
豪雨災害が心配になってハザードマップを見たら、我が家が浸水想定区域に含まれていたんです…
これってもう安くでしか売れないということでしょうか?
こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。
ここ最近、「数十年に一度の規模」の災害がよく起こるようになってきました。それに伴い、ハザードマップの改定が行われ、自分の家が浸水想定区域に新たに含まれるといった事態も出てきています。
ここでは家が浸水想定区域に含まれている場合、どのように売却したら良いのかを見ていきます。
もくじ
1.洪水浸水想定区域図・洪水ハザードマップとは
ここ数年の間に集中豪雨による水害が多発したことを受け、国土交通省と都道府県では、洪水予報河川と水位周知河川に指定された河川について、洪水などによる被害を減らすためにいろいろな情報を発信しています。
洪水予報河川:流域面積が広く、洪水が発生したら重大な被害をもたらす恐れがある河川のこと。国土交通省または都道府県と、気象庁が共同で洪水予報を行います。
水位周知河川:洪水予報河川以外で、洪水によって重大な被害をもたらす恐れがあるとして指定された一級河川のこと。「避難判断水位」に達したら、防災関係機関を通じて市民に周知します。
国土交通省と都道府県が、水害に備えて公表している洪水浸水想定区域図と洪水ハザードマップとはどのようなものなのでしょうか。
1-1.洪水浸水想定区域図
洪水浸水想定区域図は、洪水予報河川と水位周知河川において想定できる最大規模の降雨によって氾濫がおこった場合に、浸水すると考えられる区域を表したものです。洪水が発生したときに、スムーズに、そして迅速に避難して被害を減らすために、国土交通省が公表しています。
洪水浸水想定区域図とあわせて、浸水が想定される区域や想定される水深についても公表するとしています。
1-2.洪水ハザードマップ
洪水ハザードマップは、浸水想定区域を抱える市町村が、洪水予報の伝達方法や避難場所、そのほかスムーズかつ迅速に避難するために必要な情報を、洪水浸水想定区域図に記載したものです。
市町村は印刷物やインターネットで、洪水ハザードマップを住民に周知、また各世帯に提供するとしています。
表示例:大阪市北区の水害ハザードマップ(淀川が氾濫した場合)
2.水害リスクは重要事項説明の対象項目
平成30年7月豪雨や、最近では熊本県を襲った令和2年7月豪雨が記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。
豪雨による河川の氾濫などで、日本各地に甚大な被害が発生していることを受け、令和元年7月に、国土交通省は宅地建物取引業施行規則を一部改正しました。
これまでは不動産の売買に際し、洪水浸水想定区域に入っていたとしても、買主にそのことを告げる必要はありませんでした。しかし規則が改正されて、物件が洪水浸水想定区域に入っている場合には、「重要事項説明」でそのことをきちんと買主に伝えなければならなくなったのです。
2-1.重要事項説明とは
宅地建物取引業では、「売買契約を締結するまでの間に、購入予定者に対して購入予定の物件にかかわる重要事項の説明をしなければならない」と定めています。このことを「重要事項説明」といいます。(宅地建物取引業法35条1項)

重要事項説明書に記載される内容は、宅地建物取引業法で細かく決められていて、洪水浸水想定区域に入っているかどうかもそのうちのひとつです。洪水浸水想定区域に入っている場合は、洪水ハザードマップを用いて説明します。
3.浸水想定区域内にある不動産は安くなるの?

もし入っているなら、高く買ってもらえないのでは?
と心配になってしまった方もいるのではないでしょうか。
ここからは物件が浸水想定区域内に入っているかの調べ方と、区域内の不動産は安くなってしまうのかを説明します。
3-1.浸水想定区域の調べ方
浸水想定区域を含む市町村は、洪水ハザードマップを作成し、ホームページで公表しています。物件が浸水想定区域に入っているかどうかは、物件のある市町村が用意しているハザードマップで確認しましょう。
国土交通省もポータルサイトを開設し、住所や市町村名からハザードマップを確認できるようになっているので、利用してみてください。
3-1.浸水想定区域に入っているというだけでは価格は下がらない

こうなったら物件価格が下がってしまうのでは……と心配になってしまいますよね。

不動産価格の評価を行うときには、専門の不動産鑑定士が評価基準に基づいて、洪水などの災害発生の危険性をあらかじめ織り込んで評価することになっています。つまり不動産の鑑定評価からいうと、洪水の危険性はすでに評価済みであるため、不動産の価値を下げることにはならないのです。
ただし想定される浸水被害の規模によっては、不動産価格に影響を与える可能性が全くないとは言い切れません。また新たに浸水想定区域に含まれたということであれば、価格に影響する可能性があります。
3-2.実際に浸水被害にあった物件は価格が下がる
浸水想定区域に入っているというだけでは、基本的には不動産価格に影響を与えませんが、実際に浸水被害にあったことがあるなら話は別です。
一度でも浸水被害が発生した地域は、再び水害にあうのでは……と購入をためらう人がいても不思議ではありません。
そのため相場通りの価格で売るのは難しく、一般的には2〜3割程度は価格が下がるといわれています。
しかし被害の程度や、駅から近いなど立地がいい場合には、それほど大きく影響を受けないこともあります。
浸水被害にあったから売却できないとあきらめる必要はありません。まずは不動産会社に査定を依頼してみるといいでしょう。イクラ不動産でも査定できますので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
最近は「数十年に一度」と言われるような災害が多くなっていて、今まで浸水したことがなかったようなところでも被害が生じるようになってきました。


とは言っても、不動産というのは一番高い財産ですし、売るのなら高く売りたいと思うのは皆さん一緒です。
高く売却するには売却実績の多い不動産会社に依頼するのが一番です。そのような不動産会社を知りたい方は、「イクラ不動産」をご利用ください。
無料&秘密厳守で、簡単に素早くお家の査定価格がわかります。さらに、あなたの状況にピッタリ合った売却に強い不動産会社を選べます。
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