【2022年度版 詳細解説】全国の中古戸建て売却価格相場・動向

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【2022年度版 詳細解説】全国の中古戸建て売却価格相場・動向

この記事では、全国の

  • 中古戸建ての売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向

という中古戸建てを売る際に知っておきたい基本情報に加えて、

  • 高く売れる中古戸建ての特徴
  • 売れにくい中古戸建ての特徴
  • 売れにくい中古戸建てを売るための対策方法

について知ることができます。

もくじ

この記事のポイントまとめ

1.2022年現在の中古戸建ての売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向(全国)

2022年度の、中古戸建ての売却成約までにかかった期間は平均約6ヵ月、平均売却価格は約2,480万円です。

2022年現在の中古戸建ての売却価格・相場の動向は、おおまかに以下のとおりです。

  • 成約件数は3年連続で前年を上回り、過去最高を更新
  • 成約物件価格も3年ぶりに上昇
  • 新規登録件数は2年連続で前年を下回った

詳しくは、「1.2022年現在の中古戸建ての売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向(全国)」をご覧ください。

2.高く売れる中古戸建ての特徴(2022年度版)

高く売れる中古戸建ての一般的な特徴は以下のとおりです。

  • 大手ハウスメーカー建築
  • 人気の建築工法・構造
  • 築年数が浅い
  • 使いやすい間取り
  • 周辺環境が良い
  • 日当たり・風通しが良い
  • 車が出し入れしやすい

上にあげたような特徴が多くあてはまり、なおかつ「駅や商業施設などが近くにある生活しやすい立地」に建っている中古戸建ては査定額が高くなります。

詳しくは、「2.【チェックリスト付き】高く売れる中古戸建ての特徴(2022年度版)」をご覧ください。

3.売れにくい中古戸建ての特徴(2022年度版)

売れにくい中古戸建ての特徴としてあげられるのは、一般的に次のようなものです。

  • 築年数が古い
  • 法的な制限がある
  • 周辺環境が悪い
  • 二世帯住宅・3階建て
  • 市街化調整区域にある

詳しくは、「3.売れにくい中古戸建ての特徴(2022年度版)」をご参照ください。

4.売れにくい中古戸建てを売るための対策方法(2022年度版)

売れにくい中古戸建てで一般的に問題になりやすい以下の3点について、少しでも高く、早く売るための対策方法をご紹介します。

  • 築年数が古い
  • 再建築不可物件
  • 二世帯住宅・3階建て

主な対処方法は、次のとおりです。

【全国版 売れにくい中古戸建てを売る対策方法の例】
対策方法(例)
築年数が
古い
・リフォームをして売却する
再建築
不可物件
・隣地の持ち主に購入を持ちかける
二世帯住宅
・3階建て
・ニーズのある買い手を探す

4.【事例で解説】売れにくい中古戸建てを売るための対策方法(全国・2022年度版)」の章で、詳しくご覧いただけます。

1.2022年現在の中古戸建ての売却成約までにかかった期間及び売却価格・相場の動向(全国)

1-1.中古戸建ての売却成約までにかかった期間(全国)

中古戸建ての売却成約までにかかった期間は、平均約6ヵ月です。

【全国 戸建ての売却成約までにかかった期間】
全国平均
戸建ての売却成約までにかかった期間 約6ヵ月

不動産の売れやすさは「マンション>戸建て>土地」の順になっています。

中古戸建ては、空き家になっている相続物件を売却する場合など、急いで売る必要がないケースも含まれるため、マンションよりも売却期間が長くなりがちです。

参考として実際に売却成約した売主のアンケートを見ると、3ヵ月という短期間で売れている場合も一定数あるものの、半数以上は6ヵ月〜1年かかっていることが分かります。

【全国版 中古戸建ての売却にかかった期間アンケート】
順位 売却にかかった期間 割合
1位 6ヵ月以内 29.50%
2位 1年以内 23.10%
3位 3ヵ月以内 20.50%
4位 2年以内 15.10%
5位 2年より長い 11.80%

※イクラ不動産の利用者アンケートより

1-2.2022年現在の中古戸建ての売却価格・相場の動向(全国)

