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空き家を売却するときは取り壊して解体すべきかどうかについてまとめた

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空き家を売却するときは取り壊して解体すべきかどうかについてまとめた

建物が古いので、解体してから売ろうか、そのまま売ろうかで悩んでいます。
解体費用なども含めると、トータルしてどちらの方が高く売れるのでしょうか?

こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。

古い家や空き家を売却するときこのように悩む方も多いです。

しかし、市場では古い家を解体せずに、そのままの状態で「古家(ふるいえ・ふるや)付き土地」として売り出すケースもしばしばあり、まずは古家付き土地として売却する方向で進めていくのがおすすめです。

こちらでは、古家付き土地で売却するメリット・デメリットと共に、古家付き土地として売却するおすすめのケースについてわかりやすく説明します。

1.古家付き土地とは

「中古戸建て(中古住宅)」「古家付き土地」はどちらも家が建っている状況ですが違いがあります。

1-1.中古戸建てはまだまだ住める家

基本的に、中古戸建て(中古住宅)として売却する場合の「中古」とは、人が住める状態を前提としています。

家としての価値があり、購入者もそのまま住んだり、リフォームして住みたいなど建物部分をそのまま活用する目的を持っています。

1-2.「古家付き土地」の家は価値的にはゼロ

一方、「古家」は建物としての価値がゼロというイメージです。日本では、木造建築の家は、建築から22年経過すると税法上の資産価値がなくなると考えられています。

とはいえ、20年ぐらいではまだ住めるので「古家」として扱われませんが、40年50年経った、どう見ても住むのが難しそうな家は「古家」という扱いをされるケースが多いのです。

「古家付き土地」の売却は、あくまでもメインは土地であり、「古家」がくっついているものと捉えられます。

1-3.法的には線引きはない

中古戸建ては「建物と土地をセットで売却」、古家付き土地は「土地のほか、解体していない古家が存在している」と思われるのが一般的ですが、築年数だけでは建物の価値を判断しづらいのが現状です。

築20年ぐらいの建物だと、それほど極端な傷みは感じられません。しかし、築年数的には「価値がゼロ」とジャッジされてもおかしくない古い家でも、大規模なリノベーションや適切なメンテナンスをしていれば、建物の価値が下がりにくいものです。このような場合は、解体しないで中古戸建てとして売り出すこともできます。

逆に、築年数が20年程度でも空き家の期間が長く、雑な管理をしている家は、販売時に「古家」という扱いをされることもあります。

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2.解体せずに「古家付き土地」として売却するメリット

「古家付き土地」として、空き家を解体せずに売ると、次のようなメリットがあります。

2-1.売れるまでの節税ができる

いつ売れるかについては、売り出してみなければわかりません。買い手が現れるまでは、所有者として固定資産税や都市計画税の支払いが必要です。

しかし、空き家を解体し、更地にしてしまうと、今まで「住宅用地」として適用されていた軽減措置がなくなり、税金が高くなってしまいます。

建物が建っている状態であれば、今まで通りですので、解体して更地にしたケースと比べると売れるまでの期間が長くなるほど節税ができます。

2-2.買いたいという気持ちを後押しできる

新築を建てるために土地探しをしているという買い手は、購入後に古家を壊すつもりで見学にこられます。

家が残っていることで、どのぐらいの大きさの建物が建てられるのかや住んだときのイメージが掴みやすく「ここに家を建てたい」という気持ちの後押しにつながる可能性が高いです。

土地を購入して新築を建てたのですが、実際に住んでみると、家の日当たり、間取り、広さなど、様々な点から生活のイメージをつけれていなかったととても後悔しています…

こちらもイクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。

「建ててみてイメージと違った」と後悔する方が非常に増えてきていることに伴い、土地購入の際に慎重になっている方も多いです。

古家付き土地であれば、「2階からどんな景色が見えるか」「隣家との距離感はどんな感じか」「リビングの日当たりは良いか」など、これから建てる家の間取りは違っていても、家づくりの具体的な参考になるという点も買い手へのアピールとしてプラス要素となります。

