団地を売却したいのですが、築年数が古く、売れるのかどうか心配です。
このような場合、リフォームしなければ売れないでしょうか?
こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。
団地とは、約20年間続いた高度経済成長期に、大都市圏への急激な人口流入を支えるため建設された集合住宅です。築年数が30年以上経過している団地も多く、老朽化などが問題となっています。
こちらでは、団地を売却するときのポイントや注意点について、わかりやすく説明します。
もくじ
1.団地で一番人気で高く売れるのは2階
老朽化した団地は、以下のような問題を抱えていると考えられます。
- 団地自体が劣化してしまい、高齢世帯の居住が多く、子育て世帯など新しい入居者から敬遠される
- 居住スペースが50㎡前後と、現在の一般家庭にはやや狭い
- 住宅設備などのデザインや性能が古いため、セキュリティーや寒暖、天変地異に不安がある
- エレベーターがなく階段
上記のような問題から、団地を高く売却することは困難になっているのが現状です。しかし、お手軽な金額で購入できることから、決して売れないというわけではありません。
エレベータがない団地で一番人気なのは2階です(面積、間取り、号棟が同じ条件の場合)。
理由は、階段が障害になるという方が多いためで、1階はセキュリティーの不安と湿気が高いことから2階の人気が一番高く、2階→1階→3階→4階→5階…の順番で人気です。
エレベーターがある場合は、エレベーター停止階が人気で、停止階でないお部屋より高く売れます。
また、リフォームやリノベーションをすることによって売却に繋がる可能性があります。
2.リフォームをする場合
リフォームとは、一般的にキッチンやお風呂など部分的な工事を指します。
さすがに数十年経ったキッチンやお風呂は故障がちになるため、そのままで利用するには不便です。
老朽化してしまった設備をリフォームすることで、新しくてきれいなものを希望する人や、若い世代にも受け入れてもらえる可能性が高くなります。
2-1.システムキッチンに交換する
団地が建てられた40〜50年前のキッチンは、ガスコンロを置く台と流し台が分かれていて、隙間にゴミがたまるなど不衛生で使いづらいものです。
このように考えている人も多いため、新しいキッチンに入れ替えるだけで「古い」「使いづらい」というイメージを変えることができます。
調理台やシンク、そしてコンロ台までが一体化されているシステムキッチンは掃除がしやすいというのが特徴です。また、家事の効率化が図れるような、食洗機などが備わったタイプもあります。
2-2.節水型やウォッシュレットつきのトイレに入れ替える
築30年を超えるような団地に設置されているトイレは、「洗い落とし型」と呼ばれる水の落差を利用して、押し流すように排水するタイプがほとんどです。
このようなタイプは、水がたまる部分が狭いため、便器内が乾燥し汚れやすいことが特徴です。また、排水量も1回につき8〜12リットルと多く使いますので、トイレを節水型に変えると、年間使用水量の削減が可能になります。
近年はウォッシュレットが装備されていることを希望する人が多いので、トイレリフォームにあわせて設置すれば、買主へのアピールポイントになるでしょう。
2-3.浴室をリフォームする
40〜50年前の団地であれば、タイルが貼られた在来工法の浴室が多いです。タイルは目地に汚れがたまったり、カビが生えたりしやすいというデメリットがあります。
また、団地の浴室は、バスタブの横に風呂釜がついているタイプが多く、浴槽が狭いことも特徴で、特に冬は寒いです。このような浴室をユニットバスに変更できれば、購買意欲を高めると考えられます。
ただし、団地の構造によっては、ユニットバスが設置できない場合があるので、検討する場合はリフォーム会社に確認してもらいましょう。
リフォームの費用などについては、「家を売却するとき、リフォームって必要?リフォーム費用もご紹介」をお読みください。
3.リノベーションをする場合
リノベーションとは、お風呂やキッチンなどの部分的な工事ではなく、間取りから全体的に工事することです。
部分的なリフォームとは違い、全体的にリノベーションをすることで買主にアピールすることができます。
3-1.間取りを変更
団地は、約50㎡のスペースにダイニングキッチンと4畳半〜6畳の個室が3部屋ついている(3DK)のが一般的な間取りです。
ダイニングキッチンと隣接する部屋をひと続きにしたり、リビングダイニングキッチンにリノベーションできれば、今の若い世代の選択肢に入る可能性が高くなります。
ただし、間取りを変更するリノベーションは、壁を取り払うなど大がかりになりがちです。
このように、売却できたとしても費用を含めるとマイナスになってしまう可能性もあります。売却するためにどこまでリノベーションすればよいのかは、依頼する不動産会社に相談し、慎重に決めるようにしましょう。
4.そのままの状態で売却する場合
次のような場合は、そのままの状態で売却を考えるのがおすすめです。
- 駅から近いなど立地がいい
- 築年数がそれほど古くない
- リフォームやリノベーションにかける予算がない
4-1.リフォームやリノベーションはせず、そのまま売り出してみる
リフォームやリノベーションなどは、費用がかかってしまいます。
このような場合は、そのまま売り出してみると良いでしょう。
団地は、敷地が広いことからゆったりと感じられ、昭和レトロな雰囲気があることなどに、魅力を感じる人もいます。
また、マンションよりも安価に購入できることから、
とフルリノベーションすることを前提として購入を検討する人も増えてきています。
まずは普通に売り出してみて、反応を見てからリフォームやリノベーションを検討したり、売れない場合は、不動産会社に直接買い取ってもらうことを検討するといいでしょう。
4-2.不動産会社に買い取ってもらう
不動産会社の中には、団地の買取を得意としているところもあります。買取は、最短数日でお家を現金化できたり、仲介手数料が不要です。
基本的に不動産会社は、自分たちでリフォームなどを行うことを前提としているので、売主が売却するためにリフォーム費用がかけることはありません。
ただし、価格は相場の7割程度になってしまいます。それでもできるだけ早く手放したいと考えるのであれば、不動産会社に買い取ってもらうことも検討してみてください。
買取について詳しくは「不動産買取の流れについてわかりやすく解説!」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
売却するための選択肢について、いくつかご紹介させていただきましたが、リフォームやリノベーションはした方が良いのか、しない方が良いのかなど分からないことがたくさんあると思います。
このような場合は、「イクラ不動産」をぜひご利用ください。
無料&秘密厳守で、簡単に素早く査定価格がわかるだけでなく、あなたの状況にピッタリ合った売却に強い不動産会社を選べます。
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