2022年度の平均売却価格は以下のとおりです。

【全国 戸建ての売却価格・相場】
全国平均
戸建て売却価格・相場 約2,480万円

「不動産価格指数(住宅)」によると、2022年現在の中古戸建ての売却価格・相場の動向(全国)は次のような傾向です。

〈2022年の中古戸建て売却価格・相場(全国)〉

  • 成約件数は3年連続で前年を上回り、過去最高を更新
  • 成約物件価格も3年ぶりに上昇
  • 新規登録件数は2年連続で前年を下回った

【主な要因】

  • 在宅ワーク増加により、郊外の戸建ての人気が高まった
  • 政府による住宅ローン控除改正
    (※2022~2023年に新築住宅に入居した場合に限り、控除期間が13年に延長されるというもの)

コロナ禍になる以前より、東京オリンピックの開催による建築業界の人手不足や国際的なインフレによる資材の高騰などの要因から、中古不動産の価格はマンションを中心に上昇し続けています。

また、以下のようなエリアの住宅需要・地価が高まっています。

〈住宅需要・地価が高まっているエリア〉

1.千葉、神奈川、埼玉等に代表される郊外エリア
⇒特にオフィス街への通勤時間が1時間程度のエリア
2.地方でも、以下の条件に当てはまるエリア
⇒交通利便性が良く、環境の良いエリア
⇒ターミナル駅や、再開発が進んでいるエリア
【主な要因】

  • テレワークの普及による住まいへの考え方の変化
  • 通勤が減ったため、通勤時間で居住地を選ぶ人が減った

一戸建ての売却期間については、「一戸建ての売却期間はどれくらい?特徴を掴んでスムーズに進めよう」で詳しく説明しているので、ぜひ読んでみてください。

2.【チェックリスト付き】高く売れる中古戸建ての特徴(2022年度版)

基本的に中古戸建ては「駅や商業施設が近くにある立地」でないと高く売れません。

なぜなら中古戸建ての価格は主に土地の価格相場動向に左右されるため、そのような立地でないと土地の価格が上がらないからです。

加えて以下のような特徴に多くあてはまっているほど査定額が上がります。

【全国版 高く売れる中古戸建ての一般的な特徴 チェックリスト】
チェック項目 チェック
大手ハウスメーカーの建築 ・知名度が高く、全国展開している大手ハウスメーカーの建築である
人気の建築工法・構造 ・鉄筋や鉄骨造
・木造であっても耐震性や耐火性にすぐれている
築年数が浅い ・建築よりおおよそ5年以内
使いやすい間取り ・生活動線が優れている
・リフォームがしやすい一般的な間取り
周辺環境が良い ・商業施設、病院、銀行などが近い
・学校、幼稚園が近い   など
日当たり・風通しが良い ・開口部側に高い建物がない
・湿気が溜まりにくい  など
車が出し入れしやすい ・駐車スペースから幹線道路まで、車を出し入れしやすい

以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。

2-1.[特徴1]大手ハウスメーカーの建築

全国展開している知名度が高い大手ハウスメーカーが建てた家は、中小規模の工務店が建てた家よりも高く売れる傾向があります。

大手ハウスメーカーの家が高く売れる主な理由は、次のとおりです。

  • 住宅性能・技術力が高い
  • デザイン性に優れている
  • アフターメンテナンスが充実している

ほかにも、CMや広告などによる認知度の高さにより、好感度や信頼感がアップしているからだとも言えるでしょう。

ハウスメーカーが建てた家の特徴については、「ハウスメーカーで建てた家は高く売れるの?特徴を知っておこう」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。

2-2.[特徴2]人気の構造・建築工法

一般的に同じ延床面積の家であれば、構造で価格差がでます。

木造よりも鉄骨造・鉄筋コンクリート造のほうが価格が高くなる傾向にあります。

また工法でも売却額は分かれ、木造であっても耐火性能や耐震性能が高い工法は人気があり、高く売れやすいです。

用語解説

  • 構造……家の建材によって、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の3種類に大きく分けられる
  • 建築工法……家の建て方のこと。木造軸組在来工法、ツーバイフォー工法、鉄骨ユニット工法、鉄骨組工法、プレハブ工法などがある

2-3.[特徴3]築年数が浅い

築年数が浅い戸建てのほうが、一般的に築年数が古い戸建てよりも高く売れます。

家の建物部分の経年劣化に加え、家をはじめとする建築物は減価償却の対象のため、例えば非事業用(居住用)の木造建築であれば、法定耐用年数である33年が過ぎると固定資産としての価値がほぼゼロになります。