2-3.解体費用がかからず売却できる

解体して整地するという時間がカットされるので、売却したいと思ったタイミングで、すぐに売却できるのもメリットの1つです。

ただし、契約前にはほとんどのケースで価格交渉が入るため、買主が解体費用を負担する分、売却価格から解体費用を引いた価格交渉が入ったり、そもそも解体費用分を差し引いた売出価格に設定するケースも多くみられるため、必ずしも解体費用がかからないというわけではありません

解体費用としてどれくらい値引きをするかは、買主との交渉次第といえます。

2-4.購入者のターゲットを広げられる

空き家を解体して更地にすると、新築を建てたいという人だけがターゲットになります。

しかし、古家付き土地なら、古い家をリノベーションしたいという中古住宅購入を目的にしているターゲットにも興味を持ってもらえます。

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まずは今のまま「古家付き土地」として売却したらいくらくらいになるのか知りたいという方は「イクラ不動産」でご相談ください。家の相場価格を知ることができます。

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3.解体せずに「古家付き土地」として売却するデメリット

あまりにも劣化が激しく、ボロボロな状態の建物を残しておくのは逆効果といえます。

そもそもどんな物件であっても現地を見てもらわないことには、売れません。たとえ取り壊すことが決まっているからといっても、ボロボロの状態の建物が建っているところには必然的に買い手の問い合わせが減ってしまいます。

更地にすればより土地全体の大きさも把握しやすくなるので、建物の状態によっては、古家付きでの売却よりも効果的なケースもあります。ご自身が買い手の目線に立ってみて、一度判断してみましょう。

更地売却については「空き家や古い家付きの土地は更地にして売却すべき?判断基準をご紹介」も併せてご覧ください。

4.解体費用は実際にどのくらいかかるの?

ここでは、実際に古家を解体する場合、どれくらいの費用がかかるのかをご紹介します。

4-1.解体費用はおおよそ100万円超~

建物の構造や階数によっても解体費用は変動しますが、目安は以下の通りです。

建物の構造 平均坪単価
木造 坪4~5万円
軽量鉄骨造 坪6~7万円
重量鉄骨造 坪6.5~7万円
鉄筋コンクリート造(RC造) 坪6~8万円

30坪の木造住宅であれば、120~150万円程度だと考えておく必要があるということです。

さらに整地(建物を解体した後に土地を綺麗な状態にすること)の費用が別途かかる業者もありますので、事前に確認しておきましょう。

4-2.現場の状況によっても解体費用に影響する

もちろん時期や地域、業者によっても価格差はありますが、以下の要因が加わると解体費用がさらに高くなります。

  • 前面道路が狭いなど、立地の問題により重機が入れず全て手作業となる
  • 閑静な住宅街のため、騒音規制法に基づき作業が規制される
  • 住宅密集地であるため、重機での作業が制限される
  • 周辺に通学路があるなど、安全確保のために警備員の増員が必要である

このように重機やトラックを入れることができないなど、作業効率が悪く、人件費がかさみ工事が長期化してしまうケースではおのずと解体費用が高くなってしまいます。

4-3.その他、費用が膨らむ要因となるもの

その他、物件の状態によって費用が膨らむ要因となるものもあります。

4-3-1.アスベスト除去工事が必要となるケース

アスベストは吸引すると、悪性中皮腫や肺がん等の病気を引き起こすおそれがあることから、現在では法律により使用が禁じられています。

しかし、かつては安価での購入が可能であったため、建設資材として盛んに使用されており、1975年以前の建物には、アスベストが使用されている可能性が高いです。

アスベストが使用されている建物の解体時には、大量のアスベストが飛散してしまうため、決められた方法で除去工事するよう定められています。

アスベストの除去面積などにもよりますが、解体費用の2倍ほどの金額になるケースもあります。

4-3-1.モルタル壁の撤去費用が必要となるケース

モルタル壁とは、セメントと砂を水で練り合わせたモルタル材を使った壁のことで、昔の家によく使用されていました。

モルタル壁は非常に重い素材なため、撤去に手間がかかり費用がかかります。

4-3-3.地中埋設物などが見つかったケース

地中埋設物とは、土地の地中に埋まっている廃棄物(建物の基礎や木くずなどありとあらゆるもの)を指します。以前の解体工事の際に埋められた可能性が高く、もちろん通常の解体費用には含まれていません。

