一戸建ての家をすぐに現金化したいときは、「買取」での売却がおすすめです。
こちらでは買取で一戸建てを売却するときに知っておくべきポイントや、買取に向いているのはどのような一戸建てなのかについて、わかりやすく説明します。
具体的にわかるのは、次のようなことです。
- 買取と仲介との違い
- 戸建ての買取を利用する際の注意点
- 買取に向いているのはどのような戸建てか
- この記事はこんな人におすすめ!
- 戸建ての家を売ってすぐに現金化したい人
- 戸建ての買取について知りたい人
- 買取に向いている戸建てかどうかを知りたい人
もくじ
1.一戸建ての売却方法は「仲介」と「買取」
一戸建ての売却方法には、主に「仲介」と「買取」の2種類があります。
まずは「仲介」と「買取」の違いを確認しておきましょう。
1-1.「仲介」と「買取」の違い
仲介と買取の大きな違いは、売却する相手です。
「仲介」では、基本的に不動産会社に買主を探してもらって、一般消費者に一戸建てを売却します。
不動産会社が買主を探す期間が必要になるため、仲介で売却すると、売却活動開始からお家の引渡しまでの期間は、平均して3~6ヵ月です。
ただし、一般消費者に向けて売却する以上、売れるか売れないかは売り出してみないことにはわかりません。買主が見つからなければ、売却までに半年や1年、それ以上かかることもあります。
一方、「買取」の買主は、不動産会社です。そのため、買主を探す必要はありません。
「買取」では、不動産会社が直接お家を買い取ってくれるため、早ければ数日から1~2週間ほどで一戸建ての売却を終えることが可能です。
しかし、買取での売却金額は、基本的に相場価格の7割前後になってしまいます。
【仲介と買取の比較】
仲介 | 買取 | |
買主 | 一般消費者 | 不動産会社 |
売却期間 | 平均3〜6ヵ月 | 即日〜1週間も可能 |
売却金額 | 相場価格に近い額 | 相場価格の7割前後 |
仲介手数料 | 売却金額×3%+6万円(+消費税) | 基本的に不要 |
簡単にいえば、買取は「早く売却できるけど売却金額が安くなってしまう」という売却方法です。
さらに買取について詳しく知りたい方は「【不動産買取】お家をすぐに売ることができる方法をかんたん解説!」も併せてご覧ください。
2.一戸建てを買い取ってもらうときのポイント
買取を利用して一戸建てを売却する際に、知っておくべきポイントは次の3点です。
2-1.①一戸建ての相場価格を調べておく
まず押さえておくべきポイントは、買取査定を依頼する前にお家がいくらくらいなのか調べておくことです。
そもそも、買取金額が仲介で売却するときの相場価格より7割前後まで落ちてしまうのは、不動産会社が一戸建てを買い取る理由にあります。
不動産会社は、買い取った一戸建てを補修やリフォームしたあと、再び一般消費者に売却して利益を得ます。
つまり、不動産会社にとって一戸建ての買取は「仕入れ」のようなものであり、再販売して利益を出すために、相場価格で買い取ることはできないのです。
ただ、この相場価格がいくらなのかを把握しておかなければ、不動産会社に買取金額の提示をしてもらっても、その金額が妥当なのか判断することができません。
そのため、まずはお家がいくらくらいなのか調べておくことが重要になるのです。
一戸建ての相場価格を調べるには、チラシやインターネットなどで現在同じ町内で販売されている似た条件(築年数や建物と土地の面積など)の一戸建ての売却金額を見ればおおよそわかります。
ただし、現在販売中のお家は、あくまでも「売れていない=売り出している価格では売れない」ということを踏まえておきましょう。
また、一戸建てはマンションと違い、そもそも立地が全く同じという物件がこの世に存在しません。そのため、一戸建ての場合、相場価格を調べるのが、よりむずかしくなります。
そのような場合におすすめなのが、イクラ不動産です。
イクラ不動産独自の価格シミュレーターを使えば、無料&個人情報なしで、簡単に素早く相場価格を知ることが可能です。
さらに、売却でわからないことがあれば、イクラ不動産の専門スタッフに無料でいつでも相談できるため、安心して売却を進めることができます。
ぜひご利用ください。
