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ひな壇になっている土地の売却はどうやるの?

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ひな壇になっている土地の売却はどうやるの?

ひな壇の土地を売りに出したいのですが…
ひな壇になっている土地は、普通の土地よりも売れにくいのでしょうか。

こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。

高台にあることが多いひな壇の土地には、さまざまなメリットやデメリットがあります。

上手に売却するためには、それらを踏まえた売却方法を選ぶことが大切です。

ここでは、ひな壇になっている土地とはどのようなものなのか、売却するにはどうすればよいのかについて詳しく説明します。

1.ひな壇になっている土地とは

ひな壇になっている土地とは、傾斜している土地の土を削ったり盛ったりして階段状に平らな土地を造っていき、ひな人形の飾り棚のように造成されている土地を指します。

斜面を活用してひな壇状に造成された土地は、隣地との高低差により視線が外れるためプライバシーが比較的守られやすく、日当たりや風通しが良い場合が多いというメリットがあります。

しかし、土地と土地との段差部分が崩れてこないようにするために、「擁壁」と呼ばれる土を留めておくための壁を設けなければならないことがほとんどです。

また、土地がひな壇状になっているが故のデメリットもあるため、一般的な平地の土地よりも売れにくくなってしまう場合があります。

2.ひな壇になっている土地のデメリット

斜面に造成されたひな壇状の土地には、先に述べたように、眺望や日当たりが良いなどといったメリットがありますが、一方で、売却しにくくなるようなデメリットがあるのも事実です。

ここでは、ひな壇になっている土地に、どのようなデメリットがあるのかについて説明します。

2-1.擁壁は維持・管理に費用がかかる

擁壁」とは、高低差のある土地の段差部分の崩れ落ち防止のための壁で、斜面をひな壇状に造成する際にも築かれています。

しかし、いくら頑丈な擁壁を築いたとしても、風雨にさらされたり建物の重さや土圧などがかかったりすることで劣化していくため、崩壊を防ぐためには定期的な点検や数十年単位での補修が必要です。

一般的なコンクリートの擁壁の耐用年数は30~50年程度とされていますが、造られてから20年ぐらい経ったころから、環境によっては劣化による危険度が大きくなっていくと言われています。

また、擁壁にひび割れや亀裂が入ったまま放置していると、地震や大雨などで急激な負荷がかかった場合に、突然、崩れ落ちてしまうということにもなりかねません。

そのような事態を招かないためにも、費用はかかりますが、擁壁を維持するための管理や補修が必要になります。

擁壁の補修工事の内容によっては、数百万円から1千万円単位の費用がかかることもあるため、擁壁のある土地が売れにくい一因となっていると言えるでしょう。

2-2.傾斜地なので坂が多い

ひな壇になっている土地は傾斜地に造成されているので、坂の上や途中にあることがほとんどです。そのため、家までの道のりが平坦ではなく、坂や階段になってしまうというデメリットがあります。

体力のある人や自動車で移動することが多い人にとってはそれほど大変でないかもしれませんが、高齢者や自転車での移動が多い人にとっては負担が大きいと言えるでしょう。

寒冷地であれば、冬場に坂道が路面凍結することで起こり得る車のスリップや転倒などのトラブルについても考慮する必要があります。

2-3.安全性が確認できない擁壁がある土地は安くなってしまう

先に述べた通り、擁壁を点検したり補修したりするには費用が必要です。

そのため、安全性が確かでない擁壁が付帯している土地を売却する際には、査定額が安くなってしまったり、売りに出しても購入希望者がなかなか現れなかったりする恐れがあります。

特に、建築基準法が改正された2000年(平成12年)以前の建築では、建築確認申請時の擁壁の安全性の裏付けを提出する必要がなかったため、擁壁の安全性が国の基準を満たしていない恐れがあるので注意が必要です。

そのような擁壁の上にある土地や、隣家の擁壁が近接しているような土地などの場合は、売却のための対策を立てておかないと、売却額が安くなってしまう恐れがあることを理解しておきましょう。

3.ひな壇になっている土地の売却方法

擁壁のあるひな壇状の土地や高低差のある土地を売却する際には、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