用語解説

  • 減価償却……資産は経年によりその価値が減っていくという会計上の考え方
  • 法定耐用年数……減価償却の対象資産が、利用に耐えると見なされる会計上の年数。実際に使えなくなったり壊れたりする年数ではない

2-4.[特徴4]使いやすい間取り

生活導線が優れている使いやすい間取りの戸建ては、高く売れます。

将来的にリフォームしやすい間取りや水回りの配置になっていると、買い手が付きやすいからです。

2-5.[特徴5]周辺環境が良い

戸建ての買い手はファミリー層が多いため、周辺環境が良いエリアがのほうが高く売れます。

商業施設や病院、銀行といった生活に必要な施設だけでなく、学校や幼稚園、公園などが近隣にあると、より一層買い手が付きやすくなります。

2-6.[特徴6]日当たり・風通しが良い

日当たりや風通しの良さは生活環境を向上させるだけでなく、建物がカビやシロアリの被害に遭いにくくなるといったメリットもあります。

2-7.[特徴7]車が出し入れしやすい

駐車場を家で確保するために戸建ての購入を検討する人も多くいるため、車の出し入れがしやすいと高く売れやすくなります。

土地から接面している道路に車が出しやすいかどうかだけでなく、

  • 幹線道路まで車が行き来しやすい
  • 急な曲がり角や一方通行の道が周辺にない

といった条件も満たされているとより一層高く売れます。

3.売れにくい中古戸建ての特徴(2022年度版)

売れにくい中古戸建ての特徴としてあげられるのは、一般的に次のようなものです。

【全国版 売れにくい中古戸建ての一般的な特徴一覧表】
説明
築年数が古い ・築30年以上
・外観、室内の状態が良くない
再建築不可物件 ・現行の建築基準法に適合していない敷地のため、一度、取り壊してしまうと新しい建物を建てられない
周辺環境が悪い ・墓地、廃棄物処理場などの嫌悪施設が近くにある
・大気汚染や騒音がなどがひどい場所にある など
二世帯住宅・3階建て ・対象となる買い手が少ないため、売れにくくなる
市街化調整区域にある ・建物を自由に建てられない市街化調整区域の土地(田畑などの農地を含む)

以下の章で、これらの特徴について詳しく解説します。

3-1.[特徴1]築年数が古い

「外観や室内の状態が悪い」「シロアリの被害や雨漏りがある」といった建物の不具合が出てくるというのが一般的に古いと売れにくくなる理由です。

また、建築基準法が改定された1980年以前に建てられた家の場合、現在の耐震基準が満たされていない場合があるため買い主から警戒されます。

リフォームやリノベーションを施す、構造検査や耐震検査(ホームインスペクション)を実施して補強するなどの対策を講じましょう。

耐震基準については「旧耐震基準の家を売却したい!高く売るためにできることとは」、ホームインスペクションについては「家を売却するときホームインスペクションをするべき?注意点を解説」をぜひ読んでみてください。

用語解説

  • ホームインスペクション……中古住宅の売却前に、第三者の住宅建築の専門家などが行う調査のこと

3-2.[特徴2]再建築不可物件

再建築不可物件の場合、戸建てとしての価値や価格は極端に低くなります。

取り壊すと新たに建て直すことができないほか、増築、増床も自由にできず、リフォームやリノベーションにも制限がかかるためです。

再建築不可物件については、「再建築不可物件は売却できる?相場は?再建築を可能にする方法」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。

用語解説

  • 再建築不可物件……現在家が建っていたとしても、現行の建築基準法における接道義務を満たしていないなどの理由のため、取り壊してしまうと新たに建てることができない物件のこと

3-3.[特徴3]周辺環境が悪い

以下のような施設が近い戸建ては、売り出してもなかなか買い手がつきません。

  • 墓地・焼却場・暴力団事務所などの嫌悪施設
  • 工場・ガソリンスタンドなど、においが強い施設
  • 高速道路や幹線道路など、排気ガスによる大気汚染の影響がある場所
  • 線路横や踏切など、騒音がひどい場所

嫌悪施設が近くにある家の売却については、「【墓地に近い家】売却したいけど安くなるの?ポイントを押さえよう」や「葬儀場近くの家の売却は難しい?価格への影響をチェック」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。