2-2.②複数の不動産会社に一戸建ての査定を依頼する
買取で売却する場合は、必ず複数の不動産会社や買取業者に査定を依頼しましょう。
前述したように、不動産会社はできるだけ仕入れ値である一戸建ての買取金額を抑えたいというのが本音です。
そのため、残念ながら、あまりにも安い金額で買い取ろうとする悪徳な不動産会社や買取業者もいます。
このような不動産会社に安い金額で買い叩かれないようにするためには、複数の不動産会社に一戸建ての買取査定してもらうことが重要です。
また、依頼する不動産会社によって仲介手数料がかかる場合と、かからない場合がありますので、必ず買取査定してもらう際に確認しておきましょう。
詳しくは「不動産買取をしている会社の種類を知る」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
2-3.③一戸建ての買取金額はばらつきが出ることを知っておく
マンションとは違い、一戸建ての査定金額は、一般的にばらつきが大きいです。複数の不動産会社に査定を依頼するのは、そのためでもあります。
そもそも、すべての不動産会社が買取をしてくれるわけではありません。
一戸建ての買取は、マンションと比べるとシロアリや雨漏りなどのリスクがあるため、一戸建ての買取は行っていないという不動産会社も多いのです。
また、築年数や建物の状態によっては、買取金額が相場の7割前後どころか5割〜8割ぐらいまでと、相当のばらつきが出ることもあります。
実際、仲介であっても、マンションより一戸建ての方が不動産会社にとっては取引がむずかしいのが実情です。
そのため、買取であっても仲介であっても、まずは一戸建ての売買を得意とする不動産会社かどうかの見極めは大変重要になります。
一戸建ての買取をするうえでの最大のポイントは、一戸建ての買取を取り扱っていて、なおかつ、一戸建ての買取を得意とする不動産会社をいかに多く集めることができるかどうかです。
買取を依頼する不動産会社が決まったあとの流れについては「不動産買取の流れについてわかりやすく解説!」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
3.買取に向いている一戸建ては?
ここでは、どのような一戸建てが買取に向いているのかを見ていきましょう。
3-1.①築年数が古い
木造の一戸建ては、概ね築20年以上で建物の価値がゼロになると言われています。
また、築年数が15年以上経つと、お風呂やキッチンが古臭くなり、そのまま利用することがむずかしいと感じる人も少なくありません。
建物に価値がつかなくなった一戸建ては、「古家付き土地」として売り出されるのが一般的です。
また、状況によっては、建物を解体して「更地」として売らなければならない可能性もありますが、解体には多額の費用がかかります。
このような場合に買取を利用すると、現状のままで売却することが可能です。
3-2.②事故物件や再建築不可物件
築年数にかかわらず、一戸建てで事故(自殺・他殺)が起きたり、家が建てられている土地が再建築不可だった場合は、需要が著しく下がります。
仲介で売れないことはありませんが、時間がかかるうえ、結果としていくら値下げをしても売れないことも多いです。
一戸建の場合、基本的にリフォームなどをしなければ、建物の価格は年月が経つにつれてどんどん下がります。
そのため、最初から買取を選んでおけば高く売却できた、ということにもなりかねないのです。
再建築不可物件については「再建築不可は売却できる?相場は?再建築不可を可能にする方法」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
3-3.③ゴミ屋敷やそれに近い状態である
ゴミ屋敷やそれに近い状態の一戸建ての場合も、買取の利用がおすすめです。
家を元の状態に戻すためには、不用品の処分や清掃、リフォームなどが必要となり、最悪の場合、解体しなければならないケースもあります。
そのような場合、現状のままで買い取ってくれる不動産会社を探して売却すれば、売主の負担が少なくなります。
ゴミ屋敷やそれに近いお家を売却する方法については「ゴミ屋敷のお家を高く売る方法と処分費用を安くするコツ」も併せてご覧ください。