ここでは、ひな壇状になっていて擁壁がある土地を売却する方法について説明します。

3-1.擁壁の安全性を確認してから売りに出す

ひな壇状になっている土地を売却する際には、まず擁壁の安全性を確認してから売りに出すことが大切です。

擁壁の安全性に問題がないことが保証されていれば、ひな壇になっている土地であっても購入希望者が現れやすくなります。

擁壁の安全性については、自治体の建築指導事務所や担当課などで検査済みの擁壁かどうかを調べるとよいでしょう。

なぜなら、現在の建築基準法では、高さが2.0 mを超える擁壁を造る場合は、工作物確認申請手続きをした上で建てられているからです。

そのため、きちんと工事申請がされ確認を受けている擁壁であれば、安全性に問題がないという証明になります。

しかし、古い擁壁で検査済みかどうかわからなかったり、明らかに亀裂やひび割れなどがあったりする場合は、売却前に建築士や建築調査会社などに点検を依頼して、安全性を確認してもらうとよいでしょう。

3-2.擁壁の補強工事をしてから売りに出す

安全性が確認できない擁壁のある土地の場合は、擁壁の補修や補強工事をしてから売りに出すことをおすすめします。

もちろん、擁壁の安全性が保証できないまま土地の価格そのものを下げて売却することも可能ですが、購入後に擁壁を補強するための費用がかかる土地だと、購入希望者が現れにくくなったり必要以上の値下げを要求されたりするかもしれません。

現在の安全性に適合するように擁壁の補強をしておけば、購入を検討している買主の不安が払拭されるだけでなく、売主として物件をきちんと管理しているというアピールにもつながるため、良い印象を与えることができるでしょう。

擁壁の補修や補強工事は、擁壁の種類や設置環境、面積などによって費用が決まります。

新しく擁壁をやり直す場合の費用は1㎡あたり3〜13万円程度、補修をする場合は1㎡あたり1〜2万円程度が目安とされているので、どの程度の費用がかかりそうかをあらかじめ見積もっておくとよいでしょう。

3-3.更地にしてから売りに出す

ひな壇状で擁壁が付帯している土地に古い家が建っている場合は、建物を取り壊して更地にしてから売却するのもひとつの方法だと言えます。

なぜなら、擁壁のある土地に建っている古家の改修工事をしたり解体したりする際は、通常の土地よりも費用がかかることが多いので、あらかじめ更地にしておく方が売れやすくなるからです。

また、更地にしてから売りに出す方が土地の使い道が増え、購入を希望する人が現れやすくなると考えられます。

ただし、擁壁のあるひな壇の土地の場合、市街化調整区域に入っていたり接道義務を満たしていなかったりすることがあるので注意が必要です。

そのような土地の場合だと、一旦建物を取り壊してしまうと、新しい建物を建てることができない場合があります。

建物を取り壊して更地にする前に、建築の専門家や不動産業者などに相談をして、その土地に再建築できるかどうかなどの条件を確認しておく方がよいでしょう。

3-4.買取専門業者に買い取ってもらう

ひな壇状の土地を更地にしたり、擁壁の安全性確認や点検、補修などをしたりするのが大変な場合は、専門の買取業者に買取ってもらうことも検討してみましょう。

不動産買取と仲介

一般的な仲介で売却する額よりも買取ってもらう額の方が安くなってしまいますが、擁壁の補強工事や建物の解体にかかる費用を考慮すれば、最終的に手元に残る額としては、それほど大きな差が生じない場合もあります。

擁壁のあるひな壇状の土地のように、売却しにくい物件を専門に扱っている業者には、擁壁や土地の安全性を確認したり、補修工事や解体をしたりする業者と提携していることが多いです。

また、特殊な土地を中心に買取っている専門業者であれば、あえてそのような土地を探している顧客を持っている場合もあります。

売却を依頼した仲介業者の査定価格が低すぎる場合や、擁壁の補修や建物の解体にかなり費用がかかるような場合は、一度、買取業者に見積もりを依頼してみてもよいでしょう。

まとめ

ひな壇にある土地は、見晴らしや日当たり、風通しが良いなどのメリットがある一方で、勾配地にあったり擁壁が必要だったりするので、売れにくくなる場合があります。

そのため、ひな壇の土地を上手に売却するには、そのような土地を探している買主を見つけることが大切です。

不動産会社によって、買主を見つける方法はさまざまなので、まずはひな壇の売却に強い不動産会社を見つけましょう。どの不動産会社に売却を依頼すればよいかがわからない場合は、「イクラ不動産」をご利用ください。

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