円を超える場合)】

取引額の3%+6万円+消費税

例えば、3,000万円で家を売却した場合、仲介手数料の上限額は次のようになります。

【3,000万円で家を売却した場合の仲介手数料】

3,000万円×0.03 + 6万円=96万円(税込105万6千円)

仲介手数料の安さを謳っている不動産会社もありますが、仲介手数料には、買い手を探すための広告や宣伝費用も含まれています

そのため、仲介手数料が安いと売却活動に十分な費用をかけることができず、結果としてなかなか買い手が見つからないといったことになりかねません

不動産会社を選ぶ際は、仲介手数料の安さでなく、売却実績が豊富で売却力の高い不動産会社を選ぶことが大切です。

しかし、不動産会社のホームページを確認しただけでは、不動産会社の売却実績や売却力はわかりません。そのような場合に役立つのが、イクラ不動産です。

イクラ不動産なら、売却したい不動産がある地元で売却実績が豊富な、本当に売却に強い不動産会社を選べます。

6-2. 売買契約書に課せられる税金(印紙税)

不動産の売買契約書は、印紙税の課税対象文書です。そのため、有効な契約書にするためには、印紙税額分の収入印紙を契約書に貼付し、消印して印紙税を収めなければなりません。

不動産売買契約書の印紙税額は、記載されている取引額によって決まります。

2024年3月31日までは軽減税率が用いられているため、不動産売買契約書の印紙税額は次のとおりです。

【不動産売買契約書印紙税額(1,000万円超え1億円までの取引額の場合)】

  • 1,000万円を超えて5,000万円以下の場合は1万円(本則税額は2万円)
  • 5,000万円を超えて1億円以下の場合は3万円(本則税額は6万円)

国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」より

不動産の売買契約では、売り手と買い手が保管する分として2通の契約書を作成します。印紙税は、それぞれの契約書を保管する側が負担するのが一般的です。

しかし、売り手の場合、すでに売却してしまった不動産の契約書はそれほど重要でないと考えるケースもあります。

そのような場合は、印紙税を節約するために、買い手側の契約書のコピーを売り手の契約書とすることも可能です。

ただし、印紙税額分の収入印紙を貼付して消印したものをコピーする必要があります。収入印紙貼付前の契約書をコピーしないように注意しましょう。

6-3.住宅ローンが残っている場合にかかる費用(事務手数料・登記費用)

住宅ローンが残っている家やマンションを売却する場合、次の2つの費用が必要になります。

【住宅ローンが残っている不動産売却で必要となる費用】

  • 住宅ローン完済の事務手数料
  • 抵当権抹消にかかる登記費用

住宅ローンが残っている家やマンションを売却する場合は、ローンを完済して抵当権を外さなければなりません。売却したあとで返済する場合であっても自己資金で返済する場合であっても、ローンを一括返済する際には事務手数料がかかります

住宅ローンを組んだ金融機関によって手数料の額は異なるため、いくらぐらいになるのかあらかじめ窓口などで確認しておくと良いでしょう。

また、住宅ローンを一括返済して抵当権を外す際にも費用がかかります。

抵当権を外す費用として、抵当権抹消登記の登録免許と、登記手続きをしてもらう司法書士への報酬が必要です。

抵当権抹消登記をする際に法務局に収める登録免許税は、不動産1つにつき1,000円で、土地と建物、それぞれに抵当権が設定されている場合は2,000円になります。司法書士に支払う報酬は数万円のことが多いです。

6-4. 場合によってかかる費用(譲渡所得税など)

ここまで説明したもの以外にも、場合によってかかる費用や税金があります。

売却状況によってかかることがある、おもな費用や税金は次のとおりです。

【場合によってかかることがある売却費用】
費用の内容 内容
測量費 戸建てや土地を売却する際、土地の面積や境界線を確定するために必要
解体費 古い建物を取り壊して、更地として売却する際に必要
ハウスクリーニング費 引き渡し前の清掃費用として必要となる場合がある
譲渡所得税 売却して多額の利益を得た場合、課税される場合がある(翌年の確定申告が必要)

どのような費用がいくらぐらいかかりそうかは、不動産会社が見積もって計算してくれます

費用によっては、土地測量士や税理士などに相談しなければならないものもあるため、必要に応じて専門家を紹介してくれる不動産会社だと安心です。

また、離婚の財産分与で売却する場合や、相続分割のために売却する場合なども、弁護士や税理士への相談が必要になるかもしれません。

そのような場合、売却にかかる費用や税金、手続きなどを相談できる専門家と提携している不動産会社に売却を依頼すれば、いざという時、スムーズに対応してもらえます。

イクラ不動産なら、不動産会社が提携している専門家や士業だけでなく、得意としている売却案件もわかるため、不動産会社選びの際に大変便利です。

まとめ

初めて家やマンションを売却する場合であっても、売却の流れや期間、必要な準備、売却にかかる費用などをあらかじめ把握しておけば、次に何をするのかがわかって安心です。

一般的な仲介での売却の流れを大きく分けると、次の4つです。

①情報収集・不動産会社選び
②売却活動・買い手探し
③売買契約・手付金受け取り
④引き渡し

このうち、②の売却活動が始まってからは、基本的に不動産会社の指示に従って進めていけば大丈夫です。

しかし、積極的に売却活動をしてくれない不動産会社や頼りにならない不動産会社を選んでしまうと、スムーズに売却が進まないばかりか、買い手がなかなか見つからなかったり売却額が安くなったりと、損をすることにもなりかねません。

そのため、売り手がやるべきこととしては、①の情報収集と不動産会社選びが最も重要です。

家やマンションがいくらぐらいで売れそうかといった相場価格を知り、自分の状況に合った不動産会社を選ぶために情報収集する際は、ぜひイクラ不動産をご利用ください。

イクラ不動産にはイクラ不動産独自の価格シミュレーターがあるため、匿名&無料で簡単に素早く価格を調べることができます。

さらに、イクラ不動産に加盟している不動産会社は、売却に強い不動産会社ばかりです。そのため、売却したい物件がある地元で豊富な売却実績がある「本当に売却に強い」不動産会社を選べます。

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