4.「仲介」か「買取」か迷ったときは
買取に向いているとされる一戸建ての場合でも、少しでも高く売るためには、「仲介」による売却期間を少しでも取ることが大切です。
ここでは、仲介で売るか買取で売るか、迷った場合の選び方を説明します。
4-1.まずは仲介で売却を
仲介による売却には、「いつ売れるかわからない」「売れない可能性もある」というデメリットがあります。
しかし、相場価格より安い金額で売り出してみると、思いがけず売れるかもしれません。
買取は、一般的な相場価格の7割前後ですから、仲介で相場より1~2割安く売れれば、結果として仲介の方が高く売れて良かったという場合もあります。
4-2.買取保証(売却保証)という方法も
「この日までに売りたい!」という期日がある場合は、「買取保証(売却保証)」の利用がおすすめです。
買取保証とは、簡単に言えば仲介と買取を組み合わせたもので、一定期間内に仲介で売却できなかった場合は、あらかじめ決めていた金額で不動産会社が買い取ってくれるという方法になります。
ただし、どの不動産会社でも取り扱っているわけではありません。買取保証を利用したい場合は、あらかじめ調べておくようにしましょう。
買取や仲介以外の売却方法については「家を売る方法は4種類!はじめての方に宅建士がわかりやすく解説!」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
5.買取で少しでも高く売るための2つのポイント
最後に、少しでも高く一戸建てを買い取ってもらうためのポイントを説明します。
買取で、少しでも家を高く買い取ってもらうポイントは、次の2点です。
- 複数の不動産会社や買取業者に査定をしてもらい競わせる
- 最終的に手元に残る額で判断する
それぞれのポイントについて説明します。
5-1. 複数の不動産会社や買取業者に査定してもらい競わせる
先にも述べたように、一戸建ての査定額はばらつきが大きいため、必ず複数の不動産会社や買取業者に査定してもらうようにしましょう。
その際、不動産会社の方から、他社の買取価格を聞いてくることもあります。
ほかの不動産会社の査定書を見せると、オークション形式で買取価格が上がっていくことが多いため、他社の買取価格を聞かれた場合は、そのまま伝えてみるのがおすすめです。
売れやすい物件であればあるほど、買取額の上昇が期待できます。
5-2.最終的に手元に残る額で判断する
高い買取額を出してきた不動産会社を選ぶのではなく、最終的に手元に残る額で判断することが大切です。
いくら買取額が高くても、場合によっては買取会社を紹介した際の仲介手数料などやさまざまな費用を差し引かれる場合があります。
したがって、それぞれの不動産会社を比較するときは、査定額だけでなく「最終的に手元に残るお金はいくらになりますか?」と質問したうえで、一番高くなるところに買取ってもらうようにしましょう。
まとめ
一戸建ての買取について詳しく説明しましたが、基本的に少しでも売却時間がある場合は、「仲介」で売りに出してみるのが、少しでも高く売るためには、やはりおすすめです。
仲介の場合でも、相場価格より1〜2割も引けば、早期売却できる可能性は高まります。
早く売りたい場合でも、数週間や1ヵ月だけでも一般消費者に向けて仲介で売りに出してみることが、少しでも高く戸建てを売るコツです。
買取や仲介以外の売却方法については「家を売る方法は4種類!はじめての方に宅建士がわかりやすく解説!」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
どの売却方法を選ぶにしても、まずは、売却したい一戸建ての「相場価格」を知ることから始まります。
どのように相場価格を調べたら良いのかわからないという場合は、無料&秘密厳守でご利用いただけるイクラ不動産で、まずはご相談ください。
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イクラ不動産については、「イクラ不動産とは」でくわしく説明していますので、ぜひ読んでみてください。
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