用語解説

  • 嫌悪施設……一般的に、住んでいるところの近くにあると嫌な気持ちになりがちな施設や建物のこと。墓地、焼却場、廃棄物処理場、暴力団関連の建物、など

3-4.[特徴4]二世帯住宅・3階建て

二世帯住宅は、同居世帯の減少により売れにくくなっています。

また3階建ての家は、どうしても縦の移動が多くなるため、小さい子どもや高齢者がいる家庭には敬遠されがちです。

3-5.[特徴5]市街化調整区域にある

市街化調整区域には、原則として、許可なく家をはじめとする建物を建てることはできません

今その場所に建っている家が市街化調整区域に入っているケースもあり、その場合売れたとしても値段はかなり安くなってしまいます。

市街化調整区域にある物件の売却については、「市街化調整区域にある家や土地の売却方法についてわかりやすくまとめた」で詳しく説明しています。ぜひ読んでみてください。

用語解説

  • 市街化調整区域……都市計画法により、市街化を抑制すべきとされている区域。

4.【事例で解説】売れにくい中古戸建てを売るための対策方法(全国・2022年度版)

最後に、売れにくい中古戸建てで一般的に問題になりやすい以下の3点について、少しでも高く、早く売るための対策方法をご紹介します。

  • 築年数が古い
  • 再建築不可物件
  • 二世帯住宅・3階建て

その方法は、次のとおりです。

【全国版 売れにくい中古戸建てを売る対策方法の例】
対策方法(例)
築年数が
古い
・リフォームをして売却する
再建築
不可物件
・隣地の持ち主に購入を持ちかける
二世帯住宅
・3階建て
・ニーズのある買い手を探す

〈事例1〉
築年数が古い場合の成功事例

概要

売主Aさんは築年数が30年越えの住宅をお持ちで、売却について悩んでいましたが、リフォームを施すことで満足な価格で売却することが出来ました。

高く売れたポイント

・リフォームをして売却する
外観まで新しくできなくても、室内や水回りがきれいになっていれば、買い手は現れやすくなります。

リフォームにかけた費用を売却額で回収できるかどうかを試算した上で、リフォームを手がける建築会社と提携している不動産会社などに依頼するとよいでしょう。

お客様の声

不動産会社比較サイトに相談したところ、ホームインスペクションを依頼してはどうかと勧められました。調べてみると躯体はしっかりとしているということが分かり、リフォーム工事を施して、無事に売却できました。
リフォームをするだけで家が生まれ変わったようになったので、その視野を持たせてもらえたことに本当に感謝しています!

〈事例2〉
再建築不可の土地の場合の成功事例

概要

売主Bさんは再建築不可の土地に建っている家をお持ちでしたが、隣人に声掛けをすることで売却に成功しました。

高く売れたポイント

・隣地の持ち主に購入を持ちかける
接道義務を満たしていないなどで、再建築不可の土地に建っている戸建てを売る場合、隣地の持ち主に購入をもちかけてみるのもおすすめです。

古い家を解体して更地にすれば所有している土地を拡張できるため、スムーズに応じてくれることがあります。

お客様の声

私の家は旗竿地で、さらに再建築できない土地に建っている古家でした。
売れるかどうか心配だったのですが、地元の売却に強い不動産会社に相談したところ隣地の人に話しを持ちかけてくれて、お互いに良い取引をすることができました。自分ではそのような方法を思いつかなかったので、相談して本当に良かったです。

〈事例3〉
二世帯住宅・3階建て

概要

売主Cさんは二世帯住宅の売却についてお悩みでしたが、集客力の高い不動産会社を探すことでニーズに合った買い手に巡り合うことができました。

高く売れたポイント

・ニーズのある買い手を探す
数は少ないかもしれませんが、二世帯住宅や3階建ての家を探している買い手が見つかれば、スムーズな売却実現が見込めます。

お客様の声

二世帯住宅をどうしても売らなくてはならなくなったので、とにかく集客力の高い不動産会社を探しました。台所や浴室だけでなく玄関も2箇所ある完全分離の二世帯住宅だったので、売れるかどうかとても心配でしたが、ちょうど同居を始めるという買い手を不動産会社がみつけてくれて、思っていた以上の価格で売れました。