古くて汚い家があるので売却したいのですが…
家が古くて汚くても売ることはできるのでしょうか。
こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。
家の売却をするとなったとき、新築の家と比較して、経年劣化による損傷がみられる古い家の方が売却しにくいという傾向があります。
相続した古い家の管理や維持費が大変なので売却しようとしても、やはり古くて汚い家を売却をすることは厳しいことが多いでしょう。しかし、ポイントを押さえれば、古くて汚い家でも売却することは可能です。
ここでは、古くて汚い家を売却する方法について説明します。
もくじ
1.家の売却方法はふたつ「仲介」と「買取」
家の売却方法としては、不動産会社の仲介で購入希望者を探してもらい売却する「仲介」と、不動産会社や買取業者などに売却する「買取」があります。
一般的に「仲介」での売却の買主は個人です。売主と買主の間に不動産会社が仲介して、売買契約を取りまとめます。
売主が不動産会社と媒介契約を締結すれば、広告や内覧などの販売活動を不動産会社が行い、売買契約が成立すれば売主が不動産会社に仲介手数料を支払うという流れです。
一方、「買取」は不動産会社や買取業者が買主となります。広告や内見などの販売活動を行って買い手を探す必要がないので、売主は買取業者と直接価格などを交渉し、条件がまとまればすぐに売買契約を進めることが可能です。
2.仲介で売却するなら掃除は必須
仲介では購入希望者が居住するために購入する場合が多いので、見た目の印象が重要です。掃除もされずに汚れたままの家は印象も悪く売れ残る可能性が高くなります。なかなか売れないと、売却価格を下げていくことにもなりかねません。
築年数の古さは変えようがないですが、汚い点については内覧前に清掃をしておくことできれいな状態にすることができます。物件の査定時に大掛かりな清掃をする必要はありませんが、内覧までには清掃しておくことが必要です。
不要な家具や粗大ゴミなどの撤去はもちろん、壁や床の傷・汚れなどの補修はきれいにしておきましょう。窓や水回りなどの汚れを取り、できるだけきれいな状態にしておくと内覧時の印象が良くなります。
最初から専門業者にハウスクリーニングを依頼する必要はないですが、長期間空き家になっていた場合は、個人での清掃が大変かもしれません。汚れ具合と清掃にかかる労力によっては、専門業者への依頼を検討してみましょう。
仲介での売却については、「不動産仲介とは?家を希望に近い価格で高く売却できる方法を解説!」で詳しく説明しているので、ぜひ読んでみてください。
2-1.リフォームしてもかかった費用は回収できない
築年数が古い家を売却する場合、リフォームをすれば売れやすくなると考えがちです。しかし、床や壁紙の張替えや、キッチン・シンク・浴室といった水回りのリフォームなどは、思った以上に費用がかかります。
コストをかけてリフォームをしても、リフォーム費用分を回収できるほど売却価格が上がるとは限りません。また、古い家を選んで購入する買主の中には、そのまま住むことよりリフォームすることを前提にしている場合もあります。
そのような買主の場合だと、あらかじめリフォームされた物件よりも、安く購入して自分の希望通りにリフォームできる家のほうが好まれやすいといえるでしょう。
古い家を売却するためのリフォームを考えている場合は、リフォームの費用と売却額との兼ね合いを検討し、売却を依頼する不動産会社の担当者ともよく相談したうえで決めることが大切です。
2-2.「古家付き土地」で売却することを検討する
築年数で判断するのであれば、木造の戸建て居住用住宅の耐用年数は33年ですが、築年数が20年以上を超えると、建物としての市場価値がほぼゼロになるという認識が一般的です。
【中古住宅の価格査定の例】
(参考:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム 市場 の現状」)。
建物の価値がほぼゼロになるような古い家の場合、売却がスムーズにいかず諦めてしまう人もいるかもしれません。また、建物を取り壊して更地での売却を考えることもあるでしょう。
築年数が20年以上経っている古い家の市場価値は、ほとんどゼロになってしまいます。
しかし、そのままの状態で住むのでなく、古い建物をいかしながら内装部分をリフォームして活用するといった暮らし方を求める人も増えてきています。
そのような人にとって、ほとんど土地だけの価格で建物と土地を手に入れることができる「古家付き土地」は魅力的な物件です。購入者のニーズに合わせて売却すれば、スムーズに売却しやくなるでしょう。
2-2-1.「古家付き土地」で売却するメリット
「古家付き土地」として売却するメリットとしてあげられるのは、売却するまでの固定資産税が安くできる点です。
家が古く市場価値がないからといって更地にしてしまうと、建物が建っていたときよりも固定資産税が高くなってしまいます。そのため、更地にしてから売却するまでの期間、高くなってしまった固定資産税を払い続けることになってしまうのです。