今より規制の緩かった頃は、以前の所有者や業者が産業廃棄物を正しく処分する費用や手間を惜しんで、地中に埋めることもあり、建物の解体工事の際に地中埋設物が見つかるケースもあり、撤去するために追加で費用が発生します。

古家を解体するとなり、最安値の解体工事会社を探したい場合は、国内最大級の解体工事一括見積りサイト「クラッソーネがおすすめです。

解体工事の見積もり依頼から比較、工事依頼まで簡単にご利用いただけます。

5.古家付き土地として売却すべきケース

ここまで「古家付き土地」として売却するメリットとデメリットをみてきましたが、どんなケースであれば「古家付き土地」として売却すべきなのでしょうか。

  • 建物がまだ使える可能性がある
  • 再建築不可物件である
  • 「買取」を選択する

特に上記のケースでは「古家付き土地」として売却すべきです。

5-1.建物がまだ使える可能性がある

近年、古い家をリノベーションして住みたいという需要も高まってきており、伝統的な建物や古い家でも「古民家」として売却する方が高く売れる可能性もあります。

建物の状態があまりにもひどい状態でなければ、「古い家付き土地」として売却する方向で検討してみましょう。

ご自身で判断するのは難しいことも多いので、その地域のニーズや市場動向を熟知している売却に強い不動産会社と相談しながら販売戦略を立てていくのがよいでしょう。

地域の売却に強い不動産会社は「イクラ不動産」で探すことができます。どの不動産会社に相談すればよいのかわからないという方は、ぜひご利用ください。

5-2.再建築不可物件である

再建築不可物件とは、法律上、今ある建物を解体して更地にしてしまうと、新たな建物を建てられない不動産(土地)のことを指します。

建築基準法では、接道義務として

  • 建物の敷地(間口)が、道路に2m以上接していること
  • 接している道路の幅員(道幅)が4m以上であること

と定められており、この接道義務を満たしていない物件は再建築不可物件となります。

この規定ができる前に建てられた物件は、取り壊すわけにもいかず現在まで残存しているという状態ですが、これからは新しく建築することができません。

また、接道義務を満たしている物件であっても、自治会によって建築が制限されていたり、区画整理などによって再建築不可となるケースもあり、再建築不可物件となる理由はさまざまです。

取り壊してしまうと、売ることすらも難しくなってしまうので、必ず該当していないか確認しましょう。

再建築不可物件について詳しくは「再建築不可物件は売却できる?相場は?再建築を可能にする方法」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

5-3.「買取」を選択する

不動産の売却方法には大きく分けて「仲介」と「買取」という2種類の方法があります。

仲介とは、一般のお客様に物件を売却する方法ですが、買取とは、不動産会社に物件を直接買い取ってもらう方法です。

買取であれば、現状のまま不動産会社に買い取ってもらうことが可能ですので、わざわざ先に解体しておく必要がありません。

ただし、買取金額はおおむね相場価格の70%ぐらいになってしまうことがデメリットです。

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  • 何から始めたらいいか分からない
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まとめ

築年数が経った空き家は、解体してから売却した方が良さそうにも思えますが、そのまま「古家付き土地」としての売り出しするのが一般的です。

「築年数が古いから価値はもうないし、解体しよう」などと自分で判断せずに、必ずその地域の売却に強い不動産会社と相談しながら決めましょう

どのくらいの価値があるかまず知りたいという方は「イクラ不動産」をご利用ください。無料&匿名で不動産の査定ができます。