よって、売却までの期間が長引きそうな場合は、「古家付き土地」のままにしておくほうが良いでしょう。また、「古家付き」と謳っているので、リフォームしたり解体したりする費用が不要になるのもメリットの1つです。
2-2-2.「古家付き土地」で売却するデメリット
「古家付き土地」として売却するデメリットとしてあげられるのは、更地で売却するよりも、売れにくくなったり安くなったりすることがある点です。
「古家付き土地」として売却することで、売主にとってはリフォームしたり解体したりする費用が不要になります。しかし、買主にとっては、リフォームや解体費用の負担が必要です。そのため、更地よりも売却価格が安くなってしまう可能性があります。
しかし、安くすれば売れやすくなる場合もあるので、とにかく早く売却したい場合は「古家付き土地」として安く売却するのも一つの手だといえるでしょう。
2-3.複数の不動産仲介会社に査定してもらう
仲介で古くて汚い家を売却する場合は、地域性や売却のタイミングなどもあるので、売主だけの判断では難しく、不動産会社の営業知識が必要になってきます。
購入者のニーズを知るためにも、複数の不動産会社に査定を依頼し、現状での物件の査定価格や市場価値を知っておくことが重要だといえるでしょう。
また、仲介を依頼する不動産会社を決定するためにも、多くの情報収集をすることが大切です。不動産会社ごとの査定価格や、担当者の対応を比較し、仲介を依頼する不動産会社を選択しましょう。
3.買取なら現状のままでOK
買取で売却する場合は、古くて汚れている家であっても、仲介での売却ほど大きなマイナスにはならないことがほとんどです。
なぜなら、買取業者が行う査定では、物件の現況を確認したうえで、リフォーム・ハウスクリーニング後を想定して査定をしていくからです。
買取だと、仲介では売りにくい物件でも買い取ってもらえることがあります。
そのため、査定前に労力と費用をかけてリフォーム・ハウスクリーニングをしたとしても買取価格が上がるわけではないので費用をかける必要はありません。査定で現場の調査をする部分を掃除しておく程度でいいでしょう。
買取については、「不動産買取の流れについてわかりやすく解説!」で詳しく説明しているので、ぜひ読んでみてください。
3-1.複数の買取業者に査定を依頼する
物件の売却時には、複数の買取業者に査定を依頼して買取額を比較することが大切です。「現状のまま買取OK」という買取業者であれば、内覧前の清掃・修繕費用などもかけずにそのままで売却できます。
売却時にかかる費用の負担が少ないのは、古くて汚い家を売ってしまいたい売主にとっては大きなメリットといえます。個人では買取価格の相場がわかりにくいので、1社だけではなく、複数の買取業者に査定を依頼しましょう。
3-2.買取額の比較が大切
不動産会社や買取業者に古い家を買い取ってもらう場合は、買取の査定額をしっかりと比べることが大切です。
仲介での査定額は、「これぐらいの価格なら購入者が現れるだろう」という見込み価格になります。そのため、査定額を高く出してもらったからといって、その額で売却できるとは限りません。
これに対して買取額の査定は、買取業者などが実際に「買い取ってくれる額」になります。よって、少しでも高く売却するためには、買取の査定額を高く出してくれたところを選ぶことが大切です。
4.不動産会社を選ぶポイント
「仲介」や「買取」で複数の不動産会社に査定を依頼したら、査定額だけではなく、不動産会社や担当者の情報量が多いかどうかをチェックしましょう。不動産会社は、大手から地域に根づいた小規模なところまで多数あるので、さまざまなタイプの不動産会社に査定を依頼することがおすすめです。
「仲介」であれば、その地域の不動産の情勢に詳しいかどうか、すでに購入希望の顧客を持ってるかどうかを質問してみましょう。
住宅の購入希望者は、不動産会社に希望を伝えて、その希望に沿った物件が売りに出たら動くという人がほとんどです。安い買い物ではないので、時間をかけてできるだけ希望通りの物件を購入したいと思っています。
よって、不動産会社がキープしている顧客のニーズに合えば、早期売却しやすくなるといえるでしょう。また、地域密着の不動産会社であれば、相場状況も把握しており、査定についても相場に見合った価格で判断してくれます。
「買取」の場合では、大手不動産仲介会社などで敬遠されがちな、瑕疵や訳あり、その他汚れた物件などに特化した買取業者もあり、専門的な査定によっては買取価格も高くなる場合があります。
まとめ
古くて汚い家を売却する場合は、「仲介」と「買取」という方法があります。それぞれメリット・デメリットがありますが、どちらの場合であっても不動産会社やその担当者が誠意をもった対応をしているか、経験豊富な知識を持っているかどうかが重要です。
しかし、どの不動産会社や買取業者に依頼すれば、古い家をスムーズに売却できるかわからなくて困っている方も多いことでしょう。
そのような場合は、まず「イクラ不動産」でご相談ください。
無料&秘密厳守で、簡単に素早く家の査定をしてもらえるだけでなく、あなたの状況にピッタリ合った売却に強い不動産会社が選べます。
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